ちゅうカラぶろぐ


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昨日の歌会に参加された皆さん、お疲れ様でした。
 今回は先日亡くなった声優・石塚運昇さんを悼んでちょっと試しに歌ってみたかった1曲を除いて彼の出演作品の主題歌縛りで歌ったりしてました。他には最近何人かから薦められているタイトル「ヒプノシスマイク」の1曲を2本のマイクで6人がかりで歌ったりしたのもなかなか鮮烈で楽しかったですね(笑)

 こんばんは、小島@監督です。
 「ヒプノシスマイク」は若手声優に混じって速水奨が渋い声でラップしてるのが楽しい。そこだけキーが低いので自分にとっては歌いやすいのもありがたい(笑)

 さて、今回の映画は「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」です。

 イーサン・ハント(トム・クルーズ)は、盗まれたプルトニウム奪還の指令を受け仲間と共にミッションに当たるが、一度は回収に成功するものの不意を突かれルーサー(ヴィング・レイムス)が人質に取られたことによりプルトニウムは何者かに横取りされてしまった。
 事件の影にかつてイーサンが首魁ソロモン・レーン(ショーン・ハリス)を捕え壊滅に追い込んだ秘密組織「シンジケート」の残党による過激分派「アポストル」が関与している事を知ったイーサンは、プルトニウム取引の情報を掴み武器商人ホワイト・ウィドウ(ヴァネッサ・カービー)と接触を図ろうとするのだが…

 1996年に製作された第1作目から実に22年続く人気シリーズであり、今やトム・クルーズの代表作ともいえる「ミッション:インポッシブル」、その第6作目が現在公開中です。作品毎に脚本と監督が代わり作劇のテイストの変化もシリーズの楽しみの一つではありましたが、今回は初めて前作「ローグ・ネイション」の監督クリストファ・マッカリーがそのまま続投。物語も前作から地続きとなっており、イルサ・ファウスト(レベッカ・ファーガソン)が再びヒロインとして登場するほか「M:I:Ⅲ」のラストでイーサンと結婚した女性ジュリア(ミシェル・モナハン)が久しぶりに登場し、今まで以上に過去作との結びつきが強く、イーサン・ハントの人物像への深いアプローチも含めてシリーズの総決算のような趣の1本になっています。先述の通り前作から連続する物語になっているので出来れば「ローグ・ネイション」は観ておいた方が良いでしょう。

 多方面で紹介されていたのでご存知の方もいらっしゃるっと思いますが、「フォールアウト」は何とシナリオが完成しないままに撮影が始まっています。良くも悪くもシステマティックに製作スタイルが完成されている昨今のハリウッドメジャーで撮影しながら物語を組み上げていくこの手法は異端に近く、結果ロジカルに見れば整合性に欠ける部分はあるものの登場人物たちのエモーションを原動力として極めてダイナミックに展開しているのが特徴です。大きな欠点と言えば4作目「ゴースト・プロトコル」よりイーサンと同じチームで戦うブラントがこの独特な製作スタイルを敢行したが故に演じるジェレミー・レナーのスケジュールの都合が付かず、これほど集大成的な内容でありながら彼が登場しない点にあるでしょう。正直この一点についてだけはとてももったいないと言わざるを得ません。

 とは言えその欠点を差し引いても1本のアクション映画として観た場合の満足度はやはり桁違いです。冒頭のサスペンスフルなシークエンスだけでなくイーサンのヘイロー・ジャンプ、パリ市街のど真ん中で展開するカーチェイスなど、相変わらずほとんどノースタントでやってみせるトム・クルーズ。どれ一つ取っても大抵のアクション映画ならクライマックスに持ってきて観客に「払ったお金分の価値はあった」と思わせられるだけの質量のものを冒頭からラストシーンに至るまで何種類もこれでもかとばかりにブチ込んでくる圧倒的ボリュームには舌を巻くほかなく、不世出のエンターテイナーであるトム・クルーズが55歳になってもここまでやってしまうことに限界を超える人間の強さを見る思いがします。

 実は撮影中に足を骨折して全治9か月の怪我を負ったというのに6週間後には復帰するというトム・クルーズのシリーズ最高峰の体の張りっぷりに今作を最高傑作と見る向きもありますが、その辺りは人それぞれではあろうものの重量級の見応えを約束するシリーズの集大成のような1本であることは間違いなく、超大作という言葉が相応しい作品です。鑑賞を検討中の方、こういうのはやっぱり映画館で観てこそですよ。

