ちゅうカラぶろぐ


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クリスマス前後の2週間ほどは本来なら1年で最も忙しい時期で、むしろそうであるのが普通だったので、この時期にほとんど残業もせずに帰宅できてしまう今年は異常と言って良く、却って不安しか湧かない状況です。
 来年はもう少しマシになっていると良いなぁ。

 こんばんは、小島@監督です。
 皆さんのこの1年はいかがでしたか?

 さて、2020年最後の更新となる今回は毎年恒例の「今年の5本」と題して今年鑑賞した映画を振り返ります。例年同様今日現在の鑑賞可能状況も合わせて記載します。年末年始のご参考になれば幸いです。

1.ヴァイオレット・エヴァーガーデン
 色々迷いましたが1本だけを選ぶなら今年はこれです。人と人を繋ぐ物語であり、また大きな悲劇からの復活の叫びでもあるこの映画が持つパワーはコロナ禍で否が応でも人との距離を考えさせられた人々の哀しみや苦しさをすくい上げてくれるでしょう。「鬼滅の刃」の後塵を拝す形にはなっているものの、根強い支持を受けて現在も上映が続いています。

2.ブレッドウィナー
 タリバン政権下のアフガンで家族を救うため髪を切り少年として生きる少女の苦闘を描くアニメ。少女の勇気と知恵が熱い感動と長い余韻を呼ぶ1本です。近年は海外の秀作も多数上映されるようになってきました。Blu-ray/DVD発売中。また現在も各地のミニシアターなどで断続的に上映が続けられています。

3.海辺の映画館 キネマの玉手箱
 今年4月に没した巨匠・大林宣彦監督の遺作となったこの映画は、戦争への絶対的な怒りと映画への絶対的な愛情に満ちた激情ほとばしる、そして自由過ぎる1本。現在も各地のミニシアターなどで断続的に上映が続いています。Blu-rayなどのリリース予定は現在のところ未定の模様。

4.彼らは生きていた
 第1次大戦の記録映像を「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督の指揮のもと丹念に復元&カラー化。そこに当時の復員軍人たちのインタビュー音声を重ね、100年前に生きた彼らを身近に感じさせるドキュメンタリー映画の秀作。ミニシアターなどで断続的に上映が行われていますが、今年1月に封切られているもののソフト化はまだ未定の模様。

5.ランボー ラスト・ブラッド
 傷つき失い続けた孤独の戦士ランボーの最後の戦いを激しいバイオレンス描写を以て描き出すシリーズの完結編。スタローンが辿り着いた境地を見届けろ。Blu-ray/DVD/デジタル配信版発売中。

 今年はこんなチョイスにしてみました。世相を反映してか、割と重い作品が多かった印象です。次はそれ以外に印象に残った映画をいくつか。こちらは鑑賞順に列記していきます。

