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ちゅうカラぶろぐ


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本気の歌には、人の魂を震わせる力があるんだ。
皆さんこんばんは、小島@監督です。 今回は映画の話から離れこの土日に横浜アリーナで開催されたアイマス7周年ライブのレポートをお送りします。
たぶん結構長くなります、すいません(苦笑)

まずはこの行列を見てください。

これ、開場待ちではなくグッズ販売の待機列です。
ショーグンさんの知人の方が代表として先入りしてこの列に並んで下さったんですが、購入までに要した時間が実に8時間!
もうありがたいやら済まないやら。

ちなみにこれがライブのパンフ。

ちなみにちょうど綴じのある真ん中のページがくぎゅうの紹介ページという俺得仕様。


さて、今回2日間両日参戦という幸運に恵まれましたが席運も悪くなく、初日は報道関係者席の後ろ、2日目に至ってはステージから対角線上の最上段席というある意味レアなポジション。
一番ステージから遠い場所で見え方はこんな感じ。

特に複数での出演者たちがどんなパフォーマンスをしていたかや少なくても8色以上を使いこなすプロデューサー達のサイリウムの色が一変するさまを一望できる上、距離がありすぎて目が合ってるとはとても思えないものの、出演者が良くこちらを見てくれていたので結構いいポジションでした。

ライブ内容について、全曲良すぎて全ての曲について書きたいものの長くなるとかいうレベルじゃないので特に印象に残ったものをいくつかピックアップ。

1.オープニングの「READY!」と「CHANGE!!」
開幕いきなりアニメのOPを連発。これは荒ぶらざるを得ない。

2.我那覇響役・沼倉愛美の「Next Life」
6分半の曲のうち間奏だけで2分を超えるキャラソンとしてはかなり珍しい構成の曲なのですが、メンバー一ダンスが切れる沼倉愛美さんとバンクダンサー達のダンスパフォーマンスが圧巻の一言。ここだけとても声優のイベントじゃない(笑)

3.中盤のメドレー
アイマスの定番曲を15曲畳み掛けるように展開させていくのですが、各曲の頭に出演者たちがそれぞれの役で一言掛け合うのが楽しい。
そして何よりメドレー中に水瀬伊織役・釘宮理恵と高槻やよい役・仁後真耶子が「my song」をデュオ!
この喜びと昂ぶりはとても言葉では言い表せない。
あとここに限らずライブ中ずっとくぎゅうのはしゃぎっぷりが可愛いすぎて堪らんかった。

4.みんなでてってってー
メドレーのちょうど真ん中で「てってってー」の愛称で知られるゲーム中のBGM「TOWN」を会場全体で合唱。
まさかこんなことやる日が来るとは予想外だった上に万単位の人間が「てってってー」とかシュールすぎて凄ぇ面白かった。

5.如月千早役・今井麻美の「約束」
アニメ終盤の名曲の誉れ高いバラード「約束」を今井麻美さんが絶唱。
曲、歌い手の歌唱力、ステージ演出全てがただただ素晴らしいの一言しか思いつかない。
知らない間に涙が流れて止まらなかった。気が付いたら拍手してて、「ブラボー」とか叫んでた。
ファンの多くがそうだったようで、ここでの反応はまさに「スタンディング・オベーション」という言葉がふさわしい。
かつて「東京JAZZ」というイベントでユッスー・ンドゥールがアフリカを讃える歌を歌った時に似たような状況になりましたが、魂が震えるほどの歌声って確かに存在するんだってことを、思い出させてくれました。

この2日間は本当に夢のような時間でアイマスというタイトルに巡り合えた幸福を全身で味わったライブでした。
これで明日からまた戦える!

おまけ・兵どもが夢の跡。これで1日分。
サイリウムの消費量が2日間で10,000円超えましたよ!ワケが分からないよ!

 

来週からは通常営業に戻ります。さて、なんの映画から行こうかな。

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週末の横浜アリーナ連戦(アイマスLIVE)に向けて只今絶賛準備中。
兵站は戦術の基本なので弾薬(サイリウム)を調達すべくハンズに行って買い揃えたら8,000円近く行きましたよ。

こんばんは、小島@監督です。
あとは現地調達(グッズ販売)のためのコストをどうやり繰りするか、だな…!

