ちゅうカラぶろぐ


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明日会社の健康診断なので今から微妙に憂鬱。
バリウム飲むのも確かに嫌だけど、それ以上に朝食抜かなきゃいけないのに普通に出勤して作業しなきゃいけないのが憂鬱。
もっとも勤め先に腹部X線撮影も可能なゴツい巡回車が来てくれるので人間ドックまで行くワケではないんですけどね。

こんばんは、小島@監督です。
しかし明日バリウム飲みが40人もいる状況で作業が円滑に進むのか…?

さて、今回はつい先日アカデミー賞作品賞を受賞したベン・アフレック監督・主演の「アルゴ」です。
公開したのは昨年の10月末だったんですがその時には観に行けずじまいでちょっと後悔していたところ、公開時と同等規模での再上映が始まってくれました。なんだかんだ言ってもアカデミー賞は偉大(笑)

1979年11月、イランの過激派が渡米した前国王の引き渡しを求め在イランアメリカ大使館を占拠。混乱の中かろうじて6人が脱出しカナダ大使の邸宅に逃げ込む事に成功する。
大使館職員名簿はシュレッダーにかけられたものの、過激派たちは大量の子供たちを動員して紙片をつなぎ合わせ名簿の復元を図っていた。復元されてしまえば6人の逃亡が露見し公開処刑されてしまう事は避けられない。国務省はCIAに応援を要請。人質奪還のプロ、トニー・メンデス(ベン・アフレック)を召喚する。トニーが閃いたのは偽映画を企画し6人をロケハンに来た映画クルーに仕立て上げて出国させるという作戦だった。

非常に奇想天外でユニークなプロットなのに何とこれ史実!1990年代の終わりに当時のクリントン政権が機密扱いを解除するまでトップシークレット扱いだった作戦の顛末を描いています。

はっきり言ってこの映画とてつもなく面白い!!!そりゃ賞の1つや2つ獲ろうってもんですよ。

前半は作戦を遂行するために偽映画の企画を立ち上げるまでをユーモアを交えて描いています(なんとわざわざ製作発表の記者会見まで敢行する!)。
ここではCIAの協力者として知る人ぞ知るビッグネームが登場し、彼が裏でCIAと繋がっていたのかとある種の知的興奮を味わわせてくれます。
そして後半はいよいよ6人を脱出させるまでの数日間を、一瞬の判断ミスが、1分1秒の遅延が死へと繋がりかねないタイトロープな状況を非常な緊張感を持って描写されています。

ベン・アフレックの演出手腕は細部に至るまで徹底しており服装や小道具に至るまで79年を再現することに注力しています。当時私はまだ物心つくかつかないかなのであまり覚えは無いですが、当時を知る人には共感しうる部分も多いのではないでしょうか。
そして巧みなストーリーテリング!緩急を絶妙に配合した作りは圧巻で、史実を描いているから結果は分かりきっているはずなのに喉がカラカラになりそうなほどの緊張感です。
しかもこの映画の凄い所は全編通じてほとんどアクションシーンが無い点です。高質のサスペンスを演出するのにアクションなんか必要無い事を圧倒的に見せつけます。

「アルゴ」は実は来週にはBlu-ray&DVDがリリースされるので家で鑑賞するのも間もなく可能になるんですが、観るのを検討されてる方はせっかく再上映されてるので是非逃げ場の無い(笑)映画館でこの上質の緊張感を堪能してほしいですね。




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