ちゅうカラぶろぐ


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先週訃報が流れた西城秀樹さん、私も今回のことで知ったのですが、アニソンで言えば「ちびまる子ちゃん」のOP「走れ正直者」や「∀ガンダム」のOP「ターンAターン」などがありますが、コール&レスポンスやサインライト、大規模イベントでのトロッコを使用して会場を回るといった現在のアイドルライブで一般的となったもののいくつかの起源であったり、発売開始後売りあぐねていたソニーのウォークマンを使った姿が週刊誌に掲載されたことでその売上に貢献するなど、日本のポップカルチャーに多大な足跡を残した方でした。自分の好きなアイマスも知らずその延長線上にいるかと思うと相当に感慨深いです。

 こんばんは、小島@監督です。
 謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

 さて、今回の映画は「レディ・プレイヤー1」です。

 2045年、オハイオ州コロンバス。環境汚染や政治の機能不全により世界は荒廃し、貧民街に暮らす者の多くは辛い現実から逃れるためにVRワールド「オアシス」に入り浸っていた。ウェイド・ワッツ(タイ・シェリダン)もそんな一人。「パーシヴァル」を名乗り「オアシス」でゲームに興じていた。
 その「オアシス」内では創始者ジェームズ・ハリデー(マーク・ライランス)が没後公開された遺言により「オアシス」の所有権と5,000億ドルの遺産を授与するためのクエストが開催されていた。「オアシス」内に隠された3つの鍵を巡り今日も多くのプレイヤーが戦いに挑む。

 巨匠スティーヴン・スピルバーグ、その最新作はアーネスト・クラインの小説「ゲームウォーズ」を原作に(クラインは今作の脚本も手掛けている)、VRワールドを舞台に古今東西のポップカルチャーへの愛とリスペクトをてんこ盛りにした最高に楽しい1本です。

 実は物語自体は紐解けばそれほど難しい話をしていません。個性的で欠点だらけの少年少女たちのアドベンチャーであり、スピルバーグ作品としても「E.T.」や「グーニーズ」など何度も手掛けてきた題材のその延長線上にあると言えるでしょう。VRワールドという近未来的ツールをモチーフにする一方でこのちょっと懐かしささえ覚える題材を取り込んだことで誰もが楽しめる間口の広さを獲得しています。
 ゲームと現実、その2つで物語が同時進行する二重構造自体は今や珍しくないのですが、「オアシス」自体を1つの「作品」として捉え、そのクリエイターをフィーチャーしている点がポイントで、クリエイターへのリスペクトが根底にあることで作品がより骨太なものになっています。
 何よりこの映画、スピルバーグ自身間違いなく「分かってて」作ってるのですが、スピルバーグが監督している事自体が重要です。他の監督では単にパロディ満載のエンターテインメントとして(それはそれで楽しい作品ではあったでしょうが)消費されていたかもしれません。しかしスピルバーグが監督した事で、パロディがパロディでなくむしろ彼が手掛けてきた作品群の系譜の中で語れるようになったのが大きいです。
また、そんな物語をかつて「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でスピルバーグと組んだアラン・シルヴェストリが音楽を手掛けているのもポイントですね。

 もちろん作中で目もくらむばかりに溢れ返るキャラクター達や古今東西の作品のオマージュも見どころです。あまりに数が多すぎて初見ではまずもって全てを見つける事など不可能。一旦書き出すと膨大な文章量になってしまいそうですし、探す、出会う楽しみを奪うのももったいないのでここで詳細を解説するのは割愛します。一人でじっくり深入りするように観るのも楽しいですが、画面の隅々を見渡して発見する楽しさや思い出話の引き出しが開く感覚を気の合う仲間や恋人、パートナーと鑑賞していろいろ語ってみるのも楽しいでしょう。そういう共有体験をもたらしてくれるパワーも宿しています。
 何より個人的にも大ヒットだった、「ガンダムとメカゴジラが戦っているその足元をデロリアンが疾駆する」というような80~90年代に多感な時期を過ごした方には最高にワクワクする画面がバシバシ登場するのが楽しくないわけがありましょうや(笑)

 1970年代から実に半世紀近く一線で活躍し続けてきたスピルバーグの、ある意味で「集大成」ともいえる作品です。これぞまさしくエンターテインメントの真骨頂。時に登場人物に自分を重ね合わせ、時に童心に帰らせてくれる、素晴らしい映像体験。最高に楽しい時間が待っています。沢山の要素を全て見つけようとするならBlu-ray化を待つべきでしょうが、先ずは映画館で楽しみましょう。コレはスクリーンで味わわなければもったいない!
 
