思いもかけずこっしーさんより「氷菓」のポストカードを頂いてしまいちょっとニヤニヤ。
週の半ばで軽く風邪を引いてしまい、まだ本調子ではない状況だったので飲み会の方はパスせざるを得なかったのが若干残念でしたが。
こんばんは、小島@監督です。
病み上がりの素材屋は去年の一件がトラウマ気味(苦笑)
さて、今回は久しぶりに映画館の話。
前回は岐阜市でしたが、今回はいつもの名駅(または伏見)からほんのちょっとだけ足を延ばしてみました。地下鉄東山線で名古屋から20分くらい。
同じ名古屋市、星ヶ丘にある「三越映画劇場」です。
東山線星ヶ丘駅から星ヶ丘三越までは地下道で直結。真冬にはありがたい(笑)
この百貨店の最上階である9階に三越映画劇場はあります。勤め先に星ヶ丘付近に住んでいる方がいるのですが、「三越の中に映画館があるとは知らなかった」と言っていたので知名度はイマイチなのかもしれません。
エレベーターを降りると妙にだだっ広いホールを抜けて映画館の入口へ。
スタッフは受付の女性の方が一人と館長と思しい落ち着いた物腰の初老の男性が一人。
受け付けや待合室の佇まいがどことなく昭和っぽい感じがします。
ただ、やっぱりデパートの中の施設なのでトイレはとても綺麗(笑)
これが客席の様子。座席数は68席。少ないように見えますし、実際そんなに大きくはないのですが意外と狭苦しくは無いです。
この日上映していたのは細田守監督のアニメ映画「おおかみこどもの雨と雪」。Blu-rayリリース前にギリギリ観る事が出来ました(笑)
ちなみに次に上映されるのは高倉健主演の「あなたへ」。以前には「テルマエ・ロマエ」や「ガール」など、封切から4~6か月位経過した、それでいて邦画寄りのラインナップのようですね。
驚かされたのは客入り。いくら席数少ないとは言え平日の午前中に観に行ったのにほぼ満席でしたよ!
一体どういう事なんだ…?
日頃やり慣れてる事でもちょっと視点を変えてみると結構新鮮だったりするもの。
またどこかへ行ったらレポートします!
今月から始まった大河ドラマ「八重の桜」に主人公・八重の父親役で松重豊が出演してるのですが、「孤独のグルメ」の印象が強すぎて食事のシーンとかゴローちゃんにしか見えません(苦笑)
井之頭五郎は鮮烈過ぎた。
こんばんは、小島@監督です。
そう言えば今回で通算50回目の更新です。こんな駄文に50回もお付き合いいただきありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
さて、今回の映画はタイムトラベルをアイディアに盛り込んだSFアクション映画「LOOPER/ルーパー」です。
タイムトラベルが実用化された近未来、犯罪組織は証拠を残さず抹殺したいターゲットを過去に送り込み、事前に過去に派遣された幹部が組織した「ルーパー」と呼ばれる処刑執行人に抹殺を依頼していた。
主人公・ジョー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)もそんなルーパーの一人。
ある日ジョーのもとに送り込まれてきたのは30年後の老いた自分自身(ブルース・ウィリス)だった。
ジョーが一瞬躊躇した隙にオールド・ジョーに殴り倒され逃走されてしまう。
このままでは組織に消されてしまうジョーは、逃亡するオールド・ジョーの追跡を開始するのだった。
とにもかくにもこの映画、「ルーパー」というアイディアが秀逸の一言。
