先週はもうひたすらに天候に振り回される一週間でした。
水曜日は大雨特別警報と避難指示が出た上に電車も止まって出勤できず、翌日木曜日はもともと休みにしていたのは良いものの天候がなお予断を許さない状況だったので人と会う約束があったのですがキャンセルせざるを得ず、土曜日は出勤したらしたで仕事終えてみたらまたしても大雨で電車がストップ(結局運転は翌朝まで再開されなかった)。
ただ思いがけない幸運というのもあるもので、帰る手段を失くして半ばヤケクソ気味に太陽さんへ飲みに行ったら、奇遇にもちゅうカラプラモ部の皆さんがそこで食事していた上にハイルさんが「車で送ろうか?」と提案してくれ宿泊場所を探さなきゃならない状況で自宅まで帰り着くことができました。
こんばんは、小島@監督です。
ハイルさんにはマジで感謝。今度何かお礼をしなければなりませんな。
さて、今回の映画は、そんな雨がクライマックスを彩る1本、「機動警察パトレイバー the Movie」です。
1999年東京、一人の男が周囲が止めるのも聞かず顔には笑みすら浮かべてその身を投げた。時を同じくして風洞実験中だった自衛隊の試作レイバーが暴走する。空挺部隊までを投入してようやく停止させたそれにはコックピットに人が乗っていなかった。
近く配備が予定されている新型パトレイバー「零式」の研修のため不在にしている特車二課第1小隊に変わり留守を預かる第2小隊の篠原遊馬(声・古川登志夫)は、多発するレイバー暴走事件への対応に追われる中でその異常性に気づき独自に調査を開始。原因がレイバー用の最新OS「HOS」にあるのではと推測する。同様の疑念を抱いていた第2小隊長後藤喜一(声・大林隆介)は本庁の松井刑事(声・西村知道)に「HOS」開発主任だった帆場暎一の捜査を依頼するのだった。
1988年に始まり現在もなお断続的に関連作品が製作されるシリーズ「機動警察パトレイバー」はOVAリリースと漫画連載が同時期にスタートするなど複数のメディアで作品を同時展開した、いわゆるメディアミックスを行った先駆的な作品です。「the Movie」はその初めての劇場版として1989年に製作・公開されました。監督は後年「攻殻機動隊」でその名を世界的なものにする押井守、脚本は平成版「ガメラ」三部作や「.hack」シリーズで知られる伊藤和典が手掛けています。
パトレイバーという作品はTVシリーズあたりを見てみると割と当時のアニメらしい頭身と顔つきをしているのですが、この劇場版では非常にハードボイルドな内容に合わせるように顔つきにしろ頭身にしろリアリティ重視のビジュアルにアレンジされています。作画監督を務めた黄瀬和也の手腕によるところが大きいらしいですが、これが見事に功を奏し作品の重厚感がより増しになったと言えるでしょう。後年2本の劇場用長編が製作されることになりますが、どちらもこの路線を踏襲しリアリズム重視の画風で製作されています。
この映画、恐らくサイバーアタックをテーマに描いた最初期の作品です。同時期の作品で言うと「ルパン三世 バイバイ・リバティー危機一髪!」で自身の犯罪記録データを奪取すべくICPOに潜入するルパン三世の姿が描かれたりしていますが、「OSにウィルスを仕掛ける」というのをこの時期にやってみせた先見性は特筆に値します。約30年前というとPCの普及率が上がりつつあったとは言え、今では子供でも知っている「AI」や「ハッカー」がまだ専門用語の部類に入る時期でもありました。さすがに今観ると登場人物たちが使っているガジェットに古めかしさは拭えませんが、作中で展開している事象はむしろ現在の方がスッと入ってくるのではないでしょうか。同様に作中登場する、東京湾洋上に巨大な人工島を建造する「バビロン・プロジェクト」も90年代になって開業した東京湾アクアラインや海ほたるパーキングエリア、関西国際空港を先取りしたようなものと見ることもできるでしょう。古い町並みを解体し高層ビルを建築する様を綿密なロケハンでもって描出する様子はそれ自体が当時絶頂期にあったバブル経済への風刺でもあり、またスクラップ&ビルドを繰り返し現在に至るもなお各所で再開発が行われる東京を始めとした各都市部へのありようを俯瞰したアイロニーとも取れます。
経年と共に古びた部分を差し引いてもなお優れた普遍性を獲得した、ロボットアニメとしてもSF映画としても傑作といえる一本です。今週金曜の17日より4DXバージョンでの上映が開始しますし、この機会に日本のSFが持つ魅力や底の深さを味わってみて頂きたいですね。
水曜日は大雨特別警報と避難指示が出た上に電車も止まって出勤できず、翌日木曜日はもともと休みにしていたのは良いものの天候がなお予断を許さない状況だったので人と会う約束があったのですがキャンセルせざるを得ず、土曜日は出勤したらしたで仕事終えてみたらまたしても大雨で電車がストップ(結局運転は翌朝まで再開されなかった)。
