ちゅうカラぶろぐ


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昨日突如として駆け巡った声優・遠藤ゆりかさん引退のニュースに驚きを隠せません。
「バンドリ!」に登場する「Roselia」のベース担当・今井リサ役でブレイクし始めた矢先の話で、Roselia自体単独ライブを成功させるほど人気が出てきたところということもあり、バンドリの今後の展開に多大な影響を及ぼしそうです。
本人は「体調が付いていかない」という主旨のコメントを発表していましたが、声優が本来の「声優」の領域を越え多数のイベントやグラビアなどをこなすようになった昨今、作品によっては過重労働気味になってしまうのかなという感が否めません。人気タイトルである「バンドリ!」の中核に近いキャストの突然の引退劇は今後の声優ビジネスにも影響しうるかもしれません。

こんばんは、小島@監督です。
上昇気流を捕まえたら捕まえたでパンクしてしまう、というのは映画「AMY」やアイマスのアニメでも描かれていたモチーフですが、実際目の当たりにすると複雑な気持ちになりますね…

さて、今回の映画は「オリエント急行殺人事件」です。

トルコ・イスタンブールで休暇を楽しもうとしていた探偵エルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)は、しかしイギリスでの事件解決を頼まれ急遽オリエント急行に乗車することになった。
イスタンブールを出発後、食堂車で読書を楽しんでいたポアロにアメリカ人の富豪エドワード・ラチェット(ジョニー・デップ)が接触してきた。何者かに脅迫されているというラチェットはポアロに身辺警護を依頼するが、しかしポアロはあっさりと断ってしまう。
深夜、オリエント急行は雪崩のために脱線し立ち往生してしまう。しかも車内では殺人事件が発生。ラチェットが自身の客室で刺殺されていたのだ。鉄道会社役員ブーク(トム・ベイトマン)から捜査を頼まれたポアロは一等客室の乗客たちへ聞き込みを開始するが乗客には全員にアリバイがあった…

「ミステリの女王」と称され数多くのミステリ小説を著したアガサ・クリスティー。その彼女が1934年に発表し現在もなお版を重ねるベストセラーとなっているほか、度々映像化もされるなど代表作の一つと言える「オリエント急行の殺人」が1974年以来実に43年ぶりに映画化され現在公開中です。
1974年に映画化された際も主演のアルバート・フィニーほかイングリッド・バーグマンやショーン・コネリーなど主役級が何人も出演したことが話題となったそうですが、今回も華やかさでは引けを取りません。ケネス・ブラナー以下ジョニー・デップ、ペネロペ・クルス、ジュディ・デンチ、ミシェル・ファイファー、ウィレム・デフォーなど良く揃ったなと感心するほど錚々たるメンバーです。

映像化作品の中には2015年に三谷幸喜脚色・野村萬斎主演でドラマ化されたように舞台を日本に移すなど大胆なアレンジを加えたものもありますが今作では時代設定も含めて原作のテイストに比較的忠実な作品になっています。
敢えて最近の主流ではない65㎜フィルムを使っての撮影や脱線した列車の大掛かりなセットが組まれるなどさすが大作といった画面作りがされているのが特徴です。

監督を務めたのは主演でもあるケネス・ブラナー。「ヘンリー五世」(1989年)や「ハムレット」(1996年)などシェイクスピア作品の映画化などで高い評価を得ているほか、近年では「シンデレラ」(2015年)が記憶に新しいところで、古典的な作品をその骨格を逸脱することなくアレンジを加えられるセンスを持ち合わせ、今作でもそのセンスを遺憾なく発揮しています。
ケネス・ブラナーは舞台演出も数多くこなしており、「列車の中」という閉鎖空間、いわゆる「クローズド・サークル」な設定を活かして舞台劇のような見せ方をしているのもポイント。特にポアロがオリエント急行に乗り込む際のワンカット長回しのシーンは必見です。

途中で立ち回りを演じるなど活動的なシーンが多いのが今作のポアロの特徴ですが基本的には落ち着いた作風で、音響面でもそれが顕著に表れ、大作にしろアニメ映画にしろ大音響で楽しむのが常態化した昨今にはこの上品で繊細な音響効果はなかなか新鮮に聞こえるのではないでしょうか。

