ちゅうカラぶろぐ


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「まだ6月だよ!もうちょっと手加減してくれ!」と言いたくなるレベルのここ数日の暑さ。ただ歩いてるだけで私みたいなお太り様は汗ダルマですよ。湿度が高いので髪の毛がチリチリするけど汗で整髪料が流れてしまうのでヘアスタイルを整えることを諦める時期がエグい形で今年もやって来ました。
 たまたま今日は仕事でフランスから来訪された方の応対をしたのですが、あまりの暑さで到着するなりその方の息が上がっており、冷房を強めに効かせて呼吸を整えて頂いてからのミーティングになりました。

 こんばんは、小島@監督です。
 ていうか今からコレで7月8月どうなるんだ…

 さて、今回の映画は「メタモルフォーゼの縁側」です。

 夫に先立たれ自宅で書道教室を営みながら独り暮らしをする75歳の市野井雪(宮本信子)は、夫の三回忌法要の帰り、暑さを避けるために立ち寄った書店で一冊の漫画を目に留める。「君のことだけ見ていたい」というタイトルのその漫画の表紙が気に入り、内容も知らぬままに購入する。漫画を読み始めてほどなくそれが男性同士の恋愛を描く「ボーイズラブ(BL)」コミックだと知り雪は驚くが、漫画家・コメダ優(古川琴音)の描く世界観に魅了され、いそいそと続きを買いに再び書店へ足を運んだ。
 一方、書店でバイトをする17歳の女子高生・佐山うらら(芦田愛菜)は、引っ込み思案で周囲と距離を置き冴えない日々を送っていた。そんなうららの秘かな楽しみはBLコミックを読んで胸をときめかすことだった。ある日、「君のことだけ見ていたい」の続きを買いに来た雪に在庫を尋ねられたのが縁で思いがけずBL話で盛り上がることに。17歳のうららと75歳の雪、BLコミックを介した2人の奇妙な友情が始まった。

 年齢も境遇も違い過ぎ、全く交差するはずの無かった2人にひょんなことから縁ができ、親友になる。しかもその2人を繋げるのはBLコミック。鶴谷香央理の同名コミックを原作に、「阪急電車 片道15分の奇跡」や「ひよっこ」など数多くの映画やドラマを手掛けた岡田惠和が脚本、「青くて痛くて脆い」などの狩山俊輔が監督を務めた作品です。どこかゆったりとした時間の中で、暖かな風合いの物語が展開します。

 とにかく芦田愛菜と宮本信子、主演2人の演技が素晴らしい作品です。
 何につけ自信の無いうららはBLオタクなことも周囲に知られたくなくて過剰に隠し気味。自分の買ったコミックのコレクションも本棚には並んでおらず、机の下の段ボールにしまわれています。カフェやレストランでも店員や隣のテーブルの客にそれが気づかれるのを嫌って大急ぎで隠そうとするくらい。
 一方、雪の方はそもそも「絵が綺麗だから買った」だけで「BL」という単語さえ知らない。ただそうであるが故に作品の世界観に偏見も無くハマってしまうのです。70を過ぎてなおこれまでの自分が知らなかった新しい世界を知る喜びに心浮き立たせる姿を名優・宮本信子が実にキュートに演じています。

 最初は「オタクとして」先輩であるうららが思いがけずBLの扉を開けた雪の手を取り、沼に引きずり込んでいきますが、二人の交流が深くなっていくと、今度は「人生の」先輩である雪の生き方に影響されて、うららは成長していきます。それは決して急激ではなく、むしろほんの一歩、というところなのですがその加減が絶妙です。
 キラキラした青春とは自分は無縁、と考えているうららですが、インドア派に見えて度々全力疾走するシーンが登場します。気持ちを持て余したり、何かを決意したり、あるいは楽しみな新刊が発売されたり。様々な感情の発露の結果として走るうららは無自覚でも青春の真っ只中にいるのです。それがささやかな一歩でも、人生の新たなステージへの第一歩。数年後数十年後にもしかしたら大きな変化に結びついているかもしれません。