さて、今回の映画はホラー界のスーパーアイドル(?)が12年振りにスクリーンにカムバックした「貞子3D」です。
何故か私の周囲に勘違いしてる人が多かったので一応言っておくと、これは1998年に公開された「リング」を3Dバージョンにしてリバイバルしたわけではなく完全な新作です。だから松嶋菜々子とかは出てません。

え~、いきなりぶっちゃけるとこの映画、ホラー映画としては3級品です。
監督の英勉氏は元々「ハンサム・スーツ」などのコメディを中心に撮っていた監督なんですが、どうもホラーとコメディを同じロジックで捉えている節があり、そのこと自体あながち間違いではないものの、そこから一歩踏み込まないと少なからぬホラー映画がコメディと同一視されてる事の答えを見出したに過ぎないのにそこで立ち止まっているので、結果貞子のキャラクターに頼り切った大きなラップ音とCGで驚かすだけの安っぽいアトラクションムービーになってしまっています。

ただ、この辺を承知した上で観ると私のようなダメ映画スキーには結構楽しめる映画だったりします。
まず、意外と俳優が良い。
主演の石原さとみを始め、瀬戸康史(キバ)・山本裕典(サソード)と仮面ライダー経験者に加え、「ヒミズ」で世界的にも評価された染谷将太と実力のある若手達が経験の薄いホラーというジャンルへの挑戦を楽しんで演じていますし、彼らの演技をベテラン・田山涼成が下支えしているのも好感触です。
個人的には女子高の教師を演じる石原さとみが醸すそこはかとないエロスが堪らない(笑)

加えて貞子という強烈なキャラの料理の仕方。
今回湿度感が欠片も感じられないアグレッシヴなアレンジが加えられていますが、割り切ってしまえば終盤の石原さとみとのガチファイト(本当にガチンコ)もそれはそれで楽しめます。

幸いというかこの映画、客入りは上々なようでもしこの興収を元手に続編を制作してくれるようなら、今度はへばりつくような湿度を感じさせる正統派のジャパニーズホラーを作ってほしいところですね。



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昨日の歌会に参加された皆さん、お疲れ様でした。
今回は初参加の方々が私と同じ中津川市在住だったり、なーなをめっさうまく歌える人だったり、あるいは一度歌ってみたかった一人では無理ゲーなデュエット曲にトライ出来たり(麗ちゃんありがとう!)と非常な俺得具合で大満足でした。

こんばんは、小島@監督です。
新人の方々はこんなヤツがいることに懲りずにまた参加していただけたら幸いです。

さて、今回の映画は昨年放送されたテレビシリーズの完結編として制作された「BLOOD-C The Last Dark」です。
正直テレビ版の方は大して良い印象が無いんですが、気づけば公開初週に速攻で観に行ってしまいました。
予告編の力って偉大(笑)いや、むしろ水樹奈々(主演と主題歌を担当)が偉大?

テレビ版とはキャラデザインと脚本以外監督も含めて全てのスタッフが刷新。ことビジュアル面では大幅に強化され「さすが映画!」と言える迫力です。キャラの頭身がちょっと下がって全体的に肉感的になっているのもポイント(笑)
まず冒頭、シリーズの原点ともいうべき「BLOOD THE LAST VAMPIRE」を彷彿とさせる地下鉄でのアクションシークエンスが素晴らしい。水樹奈々演じる主人公・小夜の凄み溢れる第一声も注目。
監督の持ち味なのか、このシーンに限らず上下左右に加え前後をも含めた空間全体を文字通り縦横無尽に疾駆するカメラワークが強烈な印象を与えてくれます。
また静的なシーンでも瞳の揺らぎや髪のはためきなどに作画の手間を惜しまない作りがプロダクションIGの面目躍如といったところでしょう。
物語もちょっとB級がかった伝奇ホラーアクションとしてとても真っ当な作りで、テレビ版が始まった時に期待していたものをやって見せてもらえた感じです。