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先週訃報がものすごい勢いで駆け巡っていったので既にご存知の方も多いかと思いますが、声優・石塚運昇さんがお亡くなりに。舞台俳優を経て80年代半ばから声優としてのキャリアをスタートし、以降「ポケットモンスター」のオーキド博士を始め「ドラゴンボール改」のミスター・サタンや「名探偵コナン」の中森警部など数多くの役を演じたほか、洋画の吹替も数多くこなし特に「96時間」などのリーアム・ニーソンや「CSI」シリーズでデヴィッド・カルーソが演じたホレイショ警部などが知られています。
 彼の演じた役の中には皆さんにも忘れがたいキャラクターが一人はいるのではないでしょうか。個人的には「カウボーイビバップ」のジェット・ブラック、「FLAG」の赤城圭一、「機動戦士ガンダム00」のセルゲイ・スミルノフなどが強く印象に残っています。特に「ジョジョの奇妙な冒険」の老ジョセフ・ジョースターの重厚でありながらチャーミングな演技は彼の到達点じゃないかと思うほど鮮烈でした。むしろ忘れがたいキャラクターが多すぎるのが辛い。

 こんばんは、小島@監督です。
 本当に惜しい方を亡くしました。ご冥福をお祈りいたします。

 さて、今回の映画は「ウインド・リバー」です。

 アメリカ中西部、ワイオミング州のネイティブアメリカン保留地ウインド・リバー。深い雪に閉ざされた山岳地帯でネイティブアメリカンの少女の遺体が発見された。第一発見者となった野生生物局のハンター・コリー・ランバートは、部族警察長ベン(グレアム・グリーン)と共にFBIの到着を待つが、ようやくやってきたのは新米の女性捜査官ジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)ただ独りであった。
 監察医の検死結果によりコリーとジェーンは少女が何者かから暴行を受け、逃走中に大量に肺にマイナス30度の冷気を吸い込んでしまった事による肺出血が原因で亡くなったことを知る。果たして少女を死に追いやったのは誰なのか。ジェーンは経験と土地勘の乏しい土地で捜査を行うためにコリーに正式に協力を要請。2人の捜査が始まる。

 アメリカ・メキシコ国境地帯における麻薬戦争を題材にしたスリラー「ボーダーライン」(2015年製作、監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ、主演エミリー・ブラント)のシナリオで高い評価を得たテイラー・シェリダンの初監督作品(もちろんシナリオもテイラー・シェリダン本人)となるクライム・サスペンスが現在公開中です。本国アメリカでは当初わずか4館での限定公開として封切られながらそのクオリティの高さがSNSなどで評判となり4週目には全米2,000館オーバーへと規模が拡大。興収チャートに6週連続トップ10入りする大ヒット作となりました。

 「ボーダーライン」同様、ここで描かれるのは現代社会の潮流から忘れ去られた土地と人々の姿です。保留地の住民たちは概して慢性的な貧困状態にあり、極寒の気候も相俟って逼塞した空気の中で窒息しそうな憂鬱さの中で生きている事が随所に見え隠れします。実際ウインド・リバー保留地からそう遠くないところに2つの国立公園(イエロー・ストーンとグランドティトン)があり観光産業が発展している反面保留地では主要産業がいわゆる「インディアン・カジノ」くらいしかないそうで、薬物依存やアルコールによる若年層の犯罪率も高く、人口の流出による過疎化も急速に進んでいるとか。作中を包み込む沈鬱な空気は決して鈍色の雪景色によるものだけではないのでしょう。

 事件の真相がもたらす主題が必ずしも犯人を見つけ出す事になくスリラーとしては一見弱い作りでありながら、先述の閉塞感や絶望感から来る緊張感の描出が巧みでダレるということがありません。また監督の手腕が良かったのか、登場する人物の演技が片っ端から上手いのも特筆すべき点で、主演であるジェレミー・レナーとエリザベス・オルセンは現時点でのキャリアの最高峰じゃないかと思えるほどの好演です。奇しくもこの2人「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」と「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」でホーク・アイ役とスカーレット・ウィッチ役で共演しており、その演技の対比を楽しむのもありでしょう。