 


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昨日の歌会に参加された皆さん、お疲れ様でした。
 今回は悪天候だったこともあってか当日になってキャンセルされた方が多かったようで、私のいた部屋も大体4人くらいで回してました。おかげで他の方と合わせたりした分も足すと都合20曲近く歌った計算に。さすがに結構体力に来てました(苦笑)

 こんばんは、小島@監督です。
 何気にここ最近ちょっとカラオケしたい熱があったのですが、お陰様で一気に解消できました(笑)

 さて、今回の映画は「リズと青い鳥」です。

 北宇治高校吹奏楽部に所属する3年生・鎧塚みぞれ(声・種崎敦美)と傘木希美(声・東山奈央)は、高校生活最後となるコンクールを控え、自由曲として披露する「リズと青い鳥」第三楽章で共にソロパートを任された。
 「リズと青い鳥」は童話をベースに作られた曲。孤独な少女リズと、大好きなリズのために少女へと姿を変えてリズに近づく青い鳥の2人を描く物語だ。
 童話に自分自身を重ね合わせるみぞれと希美だったが、しかし練習では2人の息は合わない。「会いたくなればまた会いに来れば良い」と考える希美と、そう遠くない未来に訪れるであろう希美との別れを恐れるみぞれ、2人の心は噛み合わないまま、コンクールの日は近づいていく。

 一昨年公開され高い評価を集めたアニメーション映画「聲の形」、その脚本を担当した吉田玲子と監督を手掛けた山田尚子によるコンビの最新作となる劇場用作品が現在公開中です。映画化もされたTVシリーズ「響け!ユーフォニアム」の続編…というよりスピンオフという位置づけで良いのでしょうか。実は「響け!ユーフォニアム」は全く観た事が無い(原作も読んだことが無い)という状況で観に行きました。
 「聲の形」ほどに剥き出しの刃を見るような感じは薄いものの、センシティブでリリカルな心情描写にはむしろ磨きがかかっており、しかも劇映画の構成としてはより高度な領域に達しています。

 休日練習の朝、校門近くで希美の登校を待つみぞれのショットから始まるこの映画は、その後やってきた希美とみぞれが部室へ向かうシーンへと続くのですが、2人の間の距離と歩調、主旋律をマリンバとピアノが追走するBGMでもってほとんど台詞が無いにもかかわらず2人の性格や関係性を見事に語ってみせます。
 快活で社交的、同級生にも後輩にも慕われる存在だがそれ故に自身の裡を吐露することが少ない希美と内向的でそもそも感情表現のヘタなみぞれ、2人の間に横たわるのは友情というよりも思慕にも似た感情であり、大好きだからこそ離れたくない、いやむしろ離したくないという利己心とのせめぎ合い。序盤スクリーンに登場する「disjoint」(「互いに素」、2つの数の最大公約数が1である状態)という単語が2人の関係性を象徴しています。思春期の少女の心情に寄った物語、という点で私はちょっと「櫻の園」(1990年製作、監督中原俊、主演中島ひろ子)を思い出しました。

 劇中劇である「リズと青い鳥」のシーンがみぞれと希美の物語と並行して描かれるので一見気づきにくいですが、作中ほぼ全てのシーンが学校の中だけで展開するのも特徴で、密室劇のような効果を生み出していると同時に「学校」という場所がみぞれと希美にとって「リズと青い鳥」におけるリズの家であることを暗喩しています。冒頭のシーンと対になるようなシーンがラストに配されている事にもぜひ注目してほしいところ。これによって物語の広がりが綺麗に収束していくのです。

 みぞれと希美のシーンでは写実的に、「リズと青い鳥」のシーンでは水彩画調に描かれた背景美術や、目元や指先、足元などクローズアップさせた箇所での仕草で心情描写をしてみせる手腕など、およそアニメでなければ成し得ない表現のオンパレードで青春映画としても同時にアニメ映画としても珠玉の傑作と言えるでしょう。
 唯一の欠点と言えば単品の作品として観た場合に最高でもシリーズ物として考えた場合に作りが地味すぎるという所くらいでしょうか。私は山田尚子監督は「聲の形」の時点でほぼ頂点に来てしまったのではなかろうかと思っていたんですが、まだまだ彼女の進化は止まらないようです。これから更にどのようにその世界観を深化して私たちに見せてくれるのか、期待して止みません。