題材が題材なだけにできたそばからクラシックな印象が否めませんが、その雰囲気を楽しむのが「古典」の楽しみ方というもの。原作を知っている方には監督の演出や俳優の演技の妙を、原作を知らない方には80年も前にこういう結末を用意できてしまうアガサ・クリスティーの「女王」たる所以を、どうぞ劇場でご堪能下さい。





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昨日の歌会&忘年会に参加された皆さんお疲れ様でした。
前回参加できなかった分、今回はがっつり楽しませてもらいました。丸一日騒げて良い気晴らしになりました(笑)
プレゼント交換では今回は「ロード・オブ・ザ・リング」三部作と「ホビット」三部作のBlu-rayセットにしました。全6作合わせると17時間の超大作。当たった方には一気見する必要は無いのでのんびり楽しんで頂ければと思います。

こんばんは、小島@監督です。
因みに私はランブルスコ(イタリア北東部エミリアロマーニャ州の赤ワイン。甘口で微発砲性。)を頂きました。あれだけいろいろある中からワインを当てる私の引きよ(笑)クリスマスには似合いの酒なのでその時にでもいただきますね。

さて、今回の映画は「ジャスティス・リーグ」です。

クリプトンの怪物と戦いスーパーマン(ヘンリー・カヴィル)は斃れた。
彼亡き後の世界を護るためバットマンことブルース・ウェイン(ベン・アフレック)は特殊能力を持った者達でチームを結成することを決意する。ワンダーウーマン/ダイアナ(ガル・ガドット)と協力してフラッシュ/バリー・アレン(エズラ・ミラー)、アクアマン/アーサー・カリー(ジェイソン・モモア)、サイボーグ/ビクター・ストーン(レイ・フィッシャー)らをスカウトにかかるが…

俳優の演技や衣装だったり、あるいは脚本だったり音楽だったり物によってはVFXだったり、映画を観る際に重点的に着眼する箇所は様々でしょうが、私を含め大抵の方が普段特に意識しないで見ている部分に「編集」があります。この映画では、良くも悪くもその編集が作品の印象に直結することを実感することが出来ます。

2013年に公開された「マン・オブ・スティール」を起点として始まったDCヒーローたちのクロスオーバー作品群「DCエクステンデッド・ユニバース(以下DCEU)」、現時点での集大成ともいえるヒーロー大集合映画「ジャスティス・リーグ」が現在公開中です。

来年でいよいよシリーズ10周年になる「マーベル・シネマティック・ユニバース(以下MCU)」の方は作品のノリがシリアス寄りになるにしてもコメディ寄りになるにしても割と一貫したイメージの元できちんと「連作」として展開されているのと比べるとこの「DCEU」の方は作家性重視というか単発でのアクが強い上に全体的に暗いイメージの作品が多いのですが、今作では非常にシンプルなストーリーに明るめのライトなノリで作られているのが大きな特徴です。

監督はこのシリーズでは「マン・オブ・スティール」「バットマンVSスーパーマン」の監督を務めたほか「ウォッチメン」(2009年製作、主演ジェフリー・ディーン・モーガン)「300/スリーハンドレッド」(2007年製作、主演ジェラルド・バトラー)を手掛けたザック・スナイダー。
…なのですが、この映画のカラーを決定づけた最大の要因はザック・スナイダーではなく映画では脚本としてクレジットされているジョス・ウェドン(2012年に「アベンジャーズ」を監督した)の方でしょう。実はザック・スナイダーは製作中に娘の急死を受けて今作の本撮影が終わった時点で監督を降板しており、ポストプロダクションや追加撮影、そして編集と、後を引き継いだのがこのジョス・ウェドンなのです。
「アベンジャーズ」を代表作とするジョス・ウェドンは割とテンポを重視して映画を組み上げていく方で、彼がエディットした結果この映画は「ザックが撮っているのにザックっぽくない」という不思議な印象を与えることになります。