予告編などの事前情報ではてっきり何かの手違いでジョーの元に未来の自分が送り込まれてきたのかと思ったら、何とルーパーは最終的に「30年後の自分を殺すことでその仕事を完遂する」事を宿命づけられている職業なのだと最初に呈示され、「ループを閉じる」と作中で語られるその宿命を経たルーパー達は莫大な報酬を手に入れ、自分に殺されるまでの残り30年を生きることになります。
タイムパラドックスを扱った作品としては今年映画も公開される予定の「シュタインズゲート」が近年の中では頭一つ抜けた出来ですが、豊富なテキストで緻密に練り上げた「シュタゲ」に対してこの「LOOPER」は恐ろしく雑で荒っぽくて強引です(笑)。それこそ作中で「タイムトラベルについては複雑すぎて語りたくない」なんて身も蓋も無いセリフが登場する有様です。
しかし、最初にルーパー達の非情な宿命を示した事が上手い具合に雑な部分をカバーしてくれています。
また、荒っぽいとは言えタイムパラドックスをセリフ以上に映像や演出で表現しようとしたアイディアの数々がなかなかどれも冴えていてサスペンス的な緊張感を増す事にも繋がっていて見どころは多いです。
ちょっとツボったのはジョーがオールド・ジョーに殴られた後自室に帰って鏡を覗くシーン。
傷口の具合を確かめながらほんの僅か髪の生え際に手を伸ばす仕草につい笑わされてしまいました。まーねー、30年後がああも見事に禿げ上がってると知ったらそりゃぁねぇ(笑)
物語はオールド・ジョーがなぜ過去にやってきたかその目的にジョーが気づいた時に大きな変化が訪れます。
ここからの展開が某映画をいやが応にも思い起こさせるんですが、それが何か言ってしまうとネタバレどころではなくなるのでパス。
実は、ここに限らずルーパー関連以外の部分では割とどの部分もどこかしら既視感を拭えない展開が多いです。
広告などで「衝撃のラスト」を謳っていますが、タイムパラドックス物としては確かに新鮮なラストですが別ジャンルの映画ではスタンダードとも言えるラストシーンで、やっぱり誇大広告の感が消えません(苦笑)
しかし、これだけボロクソ気味に語ってる割に、私、結構この映画気に入ってます。何かこう80年代的なB級臭さが堪らないというか(笑)。
「LOOPER」はワンアイディアをごり押しして他の部分は相当に雑なので公開規模がそれなりに大きいにも関わらずかなりはっきり好き嫌いの分かれる、言ってみれば珍味な映画です。
正直私も気軽には薦めにくいのですが、もし気になってる方がいたらレンタルなどで家で済ますにはちょっと勿体無い作品ではあるので是非映画館へ足を運んでみてください。
「ラブライブ!」の賑やかな感じや「ビビッドレッドオペレーション」の正統派娯楽作品な感じも良かったですが、ダークホースというか、全く予想だにしないところから凄いのが出てきました。
それは「琴浦さん」!「人の心が読めてしまう琴浦さんと彼女にひかれる真鍋くんが繰り広げるラブコメディー」という謳い文句だったんですが、プロローグの10分間、人の心が読めてしまう為に友人も両親も失っていく琴浦さんの10数年を嫌らしいまでに丹念に描き出していてこの上なくエグイ。そしてそうであるが故に琴浦さんに全く物怖じしない真鍋くんの登場シーンがこの上なく鮮烈に映る演出に脱帽。
こんばんは、小島@監督です。
1話の印象が凄すぎてむしろ2話以降が不安。
さて、今回の映画は一昨年放送されたTVシリーズの劇場版「青の祓魔師 劇場版」です。
11年ぶりの大きな祭りを目前に活気に満ちる正十字学園町。その陰で祓魔師達は総出で悪魔の退治に奔走していた。
燐(岡本信彦)と弟の雪男(福山潤)、しえみ(花澤香奈)は幽霊列車の討伐の命を受けるが、燐は幽霊列車に囚われた魂たちを救おうとするあまり幽霊列車を取り逃がしたばかりか、悪魔を封じ込めた古い祠まで壊してしまう。