テレビ版からのリンクとして四月一日君尋が今回もゲスト出演していたり、同じ小道具が重要な意味を持っていたり、登場人物の配置が対のようになっていたりと予習ができてるとなお楽しめるようになっています。

反面テレビからの完結編としてとらえた場合不満が残ってしまうのも事実。
最初から構想のうちに入っていたであろうことが後付に思えてしまうような部分があったり、映画だけでもたくさんのキーワードが出てくるのにテレビ版からの事がおざなりになっている部分があったりで、シリーズ全体の構成の仕方がまずいように見受けられます。

でも私はそんな欠点より伝奇アクションアニメとしてのずば抜けた出来栄えを讃えたい。
これは「獣兵衛忍風帖」からの遺伝子だろうか。
心のどこかで待ち望んでいたものが観れたようなこの気分。観に行って良かった。

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ヤングエース買いました。
日頃はスルーするマンガ雑誌をあえて買った理由はコレ!


セイバーの枕カバーァァァァァアアアアアイヤッハァ!!!!
ああちくしょう可愛いなぁ、もう!
ちなみに抱き枕ではなく枕カバー。なのでそんなに大きくはないです。

こんばんは、小島@監督です。
これを頭にして観る夢は至福の逢瀬かサツバツ・ナイトか…!?
いや、きっともったいなくて使わないけど(笑)

さて、今回の映画は天才的なドライビング・テクニックを持つドライバーが裏社会の抗争に巻き込まれてゆくクライム・サスペンス「ドライヴ」です。
昼は自動車の修理工とたまに映画のスタン・ドライバー、夜は強盗の逃がし屋を請け負う男。ある日、同じアパートで暮らす人妻・アイリーンと偶然エレベーターに乗り合わせた際に一目惚れしてしまう。そして車の故障で困っていたアイリーンを手助けしたことで彼女とその息子・ベニシオと親しくなっていく。
しかし、服役していたアイリーンの夫・スタンダードが戻ってくる。スタンダードは服役中に負わされた借金のために妻子の命をマフィアから脅かされ、強盗を働くことを余儀なくされ、男に救いを求める。男はアイリーンへの想いのために夜の街を駆けることになる!

正直言って70~80年代のフィルム・ノワールかあるいは50年代の西部劇を彷彿とするような物語には至って新味の無い話ですし、特に結末にも凝ったひねりは無いです。
凄腕のドライバーが主役ではありますがその才能を発揮するシーンは少なく、それとて「ワイルド・スピード」や「トランスポーター」などと比べると随分と無骨で地味と言わざるを得ません。

しかし、それでもこの映画は面白い!

最大のポイントは主人公。とにかく彼に対して一切の説明が無いのに驚かされます。
なぜこの町に現れたか、いかにしてそのドライヴテクニックを習得するに至ったかのバックグラウンドはもちろん、そもそも名前すらも明かされません(エンド・クレジットにはただ「ドライバー」とだけある)。
そしてセリフがとんでもなく少ない。まさに寡黙。なのに放たれる強烈な個性。
それは主人公に限らず多くのキャラクターには断片的な情報しか観客には提示されず、それゆえどこか類型的にも見えてしまいます。
けれどだからこそ男が抱く愛した女性に幸せになって欲しいという願望がほとばしる様に画面に溢れてきます。
このエモーションこそこの映画最大の醍醐味。
「ドライヴ」の監督、ニコラス・ウィンディング・レフンはこの異色の演出が評価され、カンヌ映画祭監督賞に輝きました。
またこの映画、名古屋での上映はすでに終了していますが今月16日から稲沢のユナイテッド・シネマでの上映が決定し、なかなかのロングランを見せています。