良い面としては上映時間が120分とスマートにまとまり話運びのテンポが良く、物語に入りやすい点があります。ザック・スナイダーは良くも悪くも「短くまとめない人」で、恐らく彼が編集までこなした場合上映時間は3時間近くになったことでしょう。きっちり2時間にまとめたことで間口が大きく広がったのは間違い無いでしょう。
反面、例えば「バットマンVSスーパーマン」は新約聖書の4つの福音書に描かれるイエスの「受難」になぞらえた宗教色の濃い物語を展開しており、それこそがザック・スナイダーの世界観でもあったのですが、今作でもその片鱗は見られるものの物語の核からはバッサリとオミットされているため「ザック・スナイダーの映画」を期待して観に行くとだいぶ肩透かしを食らうことになります。また、カットされた部分にこそ人物描写の肝があるようでどこか軽いというか据わりが悪いのは否めません。できればいつかザック・スナイダー・カットバージョンも観てみたいものです。

「どこに期待を寄せて行くか」で大きく評価が変わるであろうこの映画、単純にヒーロー大集合のお祭り映画を楽しみにして行くのが一番だと思います。
いろいろお疲れ気味で白髪も混じってきたバットマンにだいぶイキリオタクなフラッシュ、素直じゃない上に口が悪いアクアマン、引きこもり気味のサイボーグに相変わらず華やかでカッコいいけど100年前の恋を引きずりっぱなしのワンダーウーマンとコミュ障しかいないチームがどのようにチームとして形作られていくか、肩ひじ張らずに楽しんでください。




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全く唐突ですがこの度Nintendo Switchユーザーになりました。
今週末の歌会のプレゼント交換用の品を見繕いにビックカメラに寄ったら売ってました。先着で整理券の配布順でしたが、昼過ぎに寄ったのに何故かその整理券が何枚か残ってました。そして手元にはそれを買うくらいは何とかなるだけのお金が。
その時私の脳裏に電流走る…!
天啓…っ!今…っ!行くべきは今…っ!
ざわ…ざわ…!
ええ、買ってました。どのみちいずれ買う予定だったものがたまたまその日だっただけです。とは言えそういうつもりで店に立ち寄っていないのでソフトの方にはあまり気が回らず、取り敢えず、「ゼルダの伝説」買いました。「スプラトゥーン2」もその内買わなくちゃ。
正直Switchはあまり情報を仕入れていないので何かお薦めのタイトルがあったら教えてください。
…まぁプレイする時間あまり作れないのが何ですが(苦笑)

こんばんは、小島@監督です。
もちろん交換用のプレゼントも忘れずに買いました。それが何かは当日までのお楽しみ(笑)

さて、今回の映画は「IT/”それ”が見えたら、終わり。」です。

1988年、メイン州デリー。ある雨の日に一人の少年が姿を消した。
翌1989年夏、その年も子供たちの失踪事件が相次ぐ中、夏休みが始まった。不良たちに目を付けられいじめの標的にされている自称「ルーザーズ・クラブ」の少年たち、ビル・デンブロウ(ジェイデン・リーバハー)、スタンリー・ユーリス(ワイアット・オレフ)、ベバリー(ソフィア・リリス)らは赤い風船とともに現れるピエロの幻影に苦しめられていた。
ビルたちはデリーの歴史を調べていた転校生ベン・ハンスコム(ジェレミー・レイ・テイラー)によりデリーの街に27年ごとに子供の失踪事件が相次ぐことを知らされる。
やがて全ての事件の裏に子供にしか見えないピエロ「ペニーワイズ」(ビル・スカルスガルド)の存在を知ったビルたちは、勇気を振り絞り戦うことを決意するのだが…

「モダン・ホラーの帝王」と呼ばれたスティーブン・キングが1986年に発表し、傑作の誉れ高いホラー小説「IT-イット-」を原作とした映画が製作され現在公開中です。映像化自体は1990年に前後編でのTV用ミニシリーズが製作・放送されたことがありますが(日本ではDVDリリースまではレンタルオンリーのタイトルだった)、映画化としては初めての事になります。「27年」という数字が重要な意味を持つこの作品の、最初の映像化から27年経っての映画化というのも恐らく偶然ではないでしょう。
2,000ページ近くある長大な原作をどう映像化するのか興味ありましたが、いや、これはなかなかの傑作です。

