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ちゅうカラぶろぐ


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昨日のニュースにジャズ・ベーシストのチャーリー・ヘイデンの訃報が。
「マイ・バック・ページ」(キース・ジャレット・トリオ名義)を始め、不思議な暖かみを湛えた「語る」ベースはまさに20世紀を代表するベーシストだったと言って良いでしょう。
ご冥福をお祈りします。

こんばんは、小島@監督です。
久しぶりにライヴでジャズを聴きたくなってきた。

さて、今回の映画は「最強のふたり」で首から下がマヒした富豪フィリップ役を演じて世界的な称賛を浴びたフランソワ・クリュゼの主演最新作、「ターニング・タイド 希望の海」です。

単独無寄港での世界一周を目指す4年に1度のヨット・レース「ヴァンデ・グローブ」
事故で負傷したフランク(ギヨーム・カネ)の代役としてレースに出場する事になったヤン(フランソワ・クリュゼ)は、初出場ながら5日目にして首位に立つなど好調な滑り出しを見せていた。
しかし漂流物に衝突して損傷したダガーボートを修理するためにカナリア諸島沖に停泊を余儀なくされる。
2日間に及ぶ修理を終えレースへと戻って行ったヤンはそこで思わぬものを目の当たりにする。いつの間にか船内にマノ(サミ・セギール)と名乗るモーリタニア人の少年が潜り込んでいたのだ。単独航海がルールのレースゆえ、失格になる事を危惧したヤンはレース本部に知られる前に近くの島にマノを降ろそうとするのだが、マノは頑なにヨットから降りたがらない。
フランス行きを切望するマノをどうするか決めあぐねているヤンの元に、本部を通して別のレース出場者からの救難信号が届いた。

フランスで4年に1度開催される世界唯一の単独無寄港世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローブ」、そのレースをモチーフにレースに人生を懸ける男と切実な思いを持ってヨットに潜り込む少年の心の旅を描いた作品です。

何と言ってもこの映画の魅力はその映像に尽きます。ヴァンデ・グローブの全面協力の元、実際にレースで使われたヨットを用いて撮影されたというその映像はまさに圧巻。CGでは決して味わえない迫力がそこにあります。というかどうやって撮影したんだ?と思いたくなるようなカットもあるくらいです。
別に3D映画でもなんでもないというのに波のうねりや潮騒を余さず捉えるその映像に波しぶきが顔にかかってきそうな錯覚さえ覚えるほどです。
人独りの命など容易く飲み込んでしまいそうな海に小さなヨットで果敢に挑む人間の精神、その気高さ、昂揚、情熱や葛藤の全てを、さながらレースを追体験するかのように描き出していきます。

実は物語の運び自体はいかにもフランス映画というべきか、結構淡々としていてハリウッド映画の様な強調されたアップダウンは少ないのですが、「海」そのものが強烈に主張する映画なので退屈はしないです。

その迫力からスクリーンでの鑑賞こそ向いている作品だと思うのですが、東海3県でわずか1館だけのしかも限定的な公開しかないのが残念です。それでもスクリーンでなくともソフトや配信などで機会があれば観て欲しい逸品なのは間違いないですね。
それにしてもこういう作品がもっと公開館数が増えて触れる機会も増えれば洋画市場の裾野ももっと広がって活性化するんじゃないだろうかと思ってしまいますね(苦笑)

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