 先週このブログで取り上げた「ハケンアニメ!」が誰かに「刺さる」アニメを作ることに懸命になるクリエイターたちの物語でしたが、こちらは「刺さった」人たちの変化を描く物語です。「好きなもの」がある、それを語り合える友人がいる、というのは本当に素晴らしいこと。主たるモチーフこそ「BL」ですが、「映画」「音楽」「ゲーム」でも、好きや夢中になれる「何か」を持つ方にはきっともう一人の自分を見るかのように共感できるはず。暑くなってきた夏の一日、縁側で涼むような気持でどうぞ。やはり「推し」は人生を彩ってくれます。

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あるお菓子メーカーが値上げの価格改定のリリースを発表。

最近の物価上昇においてはしょうがないとは思いますが、
やっぱり値上げというのは、ちょっと痛いですよね。

とは言え、そのメーカーのお菓子を割と買っている私は、
リリースが出る前から、価格は同じで内容量を減らす、
ステルス値上げをしていたことに気が付いていましたよ。

内容量をコソッと減らした後に、値上げをするなんてのは、
そいつはちょっといただけないぜって感じだったりします。

しかしお菓子は食べ過ぎると健康に良くないといいますので、
内容量を減らし健康に気を使ってくれるのですよね(違う)。



さて、みんな若い頃に比べ時間が経つのが早いと思います。

先日とあるサイトで、理由は年齢のせいだけではなく、
現代人の生活スタイルも原因があると紹介されていました。

というのも、テレビや新聞・本に始まり、今はネットと、
望まざると情報を得る機会が増えすぎているとのこと。

また情報というのは報道だけではなく趣味も含まれ、
その趣味が多岐にわたることも理由となるようです。

情報を得ればそれを頭で整理して理解する必要があり、
現代人はそれを休みなく繰り返し時間を消費するので、
その結果、時間の経過を早く感じるのだそうです。

そう考えてみると、スマホはまさにその最たるもので、
ネットという無尽蔵に情報が手に入るツールですよね。

友人との待ち合わせ、電車の待ち時間にもっと言えば、
ゲームのロード時間でさえ、スマホを触りますものね。

そして、待って時間を潰すという認識もないままに、
時間を浪費してしまっていることが多いような気がします。

またなんと今の現代社会人が1日に得られる情報量は、
平安時代に得られる一生分の情報との研究もあるそうです。

さすがにそれはねーだろwwって気はしちゃいますが、
そういう意味では贅沢な生活をしているのかもしれません。

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副鼻腔炎と診断されて鼻の治療を始めてからこっち、思わぬ変化が。いや、嗅覚が敏感になった、とかではなく、どうやらいびきが劇的に軽減されているようです。そういえば最近寝つきが良い。無自覚に30年越しくらいで手つかずにいたことに手を付けたらこんな副産物が。

 こんばんは、小島@監督です。
 ほかにもまだ気づいてないだけで実は結構な不調抱えているんじゃなかろうか。

 さて、今回の映画は「ハケンアニメ!」です。

 公務員からアニメ業界に転職した斎藤瞳(吉岡里帆)は、新作TVシリーズ「サウンドバック 奏の石」で念願の監督デビューが決まり、気合が入るものの空回ってしまいスタッフやキャストとのコミュニケーションも上手く取れないでいた。おまけに作品を売るためには手段を選ばないプロデューサーの行城理(柄本佑)は斎藤をアニメとは関係の無い雑誌の取材にまで同行させ製作に集中できない環境に更にいらだちを募らせていた。
 そんな斎藤の前に思わぬ人物が立ちはだかる。かつて斎藤がアニメ業界への転職のきっかけとなった作品を世に送り出した王子千晴(中村倫也)が手掛ける新作「運命戦線リデルライト」が「サウンドバック」と同じ時間枠で放送されることになったのだ。周囲の注目度も高まる中、2作品の初回放送の日が迫る。