責任を取るため、燐は祠から解放されてしまった悪魔を監視する(面倒を見る)ことになる。記憶を失くし幼子の様なその悪魔(釘宮理恵)を燐は「うさ麻呂」と名付けるのだった。燐とうさ麻呂は初めこそ衝突するものの次第に打ち解けるようになっていく。
祭りが滞りなく進むように思われたある時、祓魔師達の間に奇妙な状況が発生し始め、指揮系統がズタズタにされる事件が発生する。その原因がうさ麻呂にあると看破した台湾支部から派遣された祓魔師・リュウ(木内秀信)はうさ麻呂を討伐に向かうのだった。
予告編を観てある程度物語の想像がついた方もいるでしょう。実際その通りの話です(笑)。
劇場版とは言うものの物語のスケールは小さくまとまっているのでTVシリーズの1エピソードでも通用しそうな感じです。それを「みみっちくてつまらない」と感じるか「ウェルメードにできている」と感じられるかで評価が分かれるところでもあります。
ですが、それでも「悪くない」と思えるのは圧倒的ともいえる美麗にして精緻な背景美術。「鉄コン筋クリート」などで知られるSTUDIO 4℃が担当した祭りの賑やかさ・華々しさを演出するその美術は、和風でもあり中華風でもありどこかゴシック調でもあるまさに「無国籍」な猥雑さに満ちた、しかも立体感に溢れたビジュアルで表現しています。
クライマックスまで物語のボルテージに合わせてどんどん壮麗になっていきながら、全てが雪の白さで覆われどこか寂しげに見えるエピローグも絶品です。
この美術はさすがにアニメならではで、スクリーンでの一見の価値ありです。
また、この美術に負けじと要所要所で見せるハッタリの効いたアクション作画も良く、TVシリーズよりスケールアップされた澤野弘之の音楽も物語の感情を引き立てる印象的なスコアが多く魅力的です。
あと個人的にちょっとツボったのが女性キャラ達。
何故か皆揃いも揃ってニーハイやタイツなど絶対領域を強調するコスチュームで、しえみのふとましい感じや出雲のすらっとした感じまで十人十色のフトモモを堪能できるフトモモアニメで、正直そっちに目が行ってしまうシーンもしばしばでした。良いだろ、別に!男の子だもん(笑)!
「青の祓魔師 劇場版」はこの作品のファンは勿論、見事な美術を堪能したい人と年末年始の大作攻勢に疲れ気味な目と体にはちょうどいい、上映時間(88分)も物語もコンパクトな作品です。気楽に楽しめるという点ではなかなかなので興味ある方は映画館へ足を運んでみてはいかがでしょう。
私は正月歌会に参加した以外では大須観音に初詣に行って小吉引いたり、長年使ってくたびれた財布を奮発して買い換えたり、PS Vitaのソフト「GRAVITY DAZE」がなかなかに楽しくて空いた時間を見つけて進めたり、短いながらもそれなりに楽しめた休みでした。
こんばんは、小島@監督です。
今年のオタク的目標?映画を(最低)30本は観る事さ。できれば50まで持っていきたい。
さて、2013年最初に紹介する映画は、1月7日の7にちなんで、「007 スカイフォール」です。
ダニエル・クレイグが6代目ジェームズ・ボンドを演じるようになってこれで3作目。前2作とは直接的に関係は無い物となってはいますが(前作「慰めの報酬」は前々作「カジノ・ロワイアル」のラストシーンの1時間後から始まる文字通りの「続編」だった)、事前に観ておくと物語がより味わい深くなるので是非予習しておくことをお勧めします。
トルコ・イスタンブールにてNATOの極秘情報を奪った男・パトリス(オラ・ラパス)を追い情報の奪還を図るボンドとイヴ(ナオミ・ハリス)。熾烈な追跡劇の果てパトリスをあと一歩のところまで追いつめたものの上司・M(ジュディ・デンチ)の命令によって発砲したイヴの銃弾がボンドに当たってしまいボンドは鉄橋の下の川へ落下。死亡したものとみなされてしまう。
