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ちゅうカラぶろぐ


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この週末、家族の用事で下呂温泉へ行ってきました。宿泊旅行なんて2月のアイマスライブ遠征以来。せっかくなのであのGoToキャンペーンも利用しての旅行です。本当に普段ならまず使わないクラスの宿がお手頃なお値段になりましたわ(笑)
 丁度時期的に良いのもあるのでしょうが、自分たちでもそうなので、キャンペーンの影響もあるのでしょう。通りとか店とか結構混雑していました。温泉街が賑わっているのは良いことなのですが、今は何というか少し身構えてしまいますね(苦笑)
 とは言えやはり温泉は良い。久しぶりにのんびりできました。

 こんばんは、小島@監督です。
 下呂に行くのは十数年ぶりだったのですが、車なら自宅から下道使っても90分掛からないのとなかなか良さ気な店も見つけたのでまたそのうち行こう。ちょうどフィットも手に入ったことだし。

 さて、今回の映画は「ウルフウォーカー」です。

 17世紀アイルランド・キルケニー。植民地化を進めるイングランドは農地拡大を推進すべく森を切り拓こうとしていた。しかしそこにはオオカミが棲みついており森の開拓は同時にオオカミの襲撃の頻発化を招くことにもなった。護国卿(声・サイモン・マクバーニー)の命令でハンターのビル・グッドフェロー(声・ショーン・ビーン)は娘ロビン(声・オナー・ニーフシー)と共にキルケニーに移り住む。厳格な護国卿を恐れるビルはロビンを街から出したがらないが、父の手伝いをしたくてたまらないロビンはある時こっそりと後を付けていく。そして森の中でオオカミと共に生き魔法の力で傷を癒す不思議な少女と出会う。少女の名はメーヴ(声・エヴァ・ウィッテカー)、人間とオオカミが一つの体に共存する存在「ウルフウォーカー」であった。

 1999年の設立以来優れた作品を発表し続けるアイルランドのアニメーション・スタジオ「カートゥーン・サルーン」、日本では今年初頭に「ブレッドウィナー」(製作は2017年)が公開されています。今作「ウルフウォーカー」は、ケルトの伝説に着想を得た「ブレンダンとケルズの秘密」(2009年)「ソング・オブ・ザ・シー 海のうた」(2014年)に続く三部作を締めくくる作品として製作されました。

 2D手描きアニメーションの表現を突き詰めていくカートゥーン・サルーンの映像は今作の監督を務めるトム・ムーア自身も認めていますが、スタジオジブリ作品からの影響が随所に見て取れます。特に今作では「オオカミと共に生きる少女」が登場するあたりに「もののけ姫」との相似を見出せますし、感情の高ぶりやアクションのダイナミズムを表現する際に荒々しい輪郭線をそのままに描出していくところなどは「かぐや姫の物語」からの影響を見て取れるでしょう。
 特に強く表面に出る文明と自然の対立の構図は映像面でも強く表され、街やそこに生きる人々は直線を主体にしたビジュアルとビビッドな色合いで、ウルフウォーカーや森の中は曲線と水彩調の色使いで表現しており、アニメーションらしい美しさでもって見せてくれます。

 しかし構図が似ているとはいえこの作品は単なる「自然と文明の対立」だけの物語ではありません。森の主のように描かれるオオカミの姿はプリミティブなアニミズム信仰に根差すアイルランドの民にとっては畏敬の念を抱く精霊ですが、敬虔かつ厳格なキリスト教徒である護国卿(時代背景を考えるとオリバー・クロムウェルをイメージしているのではと思われる)から見れば、それは淘汰し征服すべき存在です。またそういう土着信仰とキリスト教との対立に加えて、街から、どころか出来ることなら家からもロビンを出したくない父・ビルや、その父に命令する護国卿とのいわば「強権的な父性」との対立なども絡み合い重層的な物語が展開していきます。
 それでいて、根底が少年少女へ向けた作品であることも忘れておらず最終的にはロビンとメーヴ、2人の少女のシンプルな友情と勇気の物語へと集約されていく手腕も見事なものです。

 アニメならではの躍動感に溢れる一方で、少なからぬカットが一枚絵としても成立するほど完成されたビジュアルをしています。動いても、止まっていても美しい映像とエモーショナルな物語、「ウルフウォーカー」にはエンターテインメントとしてのアニメ映画に求められる全てが揃っていると言っても過言ではありません。ジブリやピクサー・スタジオと違ってまだまだ日本での知名度が低いせいか公開規模がそれほど大きくないのが残念ですが、お近くの映画館で上映している所があるなら是非とも観て頂きたい一本ですね。