 クリエイティブな製作現場にはいつだって熱量のこもったドラマがある。そう思わせてくれるような、モノづくりの楽しさも厳しさも高密度に凝縮された珠玉の映画が登場しました。というかこんな傑作を見逃す大ミスを危うくしでかすところでした。
 監督は「水曜日が消えた」で長編デビューを果たした吉野耕平。長編2作目にして今後代名詞にできる作品を完成させたのではないでしょうか。また主人公斎藤瞳を演じる吉岡里帆の演技が素晴らしい。同じ東映の映画で盲目の女性を演じた「見えない目撃者」でもその演技に唸りましたが、いささかコミュ障気味ながら負けず嫌いで情熱を燃やす新人監督という役柄とのマッチングが絶妙で、映画が終わる頃には「こんな人物がきっとアニメの業界のどこかにいるんじゃないか」と思わせられてしまうほど。まさにキャリアベストと言って良い名演を見せています。

 非常に見どころの多い映画で、どこに着目しても何かしらの発見があるはずです。
 例えば斎藤瞳と行城理だけでなく、王子千晴の方も仕事を支えるプロデューサーが有科香屋子(尾野真千子)と、バディものである上に双方男女コンビのチーム戦という構図がかなりユニークですし、この手のメジャー配給の「お仕事映画」でありがちな、恋愛要素が主要素に取って代わってしまうようなことにはならない、というか皆「そんな余裕無いわー!」という勢いで仕事してるのも面白い。斎藤瞳の新人としての悪戦苦闘を描く一方で、王子千晴は一度頂点を観た事があるが故の苦悩と葛藤を抱えています。双方ライバルのような対立の構図がお膳立てされますが、相手の足を引っ張るようなことはどちらもしません。そんなことしてる暇は無いからです。
 また、作中でアニメ製作を行っているシーンの大半が夜間のシーンだったり、一つの休みを獲得するために何日も徹夜で作業をこなさなければならない下請けや、個々の才能に頼らざるを得ないが故のしわ寄せなど、業界自体が抱えるブラックさも随所に描きこまれています。
 なお、作中で「人気があるかどうか」の指標として視聴率が前面に出ていますが、サブスクへの移行が進んでいる昨今のアニメ事情を思うと実際はもっと多くの数字の複合で勘案されるはずですし、この辺りは映画を分かり易くするために誇張された箇所とも言えますね。ただ、ちゃんと視聴率に意識を向けざるを得ない状況を用意しているのがさすがです。

 群像劇的側面も強く主演陣以外でも様々な人物が登場します。中でも強い印象を残すのが「サウンドバック」でヒロインを務める声優・群野葵を演じる高野麻里佳。「ウマ娘」のサイレンススズカ役などで人気を集める彼女が実写映画初出演。「演技力や声の相性よりもアイドル的人気を買われて客寄せでヒロインに抜擢された声優」という役どころを実感を持って演じています。彼女以外にも梶裕貴、速水奨、大橋彩香、高橋李依などが顔出しで出演してるので特にアフレコのシーンなんかは一アニメファンとしても楽しいシーンですね。

 何よりこの映画を魅力的にしているのは劇中劇として登場する2本のアニメ。「サウンドバック」は「若おかみは小学生!」「テルマエ・ロマエ」などの谷東、「リデルライト」の方は劇場版「プリキュア」シリーズを歴任した大塚隆史が担当し、スタッフもキャストも強力な布陣が揃って製作されていて作中ではTVアニメという体なのですがどちらもオーバースペックな迫力で、できれば断片的でなく全編がっつり観たいと思わせられる出来栄えです。
 劇中アニメと映画の物語、登場人物の成長と葛藤の打破が絶妙にシンクロし、創造のカタルシスをと共にうねりを持って結実するクライマックスはきっと観る者の心を熱くしてくれるはず。

