ちゅうカラぶろぐ


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こんばんは、小島@監督です。
実は今回のブログ、前回のをアップした後ほぼ間髪入れずに書いてます。諸般の事情で、というかぶっちゃけ2月13日現在社員旅行の真っ最中でいつも通りにアップする事が出来ないため先んじて書いてます。公開予約の機能の使い方を間違えてなければちゃんと13日の月曜日にこの文章が上がってるハズ!

さて、今回の映画は「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」です。

イギリス・ロンドン。常設統合司令部司令官のキャサリン・パウエル大佐(ヘレン・ミレン)は国防副参謀長フランク・ベンソン中将(アラン・リックマン)と協力して最新鋭ドローン偵察機を使い英米合同のテロリスト捕獲作戦を指揮している。
無人航空機リーパーがケニア・ナイロビにて最重要指名手配テロリスト、英名スーザン・ダンフォード、本名アイシャ・アル・ハディ(レックス・キング)の所在を突き止めた。英米ケニア、それぞれの司令官がいる会議室にドローンが撮影する映像が流れる。ダンフォードたちが大規模な自爆テロを今にも実行しようとしていることを知ったベンソンたちは作戦を偵察・捕獲から殺害へとシフトし実行しようとする。作戦実行の寸前、ダンフォードたちの隠れ家の前で少女アリア(アイシャ・タコウ)がパンを売り始めた!予期せぬ民間人の巻き添え被害の可能性に司令部間で議論が勃発。果たして作戦の行方は…!?

ドローン技術の発展により様変わりした現代の戦争のありようがもたらす「正義」と「闇」を巧みに描き出し、観る者にモラルを問い掛ける優れたサスペンスの登場です。
そこに引き金がある。引けばテロリストたちと1人の無辜の少女が死ぬ。引かなければ80人以上の罪無き人々が死ぬ。その究極の選択を前にして、多くの者が議論を戦わせることになります。
逼迫した事態にいかに対応するかを政治家や軍人がそれぞれの立場で議論するという展開は昨年公開され大ヒットした「シン・ゴジラ」を彷彿とさせます。物語の主要なシーンが会議室で展開する密室劇であると同時に状況を複数の視点で追う群像劇でもある点も「シン・ゴジラ」と似ていて、1つの物事を多角的に描き出して観客に一義的な「正義」だけを見せていないのがポイントです。

非常に緻密に構成され緊張感の高いシーンが上映時間100分ひたすら続く映画です。
手掛けたのはギャヴィン・フッド。「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」で知られている監督ですがアパルトヘイト後も続く格差や差別を描いた「ツォツィ」など骨太な物語も手掛けておりその見識や批評眼が今作でも遺憾なく発揮されています。
1人の少女の命が会議のテーブルに乗せられ、その議論の行く末もさることながらクライマックスの「50秒」とその後に突きつけられる強烈なアイロニーを秘めたシーンは、観る者に忘れがたい印象を与えることでしょう。

そんな映画を彩るのはヘレン・ミレンやアラン・リックマンなどの名優たち。特に昨年逝去したアラン・リックマン(「ハリー・ポッター」シリーズのスネイプ先生と言えばピンとくる方も多いでしょう)はこの作品が遺作となりました。そんな名優たちの重厚な演技がこの張り詰めた物語をより目の離せないものにしています。

今日的な話題を高い観察眼と批評精神で優れたサスペンスに仕立て上げ、これぞまさしく一級品のエンターテインメントです。そのヘビー級の味わい、是非ご堪能あれ。

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