 派手なアクションで人目を引くでなく、安易なストーリーテリングを良しとせず、たどり着く地点の生々しさは重く苦く、しかしそんな中に微かに煌めく人間の強さに光を見る。渋い味わいの映画です。ようやく少し涼しさを感じさせる風が吹くようになったこの時期、ノー天気な大作も楽しいけれど、こういう重厚でヒューマニズム溢れる作品を通してその余韻を噛み締めるのも楽しいですよ。

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お盆休みに突入したものの、今年はさりとて遠出の予定とかは入れていないので丸一日かけて自室の片づけなどしてました。まさか部屋の片づけしてるだけで熱中症に片足突っ込みかけることになるとは思ってませんでしたが。やはりゾンビ映画観ながらやるのはまずかったか(苦笑)

 こんばんは、小島@監督です。
 さすがお盆休みというべきか、近くのホームセンターに買い物に行ったらえらい混雑ぶり。帰省してきた方も含めて地元の人口が増える時期、というのはこんなところでも実感します。

 さて、今回の映画は「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 2人の英雄」です。

 人類の8割以上が何らかの「個性」と呼ばれる特殊能力を持って生まれる「超人社会」となった時代。個性を以て犯罪を為すヴィランに対抗するヒーロー育成が急務とされた。
 ヒーロー養成の名門である「雄英高校」で学ぶ少年・緑谷出久(声・山下大輝)は、№1ヒーローであり同時に出久の師でもあるオールマイト(声・三宅健太)と共に林間合宿を控えた夏休みのひと時、招待を受けて世界の科学者たちが集うという海上の巨大移動都市「I・アイランド」へ向かった。到着したオールマイト達を出迎えたのはかつてオールマイトと共に学んだ親友にして科学者であるデヴィッド(声・生瀬勝久)とその娘・メリッサ(声・志田未来)であった。最先端の研究機関に足を踏み入れてテンションの上がる出久と久しぶりに親友と久闊を叙するオールマイト。その一方で、何者かの手引きによりヴィラン・ウォルフラム(声・小山力也)が島に侵入し、暗躍を始めていた…

 今年もたくさんのアニメ映画が公開されるサマーシーズンに、新たなタイトルが登場です。現在第3シーズンが放送中で土曜夕方の顔になりつつある「僕のヒーローアカデミア」がその上昇中の人気を引っ提げて初の映画化。原作者堀越耕平監修のもと、原作では描かれていない空白の数日間のエピソードが展開します。新規タイトルながらいきなり100館越えの大型公開である辺りに配給元東宝の期待が伺えます。長崎健司監督以下主要スタッフはTVシリーズをそのまま引き継ぎ、製作スタジオもTVシリーズ同様BONESが手掛けています。

 少年漫画の王道を行く展開が楽しい原作の劇場アニメ化だけあってシンプルかつストレートに楽しい作品になっています。オールマイトとデヴィッド、出久とメリッサの2つの交流を軸に「ヒーロー」としての魂が次世代へと繋がっていく物語はいかにも「ヒロアカ」らしさに溢れています。共に声優経験が案外豊富だからかゲスト出演者である生瀬勝久と志田未来の演技もレベルが高く安心して聞いていられるのが地味に点が高い。
 あと個人的にはメリッサはもちろん麗日お茶子(声・佐倉綾音)、八百万百(声・井上麻里奈)、耳郎響香(声・真堂圭)らのパーティードレス姿が実にグッドルッキングなのも高ポイント!ええ(笑)!
 元々TVシリーズ自体が比較的高い作画レベルを維持している作品ですが、劇場映画化されたことで作画力が質量ともに大幅に上昇し、特にクライマックスのアクションシークエンスは実にハイレベルなアニメーションを堪能できるのが何より大きなポイントで、スクリーンでアニメ映画を楽しむならこうでなくちゃ!という楽しさに満ちています。

 一方で気になる点もいくつかあり、出久の所属する1年A組のメンバーが一応全員登場するものの、早い段階でポジションを振り分けられ話の中心に近い方に来た側には全員何かしら見せ場が用意されていますが、遠い側に振り分けられた方はほぼ空気というのはバランスの悪さを感じさせる上、段取りを優先させてシチュエーションが用意されているように見受けられるシーンがいくつもあるのはマイナスで、人によっては感情移入を大きく妨げられる一因となり得るところです。この辺りがもっと自然に展開していればより高い感動を得られたに違いないだけにもったいなく思います。