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自分でも意識しない内にかなり疲れが溜まっていたのか、あるいは季節の変わり目でちょっと体調を落としていたのかこの連休は用の無い日や時間は割とずっと寝て過ごしてしまいました。あとは録り溜めたビデオのチェックとかしてのんびり過ごしました。どうやら体が休養を欲してたようです。

 こんばんは、小島@監督です。
 皆さんはどんな連休を過ごされましたか?

 さて、今回の映画は「港町」です。

 老人がいる。
 腰が曲がり耳の遠くなったその老人は、カメラを手にした監督が話しかけてもその反応は鈍い。しかし一たび漁船に乗り込めばその眼つきに鋭さが加わり慣れた動きで船を駆り網を仕掛ける老練な漁師に変貌した。
 老人が獲ってきた魚は市場に持ち込まれ、魚屋が仕入れ、捌き、売られていく。人が食べない分は猫の餌になっていく。そうして小さな港町の一日は過ぎてゆく。
 そんな港町に、一人の老女がいる。求められずともカメラに向かって喋り続けるその老女はある時、丘の上で自身の半生を回想し始めた…

 ドキュメンタリー映画を製作する作家は多いですが、その中でも独自のスタイルを貫き世界的に評価の高い「観察映画」というシリーズを手掛ける作家・想田和弘監督。そのシリーズ第7作目にあたる作品が現在各地の映画祭やミニシアターで公開されています。「観察映画」は一度観てみたいと前々から思っていたのですが遂にその機会を捕まえることが出来ました。
 
 「観察映画」とは「事前リサーチは行わない」「台本は書かない」「ナレーション・テロップ・音楽は原則使わない」など、想田監督自身が決めた10ほどのルールの中で製作される映画のことで、対象をただ遠くから見るだけでなく付かず離れずの独特の距離感で接しているのも特徴であるほか、割と行き当たりばったりで撮影する事が多く、それによって対象の(あるいは「人間の」というべきか)思いがけない一面がフッと垣間見えるその瞬間を切り取れるところに「観察映画」の面白さがあるといえるでしょう。
 そもそもこの「港町」自体が偶然の産物だそうです。想田監督が2016年に発表した「牡蠣工場」という作品があるのですが、その「牡蠣工場」に挿し挟む風景ショットを撮るべくカメラを回していたらアクの強すぎる老漁師と老女と遭遇した事からあれよあれよともう1本別の映画が出来るくらいの素材が撮れてしまったそうで、その「枠に収まりきらない」感じがこの「港町」の面白さでもあります。
 その趣旨から回せる限りひたすらカメラを回し続けて作るスタンスの作品で、そのお陰か映画の神様が気まぐれに下りてきたような瞬間があります。一つは笑いを、もう一つは驚きをもたらすその瞬間は全くの不意打ちで現れ、観る者に消えぬ印象を残します。
 
 カラーで撮影したものを敢えてモノクロに加工して製作されているのもポイントで、音楽やナレーションを排し撮影の際に録れた生活音と環境音をそのまま使い観客に感情の誘導を行おうとしていない乾いた作りにも関わらず、色が無くなったことで展開する映像が現在のものではなく遠い過去のようにも少し未来のようにも感じられ、普遍的な寓意性をまとうようになり、リアリティ重視であるはずのドキュメンタリーに詩情が感じられるのが実に面白いです。

 ところでこの映画、監督曰く「見つけると追いかけたくなってしまう」そうで、結構な頻度で猫が登場する猫映画でもあります。このもふもふ成分は映画の主題とは別に推したいところで硬い映画が苦手な方でもちょっとお薦めしたいところですね。
 
 根源的ともいえる人の営み。しかしそれが静かに終焉を迎えようとしている姿を、鋭くしかし温かい眼差しで綴ったこの映画、普段目にする劇映画やドキュメンタリーともまた違う風合いで新鮮な印象と示唆を与えてくれるでしょう。是非多くの方にご覧になって欲しい作品ですね。


 余談ですが、今回の映画、たまたま観に行った日が想田監督の舞台挨拶の日で私の質問にも答えてくれた上にパンフレットにサインまで頂いてしまいました。こういう一期一会も嬉しいですね(笑)

