ちゅうカラぶろぐ


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先日、ロングラン上映中の「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」の応援上映に行って来ました。ちょっとお祭り感のある映画だったので初見でも応援上映とかと相性良いだろうな〜と思って臨んでみましたが、思った以上に好相性で滅茶苦茶楽しい。ズゴッグに歓声上げられる機会なぞそうそうありませんて(笑)

 こんばんは、小島@監督です。
 FREEDOMの応援上映、今のところ今週4日にも予定されています。たまには映画館で声を張り上げるスタイルで観るのも一興。居合わせた観客との運もあるので若干ギャンブルみもありますが。

 さて、今回の映画は「荒野の用心棒」です。

 アメリカ・メキシコ国境付近の小さな町に1人の名無しのガンマン(クリント・イーストウッド)がふらりと流れ着いた。その町ではドン・ミゲル(アントニオ・プリエート)らロホ兄弟と悪徳保安官バクスター(ウォルフガング・ルスキー)が抗争を繰り広げて死者が続出しており、儲かるのは棺桶屋だけと言われるほどの事態となっていた。名無しの男はバクスターの手下を早撃ちで倒すと自身をロホ兄弟に売り込むのだった。

 1960〜70年代前半にかけて量産されたイタリア製西部劇、映画評論家淀川長治氏によって「マカロニ・ウェスタン」と名付けられたそのジャンルは、基本的にはアメリカ西部劇を踏襲しながらもアウトロー的な主人公像やハードなバイオレンス描写で、よりエンターテインメント色が強い作風が特徴です。マカロニ・ウェスタンが世界的に知られるようになったきっかけと言われているのが1964年に製作されアメリカでも大ヒットを博した「荒野の用心棒」です。黒澤明の「用心棒」を西部劇に仕立て直したこの作品は東宝や黒澤明の許可を得ないで作られたため、後年東宝と裁判にまでなった逸話もあります。この映画と後に製作されたクリント・イーストウッド主演の「夕陽のガンマン」「続・夕陽のガンマン」の2作品を合わせて「ドル箱三部作」と呼ばれています(多額の興行収益を叩き出した、ということではなく最初の2作の原題に「dollar」が入ってるから)。最近三部作揃って4Kリマスター版が製作され現在一挙上映が始まっています。TV放送やレンタルなどで観たことはあるものの劇場鑑賞はしたことなかったこの三部作の1作を先日観てきました。

 冒頭いきなり観客を鷲掴みする口笛のテーマ曲を手掛けたのは映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネ。からりとしたドライなテイストと激しいガンファイトで物語に引き込む手腕を見せつけるのは監督セルジオ・レオーネ。いずれも後に世界的名声を得ることになる彼らの、その知名度を上げるきっかけとなった作品です。
 ずっと昔にTVで観ているので内容は知っていたものの、ちゃんとスクリーンで観るとその凄みに震えます。以前に観てるからというだけでなくそこらじゅうで他作品からの既視感を覚えるのでついパロディだらけに錯覚してしまうくらいですが、でも出元はこっち。予備知識も無いままこれを直撃した方たちの衝撃はいかばかりか。後続に与えた影響の計り知れない大きさを実感します。

 一つのジャンルを確立してみせた作品のパワーは数十年の時を経ても色褪せない。
「午前10時の映画祭」に限らずとも近年シネコンでも旧作の上映が増えたのはコロナ禍がもたらした影響の一つでしょうか。口笛一つに痺れる経験もなかなか無いので是非この機会を捕まえて欲しいですね。
 なお、三部作とは言うけれど監督・主演・音楽が同じと言うだけで作品自体は全く連続していないので、どこから観てもOKですよ。

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