ちゅうカラぶろぐ


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運動不足がたたりすぎて土踏まずが攣ったりとかしてますが、国を挙げて「家にいろ」と言われてるので何だかんだ引きこもり生活を満喫しつつある今日この頃。先日は「リアル脱出ゲーム」を手掛ける謎解き集団「SCRAP」がプロデュースする「リモート脱出ゲーム」なんてものに挑戦しました。
 「ある2つの通信基地からの脱出」と題したそれは、「北極と南極にある秘密組織の通信基地に潜り込んだ2人のエージェントが互いに連絡を取りながら脱出を図る」という体で、対になっている「南極キット」か「北極キット」を用意してLINEやビデオ通話を利用して謎を解いていくというもので、実際プレイしてみた感想としては、何というか笑えます、ええ(笑)。このブログを読んでいる方でこれからプレイされる方もいらっしゃるかと思うのでどこがとは言いませんが。でもこういう「遊び」もあるのだなと感心する面白さでしたよ。

 こんばんは、小島@監督です。
 ちょっと性格が悪いですが「リモート脱出ゲーム」、今度は人がやってるところを後ろで眺めてたい。大丈夫!終わるまではずっと黙ってるから(笑)!

 さて、今回の映画は「きっと、うまくいく」です。

 長く音信不通だった親友ランチョー(アーミル・カーン)が街に戻ってくるという報せを受けたファルハーン(マドハヴァン)とラージュー(シャルマン・ジョシ)は母校に向かった。
 10年前、彼らは理系の名門ICEの生徒だった。ランチョーは成績優秀で明るく、それでいて何物にも媚びず、譲れないとあれば鬼のように厳しいヴィールー学長(ボーマン・イラニ)にも一歩も引かない、学園一の人気者だった。彼らは共に青春を過ごし、そして卒業と共にランチョーは誰にも何も告げずに姿を消したのだった…

 2009年にインドで製作され、日本では2013年に公開された作品です。インド映画としては当時の歴代最高の興行収入を叩き出したほかスティーブン・スピルバーグやブラッド・ピットなども賞賛の声を浴びせるなど世界的にも評価が高く、2017年にはメキシコでリメイクが製作されるなど各国でリメイク権獲得の動きがありました。

 邦題こそ「きっと、うまくいく」と感動ドラマメインの真面目そうなタイトルをしていますが原題は「3 idiots」(直訳すれば「3バカ」)なので基本はコメディです。新入生いびりを強烈な方法でやり返したりかなりパワフルな笑いの取り方をしてきます。しかしその一方で高度経済成長期にあったインドの陰の部分もあぶり出していきます。急激な経済成長がもたらした経済格差、学歴や経済的な成功を求められるあまりにそのプレッシャーに耐え切れなかった若い自殺者が増えていることなどが描かれます。この映画が製作された当時、世界の自殺者の23%がインドだったというWHO(世界保健機構)の報告もあり大学を舞台に描く以上無視できなかったのでしょう。勝利至上主義に囚われた大人たちによって探求心よりも即物的な結果を求められる学生たち。それに振り落とされた者たちは容赦なく排除され潰されていき命を絶つ者も現れます。
 ランチョーたちはこれに抗います。大人たちの権威に葛藤したり立ち向かったりしながら自身の生きる道を見出し、やがてそれは旧弊に縛られた大人たちの意識も変えてゆくようになります。ある「時代」の中で作られたからこその熱量とも言えるでしょう。これが眩しいくらいに輝きを放ちます。

 映画は過去と現在を行き来しながら3人がどんな学生時代を過ごしたか、そして姿を消したランチョーがどんな生き方をしてどこにいるのかを描いていきます。喜怒哀楽、すべての感情をこれでもかとばかりに盛り込みながら同時にあらゆる伏線を収束させ大団円へと駆け抜けていきます。このストーリーテリングの手腕があまりにも見事。またインド映画お定まりのゴージャスな歌と踊りのいわゆる「マサラ」な部分は意外と薄めなのでその辺りが苦手な方にも結構見やすい部類に入る作品ではないでしょうか。
 長大なことがお約束のインド映画らしく上映時間は171分と長いですが、そんなこと気にもならないくらいに面白いです。それでも長さがハードルになりそうな方はちょうど映画の真ん中あたりで画面に「Interval」と表示されるので(インド本国では2部構成で上映されたため途中で休憩が入った)、そこで一旦区切りにしても良いかと思います。

 映画に求められる全部がこの中にあると言っても過言ではなく、映画の「パワー」を実感できる作品です。不安とストレスで殺伐とした言葉が行き交う日々が続きますが、ひと時この至上の余韻を味わっていただけたらと思いますね。
  
 
 
  

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