 とは言えこの辺りも織り込み済みで観られるならトータルの出来栄えは良く、プログラムピクチャーとしてはとても楽しい作品に仕上がっています。
 ところでこの映画は配給元の東宝にとっては「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」「名探偵コナン」「ポケットモンスター」と、東宝を20年以上支えてきた4大アニメに継ぐ5番目のタイトルに成長することを期待されているとか。次代を担えるだけの力が宿っているのかどうか、どうぞスクリーンで確かめてみてください。
 

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先週はワケあって急遽山口県の方まで行って来ました。前日は仕事終わりにカプセルホテルを取ってのかなりの強行軍です。名古屋を離れて自覚しましたが、名古屋、マジで暑いです。山口の方も猛暑で暑かったのは確かですが、名古屋市街に比べると幾分マシです。今夏の名古屋の暑さはもうほとんどギャグ。この週末はコスサミなどのイベントも行われちゅうカラメンバーの方の中にも参加された方がいらっしゃるようですが熱中症などにはならなかったでしょうか。

 こんばんは、小島@監督です。
 それにしても最悪用事を終えたら大阪か神戸で泊まらなきゃいけないかな~と思っていたら終電間近とは言えその日の内に帰ってくることが出来ました。結構うまいこと繋がるものだなぁ。

 さて、昨日の日曜日はこの週末幕張メッセで開催された「THE IDOLM@STER PRODUCER MEETING 2018 What is TOP!!!!!!!!!!!!!?」のライブビューイングを観に行ってきました。
 冬から春先にかけてのライブツアーを敢行したSideM、6月にさいたまスーパーアリーナでの大型イベントを成功させたミリオンライブ!、そして11,12月にドーム公演が控えているシンデレラガールズと、最近関連タイトルが絶好調のアイドルマスター。その根幹でもある765プロオールスターズも年始に開催されたライブ「初星宴舞」から7か月後に今回のプロデューサーミーティングと数年ぶりに年2回の大型イベント開催で、今年は私のような古参Pのテンションが上がる年になってまいりました。デレマスもミリマスもSideMも大好きですが、やっぱり765プロオールスターズは何というかこう実家に戻ってきたような安心感があります(笑)

 「プロデューサーミーティング」というイベントタイトルに合わせ、ライブパフォーマンスのみではなくアドリブ満載の朗読劇なども取り入れたバラエティ豊かな構成をしており、中でも出色は昨年12月に発売されたゲームソフト「アイドルマスター ステラステージ」の開発スタッフたちを招いてのトークパート。アイマスは総合プロデューサーの坂上陽三氏や音楽プロデューサーの中川浩二氏などニコ生などでホイホイ出てきて喋り倒す方もいらっしゃるのですが、背景アートやキャラクターモデリングを担った現場のスタッフが登壇して喋るなど滅多にあるものではなく、シナリオコンセプトがどのように決まって行ったかや、「貴音のボリュームのあるウェーブヘアーをモデリングする作業がきつくて夢にまで出てきた」「アイマスではパンチラがバグ扱いなのでデバッカーがパンチラを発見すると画像付きで報告してくる」など多くの貴重な開発秘話が飛び出しました。

 ライブパートでは「そして僕らは旅に出る」や「アマテラス」など最近リリースされた曲を中心にアッパーなナンバーを揃えてきましたが、予想外に圧巻だったのはゲストメンバーである詩花役高橋李依さんの「Blooming Star」。アイマスでは最初期より提供曲数は少ないものの全てに確固たる世界観を感じさせる傑作を生み出し続けた椎名豪氏の手による、パーソナルな感情がやがて大きな夢や未来へと繋がっていく壮大なメロディーラインのナンバーを透き通るような、それでいて力強く広がっていく歌声に気づけば呑み込まれている自分がいました。アイマスに新たな歌姫が誕生する瞬間を目の当たりにした感激はなかなか堪えられるものではありません。

 ラストのMCでは出演者たちから感傷的な言葉もいくつか飛び出し、13年という時の長さを否応にも感じさせてちょっとしんみりも。思えば一つのコンテンツがここまで続くのは奇跡以外の何物でも無く、そしてそれがこれからもずっと続くとは限らない。それでも続く限りは観続けていたいのだ。敢えて「終わらない」ことを選んだアイマス。どこまで行くことになるのか、覚悟は出来てるか?私は出来てる。

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先週、来年5月にアメリカで封切予定(日本では来夏予定とか)という「Godzilla:King of Monsters」の予告編が公開されました。