原作とは大きく異なる点が1点あり、原作では年代設定が1958年でしたが今作では1988~89年と約30年ほど時代設定が変わっています。これが思いのほか効果を上げています。
平凡な田舎町でそれぞれに葛藤やコンプレックスを抱えた少年少女たちが非日常的な怪異と向き合い冒険することになるこの物語は、実は1980年代にはティーンエイジャー向けに良く作られていたモチーフで、特にスティーブン・スピルバーグは「E.T.」(1982年)「グーニーズ」(1985年)といった傑作を手掛けていますし、キングの方もこの「IT-イット-」のほか名作「スタンド・バイ・ミー」を著したのもこの頃です。また、日本でも「怪異」などではありませんが宗田理の小説を原作とした、子供たちが抑圧された管理教育に反抗する「ぼくらの七日間戦争」が1988年に映画化され好評を博しました。
そんな1980年代の空気、というか「匂い」をこの映画は非常に強くまとっています。私と同年代の方はワケも無くノスタルジーを感じてしまう瞬間があるのではないでしょうか。

今作少年たちの恐怖の対象となる「ペニーワイズ」は、ピエロに扮し子供たちを誘い出しては強姦・殺害を繰り返した実在の殺人鬼ジョン・ウェイン・ゲイシーをモデルとしていると同時に、日本では馴染みが薄いですが欧米では割とよくいるというピエロに対し特別強い恐怖感を抱く「道化恐怖症」(に強く訴えるようにもできており、「恐怖」のアイコンとしては見事な造形をしています。
ただホラー映画として観た場合、雨の降る中ピアノが不穏な旋律を奏でる冒頭の印象は素晴らしいものの、全体的には恐怖の演出をいささか音響に頼り過ぎな傾向があるのは料理の仕方として少々もったいない気はします。

しかしそれを差し引いてもこの作品が持ち合わせた青春映画の香りは何物にも代えがたいものがあります。友情があって、淡い初恋があって、そして命を懸けた冒険が少年たちを成長させる、ホラー映画のゾクゾク以上に青春映画のドキドキがこの映画には詰まっています。
ちょっぴりだけ、怖いものを覗き見るつもりで映画館へ足を運んでください。少年の時間だけに許されていた、煌めくような冒険があなたを待っています。




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世の中にはいろんな研究をする方がいらっしゃるもので、「ハリウッド映画の悪役はお肌にトラブルを抱えがち」という研究論文が最近アメリカ医師会の専門誌に発表されました。
確かに有名どころで言えば「羊たちの沈黙」(1991年製作)でアンソニー・ホプキンスが演じたハンニバル・レクターは男性型脱毛症持ちでしたし、「スターウォーズ」のダース・ベイダーは灰色に変色し傷を抱えた素顔をしていました。
悪役がこうなのに主人公の方はどうかといえば、例えばジェームズ・ボンドは喫煙もするし酒量も多いのに肌ツヤが良かったりすることが大抵です。もっともブルース・ウィリス演じる「ダイ・ハード」のジョン・マクレーンの頭部は作を重ねる毎に後退していき最終的には丸坊主でしたが(笑)
なのでこういう描写が「皮膚病持ちの社会的偏見を助長する可能性がある」とその論文では警告していますが、ちょっと気にし過ぎのようにも思えますね。

こんばんは、小島@監督です。
翻って日本はどうかといえば「デス・ノート」の夜神月などのように端正な顔立ちをしていることもしばしばです。この辺りも突き詰めれば民俗的な考察ができるかもしれませんね。

さて、今回の映画は「悪魔祓い、聖なる儀式」です。

イタリア、シチリア。一人の神父が街の人々ともに空を見上げながら日食の光景を楽しんでいた。
鳥の囀りに耳を傾け、吹き抜ける風を肌で感じ束の間の休息を楽しんだ後、教会に戻り儀式を開き、教区の者に電話を掛ける。人々の心の中に広がる闇の世界と戦うために。神父の名は
カタルド。現代に生きる悪魔祓い師、すなわちエクソシストである。