奪われた機密情報によって世界各地の潜入捜査員の情報が流出し捜査員の命が次々に奪われていく。さらにMのPCが何者かにハッキングを受け「己の罪を思い出せ」という謎めいたメッセージの後、MI6本部が爆破される。
奇跡的に一命を取り留め静かな海辺の地で静養していたボンドだったが、MI6本部爆破のニュースを知りロンドンへと舞い戻るのだった。
全ての事件の首謀者として登場するシルヴァ(ハビエル・バルデム)のキャラクターが強烈。
かつてMI6に所属していたスパイであり、Mに裏切られ切り捨てられたと思い込みMI6に、というよりむしろMに対して執拗に復讐を果たそうと追い詰めていきます。
それはある意味で「ありえたかもしれないボンドの果ての姿」であり、ボンドの合わせ鏡のような存在として描かれています。
それは期せずしてMの「M」たる矜持を浮かび上がらせ、ボンドには自身のルーツへと向かわせることにも繋がっていきます。この物語は「ボンド・ライジング」とでも言うべきもので、観る者に多くの驚きと喜びを与えてくれることでしょう。
ジェームズ・ボンドの造形が前作までより若干余裕があってシャレが分かるようになっており、所々でどこかとぼけたような味わいの会話が登場してくるのが「慰めの報酬」以後の経験を感じさせるようになっていて面白い。
また、長年演じていたデズモンド・リューエリンの死後空座のままだった武器開発担当の「Q」が久々に登場。オタク気質な性格で現場のボンドとそりが合ったり合わなかったりの感じが楽しいですね。
更にこの映画は007シリーズ開始50周年を記念した作品ともなっており、過去作品をオマージュしたシーンやガジェットがいくつか登場するほか、初代ボンド・カーこと「アストン・マーチンDB5」がここぞのタイミングで登場しいやが応にもテンション上がります。
元来の製作会社であったMGMの経営不振でシリーズの続行自体が危ぶまれた007でしたが、今作は作中のボンドのセリフ同様「Resurrection(復活・作中での意味合いは「生き返る事さ」)」を感じさせる力作となっています。
これで舞台は整った。もっとダニエル・クレイグのボンドが観たい!まだ映像化どころか日本語に翻訳すらされていない007の小説だってあるんだし(笑)!
こんばんは、小島@監督です。
でもリア充にはなれませんでしたわー(苦笑)
さて、今回は今年最後の更新と言うことで今年観た50本(数えた)の映画の中から特に印象に残った5本をピックアップしていきます。
1. ヒューゴの不思議な発明
自分にとって今年一番と言えば何と言ってもコレ。少年と少女のボーイ・ミーツ・ガールはやがて映画史を語る上で欠かす事のできないある人物へと繋がっていく。リリカルなファンタジーでありながら知的さも兼ね備えた語り口に心奪われました。
2. レ・ミゼラブル
公開したばかりだけど、コレも外すわけにはいかない。映画でありながら舞台を観てるようであり、それでいながら舞台観劇では味わえないパワフルな映像には感服せざるを得ません。
3. 最強のふたり
私がコレをブログで取り上げたのは10月最初の週で、その時点で既に公開から1か月位経っていたんですが何とまだ公開が続いています。洋画で久しぶりのロングランヒットになりました。非常にまっすぐな映画なので人を選ばず楽しめるはず。まだの方は正月休みにでも。
4. エクスペンダブルズ2
最早説明不要!ランボー・コマンドー・ダイハード、全てのアクション映画の最終進化形!ヴァンダミーン、GO!!