 2014年に製作された「GODZILLA」の続編にして昨年公開の「キングコング:髑髏島の巨神」とも連なる作品という触れ込みの1本ですが、もうこの2分半の映像だけで痺れる。怪獣達が目覚め咆哮を上げるそのバックにドビュッシーの「月の光」をかけるセンスも堪りません。これだけのものを見せておいて公開が来年とは待ち遠しいなんてものじゃないっす。

 こんばんは、小島@監督です。
 実は撮影自体は既にクランクアップしているとか。ハリウッドも大作クラスになるとポストプロダクション(撮影後に行われるVFX合成などの作業の総称)だけで1年以上かかるんですね~

 さて、今回の映画は「BLEACH」です。

 オレンジ色の髪が目を引く高校生・黒崎一護(福士蒼汰)は、幽霊を見ることが出来る特技がある。それ以外は、父の一心(江口洋介)、2人の妹・遊子(平澤宏々路)、夏梨(安藤美優)と共に亡き母・真咲(長澤まさみ)の思い出を胸に平和に暮らしていた。
 そんなある日、自身を「死神」と名乗る少女・朽木ルキア(杉咲花)と出会った事で一護の生活は一変する。「虚(ホロウ)」と呼ばれる悪霊が一護の家族たちを襲撃。ルキアも重傷を負った。窮地に陥ったルキアは一護の潜在的な霊力の高さに賭け、自身の霊力を渡し一護を死神化させる。そして「死神代行」となった一護の壮絶な戦いの日々が幕を開けた!

 2001~2016年まで15年にわたり週刊少年ジャンプで連載され、2004~2012年まで続いたアニメシリーズと共に国内外で支持を集めた久保帯人の代表作「BLEACH」の実写映画化作品が現在公開中です。当初はハリウッドでの実写映画化が企画されていましたが、映画化権を取得していたワーナーブラザースが日本法人へ邦画として製作することを打診し、実現したのが今作だそうです。監督には「GANTZ」(2010,11年製作)、「アイ・アム・ア・ヒーロー」(2016年製作)などコミック原作の映画化でヒットを連発する佐藤信介が務めています。

 公開前はいろいろ言われていましたがどっこいなかなか面白いですこの映画。原作の「死神代行篇」をベースに大胆にミックスアップされたストーリーは良い方向に勢いがあり、全体的に疾走感を持たせている点や、かなり特徴的なデザインをしているキャラクターたちのビジュアルも実写として映えるためのアレンジを施してはいるものの基本路線は極力崩さずにやろうとしている点など原作へのリスペクトが感じられる画作りなども好感が持てます。
 俳優陣の演技では華を感じさせる主演の福士蒼汰・杉咲花の二人だけでなくビジュアルは原作と大して似てないのに何故かちゃんと一心にしか見えない江口洋介や、やはり経験値の違いというべきか阿散井恋次役早乙女太一の殺陣のキレっぷりが強く目を引くほか、ひょっとしたらアニメを参考に役作りしたのではと思わせるほど三木眞一郎の演技に近いイントネーションで喋る浦原喜助役田辺誠一など要所要所で役者の演技が光るのもポイントで、大抵ボロクソな評判が立つのがお定まりのコミックの実写映画化としては一定水準のレベルは達していると感じます。
 アクション監督を務めた下村勇二の功績もなかなかのもので、特に終盤の駅前で展開するバトルシークエンスはアイディア・演出共にスクリーン鑑賞に耐える見事なボリュームになっています。

 ただ多くの要素がある中で「一護とルキア」「一護と家族」の2つに物語の軸を絞り切って構成した事により、単品の映画としては観易くなっている反面他の扱いがかなり雑になっているのが難点です。茶渡や織姫の扱いなどほとんど空気に近いので彼らのファンの方はその辺は念頭に置いて観に行きましょう。

 108分という長すぎず短すぎない上映時間もポイントで、勢いのある話運びと相まって割とサクッと観られます。重量級の見応えはないものの、ずっしり来るものは胃もたれを起こしそうなサマーシーズンに楽しむ一本としてはこういう軽やかさも大事です。夏の暑さから逃げるようにフラッと映画館に立ち寄ったそんな時、タイムテーブルがうまくかみ合ったならどうぞご覧あれ。

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昨日の歌会に参加された皆さん、お疲れ様でした。
 いやしかしまさか電車がストップして遅刻する羽目になろうとは(苦笑)。最初からいられなかったのは残念ですが、アナログゲームやれたり人数の少ない部屋に入って歌い倒したりできたので何だかんだ大満足でした。