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テレビで日本に現存しているの最古の和歌集である、
万葉集が紹介され、なんと1260年も前のものらしいです。

それを見て思ったのは、1260年前って割と最近だよねと。

ちゅうカラが始まったのが1997年で今は2020年です。
あと1237年続けたら、もう万葉集と同い年じゃないですか。

うん、なんか伝わりにくい説明でしたがそれでも、
紀元後の2000年なんて結構最近なんじゃないかと思います。

かときち、なんか言ってるぞくらいで聞いておいてください。



さて、金曜日は食事会があり同席者と駅で待ち合わせ。

慣れた方ではないので万が一遅刻をしてはいけないと、
早めに到着し待ち合わせの改札口に立っていました。

多くの人通りがあるところでの待ち合わせは割と好きで、
スマホを触らずとも、通りゆく人を眺めているだけで、
なかなか飽きたりしないのは、ちょっと得な性格と思います。

改札では電車が来る度にドッと人が出てくるのですが、
その時にかなり早く走って出てくるOL風の女性がいました。

改札を出るなり、目的の出口に向け体をひねった女性から、
なんとスマホが落下。地面への落下までを目撃してしまった私。

本人は気が付かず、他の人が拾う様子もないので、
これは気づいてしまった私が拾って届けないとと思い、
急いで拾って追いかけるも、その女性がまた早い早い!

おっさんの私でも軽い走りに自信はあったのですが、
そんなのも昨年の春に足を骨折した時までの悲しい話。

かなり良くなってはきたものの走るのは辛い感じで、
その女性を競歩のような様相で追いかけていきます。

女性は止まったら最後死んでしまうと言わんばかりで、
その時はもういい加減にスマホは駅に預けることにして、
本当に追いかけるのをやめようかと思いました。

そう思った矢先に、その女性の前の歩行者信号が赤に。
信号を無視してしまったら、駅に預けようと思いましたが、
なんとかその赤信号で止まってくれたので声をかけます。

すると、やっぱり突然に男が声をかけたので怪訝そうに、
「はい・・・」と返事の女性でしたが、私が持つスマホを見るに、
なんとなく事情を察したのか、すごい勢いでお礼をする女性。

何度も何度も頭を私に頭を下げるのでお礼と言うよりも、
私が無理やり謝らせているように見えるではないですか。

帰宅ラッシュで通行人の多い中での出来事だったので、
むしろ私が気まずくなり、そそくさと立ち去りました。

気まずくはなりましたが、ちょっと良いことしたかな?と、
やっぱりお礼をされるのは気分がいいなと思いました。

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先週話題にした海外のPS4ソフト「モータルコンバット11」買ってしまいました。
流れとしては、
①メールアドレスを新しく取得
②北米のPSNアカウントを取得
③ショッピングサイトにてPSNのポイントカードを購入。
④北米のPSストアにてソフトを購入
で買いましたよ。

購入したソフトはサブタイトルに「Ultimate」が付く11月17日発売の最新バージョンですが、予約した時点で本体「11」とそれまでの追加DLCは遊ぶ事ができました。
残りの新作部分は17日からDL開始可能という事。

この時点で、コラボキャラの「ターミネーター」や「スポーン」「ロボコップ」などは使用可能。
モデリングは3Dだけど、演出面以外は2Dみたいな感覚で遊べるシステムです。
てかタイトルの代名詞でもある究極神拳がプラクティスで練習できたのが驚いた。昔は「自分で探せ」って無茶ぶりだったからなぁ。

新作で追加となるランボーとかも楽しみだし興味ある人にはさわってほしいけど、内容が過激すぎるから歌会のロビーで遊ぶのは問題があるかもしれないな。


あとモータルコンバットを買うときに、北米で、発売しているタイトルを眺めていたわけですが、日本で発売していないタイトルってけっこうあるんですよね。
いちいちカードを注文してからじゃないといけないから、簡単には買えないけど、気になったタイトルがあったから追加で買ってしまった。そのタイトルは「THE KING OF FIGHTERS'98 ULTIMATE MATCH」
ネオジオの対戦格闘ゲーム「ザ・キング・オブ・ファイターズ」シリーズ、その98版のパワーアップ版です。
何が追加がされたかというと、94~97に登場したけど、98で消えたキャラたちが参戦します。ギース様が追加されているのは嬉しい。