 作中に、「高い評価を得ながら売り上げに直結しない作品」への言及があるのですが、皮肉にもこの映画自体が当初300館規模で公開されながら客入りが伸び悩み、早いところでは3週で打ち切られてしまいました。しかし、鑑賞した著名人から絶賛の言葉が相次ぎ、観客たちもSNSを介して賛辞を贈り、主要映画サイトでは軒並み高得点を叩き出すに至り、ここに来て上映の続いている映画館では満席になる場所も出始めているとか。残念ながら東海三県では全て上映終了しているのが現状ですが、この反響を受けて再上映してくれるところが出てくることを切に期待したい。私もこの作品はこのまま埋もれて欲しくない。
 アニメに限らず邦画も数々の問題が浮き彫りにされている昨今ですが、ちゃんと力を持った「本物」は出てきています。この作品の登場でそれを実感することができました。

 ところで、もし鑑賞の機会を得たならエンドクレジットで席を立つことのありませんよう。最後の最後に小粋なワンシーンが待っています。
 


 
 
 

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私の横で友人がスマホでYouTubeの動画を検索していました。

動画を再生の度に広告が流れ、スキップしたり数秒待ったりし、
なかなか目的の動画を見つけられずにイライラする友人。

割とYouTube廃人の私は、プレミアム会員になっているので、
それこそ広告が流れるのを横で見るだけでイライラします。

無料で見られるからYouTubeを見るのも分かりますが、
ある程度生活に入り込んでしまったのであるならば、
それこそプレミアム会員なったほうが健全かもしれませんよ。

広告をスキップしたりする時間も、積み重なってみれば、
1年では何十時間もの時間を無駄にしているようなものです。

YouTubeを見るのが無駄だという意見に反論はできません。




さて、先日は名古屋で会社の取引先とのお食事会がありました。

食事会が終わり取引先と別れた後に、時間が早かったので、
一緒にいた同僚が栄の行きつけの店で飲もうと言い出し、
特に用事もないし、たまにはいいかとその店へ向かいます。

終電もなくなるような時間までお店でダラダラしていましたが、
栄ならタクシーもすぐにつかまるだろうと考えていました。

ですが、実際はそんなことはなく、全然捕まらないのです。
タクシー自体の数はたくさん走ってはいるのですが、
ほとんどが客を乗せているか、予約で配送中のタクシーです。

道路に乗り出しタクシーを捕まえようと試みるのですが、
気が付けば、私達のようなタクシーを探す人がかなりいます。

タクシー難民。

1時間くらいタクシーをつかまえるために歩き回ったのですが、
もうこれはダメかもしれないと、諦めて飛び込みでホテルに、
泊まろうと考えるも、それはそれでホテルはどこも満室。
そこからまた歩き回るもなかなか、タクシーがつかまりません。

しかし気になるのは、その栄の街にいる人たちだったりします。

1時を過ぎるような時間なのに、特に帰る様子も見せておらず、
路上で立ち話などを続けている人々は、何をしているのだろうか?
当然電車はないですし、タクシーを待っている感じでもありません。

「家、ないの?」

自分も同じ場所にいて人のことを言えた義理ではありませんが、
時間を無駄に浪費しているようで、なんか不思議な感じがします。

この人達は朝を迎えるまで、栄の街でダラダラと過ごたあと、
家に帰って夜まで寝たあとに、また栄の街に戻ってくるのでしょうか。

どうしても、なんか無駄な気がしてしょうがないと思ってしまうのは、
自分がオタク気質だったりするからなのかもしれません。

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本来なら休みやすい閑散期なのに色々とワケありで実質2週間休み無しというエグい期間をどうにか脱したら昨日は約半日眠り込んでました。実は無休3週目に突入する可能性も生じていたのですが、何とか回避できてホッとしています。