 こんばんは、小島@監督です。
 でもやっぱり歌会には頭から参加したい。

 さて、今回の映画は「ウィンチェスター・ハウス」です。

 南北戦争で急速に普及し「西部を征服した銃」とまで呼ばれた「ウィンチェスター・ライフル」により莫大な財産を得たウィンチェスター社。愛娘を亡くし、両親と死別し、夫をも結核で喪い未亡人となったサラ(ヘレン・ミレン)には家族の遺産と共にウィンチェスター社の株式51%も相続し筆頭株主となった。
 カリフォルニア州サンノゼに一軒の農家を購入したサラは、自らの不遇を霊媒師に相談し、一族の身に起きる不幸はウィンチェスター・ライフルで命を落とした者たちの亡霊による仕業であり、それを閉じ込め浄化するために屋敷を拡大し続ける必要があると告げられた。以後サラは常に喪服を身にまといながら24時間屋敷を増改築し続ける生活を始め、始めは8部屋だった邸宅は数年後には500部屋を越える巨大で奇怪な屋敷へと変貌していった。妄信的なサラの行動をいぶかしんだウィンチェスター社経営陣はサラの精神状態を調査すべく精神科医エリック(ジェイソン・クラーク)を送り込むのだった。

 屋敷を購入してから自身が没するまでの38年間、ひと時も休むことなく増改築を続け「どこにも行きつかない階段」「床に向かって開く窓」「開けた向こう側は壁のドア」など不可思議な構造に溢れた奇怪な屋敷を築き上げた女性サラ・ウィンチェスター。「ジョジョの奇妙な冒険」で知られる荒木飛呂彦が鬼窪浩久と共同で手掛けた連作短編集「変人偏屈列伝」でもサラをモチーフにしたエピソードが登場するなど数多くの作品に影響を与えた世界的なミステリースポット・ウィンチェスター・ハウス、それをモデルにした映画が現在公開中です。
 監督は「デイブレイカー」(2008年製作)や「プリデスティネーション」(2014年製作)など意欲的なSFスリラーを発表し、2017年には「ソウ」シリーズの最新作「ジグソウ:ソウ・レガシー」の監督に抜擢されたオーストラリアの気鋭マイケル・スピリエッグとピーター・スピリエッグ兄弟が務め、アカデミー賞受賞歴を持つ名優ヘレン・ミレンがホラー映画に初主演しているのもポイントです。
 撮影にはオーストラリアで屋敷の一部の実物大のセットが組まれたほか、一部では本物のウィンチェスター・ハウスで行われたとか。20世紀初頭のファッションと合わせ、ゴシックな雰囲気を楽しめる作品になっています。

 正直な感想を言うとこの映画、変な所に大きな欠点のある作品です。ホラー映画にしては珍しいともいえるヘレン・ミレンとジェイソン・クラークら名優の重厚な演技は素晴らしいですし、実はアヘン常用者だったという精神科医エリックの不安定な視点で語られることで怪現象が一見麻薬による幻覚にも見えるように作られているところなども悪くなく、ホラー映画としては全体的に及第点なのですが、「それ自体が欠点」と思えてしまうほどに題材が魅力的すぎる点です。
 サラ・ウィンチェスターに対して特に予備知識が無ければオーソドックスなホラー映画として何気なく楽しめると思うのですが、私みたいにこういうオカルトネタが割と好きな身としては生涯を喪に服しながら自宅を改造し続けたという冗談のような生き様を貫いたサラ・ウィンチェスターの人物像にもっと深く迫って欲しかった、というこちらの期待を満たすほどのものを提示できていないのがだいぶもったいないと言わざるを得ません。

 ただ逆に言えばライト向けの間口の広い作品と言え、興味本位で扉を開いた者に深淵の底を垣間見させるというか、入り口にできる楽しさは持ち合わせていると言えるでしょう。世界にはこんな100年物のいわくがついた魅惑的な建築物が数多存在しています。さあ、その扉を開いて。ようこそ、ミステリーハウスの世界へ!