てか、なぜに日本のタイトルが海外のみなんだ?とか思いましたが、ソフトを起動してなんとなく納得「PlayStation2」のロゴが。
あんまり日本だとPS2をまんま単品で配信してないんですから、そんな理由かもしれないですね。

なんであれ、ほしかったソフトではあったので、とても有難かったりしました。PS2本体はありますが、常時使うゲーム機ではないですので。

先月買ったサイバーフォーミュラのソフトとか、さわってほしいソフトはあるので、やっぱり歌会にゲーム機は持ち込まないとなーって、おおよそカラオケサークルらしからぬ事を発言し、本日は終了としましょう。

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この週末に配信されていたアイマスイベント「THE IDOLM@STER SHINY COLORS MUSIC DAWN」、当初はライブ配信のみの実施と告知されていて、仕事などとモロ被りだったのでスルーせざるを得なかったのですが、イベント数日前になってアーカイブ配信を決定してくれたおかげでイベント前日にチケットを買って鑑賞してました。アイマスに限らず何気にこういう有料の配信イベントをチケット買って観るという行動を起こしてみたのが今回が初めてですが、普段ならどうにもできないタイミングでも「観る」という選択肢が選べるのは良いですね。
 スタジオ収録かと思いきや結構大きな会場を用意していてライティングやスクリーン演出やら何もかもがガチ。時にはステージの床面にも映像を映し出していたあたり、本来なら観客を入れて行われる予定だったんだろうなと思わされます。一方で、ドローンなども用いて「最前列でも観れない映像」を積極的に見せようとする運営側の努力も相まってなかなか迫力のある映像でパフォーマンスを楽しめました。また、観客席にペンライト的な形状の照明を用意していたのが印象的(笑)あるとないとではやっぱり雰囲気が違うのでしょうか。
 自宅で独りで観ているのでボルテージを上げてコール入れたりとかは当然無いのですが、細かな動きや演出を初見の状態でじっくりと楽しむというのも今までのライブ鑑賞にはあまりなく、その辺りも興味深い経験でした。今のところまだDay2しか観ていないのですが、Day1の方も早いところ見なくちゃ。津田健次郎さんがMCやってるってだけで強いしね(笑)!

 こんばんは、小島@監督です。
 ところでこういう有料イベント、今回は割と早い段階で知り得たので良いものの、普段声優やアーティストのアカウントやネットラジオなんかをマメにチェックしているわけではないせいか知らぬ間に実施されていたりすることが多いのですが、皆さんどこで情報を得てらっしゃるんでしょうか?

 さて、もう既に長くなっていますがちゃんとやります映画の話。今回の映画は「セノーテ」です。

 メキシコ・ユカタン半島。そこには「セノーテ」と呼ばれる泉が点在している。マヤ文明の時代、そこは現世と読みの世界が繋がる場所と考えられ、住民たちの唯一の水源であり雨乞いの儀式のために生贄が捧げられた場所でもあった。現在もマヤにルーツを持つ人々が泉の近辺で生活している。人々によって伝わってきた言葉と映像を重ね、過去と現在の記憶を紐解いていく。

 「その人にしか撮れない映像を撮る映像作家」というのは確かにいます。この作品を手掛けた小田香監督もそれに連なる一人でしょう。断崖に囲まれた泉「セノーテ」を題材に独特のアプローチで不可思議な映像世界を展開します。
 それは例えばネイチャー系の番組のように俯瞰した視点で大自然の驚異を綴るでもなく、清冽かつ静謐な映像でスピリチュアルに語るでもなく、時に生贄すらも必要としたほどに重要な場所であったセノーテに対し、そこに生きた、あるいは今も生きている人たちの息遣いをもすくい上げようとする程に深入りしていきます。それはある意味で「深淵」を覗き見る試みであると言えるでしょう。故にそんな視点を通してみる泉の中は命を繋ぐ清浄さと命を終わらせる汚濁の双方を宿しているように感じられます。
 また、この映画は音にも注目です。泉に潜っていくダイバーの呼吸音、木々の騒めきだけでなく時に住民の方が豚を解体する際の音まで、「作られたものではない生々しい音」に満ち溢れています。この音と映像が混然となり驚くべき未見性を持った映画が出来上がりました。

 75分と短い作品ですが非常に個性的で癖の強い映画のため、何%かの人は確実に寝落ちするタイプの作品じゃないかと思いますが、同時に何%かの人は生涯忘れない鑑賞体験になることでしょう。なかなか観られる機会も限られる作品とは言え、多くの人にトライしてみてほしい1本ですね。

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いよいよPlayStation5が発売寸前となってきましたが、
やっぱりほぼ手に入らない状況は変わりませんね。
転売のための投資の対象になっていると想像します。

結局、メルカリやヤフオクのような場ができたことで、
私たちも簡単に物の売買が可能になったからと思います。

私もソニーストアを始め、ビックカメラにヨドバシカメラ、
ジョーシンにエディオンとものの見事に落選パラダイス!