ただ思いがけない幸運というのもあるもので、帰る手段を失くして半ばヤケクソ気味に太陽さんへ飲みに行ったら、奇遇にもちゅうカラプラモ部の皆さんがそこで食事していた上にハイルさんが「車で送ろうか?」と提案してくれ宿泊場所を探さなきゃならない状況で自宅まで帰り着くことができました。
こんばんは、小島@監督です。
ハイルさんにはマジで感謝。今度何かお礼をしなければなりませんな。
さて、今回の映画は、そんな雨がクライマックスを彩る1本、「機動警察パトレイバー the Movie」です。
1999年東京、一人の男が周囲が止めるのも聞かず顔には笑みすら浮かべてその身を投げた。時を同じくして風洞実験中だった自衛隊の試作レイバーが暴走する。空挺部隊までを投入してようやく停止させたそれにはコックピットに人が乗っていなかった。
近く配備が予定されている新型パトレイバー「零式」の研修のため不在にしている特車二課第1小隊に変わり留守を預かる第2小隊の篠原遊馬(声・古川登志夫)は、多発するレイバー暴走事件への対応に追われる中でその異常性に気づき独自に調査を開始。原因がレイバー用の最新OS「HOS」にあるのではと推測する。同様の疑念を抱いていた第2小隊長後藤喜一(声・大林隆介)は本庁の松井刑事(声・西村知道)に「HOS」開発主任だった帆場暎一の捜査を依頼するのだった。
1988年に始まり現在もなお断続的に関連作品が製作されるシリーズ「機動警察パトレイバー」はOVAリリースと漫画連載が同時期にスタートするなど複数のメディアで作品を同時展開した、いわゆるメディアミックスを行った先駆的な作品です。「the Movie」はその初めての劇場版として1989年に製作・公開されました。監督は後年「攻殻機動隊」でその名を世界的なものにする押井守、脚本は平成版「ガメラ」三部作や「.hack」シリーズで知られる伊藤和典が手掛けています。
パトレイバーという作品はTVシリーズあたりを見てみると割と当時のアニメらしい頭身と顔つきをしているのですが、この劇場版では非常にハードボイルドな内容に合わせるように顔つきにしろ頭身にしろリアリティ重視のビジュアルにアレンジされています。作画監督を務めた黄瀬和也の手腕によるところが大きいらしいですが、これが見事に功を奏し作品の重厚感がより増しになったと言えるでしょう。後年2本の劇場用長編が製作されることになりますが、どちらもこの路線を踏襲しリアリズム重視の画風で製作されています。
この映画、恐らくサイバーアタックをテーマに描いた最初期の作品です。同時期の作品で言うと「ルパン三世 バイバイ・リバティー危機一髪!」で自身の犯罪記録データを奪取すべくICPOに潜入するルパン三世の姿が描かれたりしていますが、「OSにウィルスを仕掛ける」というのをこの時期にやってみせた先見性は特筆に値します。約30年前というとPCの普及率が上がりつつあったとは言え、今では子供でも知っている「AI」や「ハッカー」がまだ専門用語の部類に入る時期でもありました。さすがに今観ると登場人物たちが使っているガジェットに古めかしさは拭えませんが、作中で展開している事象はむしろ現在の方がスッと入ってくるのではないでしょうか。同様に作中登場する、東京湾洋上に巨大な人工島を建造する「バビロン・プロジェクト」も90年代になって開業した東京湾アクアラインや海ほたるパーキングエリア、関西国際空港を先取りしたようなものと見ることもできるでしょう。古い町並みを解体し高層ビルを建築する様を綿密なロケハンでもって描出する様子はそれ自体が当時絶頂期にあったバブル経済への風刺でもあり、またスクラップ&ビルドを繰り返し現在に至るもなお各所で再開発が行われる東京を始めとした各都市部へのありようを俯瞰したアイロニーとも取れます。
経年と共に古びた部分を差し引いてもなお優れた普遍性を獲得した、ロボットアニメとしてもSF映画としても傑作といえる一本です。今週金曜の17日より4DXバージョンでの上映が開始しますし、この機会に日本のSFが持つ魅力や底の深さを味わってみて頂きたいですね。
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梱包も丁寧で、発送も早かったです。
手書きのメッセージも嬉しかったです。
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とても信頼の出来るショップ様に出逢えた事
嬉しく思います☆
手書きのメッセージに暖かさを感じるショップ様は初めてで感謝しています。
今後も何度かお世話になります。
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最初は期待はしておらず
使えれば…と思っていました。
でも…新品と思うくらいの品物を凄く低価格で買わせて頂きましたo
凄く驚きました!
大満足しております
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