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今年のゴールデンウイークこと大型連休は割と綺麗にカレンダーにハマったために大抵の業態でほぼ同じ形の休日が設定される格好に。お陰様でそこら中で人混みが結構なことに。いや~映画館も大作や話題作は軒並み満席状態。盛況なのは映画好きとして嬉しい所ですが、仕事上がりに駆け込みで1本観て帰るってことがちょっと難しいのが複雑なところ。今の時期は観たいタイトルもいっぱいあるんですけどね~

 こんばんは、小島@監督です。
 連休中はここぞとばかりにいろいろ片付ける用件があるけれど、せめて1日はまるっと映画鑑賞に使いたい。

 さて、昨日は「THE IDOLM@STER SideM 3rd LIVE TOUR ~GLORIOUS ST@GE!~」静岡公演Day2のライブビューイングに行って来ました。
 今年2月の幕張イベントホールでの千葉公演を皮切りに4都市7公演で開催されたSideM3rdライブツアーもついに千秋楽。今ツアーは興味はあったものの日程的にあまり自分に都合の良いスケジュールではなかったためSideMのキャスト全員が出演した千葉公演の初日以外は当初スルーするつもりでいたのですが、ま~公演の度にTwitterなどで熱い評価が飛び交うのを見てるとさすがに気になってきて千秋楽のライブビューイングのチケットを取ってしまいました(笑)

 キャスト全員出演の千葉公演初日以外は基本的に6組のユニットが出演する3rdツアー。静岡公演Day2ではDRAMATIC STARS(仲村宗悟、内田雄馬、八代拓)、High✕Joker(野上翔、千葉翔也、白井悠介、永塚拓馬、渡辺紘)、S.E.M(伊東健人、榎木淳弥、中島ヨシキ)、FRAME(熊谷健太郎、濱健人、増元拓也)、Altessimo(永野由祐、土岐隼一)、Legenders(笠間淳、汐谷文康、駒田航)の6組が出演しました。
 
 私の個人的なハイライトは前半。開幕の「Reason」から最初のMCを経て先ずは各ユニット1曲ずつ披露。2度目のMCを挟んでからの次のブロックに現れました。胸に宿る勇気の示すまま踏み出していく決意を高らかに歌うLegendersの「Symphonic Brave」などヴォーカルで聴かせる曲で固められたこのブロックでは、特に元音楽家ユニットという設定のAltessimoの2人にによる、自分の「音」を探し続け彷徨う2人が出会うというような歌詞の「Never end「Opus」」とそこからの都築圭役土岐隼一による相棒を得た事で世界の広がりを感じる、といった内容の「Sanctuary World」が続く流れはユニットの物語性を高める曲構成で、透き通るような存在感を放っていました。

 そのほか、回を重ねる毎にシズル感めいた艶が増していくDRAMATIC STARSによる「MOONNIGHTのせいにして」や本格的に楽器を持ち込んでの生演奏を披露するHigh×Jokerの「Sunset☆Color」、ゴージャスな椅子に座ってパフォーマンスする姿が強いインパクトを与える山下次郎役中島ヨシキのソロ「GOLD~No.79~」から続くS.E.Mの疼くような後悔を残して終わったひと夏の恋をラテンミュージックに乗せたナンバー「サ・ヨ・ナ・ラSummer Holiday」、素朴な恋心を穏やかなメロディーで綴るFRAMEの「Swing Your Leaves」など、初めて聴く曲はそのパフォーマンスのレベルの高さに、そうでない曲は以前聞いた時との進化の度合いに驚かされるものが多く、キャストの中にキャラクターが深化しているのが見て取れます。

 ところでSideMライブはLVで観ると現地で観るのとはまた違う楽しみ方ができるのが大きなポイント。出演者の皆さん積極的にカメラアピールをしてくる上に、その都度女性客から黄色い声援が上がるのは他のアイマスライブでは見かけない光景で、コレが何というかとても楽しいのです(笑)

 僅か3か月の間にレベルが大きく上がった方が何人も見受けられたこのツアー。どんどん研ぎ澄まされていく様を見ていくことが出来るのは実に楽しい経験です。これからもSideM、目が離せません。