PS5って本当は実在しないんじゃないですか?
・・・PS5ってのはきっと都市伝説だったのですよ。



さて、友人たちとのお話で最近話題になったことの一つに、
バンジージャンプなる最上級の絶叫系サムシング。

どうやら私たちの住む中部地方には日本一高いと言われる、
バンジージャンプが存在していたらしいことを知りました。

岐阜県加茂郡の山に掛かる高さ215メートルの橋にあり、
まさかこんな身近に存在するなんて思っていませんでした。

南知多の方に高さ約20メートルのバンジージャンプがあると、
なんとなく知っていて、いつかやってみたいとは思いましたが、
まさか、いきなり10倍以上の大物が存在すると驚きです。

正直、それだけの高さがある橋というだけでもすごいので、
バンジージャンプがどうこうよりも、橋すらも見たいです。

そんなバンジージャンプですが、やっぱり値段も大物で、
1回なんと36,000円と絶叫モノの金額だったりします。

が!なんと現在それが20,000円で飛べてしまうらしいのです。

岐阜ブリッジバンジージャンプ

そんな話を友人としていると、どうやらその身を投げたいのは、
何気に私だけだったようで、他の人は誰一人いません。

友人の中にはラインで大和田取締役の写真付きで、
「死んでも嫌だね!」と今風な断り方をされる始末です。
同じ話を会社でもしましたが、会社でも私だけのようです。

「もしヒモが外れたら、死んじゃいますよ」と至極当然に、
全然理由になっていないながらも、なんかわかる拒絶感。

2年ほど前にはビート板1枚で木曽川を10キロ下るとか、
大概アホなことをしていた人たちもいましたが、乗りません。

懐から出す金額もバンジージャンプ並の勇気だと思いますが、
ここは一つ死んだ気になってやってみたいじゃないですか。

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日曜日は歌会ご参加の皆様ありがとうございましたm(__)m
いろいろと大変な状況ではありますが、気を使いつつも、楽しんで頂けたのは嬉しい事です。部屋の人数を4人までにした事で、息切れを起こして休憩が発生しやすかったのが、印象的でしたね(^_^;
でもそれでカラオケ以外でトークができるなど、よかった事でもあったのかな?とか思います。

私も歌おうかと思いましたが、なんだかんだで、ロビーを空けるわけにはいかない状況でしたので、結局、いつもどおりほぼロビー(笑)
たまにはと思い、ゲーム一式は持っていかなったんですが、やっぱあればよかったなぁと感じましたね。

何はともあれ、再開の第1歩を踏み出した感じありよかったよかった( ̄▽ ̄)
でも、油断大敵です。歌会に限らず予防対策はしっかりやって、楽しさと慎重さを持っていきましょう(゚Д゚)ノ


ゲームといえば、最近みた記事で気になったタイトルがあります。そのタイトルは『モータルコンバット11』
知っている方は知っているキングオブ洋ゲー(個人的)の対戦格闘ゲームなワケですが、日本では未発売のタイトルです。
発売当初は、古くは日本でもSFCへの移植から始まり、PS1までは発売されていたのですが、現在までパッタリ移植は止まっています。

なんでかっていうと、一番の理由は「残酷表現」でしょうね。元々、実写取り込みでキッつい感じでしたが、PS2以降からキャラがCGモデルになり、無茶な事ができるようになったので、それなんでしょうねぇ
そんな海外では長寿なシリーズはいつの間にやらナンバリングは11までに。

で、何故か日本で発売予定がないタイトルの記事が紹介する事になったかはわかりませんが、その内容は魅力あるものでした。
「アップデートで、ランボー参戦!」
ランボーって、あのランボー?えぇ、あのランボーなんです。
そんだけでもすごいのに、すでに配信されている追加キャラがロボコップ、スポーン、ターミネーター、ジョーカー(ダークナイトより)と豪華なもの。

これはさわってみたい!と思いましたが、なんせ海外のタイトル。簡単にはいかないのです。どうやら海外のアカウントが必要らしい
。うーん、正直めんどい(笑)