昨年のヴェネツィア国際映画祭で上映され「オリゾンティ部門最優秀作品賞」(オリゾンティ部門とは革新的な映画を集めた部門)を獲得するなど高評価を受けたもののその内容に物議を巻き起こしたドキュメンタリー映画が現在公開中です。
1973年に製作され世界的なヒットとなった「エクソシスト」(監督ウィリアム・フリードキン、主演マックス・フォン・シドー)を始め数々のホラー、オカルト映画の題材となってきた悪魔祓い師、その実像に初めて密着したドキュメンタリーです。監督はスペインのTV局などでドキュメンタリーを製作してきたフェデリカ・ディ・ジャコモ。彼の作品が日本で上映されるのはこれが初めての事になります。ユニークな題材に好奇心が湧いて観に行ってしまいました。

カタルド神父の元に「悪魔の仕業」と信じて集う人々の多さに驚きますが、素行不良が過ぎて両親から締め出された少年や娘の不登校に悩む両親、雇い主が仕事のギャラを払わない事に憤る男性など「それ、悪魔の仕業なん?」と言いたくなるようなことも多く、さながら神父はよろず相談所のよう。
中には確かに「悪魔憑き」のようにも見える不可解な状況に悩む女性も登場しますが、この映画の特徴は、そういった説明の付きづらい現象に対して一様な解釈を観客に与えないようナレーションが排除されているのがポイントです。反面、それは私のようなカトリックではない者にはフィクションのように見えてしまう危険性も孕んでいますが、ジャコモ監督はこの辺りを絶妙なバランス感覚で克服しています。

悪魔祓いは神父なら誰でもできるというワケではなく一種の専門職としてヴァチカンに正式に認可された者だけが行使できる権限だそうです。長らくカトリックの秘儀とされて閉鎖的に秘匿されてきましたが、近年需要が増加しており各教区で悪魔祓いが増員されたり公的な養成機関が発足したりしているそうです。映画の作中にも本来的には非公認とされているらしい集団での解放儀式や電話越しでの悪魔祓いなどが登場して需要と供給のアンバランスさをうかがわせます。実はこの辺りの一連の描写にこの映画が物議を醸した一要因が存在しています。悪魔祓いはそもそも「秘儀」なので「公衆の面前で行ってはならない」というのがあるそうで、カメラの前で執り行う事自体に批判があったほか、私などには知る由も無いのですが、カタルド神父の悪魔祓いの作法は少々正統派ではないらしくその辺りにも批判が起こったとか。
宗教的な秘儀ゆえ慎重に扱いたいヴァチカン、需要に追いきれない現状に悩む神父たち、信者の癒されたい欲求、それらがないまぜになった狭間にこの映画は存在しているのでしょう。

実は想像していたのと内容が少々違っていたのですがそれでもかなり興味深くて面白かったのというのが正直な感想。センセーショナルな題材を単なる野次馬根性ではなくちゃんと観客の知的好奇心に訴求できるように真摯に作り上げられた映画です。一種のプロフェッショナルのあり方、宗教と人とのあり方、様々なあり方が観る者の「宗教観」を刺激して多くの示唆を与えてくれることでしょう。
このユニークな題材に好奇心が湧いたなら、是非観てみてください。











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先週末のニュースで流れた声優・鶴ひろみさん急死の報に衝撃を隠せません。本当に膝から崩れ落ちるような感覚を覚えました。
ニュースで主に紹介された「アンパンマン」のドキンちゃん役や「ドラゴンボール」のブルマ役が一般的に広く知られているところでしょうが、個人的には「GS美神」の見た目イケイケのお姉さんで金にがめつくプライドの高い性格ながら実は情に厚い主人公美神令子をどこかキュートさをまとわせて演じていたことや、「メタルギアソリッド」シリーズでのソリッド・スネークへ愛憎渦巻く複雑な感情を抱き数奇な運命に翻弄された女性ナオミ・ハンターが印象的でした。
他にも「TRIGUN」のメリル・ストライフや「サイレントメビウス」のキディ・フェニルなど印象に残るキャラクターは枚挙にいとまが無く、皆さんの中にも忘れられないキャラクターがいるのではないでしょうか。まだまだ活躍のできるお歳だっただけに残念でなりません。
謹んでご冥福をお祈りいたします

こんばんは、小島@監督です。
しかしブルマやドキンちゃんは誰が受け継ぐことになるんだろう…?