徹底的にぜい肉が削ぎ落とされ、余分な物は何一つ無いと言えるこの映画、既存のアクションに少し飽きて一味違うものが観たい人に是非お奨めの1本です。

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最近「銀河へキックオフ!」が面白い。
サッカーアニメとして極めてロジカルな部分とアニメっぽい部分とが上手く同居している演出とか、努力もするし熱意もあるのに実力がついていかない主人公・翔の発展途上さもさることながら、私の心を捉えて離さないのが西園寺玲華ちゃんの存在。
まんまるころころ体型のぽっちゃりさんな玲華ちゃんがふとしたきっかけでサッカーを始めることになるのですが、練習を重ねて少しずつ上達していく過程を丁寧に描いている上、どうやら後々才能が覚醒して劇的に変貌することがオープニングで示唆されていて、それがいつどんな形で訪れるのかも楽しみでしょうがありません。

こんばんは、小島@監督です。
世のぽっちゃりさんに勇気と希望を与える少年サッカーアニメ「銀河へキックオフ!」は、NHK総合にて毎週土曜日朝9時30分から!(ステマ)

さて、今回の映画はちょっとリクエストみたいなものもありまして、インド発大暴走SFアクション映画「ロボット」です。
正直インド映画はほとんど経験がないので、しょっちゅうダンスしてるくらいしかイメージがなかったのですが、豪快に先入観を覆される実に破天荒な映画でした。

天才科学者バシー博士が10年に及ぶ研究開発の末、二足歩行型ロボット・チッティを生み出すことに成功する。
圧倒的なパワーと知性を誇るチッティの軍事利用を図るバシー博士だが、倫理観・善悪の基準を持ち合わせていないことから致命的なミスを冒し学会から糾弾されてしまう。
ミスを取り戻そうとするバシー博士はチッティの神経回路を改良し感情を組み込むことにするが、それが更なる嵐の引き金になる。

とにかく全編にわたり出し惜しみしない膨大なアイディアに圧倒されます。ロボットと蚊を会話させるとか脳のどこの部分から出てくるんだ?(笑)
大抵の場合、映画は盛り込み過ぎると破綻してつまらなくなるものなんですが、限界を超えて更に盛ると無茶苦茶に楽しくなるとは新しい発見。そもそもインドは映画に対するスタンスが違うのかもしれない。

映画は終盤、感情を組み込まれたチッティが恋を知り、破れて絶望し、悪意に打ちのめされ世界を滅ぼさんほどの狂気と怒りに暴走し人間に戦いを挑みます。
ここからの数十分は一言でいうなら「変形合体したロボットと人間が戦う」ってことなのですが、想像の遥か斜め上を行く映像に呆然と口を開けたまま釘付け。ここはぜひスクリーンで観ていただきたい。

映像のバカバカしさばかりに目が行きがちですがロボットと心に絡むエピソードから感じられる重厚なSFマインドも見逃せません。

笑いも涙も娯楽映画に求められる何もかもが渾然一体となって観る者に襲い掛かる、正直これはとてつもない傑作です。
インド、侮れない…!!

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今朝の金環日食はご覧になられたでしょうか?
私は観測グラスを入手できなかったので簡単なピンホールを作って観測。
しかしそれより感激したのが木漏れ日も全てドーナツ型になっていたこと!




こんばんは、小島@監督です。
それにしてもみるみる暗くなっていくわ気温も下がっていくわで、そりゃ何も知らない昔の人は凶兆と捉えても仕方ない劇的な変化。
太陽って偉大。

さて、今回の映画は天体ショーにちなんで「宇宙兄弟」です。よく考えたらアニメ以外で今年初の邦画。
現在アニメも放送中なので特に説明しなくてもあらすじをご存知の方も多いでしょう。
ロングシリーズのテレビアニメと違い、未完の原作を2時間強にまとめ上げねばならない映画の方は物語作りに大きなハンデを背負っていましたが、このハンデをものともしない素晴らしい映画になっています。
JAXAはもちろんNASAの協力までも取り付け、本物の月歩行経験者まで出演してくれるほどのサービスを見せてくれます。