調べてみると、パッケージ版だと今までのキャラDLCが入ってるらしい。
これだ!とAmazonで予約開始を待っていたわけですが、検索で出てくる機種は、PS5とXboxonesのみ。てか、他の機種はDL版のみみたい。PS4でほしかったのに…(´Д`)
というわけで、未だ迷っている状態です。

コロナで家で過ごす時間が増えているので、オススメのゲームとかあれば、教えてほしいですね( ̄▽ ̄)

では、また。

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昨日の歌会に参加された皆さん、お疲れ様でした。
 3か月ぶりの開催となった歌会、前回同様いろんなことが手探りという感じでなかなかこれまで通りとはいかない難しさを実感しますね。あと個人的に歌会以外ではほとんどカラオケに行かないのでカラオケ自体前回の歌会以来だったから最初は声の出し方から探り探りでしたわ(苦笑)

 こんばんは、小島@監督です。
 それから、休止期間中に顔を見れた方ってそんなに多くないので大半の方が数か月~年単位ぶりでしたしそういう方たちと言葉を交わせたのも嬉しかったですね。昨今の事情を考えるとまたこれまで通りにコンスタントに、とはいかないでしょうが開催される折はなるたけ顔を出したいと思います。

 さて、今回の映画は「星の子」です。

 高校受験を控えた林ちひろ(芦田愛菜)は、両親(永瀬正敏・原田知世)と姉(蒔田彩珠)の4人家族だが家庭の様子は普通とは少し違っていた。未熟児として生まれ病弱だったちひろのために両親はあらゆる療法を試した末に心霊療法に辿り着いた。特別な生命力を宿したというその水によってちひろの病状は改善。それを機に両親は「怪しい宗教」にのめりこむようになっていく。そんな両親と距離を置くように姉は家出を繰り返し、やがて戻らなくなってしまう。転居を繰り返すたびに家も狭くなっていった。それでも自分に愛情を注いで育ててくれた両親のことをちひろは大好きだったし、そんな家の事情を知っていても仲良くしてくれる友人もいて、また数学教師の南(岡田将生)への恋心も手伝って学校生活はそれなりに充実していた。
 しかし秋も深まり冬に差し掛かろうかというある日に、ちひろの心を揺さぶる事件が起きる。

 「信じる」とは、時に美しく純粋であり、時に醜悪な狂気に映るもの。決して起伏の激しいとは言えない、むしろ静かなトーンの物語の中で語られるのは、そんな「信じる」ことへの危うさです。際どい境界線上を揺らぎながら歩き続ける少女の不安定な心情を巧みに描き出します。

 この映画をより見事なものにしているのは何と言ってもこれが6年ぶりの映画主演となる芦田愛菜の演技です。少女の心の揺らぎを時に表情一つで演じ切って見せます。当人も撮影時は主人公と同じ15歳だったはずなのですが「少女が良くも悪くも精神的に大人へと成長し始める瞬間」の表情を演じてみせたのにはさすがに唸りました。芦田愛菜、実際のところ今何周目の人生を歩んでいるのでしょうかといぶかってしまうほどの重厚さです。
 無論ほかの方の演技も負けていません。というか「演技下手な人が一人もいない」のがこの映画の静かで大きな特徴で、そんな登場人物全員が全員自然な振る舞いをしているのは一見地味ですが実はなかなかの凄みです。

 物語の大きな特徴として、主人公・ちひろに対して「実は悪意を向けている人はほとんどいない」ことがあります。それは家族愛であったり友情であったり、あるいは信仰心に根差したものでもあったりと質も深さも様々ですが彼女に向けられているのはほぼ全て善意から来るものです。そうであるが故に作中数少ない彼女に向けられるある「悪意」とそれに晒されたちひろの表情が際立つとも言うのですが。面白いのは「そもそもこの状況が出来上がった発端が、自分自身が宗教染みた水によって体が治ってしまったこと」にあることを当人が気づいているが故に際どく危うい中を歩かねばならないことになってしまっている点です。

 クライマックスに、この映画にはかなり長い、カメラの位置さえ固定されたワンカットのシーンが登場します。決して劇的なことが起こるわけではないのですが独特の静謐な緊張感が漂うそのシーンでの会話や表情はどうぞ見逃さないでください。
 独特にして生々しい苦みや胸苦しさを感じさせられる1本ではありますが、それ故に人の心に残せる「何か」がある作品とも言えるでしょう。起伏が少ないのでダイナミックな映画が観たいときには向かない作品ですが、秋も深まりつつあるさなかにじわりと染み入るような、こんな1本も時には良いと思いますよ。

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