さて、今回の映画は「GODZILLA 怪獣惑星」です。

20世紀末、突如として人類は巨大生物「怪獣」の襲撃を受けた。世界各地で甚大な損害を被り遂には人類と怪獣との戦争状態に突入した。
そして2030年、「ゴジラ」が現れた。人類はおろか他の怪獣すらも圧倒するゴジラに人類はなすすべもなく蹂躙されていく。その威容は地球だけでなく宇宙にもその名が知られるところとなり、母星を失った異星人「エクシフ」や「ビルサルド」が地球への移住を条件に共闘を持ち掛け、人類の科学技術を飛躍的に向上させることに繋がったが、しかしその共闘も虚しく敗れ去り、人類は生存のために外宇宙へ移民船団を出航させた。
それから20年後、物資の困窮する移民船の日々に疲れた者達の進言により、船は地球へ帰ってきた。ゴジラによって奪われた故郷を取り戻すために。その中に、ゴジラに対し激しい憎悪を燃やす青年ハルオ・サカキ(声・宮野真守)はいた。

何故か近年新作映画の公開が相次いでファンとしては嬉しいけどちょっと戸惑いもするゴジラシリーズの、初めてのアニメ映画が現在公開中です。
実はゴジラのアニメ化自体はこれが初めてではありません。1978年にアメリカのアニメ制作会社ハンナ・バーべラ・プロダクションにより製作されたTVシリーズを始め何度かアニメになっているのですが、劇場用作品として、また3DCGアニメとしては今作が初めての物になります。

脚本に「PSYCHO-PASS」「楽園追放」の虚淵玄、監督に「シドニアの騎士」「劇場版名探偵コナン」の静野孔文と、静野と共に「シドニアの騎士」を手掛けたほか「亜人」「BLAME!」などの瀬下寛之が務めた今作は、恐らく実写で製作したらもっとチープに見えてしまうであろう設定と世界観をうまくCGアニメで表現し、1つのSF映画として優れた作品に仕上がっています。
パワードスーツを筆頭に多用に登場するガジェットを活用したアクションシークエンスなどアニメならではの画面がバンバン出てくるのも楽しいところ。

何よりこの作品の優れている点は絶望的ですらあるゴジラの圧倒的な威容です。ゴジラを単なる「巨大生物」ではなく一種の「神格化された具象」として威風堂々とした姿をしていて目を引きます。この存在感を醸しだせなければアニメというより「ゴジラ」を冠した作品として失敗の烙印を押されてしまうところですが、この難題を製作に携わったポリゴン・ピクチャーズは見事に乗り越えてみせました。これまでの特撮映画における着ぐるみの構造的必然から解放されて少し前傾気味の体勢をしているのも特徴的ですね。

これまでのシリーズとは一線を画す世界観をしている一方でオリジナルへのリスペクトも強く感じられるところが窺えるのもこの作品の特徴です。かなりマニアックな東宝特撮映画の怪獣たちがカメオ出演していることもそうですし、主人公の名前が「ハルオ」なのも恐らく初代ゴジラのスーツアクターだった故・中島春雄さんから取っているのだろうと思います。

作中登場するキャラクターの中で強烈な存在感を放つのは異星人エクシフの神官メトフィエス。柔らかな物腰と穏やかな口調で喋りハルオを導くような態度をとりながら、しかし真意をなかなか掴ませないキャラクターを演じるのは櫻井孝宏。脚本虚淵玄の作品に登場する櫻井孝宏。もうそれだけで胡散臭さ全開。メトフィエスという名前も「ファウスト」の「メフィスト・フェレス」を想起させる響きしてるところも油断なりません。色んな意味で必見のキャラクターです(笑)

