ちゅうカラぶろぐ


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こんばんは、小島@監督です。
明日からボジョレー・ヌーヴォー解禁までの数日、非常に仕事がきつくなるので今回は1日前倒しでアップさせていただきます。
売り手側の人間として言いますと、ヌーヴォー購入をお考えの方、せっかくなので大手スーパーなどで扱っているペットボトル入りの安価なモノではなくちゃんと瓶詰の物にいたしましょう。こういうのは気分も大事。
2,000円位の物でも充分美味しいものが飲めますよ。

さて、今回の映画は原作石ノ森章太郎、Production IG制作のCGアニメ映画「009 RE:CYBORG」です。

世界各地で超高層ビル爆破テロが続発。
この事態にギルモア博士は今はそれぞれの故郷で暮らしていた00ナンバーサイボーグたちを招集を決意。
博士は003・フランソワーズと005・ジェロニモを派遣し、記憶を消去され今は日本で高校生として生活している009・島村ジョーへ接触を図る。
初めは軍産複合企業のマッチポンプ的所業と思われていたが、やがて実行犯の多くが「彼の声を聞いた」という証言をしていたことが明らかになる。果たして「彼」とは一体何者なのか?

かつて「黒い幽霊団」から世界を救ったサイボーグたちの前に立ちはだかるのは「彼」と呼ばれる超越した存在。
約10年ぶりの「サイボーグ009」の映像化の際に選ばれた題材は原作者が2度にわたり執筆を挫折しながらも晩年までその構想を練り続けた「天使編」「神々の戦い編」をモチーフにしています。

公開前色々物議を醸した(笑)キャラクターデザインでしたが、実際スクリーンで動いてるところを観るとほとんど違和感を感じないのに驚かされます。
CGを2Dアニメっぽく見せる日本ならではの技術、「トゥーンシェード」の冴えも素晴らしく、気づかなければ普通のアニメと同様に観てしまう人も出てきそうなほど。
さすがIG作品らしく随所に織り込まれたアクションの迫力も素晴らしく、特にいくつものバリエーションをもって描かれる009の加速装置は、実写でもまた通常の2Dアニメでも味わえない映像が秀逸です。

物語は中盤以降「彼」の正体を探る方向へシフトして行きます。それはある種観念の世界での戦いへと移行していた原作同様に(「神々の戦い編」の中断するまでのラスト10数ページはセリフの無いサイレント漫画だった)宗教的になり正直かなり難解です。
それは同じIGの作品であり、押井守監督の「攻殻機動隊」で草薙素子と人形使いがデジタルとリアルの境界線で観念的な会話を繰り広げていたのとどこか似通うものを感じます。
ちなみにこの映画の音楽も「攻殻機動隊」と同じ川井憲次が担当してるので、余計にそう感じるのかもしれません。

この映画で大きく賛否を分かつのはこの後半の件りで、物語の中では「彼」とは「脳内の想像の産物」「内的宇宙からの内なる声」のように扱われるのですが、それでまとめるには「ではアレとアレとアレは何やねん」という疑問が湧くほどに即物的なキーワードやモニュメントが多く登場しすぎており、それでいながらラストシーンでサイボーグ戦士たちが集う場所はあまりにも宗教的じみています。
正直に思った事として作り手には「彼」に対する明確な「解」のビジョンができていたのかが疑問です。

映画を「観る」のではなく「読む」ような感覚を強要されてしまうので、それが苦手な人には進めづらいですが、一味違うアニメーションを楽しみたい方にはうってつけと思います。トライしてみる価値はあるのではないでしょうか。

余談ですが、この映画を観る際ベイシティTOHOで眼鏡のフレームに付けるクリップ式の3Dメガネを試させてもらいましたが、これまでの眼鏡on眼鏡と比べて遥かに負担が少なくてこいつぁありがたい(笑)

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芥川龍之介 By レイ
 ピュンマのデザイン変更は超銀河伝説から流れであまり違和感ないけど、ソルダートJ、もとい、ジェット・リンクの鼻が普通なのはやっぱり受け付けられない……。
 クッ、所詮は感性がオールドタイプという事か……orz。
 それとまだ一度も3D映画を観た事ないけど、クリップ式の3D用眼鏡はいいね。
DATE : 2012/11/12(Mon)23:04:24 EDIT
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