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昨日の歌会に参加された皆さん、お疲れ様でした。
 多数の初参加の方が見えた会でしたが、楽しんで頂けましたでしょうか?私は前回参加できなかったこともあった反動と、またちょっとそういう気分になったので普段歌わない「ACE COMBAT5」や「超時空要塞マクロス」の曲など織り交ぜたりなんかして割と歌い倒させて貰いました(笑)

 こんばんは、小島@監督です。
 しかしじゃんけん大会で出品されてた加蓮ポスター欲しかったなぁ…プライズ品みたいだし自力でゲットしに行くべきか。

 さて、今回は久しぶりに映画館の話。
 先週のブログで書いた沼倉愛美ファンクラブイベントが明けた翌日、私が向かったのは田端。山手線田端駅北口改札を出て右手に向かい突き当りのT字路を左へ。駐輪場へと続くスロープを下り高架をくぐると見えてくる「田端駅下仲通り商店街」、その中に佇む小さな映画館が今回の目的地、

「シネマ・チュプキ・タバタ」です。
 オフィシャルサイトはこちら。
 日本で初めて、そして現在唯一のユニバーサル・シアターとして2016年に開業しました。運営母体は視覚障害者の映画鑑賞を長く支援してきた団体「シティ・ライツ」。徹底したバリアフリーを目的として設計されたミニシアターで、館内には様々な工夫が施されています。入り口から場内へはフルフラットになっていて車椅子でも入れるようになっていますし、写真には収めていませんが赤ん坊連れでも鑑賞が可能なように小さな防音室「親子鑑賞室」が設けてあるのも特徴です。


 席数は20席。日本で最も少ない部類に入ります。スピーカーは目の不自由な方でも立体的に音響を把握できるように「ガールズ&パンツァー」などのアニメ作品の音響監督を数多く手掛けている岩浪美和氏により特別に設計された「フォレスト・サウンド」という独自のシステムが導入されています。写真ではわかりにくいですが、薄い緑色している場内の床は実は人工芝。ちょっとフカフカしています。

 全ての座席には目の不自由な方のための音声ガイド(洋画の場合は吹替音声も)を聴くことが出来るイヤホンジャックが備え付けられており、左右それぞれの音量が調節できるようにもなっています。

 音声ガイドはここでの上映のために新たに録り下されたものも多く、館内には収録に当たった声優や作品の監督のサインが各所に書かれています。写真は左から順に、
・小野大輔(「ソング・オブ・ザ・シー海のうた」)
・中上育実(「ガールズ&パンツァー劇場版」)
・戸松遥、伊藤智彦(「劇場版ソードアートオンライン オーディナルスケール」)と新海誠(「秒速5センチメートル」)
・片渕須直(「この世界の片隅に」)
のサインになっています。

 この日観た映画は「チップ先生さようなら」
 1934年にジェームズ・ヒルトンにより発表された小説を原作にした映画で1939年に製作され、監督はサム・ウッド、主演はロバート・ドーナット。
 夕暮れ時、生徒や後輩から「チップス先生」と呼ばれ慕われる老教師チッピング(ロバート・ドーナット)が暖炉の前でまどろみながら自身の教師人生を追憶する。理想に燃え憧れの学院で教鞭をとることが叶えられるも現実に挫けた青年期、生活に疲れたころ同僚に半ば強引に連れ出された旅先で出会った親子ほどに年の離れた女性キャサリン(グリア・ガースン)と恋に落ち結婚したことが転機となる壮年期、一度は引退するものの同僚や教え子が次々と戦地へ召集されるなか学院からの要請で再び教職に戻ることになる老年期…移り変わる時代の中、教師として生きてきたチッピングはその晩年に何を思うのか。
 時代の流れに呑み込まれそうになりながらもユーモアを忘れず子供たちにものを教え続ける教師の姿を端正に描き出す、学校を舞台としたヒューマンドラマの傑作で、この1939年版を始めとして現代に至るまで度々映像化や舞台化がされています。1939年版では主演したロバート・ドーナットは20代から80代までを見事に演じ分けてみせ、当時製作され大ヒットした「風と共に去りぬ」の主演クラーク・ゲーブルを抑えアカデミー賞主演男優賞を獲得しました。
 散りばめられたユーモアの中に忘れがたいセリフがフッと現れる作品で、80年も前の作品ですが是非多くの方に観ていただきたい映画と言えますね。