なお、今一つ浸透していない事柄として、このアニメ映画版「ゴジラ」は3部作としての製作・公開が決定されています。なので、今作は結構いいところで終わってしまい知らずに観るとちょっと呆気に取られてしまうかもしれないため、その点だけは把握した上で鑑賞に臨むとよいでしょう。

いずれにしても昨年公開の「シン・ゴジラ」同様に既存のファンだけでなく新たなファンにも訴求できるパワーを持った作品です。ここに来てこんな作品が連投されるあたり「ゴジラ」のポテンシャルはまだなかなかのもの。まだ「ゴジラ」を観たことの無い方も出演する声優のファンというだけでも構わないのでコレを機に「ゴジラ」に触れてみていただきたいですね。







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今年もボジョレー・ヌーヴォーの季節がやってまいりました。
今年は天候不順が響き乾燥した時期が長く続いたのですが、収穫時期の間近に良い雨が降ったそうで、収量は今一つで房も小ぶりなようなのですがワインの質自体は悪くなさそうです(果粒が大きかろうが小さかろうがワイン1本の醸造に必要なブドウの量は変わらないため、粒が小さい方がより果実の要素が凝縮される)。
ま、例によってコレを書いている時点ではまだ売る側としても味を見ていないので何ともなんですけどね(苦笑)

こんばんは、小島@監督です。
数年前から普段ワインを飲まない人でも手に取りやすいスクリューキャップやペットボトルのヌーヴォーも増えて来ました。時にはワインを味わってみるのはいかがでしょうか。

さて、今回の映画は「男はつらいよ 柴又慕情」です。

フーテンのテキヤとして全国を放浪する車寅次郎(渥美清)は、金沢で3人の女性と出会った。彼女たちと仲良くなった寅次郎だったが3人組の一人・高見歌子(吉永小百合)の寂しげなたたずまいに強く惹かれる。単身「とらや」に戻ってきた後も歌子の事が忘れられず塞ぎ込みさくら(倍賞千恵子)ら家族を心配させてしまうが、ある日その歌子が「とらや」を訪ねてきた。突然の事に寅次郎は色めき立つが…

それまで軒先を横目に見るだけで全く縁の無かった事に、ある時から不意に縁が出来るようになったりする事があります。
今まで何度もTV放送されていたりするのに一度も観たことなかった「男はつらいよ」シリーズを、ここ最近何本か観る機会に恵まれました。

1969年に第1作目が公開されて以降1996年まで全48作が製作された「男はつらいよ」、ドル箱シリーズとして長く松竹の看板としてあり続け、主演を務めた渥美清が死去した際にはその松竹の株価が大幅下落したという逸話も残っています。古くからの映画ファンにとってはこれもまた1つの「昭和」の象徴とも言えるでしょう。
余談ですが同時上映はザ・ドリフターズが総出演したコメディ「祭りだお化けだ全員集合!」、1970年代前半は「男はつらいよ」シリーズとドリフ映画の2本立ては割と定番のプログラムだったようです。ドリフ映画も何か一つくらいは一度観てみたい。

基本的な筋立ては概ね様式化されていて、毎回寅さんが「マドンナ」と呼ばれるヒロインと出会って恋心を抱いて(たまに逆に惚れられる)しまうものの最後にはマドンナに恋人が現れて失恋するのがお決まりで、その辺りのマンネリズムも含めて楽しむのがポイントで、言い換えれば特に1作目から続けて観る必要が全く無いのが特徴です。

今回取り上げた「柴又慕情」は1972年8月に公開されたシリーズ第9作目。マドンナ役に当時既にスター女優だった吉永小百合を起用した事で高い人気を博した作品です。当時の「キネマ旬報」ベストテンに選ばれたほか観客動員数もシリーズトップレベルだったらしく2年後の1974年8月には歌子がマドンナ役として再登場した「寅次郎恋やつれ」が製作されたあたりにもその評価の高さが伺えます。
シリーズ自体、路線が定まって脂が乗って来たところといえ、江戸落語を思わせる寅さんの小粋なセリフ回しや登場人物の掛け合いのテンポの良さは今見ても気持ちいいくらいです。巧者が揃った俳優陣の演技の妙が押し付けがましくなくサラリと観られるのが良いですね。