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何かもう「暑い」以外の言葉しか出てきそうにないこの数日ですが皆さんいかがお過ごしでしょうか。
 私も昨日一日出かけていたのですが歩いてるだけでもボタボタ汗が流れてくる有様で、飲料代がいつもの倍以上かかった上にあまりの汗ダルマぶりにとても知人には見せられない姿をしておりました(苦笑)

 こんばんは、小島@監督です。
 こういう時に立ち寄る空調完備の映画館はマジ天国。みんな、映画観に行こうぜ(笑)

 さて、今回の映画は「ジュラシック・ワールド/炎の王国」です。

 イスラ・ヌブラル島、かつて巨大テーマパーク「ジュラシック・ワールド」が営業していたが遺伝子のハイブリッドにより生み出された怪物「インドミナス・レックス」の暴走をきっかけに島中の恐竜が暴れ出したことにより破壊され、放棄されてから3年。休眠状態だった島の火山の活発化により島に生きる恐竜たちの絶滅が懸念されたため、上院では特別委員会が設けられ、島の恐竜たちとも縁の深いイアン・マルコム(ジェフ・ゴールドブラム)も招聘されての緊急討議が行われていた。
 「ジュラシック・ワールド」の管理責任者だったクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は恐竜保護団体を組織し噴火間近の島から恐竜を救出しようと動き出す。パーク創業者ジョン・ハモンドのパートナーであり、現在は財団を運営しているベンジャミン・ロックウッド(ジェームズ・クロムウェル)に招待されたクレアは、財団が恐竜を保護するための広大な土地を保有している事、そして島にはヴェロキラプトルの「ブルー」が生きている事を知らされる。その事実を知ったクレアは、かつてブルーと心を通わせた男、オーウェン(クリス・プラット)に協力を求めるのだった。

 2015年に公開された「ジュラシック・ワールド」の直接の続編にして1993年より続く「ジュラシック・パーク」シリーズ第5作目となる作品が現在公開中です。前作を監督したコリン・トレボロウは今回は脚本と製作総指揮に回り、監督は「永遠のこどもたち」(2007年製作)や「怪物はささやく」(2016年製作)などで高い評価を得るJ・A・バヨナが務めています。
 キャスト陣もクリス・プラットとブライス・ダラス・ハワード、そしてウー博士役でB・D・ウォンが前作より引き続いて出演するほ か、登場シーンは多くはないもののイアン・マルコム役でジェフ・ゴールドブラムが「ロストワールド」(1997年製作)以来20年ぶりにシリーズに出演し、物語をキリっと引き締めてくれます。
 
 かなりあっけらかんとしたパニック・ムービーだった前作と違い、今作は前半こそ火山の噴火による島の崩壊から恐竜ともどもいかに脱出するかというスペクタクルなアドベンチャーを展開しますが、後半は雰囲気が一変。A・J・バヨナ監督らしいダークな雰囲気をまといつつもスピルバーグが監督した1作目と原作であるマイクル・クライトンの小説のエッセンスをふんだんに盛り込んだSFスリラー的なテイストが強調されてくるのがポイントです。振り返れば最初のパーク設立を目論み恐竜を現代に復活させたジョン・ハモンド以降ある意味で人のエゴイズムの暴走の戯画化でもあった恐竜たちは、今作で多様なベクトルのエゴイズムに晒され、そしてある着地点へと到達します。この映画の副題は邦題では「炎の王国」ですが原題は「FALLEN KINGDOM」、直訳すれば「堕ちた王国」あるいは「王国の崩壊」といったところでしょうか。この副題が重層的な意味を持って迫ってくるクライマックスは圧巻の一言です。

 また一方で、恐竜たちのキャラクターがより明確化され特に前作でも強い存在感を示したヴェロキラプトルのブルーは物語上ほぼヒロイン的なポジションにいる上にさらにアクションスター度合いが増して全編にわたり大活躍しています。
 造形物の扱いに巧いバヨナ監督の技というべきか、今作の撮影時近年のハリウッドでは使用頻度が少なくなった「アニマトロニクス」(実物大の生物を模して作ったロボットを使って撮影する技術)を敢えて多めに用いた事で効果的に臨場感を増してみせた事もプラスに働いていますね。

 途中で物語の雰囲気が大きく変わる点とそれにより生じる中だるみが中盤にあるのが欠点ですが、総じてレベルの高いエンターテインメントです。エゴイズムのぶつかり合いがカタストロフをもたらす思索的な物語運びも味わい深いですが、やはり重量感のある恐竜の足音と咆哮を楽しむにはスクリーンで観てこそのもの。どうぞ映画館で四半世紀の時を経てなお私たちを魅了させてくれるVFXがもたらす恐竜たちの威容をご堪能あれ。

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