先週「今帰宅困難者状態です」とブログに書きましたが、その後結局電車の運行再開が23時過ぎる状況だったため帰宅は断念してホテルに泊まることに。最近の宿泊事情は伝え聞いてはいたのですが、実際利用してみるとその状況を実感します。何せ22時過ぎに宿を探し始めて15分と経たずに部屋が見つかった上にオープンして5年も経ってないようなビジネスホテルでも4,000円しないとかカプセルホテルとさして変わらない価格で泊まれるとは。しかもGoToトラベルが使えるとのことで何割かは国が持ってもらえる感じに。
こんばんは、小島@監督です。
とは言えやっぱり自宅の方が落ち着く(笑)
さて、今回の映画は「海辺の映画館 キネマの玉手箱」です。
広島県尾道市。海辺にたたずむ映画館「瀬戸内シネマ」が閉館の日を迎えようとしていた。最後の企画であるオールナイトでの「日本の戦争映画特集」上映のさなか、劇場を包んだ雷光と共に毬夫(厚木拓郎)、鳳介(細山田隆人)、茂(細田善彦)の3人は映画の世界へとトリップしてしまう。3人は映画の世界を彷徨いながら自分たちと同じように映画の世界に取り込まれた少女・希子(吉田玲)を救おうと奔走するが…
今年4月10日に世を去った映画監督・大林宣彦。彼の最後の作品は奇しくもそれと同じ日に公開予定でしたがコロナ禍により夏にずれ込む形となりました。ようやく公開されたその作品は、まさに巨匠のラストメッセージとも言うべき作品に仕上がっていました。
大林宣彦監督は初めての長編作品であった「HOUSE」(1977年)からずっと既存の枠に囚われない自由な作風の方でしたが、最後の作品でもあるこの「海辺の映画館」もその奔放さにまず驚かされます。戦争映画と共に映画の歴史と近現代の戦争を紐解く、というような形は見せているものの映画の定石なんて完全に無視。時にモノクロ、時にサイレント、時にミュージカル、語り口そのもののスタイルもポンポン変わる上にホイホイ観客に向けても語り掛けるので時間も空間も次元さえも無秩序。時系列さえバラバラ。ジャンルによるカテゴライズなど最早無意味。いや確かにタイトルには「玉手箱」とありますけれども!大林宣彦監督はそういうワンダーランドな映画を作っちゃう人、という予備知識が無いとこんな常識の通用しない作品は開始5分と経たずに置いてきぼりにされてそのまま追いつけずに終わってしまう方もいるはずです。
夢や記憶というのは時に時間的な順序では並ばず印象の強さで並んでいたりするもの。とすればこの映画は大林宣彦監督の映画的記憶を物語や時間的な整合性を無視してダイレクトに映像化したもの、とも取れるでしょう。
ではただ過去だけを回顧するための作品かと言えばそうではありません。これほど奔放な作品でありながらこの映画が伝えようとするメッセージはとてもシンプルで、それ故に力強いものです。映画で描かれる戦争を通して実際の戦争のありようを考察し、それを以て明確な「反戦」のメッセージを打ち出し、開幕はただ無秩序にしか見えないこの映画に、実は激情によって支えられた1本の強い柱があることに気づかされます。例え虚構を通しても過去を変えることはできないが、虚構を以て過去を知り得たことで未来を変えるための力へと変えてほしい、そんな祈りのようなものを感じます。ある意味で、これが大林宣彦監督の映画というものへの愛の形なのでしょう。
そのエッジの効きすぎた作風を別にして、この映画唯一にして最大の欠点はその熱量さながらに長い上映時間です。実に179分。巨匠が刻み込んだ異様ともいえる熱量を約3時間浴び続けることになるのでま~疲れます。ぶっちゃけ途中で眠くもなりました(苦笑)それでもその熱さが比類ない映像体験を観る者にもたらしてもくれるのです。
製作中は同時に闘病中だったと聞きます。後付けでなく、たとえ存命中にこの映画を観れたとしても「この人はこれで最後にするつもりなんだ」と予感めいたものを感じ取ったことでしょう。文字通り命を削って生まれたこの作品は、大林宣彦監督の「集大成」であり「走馬灯」であり、そして「遺言」とも言うべき映画です。長いわ自由過ぎるわで観易いタイプの作品ではないですが、それでも多くの方に観て頂きたい一本ですね。
こんばんは、小島@監督です。
とは言えやっぱり自宅の方が落ち着く(笑)
さて、今回の映画は「海辺の映画館 キネマの玉手箱」です。
広島県尾道市。海辺にたたずむ映画館「瀬戸内シネマ」が閉館の日を迎えようとしていた。最後の企画であるオールナイトでの「日本の戦争映画特集」上映のさなか、劇場を包んだ雷光と共に毬夫(厚木拓郎)、鳳介(細山田隆人)、茂(細田善彦)の3人は映画の世界へとトリップしてしまう。3人は映画の世界を彷徨いながら自分たちと同じように映画の世界に取り込まれた少女・希子(吉田玲)を救おうと奔走するが…
今年4月10日に世を去った映画監督・大林宣彦。彼の最後の作品は奇しくもそれと同じ日に公開予定でしたがコロナ禍により夏にずれ込む形となりました。ようやく公開されたその作品は、まさに巨匠のラストメッセージとも言うべき作品に仕上がっていました。
大林宣彦監督は初めての長編作品であった「HOUSE」(1977年)からずっと既存の枠に囚われない自由な作風の方でしたが、最後の作品でもあるこの「海辺の映画館」もその奔放さにまず驚かされます。戦争映画と共に映画の歴史と近現代の戦争を紐解く、というような形は見せているものの映画の定石なんて完全に無視。時にモノクロ、時にサイレント、時にミュージカル、語り口そのもののスタイルもポンポン変わる上にホイホイ観客に向けても語り掛けるので時間も空間も次元さえも無秩序。時系列さえバラバラ。ジャンルによるカテゴライズなど最早無意味。いや確かにタイトルには「玉手箱」とありますけれども!大林宣彦監督はそういうワンダーランドな映画を作っちゃう人、という予備知識が無いとこんな常識の通用しない作品は開始5分と経たずに置いてきぼりにされてそのまま追いつけずに終わってしまう方もいるはずです。
夢や記憶というのは時に時間的な順序では並ばず印象の強さで並んでいたりするもの。とすればこの映画は大林宣彦監督の映画的記憶を物語や時間的な整合性を無視してダイレクトに映像化したもの、とも取れるでしょう。
ではただ過去だけを回顧するための作品かと言えばそうではありません。これほど奔放な作品でありながらこの映画が伝えようとするメッセージはとてもシンプルで、それ故に力強いものです。映画で描かれる戦争を通して実際の戦争のありようを考察し、それを以て明確な「反戦」のメッセージを打ち出し、開幕はただ無秩序にしか見えないこの映画に、実は激情によって支えられた1本の強い柱があることに気づかされます。例え虚構を通しても過去を変えることはできないが、虚構を以て過去を知り得たことで未来を変えるための力へと変えてほしい、そんな祈りのようなものを感じます。ある意味で、これが大林宣彦監督の映画というものへの愛の形なのでしょう。
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