全国各地でロケを行ったシリーズで、この「柴又慕情」では石川県の兼六園に福井県の東尋坊や京福電鉄のほか、岐阜県多治見市が撮影に使われています。もしかしたら見覚えのある場所の45年前の風景が観られるかもしれません。

「古き良き」なんて言葉はこういう作品にこそ似合うのでしょう。時にはこんな映画を観てみるのも楽しいですよ。
また、名画座などで度々リバイバルされているシリーズですが、ミッドランドスクエアシネマで今月17日までこの「柴又慕情」が上映されています。せっかくならスクリーンで昭和気分を満喫してみるのも乙な映画体験だと思いますよ。


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公開が始まった「ブレードランナー2049」とのタイアップ…らしいのですが久しぶりに「インディ・ジョーンズ」シリーズ4作品が地上波放送されています。
ハリソン・フォードの代表作であり1980年代を代表するムービーキャラクターでもあるインディ・ジョーンズ、懐かしさを差し引いても今観ても褪せない楽しさに満ちています。こういう底抜けの娯楽作はやっぱりある意味で映画の醍醐味ですね。さすがに今日の地上波ではグロテスクなシーンは厳しいらしくいくつかカットされたシーンが散見されているのは少々残念でしたが。

こんばんは、小島@監督です。
今週末放送予定の「最後の聖戦」はレジェンド級の傑作。未見の方はこの機会に是非。

さて、今回の映画は「映画キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ」です。

世界パティシエコンテストに出場することになったキラ星シエル(声・水瀬いのり)と共にパリへやってきた宇佐美いちか(声・美山加恋)たち。キラキラパティスリーのスイーツはパリでも好評でコンテストへの自信を覗かせるシエル。
そんな時、突如巨大な泡だて器の形をしたモンスターが襲い掛かってきた!その攻撃を受けた途端にキュアパルフェの変身が解けてしまった。モンスターは去ったがシエルはキュアパルフェに変身できないまま、スイーツ作りも絶不調に陥ってしまう。窮地のシエルの前に一人の男が姿を現す。男はかつてシエルがパリ留学をしていた時に身を寄せていたパティシエ、ジャン=ピエール(声・尾上松也)だった。

今年も秋の風物詩、プリキュア映画が登場です。
メインだけで6人も登場する今年のプリキュアはTVシリーズよりスケールアップした形でその個性的なキャラクターのアンサンブルを楽しめるようになっているほか、単独タイトルの映画としては初めて前作(「魔法つかいプリキュア!」)のメンバーがゲスト出演し、いちかたちのピンチに颯爽登場するなど賑やかな作りになっています。

キャラクター重視の象徴的ともいえるのがゲストキャラクターのジャン=ピエール。自身の求める「究極のスイーツ」を作り上げるためならば他のすべてはお構いなし、独善的にしてストイック、一旦調理を始めたなら煙が巻き起ころうが烏が飛んでこようが気にも留めず完成まではやりきってしまうエキセントリックなキャラクターを尾上松也が好演、観る者に強い印象を与えます。ジャン=ピエールと行動を共にする妖精クックも声を充てた悠木碧がさすがの演技の幅の広さを見せ、ジャン=ピエールと共に都合9人も登場するプリキュアたちの向こうを張れる存在感を放っています。

映画プリキュアはTVシリーズよりも割とヘビーな物語を展開することも多いのですが今作は豊富なアイディアをポップに見せることに注力し、かなりアッパー気味でノー天気に出来上がっておりカラッと楽しめるようになっています。例年のように強い感動を訴求してはいないため少々物足りなく感じる方もいるかもしれませんが、全編に渡りいちかたち主要キャラクターの可愛らしさが爆発しており、それをスクリーンで堪能する楽しさを追求したこういう作りも時にはありでしょう。
時間いっぱい楽しめる作品です。声優陣も熱いですし、興味のある方は是非どうぞ。



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