 現在国内唯一の映画館であるシネマ・チュプキ・タバタは、開業資金をクラウドファウンディングによって賄われ、現在も映画館の運営のために寄付を募っています。興味が湧いたなら足を運んでみるのも一つの支援。「映画」へのアプローチに対する一つの「答」とも言えるこの映画館、いろいろな意味で唯一無二の映像体験が待っています。こういった映画館がこの1軒だけでなく国内に何館もできるような、そんな日が訪れると良いですね。
 



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一昨日、私も太陽さんでの飲み会に参加して来ました。仕事を終えてからの参加だった上に翌日も早めに動く必要があったことから一足先に切り上げて帰らざるを得ず、実質1時間半くらいしかいられなかったのが残念でなりませんが楽しい時間を過ごせました。

 こんばんは、小島@監督です。
 新装開店したらもちろんまた通いますよ~。前より駅から近くなりますしね(笑)!

 さて、昨日と今日、2日間かけて久しぶりに東京へ遠征して来ました。一番の目的は昨日恵比寿The Garden Hallにて開催されました「沼倉愛美ファンクラブAREA NU会員限定ライブ「ぬー民の集い」」です。昨年より結成された沼倉愛美オフィシャルファンクラブ、その初めてのイベントになります。

 開幕に、強さも弱さも抱えていても強引に未来へ踏み出してみよう!というような歌詞のアップテンポナンバー「ハレルヤDRIVE!」から始まったステージは、昨夏開催された1stライブツアーよりもトークパートを多めにした構成で展開されました。
 
 トークパートでは「ぬー民議会」と題して今後のファンクラブの企画と今後発売予定のCDに収録する曲のタイトル(決まってから沼倉愛美自身が作詞するそうです)をアンケートするという趣向が行われました。
 また、4月15日は沼倉愛美の誕生日ということもありバースデーイベントという意味合いも兼ねていた今回のステージ、本人にはサプライズとして親交の深い人物たちのビデオメッセージが上映されました。上映されたのは伊賀拓郎(彼だけ声優ではなく沼倉愛美1stアルバムでのキーボード担当)、諏訪彩花、佐倉綾音、竹達彩奈、そして緒方恵美の5人。特に最後の緒方恵美は本人にも観客にも意外そのもので大きな歓声と共に迎えられました。

 ライブパートでは前半に穏やかな曲調のバラードを集中させ、後半にアップテンポナンバーを固めてくる構成。ですが、後半はいくつも候補があったものの結局は決められなかったそうで、その場でくじで引いてセットリストを決めるという大胆な趣向を取りました。その結果、既に定番になりつつある「叫べ!」や「My LIVE」に加え、中には「AntiじゃないGravity」(本人呼称。原曲「Anti Gravity」はEDMナンバーですがそれをハードロック調にアレンジしたバージョンで、昨夏の1stツアー愛知公演でのみ披露された)などもあり観客のボルテージも最高潮に。
 沼倉愛美のパフォーマンスも以前より低音に強い伸びが感じられ、そのパワーが腹の底に響くようでした。
 
 正味2時間ちょっとのそれほど長いイベントではありませんでしたが、満足度は非常に高いステージでした。既に第2回のファンクラブイベントの開催も決定し(日程も詳細も全て未定だそうですが(苦笑))、声優としての実績が長いもののソロシンガーとしては遅咲きともいえる沼倉愛美のアーティストとしての可能性がどこへ向かうのか、楽しみです。




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先週、アニメーション作家の第一人者であった高畑勲さんがお亡くなりに。
 それまでデフォルメされた感情表現が主流であったアニメーションに繊細な感情表現を持ち込んだほか、社会生活や自然環境などを綿密に調査し作品に取り込むなどし、何より「特別でない市井の人物を主役に据えても作品を成功させられる」ことを証明してみせて日本のアニメーションの方向性を大きく変えた人物です。
 東映動画(現・東映アニメーション)在籍時代に熱心な労働組合活動を行っていたことでも知られ、アニメーターの地位向上を訴え続けた方でもありその活動の中で出会った宮崎駿監督に大きな思想的影響を与えた人物でもあります。
 興行成績的な話で言えばいくつもの作品で大赤字を出している(1999年製作の「ホーホケキョ となりの山田くん」ではDVDなどソフトや関連商品の売上で最終的に黒字化を成功させるが興行収入では製作費の半分も回収できなかった)ので宮崎駿氏の足下にも及ばないレベルですが(苦笑)、彼がいなければ日本のアニメーションは現在のような成長は遂げなかったでしょう。
 2000年を過ぎて以降は監督作品こそ「かぐや姫の物語」1本だけであるものの、「キリクの魔女」といった海外アニメーションの翻訳や「レッドタートル ある島の物語」のプロデュースなど晩年まで精力的にアニメーションの現場に関わり続けました。
 ご高齢だったとは言え惜しい方を亡くしました。謹んでご冥福をお祈りいたします。