 こんばんは、小島@監督です。
 次に似たような事態になった時は絶対に1日だけでも休みを確保しようと心に決めました。

 さて、そんなワケでしばらく映画を観に行くどころではなかったので今週は自宅で鑑賞した中から1本。今回の映画は「千年女優」です。

 戦前から戦後にかけて長く使われてきた映画会社「銀映」のスタジオが老朽化のために取り壊されることになった。若い頃に銀映に所属し、今は映像制作会社「LOTUS」の社長を務める立花(声・飯塚昭三、佐藤政道(青年期))は、銀映のドキュメンタリー制作のために伝説の大女優・藤原千代子(声・荘司美代子、小山茉美(20~40代)、折笠富美子(10~20代))へのインタビューを企画する。約30年間表舞台に立たず、取材も一切受けなかった千代子に、立花はインタビュー前にある小箱を渡す。その小箱には古い鍵が入っていた。

 2010年に46歳の若さで没したアニメーション監督今敏、生涯で手掛けた4本の劇場用長編は全てが代表作と言っていい唯一無二の存在感を放ったクリエイターです。その今敏監督が2001年に発表した長編が「千年女優」です。当時設立されてまだ日の浅かった文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞に「千と千尋の神隠し」と同時受賞したほか、国内外で高い評価を得た作品です。ソフト化はもちろんされているものの案外サブスク系の配信からは縁遠かった1本ですが、今月からNetflixでの視聴が可能になり鑑賞のハードルがグッと下がりました。私もかなり長い間遠ざかっていたのですが今回を機に久しぶりの鑑賞です。

 手掛けた4本の長編全てがオリジナル作品であった今敏監督、全てに通底して使われていたモチーフが「虚構と現実の混濁」です。次第に現実と虚構の境界が曖昧になっていく中で登場人物だけでなく観る者も翻弄していくのが特徴で、それはこの「千年女優」でも変わりません。立花の千代子へのインタビューが進むにつれ、現在と過去、そして千代子が出演した映画と言う虚構がシームレスに混じりあっていきます。「千年女優」の面白いところは、そういった虚実混交がただ観客を惑わす叙述トリックのように使われるのではなくユーモラスな冒険活劇として描き出し、その幻惑的な奔流に飲まれること自体を楽しませる作風をしている点です。

 時代も虚構も行き来しながら描かれるのは幼い日に千代子が出会った「鍵の君」(声・山寺宏一)への恋心とそれに突き動かされる情熱的な姿です。故に、千代子は全編を通して良く走ります。駆け抜けていると言っても良い。恋しい人を追い求め走り続ける千代子の姿、ただそれだけに見事なまでの映画的快感が宿っているところにこの映画の凄みがあります。

 また、「千年女優」は今敏監督作品と切り離して語れない要素の一つである平沢進の音楽が初めて使われた作品でもあります。作中のエピソードは時代も場所も変えながらも基本的には「追い、走り、時に転ぶ」を繰り返す物語であるものの、そのリフレインは平沢進のプログレッシブ・サウンドが彩ることでただの繰り返しではなくなり、前述の「ただ走るだけのシーンに映画的快感が宿る」ことをより確かなものにしています。

 ラストシーンで千代子が言い放つセリフが小粋でありながらも衝撃的で、不思議な爽やかさと同時に「転ばされた」感覚を観客に残す見事な大団円。しかもそれでいて上映時間が87分というコンパクトさ。最初から最後まで高密度に楽しませてくれます。
 アニメならではの表現と映画ならではの味わいが詰め込まれた、稀代のクリエイターであった今敏監督のテイストを存分に味わえるこの1本、Netflixでの配信を機により多くの方の目に触れて再確認と再評価が進むと嬉しいですね。

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今年の夏は(も?)電力不足がかなり不安視されるようで、
政府や電力会社が使用量の抑制に力を入れ始めました。

とにかく、エアコンの温度を低くし過ぎないようにするとか、
家族が一つの部屋に集まるとかして節電に努めようと、
そんな要請ばかりが目に付くのですが、では対策は?