5. トロール・ハンター
今年観た中である意味一番新鮮な驚きを味わったのがコレ。POV映画にしても珍しい作りで怪獣映画としても楽しめる、クセは強いがその分忘れられない映画になりました。
自分として5本選ぶならこの5本ですが、他にも「アメイジングスパイダーマン」「ダークナイトライジング」「アベンジャーズ」と言ったアメコミ映画の数々もそれぞれに一級品の楽しさを味わえる作品でしたし、ブログには取り上げませんでしたが「るろうに剣心」も一原作ファンとして期待半分不安半分だったんですが予想外に満足のいく出来でした。
アニメ映画については、今年はTVシリーズの劇場版やリメイク物ばかりで「おおかみこどもの雨と雪」みたいなオリジナル作品のほとんどを観れずに終わったので敢えて5本の中からは外しましたが、印象に残ったもので言えば、「009RE:CYBORG」「ストライクウィッチーズ劇場版」「BLOOD-C The last dark」「マルドゥック・スクランブル 排気」「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」あたりはそれぞれスクリーンの大画面に耐える力強いシーンが何かしら楽しめる面白い作品でした。
さて、ついでに一アニオタとしてここからは今年のTVシリーズで特に印象に残ったものをピックアップ。
まずは、夢を追う人々の物語であり、プロフェッショナル達の物語であり、アニメでは珍しい分別ある大人の物語でもあった「宇宙兄弟」
サッカーアニメとして、また王道の少年アニメとして出色の出来栄えだった「銀河へキックオフ!」
原作ファンとしてはまさかここまでやってくれて嬉しい限りの「ジョジョの奇妙な冒険」
日曜の私の清涼剤(笑)にして、今年はひたすら己が道を追い求める求道者・れいかさんの凛とした佇まいに虜になった「スマイルプリキュア!」
長崎を舞台にJAZZを通じて青春の苦さを描いたストーリーが秀逸だった「坂道のアポロン」
この5本が飛びぬけていましたが、他にも作品としては大概酷いのに何故か目が離せなかった「機動戦士ガンダムAGE」、パズルアニメとして新ジャンルを確立しながらむしろヤンホモアニメとして強い印象を残した(笑)「ファイブレイン」、和風伝奇的な舞台で展開するラブストーリーと言う設定がツボだった「緋色の欠片」、安楽椅子探偵ものの新しいスタイルとしても、ほろ苦い青春物としても一級品だった「氷菓」あたりが印象に残りましたね。
来年はどんな作品に出会えるのでしょう。でもって自分にはどんな日々が待ち構えているのでしょう(笑)?
それではみなさん良いお年を!
こんばんは、あるいはメリークリスマス、小島@監督です。
アイマスファン的には今日は萩原雪歩の誕生日!
さて、今回の映画はロングランを続けるミュージカルの金字塔を映画化した「レ・ミゼラブル」です。
ビクトル・ユゴーの大河小説「ああ無情」をミュージカルに仕立て上げロンドンで初演されたのが1985年。以来日本を含め多くの国で翻訳・上演され30年近いロングランを続けています。
初演がロンドン、作詞作曲がイギリスの方なのでフランスの物語なのに言語が英語なのはご愛嬌。突っ込むのは野暮ってもんですよ(笑)
先ごろロンドンではこれまでのスタイルを刷新し、新演出として新たな「レ・ミゼラブル」がスタートしましたが(日本での初演は来年4月)、恐らく今回の映画化は従来のスタイルを理想的な形で映像に残したくて始まったプロジェクトなんじゃないでしょうか。
ジャン・バルジャン役ヒュー・ジャックマンを始め重厚なキャストと監督トム・フーパー(「英国王のスピーチ」監督)以下、超一流のスタッフが集結して豪華な映画が出来上がりました。
基本的な構成は舞台版とほとんど同じです。舞台を1度でもご覧になった方や、舞台劇を好んで観に行く方には馴染み易く没入しやすい反面、演劇的なエモーションを優先させた構成のためにストーリーの整合性に欠けた部分があり、理路整然とした物語構成を好む人にはいささか辛いものがあるかもしれません。
舞台版との大きな違いとしてまず挙げたいのはやはり天井のある劇場では為しえない巨大なセットやロケ(一部ではVFXも)を利用した映像と最大で数百人規模になるアンサンブルコーラスの重奏感でしょう。
しかも大抵ミュージカル映画は「リップシンク」と言って事前に歌を収録して後で撮影した映像にかぶせる手法を取るのが一般的なのですが、「レ・ミゼラブル」では全てを実際に歌いながら生で収録する撮影方法を取っています。なので多くのシーンが1カットで展開してるのも特徴。
さらに主要人物にはそれぞれ重要な場面で独唱するシーンがあるのですが、そこではカメラが俳優へ大きくクローズアップし俳優の表情一つ一つの演技を余さず捉えています。
圧巻なのはまず、コゼットの母ファンティーヌが貧窮のあまり自身の髪を売るシーン。このシーンでファンティーヌ役アン・ハサウェイはかつらではなく何と自分自身の髪を切っています!何という一発勝負!