 こんばんは、小島@監督です。
 しかし追悼特集で作品を放送してくれるのは嬉しいのですが何もよりによりによって一番重たい「火垂るの墓」にしなくても…却って気が滅入ってしまう(苦笑)

 さて、今回の映画は「映画プリキュアスーパースターズ!」です。

 野乃はな(声・引坂理恵)たちは、はぐたん(声・多田このみ)に花畑を楽しんでもらうべく、郊外へと出かけて行った。はぐたんと共に満開の花々を満喫するはなたち。ところがそこに突然巨大な怪物が現れた。「ウソバーッカ」(声・北村一輝)と名乗るその怪物の攻撃に翻弄され、さあや(声・本泉莉奈)とほまれ(声・小倉唯)がさらわれてしまう。
 ウソバーッカは更にほかのプリキュアたちも打倒すべくその場を去って行った。はなはウソバーッカの姿に微かに記憶をかすめるものを感じるが、まずは危機を伝えるべく宇佐美いちか(声・美山加恋)へと会いに行くのだった。

 毎年恒例となった春のプリキュアシリーズ・クロスオーバー映画、今年は現在放送中の「HUGっと!プリキュア」を物語の主軸に、「キラキラ☆プリキュアアラモード」と「魔法つかいプリキュア!」のキャラクター達総勢12人が登場し華やかで賑やかな物語が展開します。
 短い上映時間(約70分前後)とフォーマットと制約が極めて多い中で様々な工夫を凝らすこのシリーズを毎回感心しながら観ていますが、今作もなかなかに見せてくれます。

 今作最大の特徴は全編に散りばめられたアイルランドをモチーフとしたビジュアルの数々です。主人公・はなが幼い頃に家族で旅行し不思議な妖精クローバー(声・小野賢章)と出会った街はアイルランドの首都ダブリンですし、そのクローバーもアイルランドのシンボルがシャムロック(クローバーのこと)から名前とデザインのモチーフにしているようです。また、そのクローバーが「力」を使う時などに画面に現れる独特な紋様があるのですが、それらはアイルランドの国宝であり「世界で最も美しい本」と言われる聖書の手写本「ケルズの書」の装飾に施された紋様がビジュアルモチーフになっています。
 また、音楽面でも新たに書き起こされたBGMの多くがケルティック・サウンドがベースになっていたりとコンセプトが統一されているのが大きなポイントです。
 余談ですが、今作の公開日は3月17日。アイルランドでは「聖パトリック・デー」という祝祭日で、アイルランドにキリスト教を広めた聖人・聖パトリックの命日に当たります。「聖パトリック・デー」はアイルランドに限らず世界各地でパレードが行われていたりしますが、日本では横浜や表参道などでパレードが行われていたりアイリッシュ・パブでフェアが開催されたりするほかは知名度はまだそれほどでもなく、作中でも特に「聖パトリック・デー」について言及されてはいません(パンフレットでは触れられている)。ひょっとしたら子供たちに訴求力の高いプリキュアで印象付けて今後押していきたいオトナの意向が働いているのかもしれませんが。

 劇場用作品だけあって作画のレベルも総じて高く、アクションは勿論のこと「そこでそんなにグリグリ動かしますか?」と言いたくなるような、むしろコメディシーンで無駄に躍動感出していたりするのが楽しく、ダレることなく最後まで突っ走ります。
 物語については重要なポイントである「約束」の落としどころがいささか安易に感じられる部分があるのが難点ですが、そもそも全体の尺が短いので掘り下げ方としては必要十分は満たしているといえるでしょう。

 今年シリーズ15周年を迎えたプリキュア。何かいろいろ仕掛けてくる気満々のようです。その皮切りともいえるこの映画は、シリーズの原動力は充分に感じられる一本です。登場作品やキャラクター達に愛着のある方もそうでない方も、この機会に観てみるのも一興ですよ。

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