・男はつらいよ お帰り寅さん
 渥美清没後25年を経て作られた、昭和を代表するキャラクターへの別れの歌。50年という時間の流れが作品に唯一無二の味を与えている。Blu-ray/DVD/デジタル配信版発売中。
・フォードVSフェラーリ
 ル・マン24時間レースを戦う男たちの姿を描く。マット・デイモンとクリスチャン・ベール、名優二人の競演も熱い。あと自分の鑑賞履歴を振り返っていてこれが今年封切りの映画だったことに軽い衝撃を受けた。もう遠い昔のようだ(苦笑)。Blu-ray/DVD/デジタル配信版発売中。
・1917 命をかけた伝令
 「彼らは生きていた」と同様第1次大戦を舞台に、ある伝令が前線を駆け抜ける姿を疑似ワンカットで描き出す。強烈な緊迫感が堪らない。Blu-ray/DVD/デジタル配信版発売中。また今ならAmazonプライムで見放題作品の中にラインナップされています。
・ミッドサマー
 白夜の北欧で目も眩むような惨劇が展開する異色のスリラー。画面のエグさは今年随一である。Blu-ray/DVD/デジタル配信版発売中。
・悪人伝
 ヤクザの親分と暴力刑事がコンビを組んで連続殺人鬼に挑む!主演マ・ドンソクの圧倒的存在感炸裂の韓国ノワール。Blu-ray/DVD発売中。
・ごん gon the little fox
 新美南吉の名作「ごんぎつね」を木彫りのような素朴な造形のパペットを用いて撮影されたストップモーション・アニメ。短編ながら丁寧な空気感とディスコミュニケーションの寂寥感の描出が見事。各地のミニシアターやプラネタリウムなどで上映が続いています。ソフト化は今のところ未定の模様。
・事故物件 恐い間取り
 TVの企画で事故物件で生活することになった芸人が見舞われる恐怖を描くホラー。亀梨和也が売れない芸人を好演。映画としてはイマイチも良いところなのですが妙にツボにはまりました(笑)。一部劇場で現在も上映中。Blu-ray/DVDは2021年2月10日発売予定。
・TENET テネット
 時間を逆行する者と陰謀を巡りエージェントの戦いが始まる。今年は本当に大作が少なかった。そんな中で果敢に上映を実行してくれたクリストファー・ノーランに感謝。大作にしか作り得ない映像世界は確かにある。デジタル配信版発売中。Blu-ray/DVDは2021年1月8日発売予定。
・星の子
 一人の少女の心の揺れと成長を繊細に描くドラマ。主演芦田愛菜の演技が圧巻。現在上映中。
・鬼滅の刃 無限列車編
 もう説明要らないっすね!とうとう興行収入歴代1位に躍り出ましたね!
・ウルフウォーカー
 ケルトの伝承を題材に人と精霊の交流を描くアニメーション。製作は「ブレッドウィナー」と同じくアイルランドのアニメスタジオ・カートゥーン・サルーン。現在上映中。
・羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来
 中国発のアニメ映画。王道かつ正統派なエンターテインメント。可愛いキャラクターとアクション描写に日本アニメの影響が随所に見て取れる。現在上映中。「ウルフウォーカー」と共にアニメーションの新しい潮流を感じ取れる作品だ。

 今年は洋邦問わず非常にアニメ映画が豊作だった印象です。この流れは来年も続いてほしいな。
 最後に、今年鑑賞した旧作を列記していきます。今年はコロナ禍の影響を受けて新作が相次いで延期・中止となった反動でこれまでになく旧作が再上映されました。企画上映などで例年ある程度は観ていますがこれほど旧作をスクリーン鑑賞した年はありません。それはとりもなおさず映画館や配給会社の苦闘の表れとも言えるでしょう。「今年の」という趣旨からは離れますが、これら全てが今年のコロナ禍の産物でもあり、今回は敢えて記載することにします。こちらは製作年代順に列記していきます。既にほぼ全てソフト化されているので製作年と監督・主演のみ表記します。

・シェーン(1953年・監督ジョージ・スティーヴンス、主演アラン・ラッド)
・真夏の夜のジャズ(1960年・監督バート・スターン)
・死霊の盆踊り(1965年・監督A・C・スティーヴン、主演クリズウェル)
・ひまわり(1970年・監督ヴィットリオ・デ・シーカ、主演ソフィア・ローレン)
・ウィッカーマン(1973年・監督ロビン・ハーディ、主演エドワード・ウッドワード)
・金田一耕助の冒険(1979年・監督大林宣彦、主演古谷一行)
・風の谷のナウシカ(1984年・監督宮崎駿、主演島本須美)
・バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年・監督ロバート・ゼメキス、主演マイケル・J・フォックス)
・AKIRA(1988年・監督大友克洋、主演岩田光央)
・機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(1988年・監督富野由悠季、主演古谷徹)
・バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3(1990年・監督ロバート・ゼメキス、主演マイケル・J・フォックス)
・トータル・リコール(1990年・監督ポール・バーホーベン、主演アーノルド・シュワルツェネッガー)
・プロメア(2019年・監督今石洋之、主演松山ケンイチ)
・ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝 永遠と自動手記人形(2019年・監督藤田春香、主演石川由依)

 書き出してみて気づきましたがだいぶ満遍なく観ているつもりだったけど2000年代だけ無かった。惜しい(笑)。
 来年はどんな映画に出会えるのでしょう。そして映画にも世の中にも明るい話題が出てきますように。

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