どうも展開されている電力供給の対策を見ている感じでは、
結局何もしないとしか認識できない案ばかりが目立ちます。

なんか気になるのはその中で原子力発電をするという、
選択は一切触れられていなかったりするのです。

送電が止まり、熱中症など死者が出たらどうするのでしょう。



さて、先日は会社の食堂で隣のテーブルに座っている、
顔しか知らないような社員の会話が聞こえてきました。

その社員、ファミリーマート限定のアイスにハマり、
毎日のように食べているということを言っています。

男性のその社員がやたらと同席の同僚に熱弁しており、
それを聞いた同僚も「買ってみるわ」みたいな返事。
もうお前はOLかと思わんばかりのスイーツ推しです。

まあ確かに、それだけ推されれば、アイスくらいは、
それほど高いものでもないし買ってみるかもですよね。

その時は他人の会話くらいにしか思っていなかったが、
帰宅時にファミリーマートに寄ったときに会話を思い出し、
そのアイスの銘柄もしっかり覚えていたので、つい購入。

「毎日のように食べ」られているアイスはどんなもんかと、
その時は勝手にとても美味しいと思い込んでいる私。

せっかくだからと一番美味しく食べられそうなのは、
やっぱり風呂上りですよねと判断しつつ帰宅しました。

家に帰って冷蔵庫に放り込み、風呂あがりに実食です。
さあ、どんなもんだとすでにハードルの上がり過ぎた、
そのアイスをついに食べる時がやってまいりました。

が、実際に食べてみるともう全然普通で美味しさも普通です。
毎日食べるほどに焚きつける何かに私は気が付けません

そんな、知らない社員のCM効果に乗せられた私でした。

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今日の昼ごろ突如流れてきた、湯川英一元SEGA専務の訃報がなかなかショック。それも昨年の内に亡くなられたと言うではないですか。「SEGAなんてダセーよな」という自虐的なCMに出演して反響を呼びドリームキャストの販促を担った来歴は、クリエイターではなかったにしろゲーム史の1ページに刻まれて然るべき方ではないかと思います。
 謹んでお悔やみ申し上げます。

 こんばんは、小島@監督です。
 ドリームキャストはちょうど学生から社会人になろうかという頃にこれでもかとばかりに遊んだハードなので結構思い入れが深いです。SEGAは今年秋にメガドライブmini2の発売を予定していますが、いずれサターンminiとドリームキャストminiも製作して欲しいなとかなりマジに願っています。

 さて、今回の映画は「トップガン マーヴェリック」です。

 ピート・”マーヴェリック”・ミッチェル大佐(トム・クルーズ)は華々しい戦績を持つ伝説的なパイロットだったが、今は超音速実験機「ダークスター」のテストパイロットの任に就いていた。しかし、AIによるドローン戦闘機の開発を推し進めたいケイン少将(エド・ハリス)によりプログラムは中止させられようとしていることを知り、マーヴェリックはケインの前でダークスターを目標速度のマッハ10に到達させることに成功するが、ダークスターは空中分解してしまった。
 懲罰を覚悟していたマーヴェリックだったが、思わぬ辞令が下る。高難度のミッションのために召集された「トップガン」たちに任務成功のための訓練教官を務めて欲しいと言うのだ。そうして集められたパイロットたちの中には、かつてマーヴェリックの相棒だったグースの息子ブラッドリー・“ルースター”・ブラッドショウ(マイルズ・テラー)もいた…