映画は人生の挫折から宇宙飛行士への再出発を図る兄・六太と、エリート宇宙飛行士の弟・日々人の月への挑戦という作品の根幹を前面に押し出した作りになっており、前半は宇宙飛行士選抜試験を受験する六太を中心に、後半は最終試験に挑む六太と月面で大きなトラブルに巻き込まれた日々人のそれぞれの苦闘を並行に描いていきます。
なにより六太のキャラ造形が素晴らしい。彼は空を見上げながら大地から離れられなかったすべての人たちの象徴。かつて宇宙に憧れた人は誰もが共感できるはず。小栗旬のカッコ良すぎない演技も良い。

兄弟二人中心の物語とは言え、彼らを取り巻く人々も魅力的で、特に六太とともに最終試験を受ける面々は誰もが皆主役を張れるほどの強い個性を放っています。
中でも伊東せりか役の麻生久美子さんの可愛さがヤバい(笑)

あと作中のマスコットともいうべきパグ犬のAPOがえらい原作の雰囲気にそっくりでおかしい。
そりゃ犬種が同じならある程度は似るだろうがこれほどとは…

映像的にも宇宙開発をテーマにしているのでVFXも力が入っています。
まさかあの月ロケット発射のシーンのほぼ全てがCGだったとは。
巧みなVFXが人間ドラマに大きなスケールをプラスし、映画は宇宙へのロマンを感じさせずにはおかないラストへと疾走していきます。

「宇宙兄弟」は見知らぬ世界へ挑むフロンティアの物語であり燻っていた遠い日の夢に再起をかけるチャレンジャーの物語。
ワクワクしないワケがない!コレだよ、こういうの観たかったんだよ!
観る者の背中を押す力強いエールを感じさせる老若男女どんな人にも薦められる傑作だ。

…あ、でも原作に強いこだわりがある人には難しいかもしれないかな(苦笑)

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先日ひょっと斎氏ご推薦のドイツビールの店で飲む機会があったのですが、自分がつくづくビールが苦手なのを再確認して愕然。
単に日本のビールが合わないだけかと思っていたら国籍全然関係なかった(苦笑)

こんばんは、小島@監督です。
でもマッシュポテトとソーセージはマジ美味。また行こう。

さて、今回の映画はドニー・イェンと金城武が共演した香港映画、「捜査官X」です。
何故か近年ドニー・イェン主演映画が立て続けに日本公開されていて、私自身ここ1年だけでも「イップ・マン 葉問」「処刑剣14BLADES」「レジェンド・オブ・フィスト怒りの鉄拳」「三国志英傑伝 関羽」と観ています。
ドニー・イェンの流れるような体裁きは出来るだけスクリーンで堪能したい。

話を戻して、この「捜査官X」は、雲南省の小さな山村で妻子とつましく暮らすリウ(ドニー・イェン)が、突如村を襲った二人組の強盗に抵抗する内偶然二人とも倒してしまったところから始まります。
事件の捜査に訪れた捜査官シュウ(金城武)は現場状況や証拠品からリウは偶然強盗に打ち勝ったのではなく、確固たる意志を持って打倒した可能性に気づき、リウの正体を探るべく近づいていく。
果たしてリウは本当は何者なのか?

世間から隠れ住む者が実は凄腕の実力者、というのはよくあるモチーフですが、リウの正体を探る事自体に主眼を置いた一種のミステリーになっている点が異色です。
アクションシーンはいわゆるカンフー映画にしては随分少なめなんですがそれをフォローするのがシュウが集めた証拠や証言をもとに状況を脳内で空想する「再現映像」で、これがシリアスなはずなのにちょっとコミカルで演出としてもなかなか面白い手法。

物語は山村での暮らしを織り交ぜつつ、破局の予感を静かに積み上げダムが決壊するようにその瞬間を迎えます。
最後にリウが何をどう決断するかはネタバレになるので伏せますが、限界まで張りつめた緊張感とセリフではなく「拳」で感情を爆発させる終盤のアクション、そして複雑な余韻を残すラストシーンの味わいはまさに絶品。

正直香港武侠とミステリーがこれほど見事に両立させられるとは夢にも思わず、ドニーのカンフーが観れれば満足程度に考えていたらえらく感激できる映画でした。
見慣れたつもりでいたが、油断できないぜ香港映画…!

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