更に中盤、革命前夜のシーン、高揚する民衆の声にジャン・バルジャン以下主要人物たちの思惑が交錯するシーン。「ワン・デイ・モア」という歌曲が使用されているのですが、主要パートを歌う人物が1フレーズずつ切り替わるこの曲を短いカットを次々繋いで緊迫感と高揚感あふれる映像になっています。
「レ・ミゼラブル」は舞台鑑賞の感激を余すことなく閉じ込めつつ、俳優の演技・歌唱を文字通り「間近で」堪能できるという意味でまさに舞台とは一味違う映像を楽しめる映画です。
興味のある方観ようかどうしようか検討中の方、これは映画館で観てこそ意味のある映画。迷う必要はありません、至福の映画体験を味わってください。
勝つだろうなとは思っていたが正直これほどとは。
こんばんは、小島@監督です。
それにしても結果はともかく池上彰の選挙特番はもっとちゃんと観ておくべきだった(苦笑)
切れ味鋭いジャーナリズムは時にスリリングなエンターテインメントになる。
さて、今回の映画は今週末世間的にはクリスマスで3連休だそうなのでクリスマスにちなんだ映画をチョイス。
先だってリクエストもいただきました監督フランク・キャプラ、1946年に公開された「素晴らしき哉、人生!」(原題:It's A Wonderful Life)です。やっぱりモノクロ。
はい、まぁぶっちゃけ年末の繁忙期で最近あまり観に行けてないので公開作品で語るネタが枯渇気味なのですよ(苦笑)
翼を持たない二級天使のクラレンスは神様から絶望して今にも自殺しようとするジョージ・ベイリーの命を救う使命を受ける。
ジョージがどのような人物なのかと尋ねたクラレンスに神様はジョージの半生を語る。
カレッジを卒業後、アルバイトで貯めた金で世界旅行に出掛けようとするが父親が過労で突然他界し、父が経営していた住宅金融会社の後継を務めざるを得なくなる。
やがて幼馴染のメアリーと結婚、4人の子供に恵まれる。貧窮者に住宅を供給する事業に注力し町の人からの厚い信頼を得るようにもなる。
しかし、そんなジョージを快く思わない銀行家のポッターの奸計でクリスマスの日、ジョージは会社の資金を紛失してしまう。必死に金策に走るも失敗してしまったジョージは自暴自棄になり自殺を図ろうとする。
以前に紹介した「一日だけの淑女」同様これまたアメリカ的な良心に溢れた映画です。
監督のフランク・キャプラ自体がそのようなアメリカ的良心をずっとモチーフとして描き続けてきた監督なので、彼の持ち味とも言えますが。
主人公ジョージを演じるジェームズ・スチュワートのいかにも実直で誠実そうな風貌もこの映画の「良心」たる部分に大きな説得力を与えています。
冒頭で天使がジョージをどこかで救けに行くことが示唆されているのに、なかなか現れず、ジョージの半生を追いながらも観客にどこでどのように登場するのか期待させずにおかない語り口も魅力です。
最終的に天使が起こす奇跡が見せ場ではありますが、勿論それ以外でも見どころが多く、特にカレッジでの卒業パーティーのシーンなど「これぞアメリカ」的な青春がまさに躍動してる感じです。
終盤の雪降るクリスマスのシーンもモノクロである分余計に絵として美しくなっているシーンもあるのでクラシック映画だからと侮っていはいけません。
…もっとも、その終盤のジョージの取り乱しぶりがあまりにも飛ばし過ぎていて個人的にはちょっと引いてしまったのですが、なぁに、全体で観れば些細なモノです(笑)
クリスマスの夜、時にはこういうオールディーズな映画を楽しみながら過ごしてみるのはいかがでしょう。
…私?私は24日もがっちり出勤なのでせいぜいアイマスのクリスマス話を観ながらニヤニヤするくらいが関の山さ(苦笑)