 コロナ禍によって多くの映画が延期や上映中止の憂き目に遭いました。あるものは公開規模が大幅に縮小され、あるものはスクリーンでの上映を断念し配信に発表のフォーマットを移しました。そもそも映画館が営業できないという状況すら発生し、結果的に配信による収益が製作会社にとっても無視できないものになり、「映画館で映画を観る」行為そのものの存在意義すら揺らぎ始めたこの数年にあって、何度も延期を重ねながらも頑なに映画館での上映にこだわり続けた「トップガン マーヴェリック」が遂に公開されました。

 1986年に製作され80年代カルチャーのアイコンの一つともいえる「トップガン」、実に36年越しの続編です。当時から既に人気の高かった作品であったにもかかわらずここまで続編が製作されなかったのは、安易な続編が製作されることを嫌ったトム・クルーズが続編製作権を自分で買い取ってしまったからです。その後2010年ごろに一度企画が立ち上がり、製作を担ったジェリー・ブラッカイマーとトニー・スコット監督、トム・クルーズの3人でシナリオハンティングが行われていたそうですが、2012年のトニー・スコット死去により頓挫。改めて仕切り直しとなったところに「ミッション・インポッシブル/フォールアウト」などでトム・クルーズと組んだ脚本家クリストファー・マッカリーと同じくトム・クルーズが主演した「オブリビオン」で監督を務めたジョセフ・コシンスキーが招聘されて本格的に製作が開始されました。

 物語の大きな特徴として、前作からの30数年という時間が常に横たわっている所にあります。マーヴェリックは現役にこだわり頑なに昇進も引退も拒んでいますが、同期の仲間は将官に出世するか退官していたり、当時主力だったF-14トムキャットも空母エンタープライズも既に退役、80年代にはいなかった女性パイロットの台頭、AIと無人戦闘機がパイロットという存在自体を過去へと押しやろうとする気配すら現れます。マーヴェリック自身にもどこか「老い」の兆しが見え始めています。そういう中にあって戦闘機パイロットとしての「矜持」を描き出し、マーヴェリックとルースターの確執が軸として貫かれています。
 
 そして何よりこの映画最大のポイントはもちろんスカイアクション。そこら辺のアクション映画のカーチェイスを超える激烈なボリュームで空戦が展開。CG全盛の世にあってガチで実機を飛ばし俳優たちがハイGの中で顔をゆがめながら演技をするというとんでもないシーンが頻発します。何なら「単座型の航空機に乗っているシーンなのにヘルメットのバイザーに前部座席が映り込んでて複座型の後部座席に乗り込んでるのが分かる」ショットもあったりするのですが結果的にマジで飛んでいることの証明になっているという、えげつない逆説がフィルムに焼き付けられています。
 こんな無茶が通ってしまうのもトム・クルーズならではでしょう。彼以外ではありえない、そんな凄味が作品内に満ち溢れています。

 映像と音響、全てが一体となり、観客が経験するのは映画を鑑賞することではなく「映画を体感する」こと。トム・クルーズが映画館での上映にこだわった理由がここにあります。作中パイロットが過去の遺物とされようとしているように、CGやAIが発達していつかこんな危険なスタイルで映画を作る必要が無くなるかもしれない。事実こんな80年代スタイルを突き詰めたような製作体制はある意味で時代遅れでしょう。配信というフォーマットの定着によってカリスマ的なムービースターという存在も過去のものとなってしまうかもしれない。時代の潮流は止められない。けれどまだ「映画を映画館で観る」という経験には何物にも代えがたい意味がある。この映画を観る事は、その「意味」を真正面で受け止める事に他なりません。まさに自身の存在全てを懸けて「映画を観る喜び」を追求するトム・クルーズの姿は最早「孤高」と呼べる存在感です。

 観る者に忘れ得ぬ2時間の「非日常」をもたらすこの作品、10年後、20年後にこの映画を懐かしく思い返す日がきっと来る。時代の流れをものともせず屹立する誇り高きラスト・ボーイスカウトが魅せる輝きをどうかその目に焼き付けて欲しい。
 「映画」が、ここにあります。

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