先日名古屋某所を歩いていたらメイドカフェの客引きのおねーさんにチラシを手渡されました。それほど時間的余裕がなかったので店に立ち寄ったりはしなかったのですが、ああ、こういうのも戻ってきたのかと不思議な感慨。と、同時にこのコロナ禍のさなか居酒屋やレストランでは席数減や営業時間の短縮などで対応しているけれど、メイドカフェみたいに飲食だけでなく「サービス自体が売り物」みたいな店舗はどうしているのだろうかと職業的な興味もふと湧いてきたり。どこかで一度時間を作って足を運んでみるのも良いかも。
こんばんは、小島@監督です。
まだ皆いろいろが探り探り。今年いっぱいはこんな状況が続くのでしょうね。
さて、今回の映画は「金田一耕助の冒険」(1979)です。
これまで多くの事件を解決し、それを基にした小説も大ヒット。すっかりスターとなった探偵・金田一耕助(古谷一行)。今日も盟友・等々力警部(田中邦衛)と共にグラビア撮影の仕事をこなしていた。しかし忙殺される一方で金田一の心は満たされない。「おどろおどろしくも美しい事件」から長く遠ざかっていたからだ。
そんなある日、金田一はローラースケートで疾駆する一団に連れ去れられる。彼らは最近巷を騒がす窃盗集団だった。その首領・マリア(熊谷美由紀)は過去に金田一が関わりながら未解決に終わった「瞳の中の女」事件の再調査を持ち掛けるのだった。
延期作品の上映開始に元々今月予定だった作品の公開も始まりだいぶ新作の割合も増えてきましたが、まだまだ旧作のリバイバルの比率も多い昨今、営業再開したミニシアターではかなり尖ったところを持ってきて上映してくれたりしています。そんな中シネマスコーレが「怪作」と名高いコレを上映していると知り、つい観に行ってしまいました。
1979年に製作されたこの映画は、主演古谷一行、田中邦衛に加え熊谷美由紀、坂上二郎、樹木希林、佐藤蛾次郎などが脇を固め、さらに三橋達也や三船敏郎などがカメオ出演しているという錚々たる顔ぶれ。スタッフには監督大林宣彦、撮影に現在は映画監督としても活躍する木村大作などが顔を揃えています。また、当時日本初の試みとしてつかこうへいが「ダイアローグ・ライター」(脚本の会話をより滑らかにするために加筆改稿するスタッフ。ハリウッドでは一般的である。)を担いました。名前だけ見ればかなり重厚な布陣です。
が。はっきり言いましょう。この映画、とんでもなくつまらないです。「怪作」とはよく言いました。
定石ともいえる段取りとテンポを無視した話運び。異様なまでに溢れかえるパロディとギャグの応酬。偏執的ともいえるほど陰惨な事件をこいねがう金田一耕助の人物像とアバンギャルドな映像とシュールな展開の数々にこの映画に「物語」というものが存在するのかどうかさえ分からなくなってきます。パロディにしても少なくない物量が「元ネタそのものが死んでしまっている」ため、ただ滑っているだけのものが延々と続いたりします。もしも公開時ならまた違ったのかもしれませんが。何よりこれを前述の今観ても強すぎる出演陣がやっている上に極め付きはクライマックスに金田一シリーズの原作者・横溝正史が本人役で登場するまでしてくるので余計にクラクラします。
作品の方向性が最初から間違っているとしか言いようがないこの作品、脳がこの映画を理解しようとすることを拒んだのか、正直言って私は途中で寝落ちました(苦笑)
1979年と言えば洋画では「マッドマックス」「ゾンビ」「エイリアン」「ディア・ハンター」などが製作され、日本でも「蘇える金狼」「太陽を盗んだ男」など従来のものを壊すような作品が生まれた時期でもある一方で、「007/ムーンレイカー」のようなシリーズの中でも異色とされる作品がポンと登場してしまった時期でもあります。当時はイラン革命に端を発した第2次オイルショックの只中であり、中国とベトナムの間で中越戦争が勃発し、韓国では朴正煕大統領が暗殺され年末にはソ連によるアフガニスタン侵攻が始まりました。日本国内でも猟銃を持った男が客と行員を人質を取った強盗殺人事件「三菱銀行人質事件」が起きたり、いじめを苦にした中学生の自殺が社会問題となったり不穏なニュースが相次ぎました。方向性はどうあれ何かの閉塞感を打破したいエネルギーというのに当てられて突き動かされた時期だったのかもしれません。また大手主導でここまで挑戦的な企画にGOサインを出して製作していたところに現在にはない懐の深さのようなものを感じてしまいますね。
興味が湧いたなら止めはしませんが、お薦めも致しません(笑)。ご覧になるなら110分間アレ気な映像を叩き付けられるつもりで臨んでください。
こんばんは、小島@監督です。
まだ皆いろいろが探り探り。今年いっぱいはこんな状況が続くのでしょうね。
さて、今回の映画は「金田一耕助の冒険」(1979)です。
これまで多くの事件を解決し、それを基にした小説も大ヒット。すっかりスターとなった探偵・金田一耕助(古谷一行)。今日も盟友・等々力警部(田中邦衛)と共にグラビア撮影の仕事をこなしていた。しかし忙殺される一方で金田一の心は満たされない。「おどろおどろしくも美しい事件」から長く遠ざかっていたからだ。
そんなある日、金田一はローラースケートで疾駆する一団に連れ去れられる。彼らは最近巷を騒がす窃盗集団だった。その首領・マリア(熊谷美由紀)は過去に金田一が関わりながら未解決に終わった「瞳の中の女」事件の再調査を持ち掛けるのだった。
延期作品の上映開始に元々今月予定だった作品の公開も始まりだいぶ新作の割合も増えてきましたが、まだまだ旧作のリバイバルの比率も多い昨今、営業再開したミニシアターではかなり尖ったところを持ってきて上映してくれたりしています。そんな中シネマスコーレが「怪作」と名高いコレを上映していると知り、つい観に行ってしまいました。
1979年に製作されたこの映画は、主演古谷一行、田中邦衛に加え熊谷美由紀、坂上二郎、樹木希林、佐藤蛾次郎などが脇を固め、さらに三橋達也や三船敏郎などがカメオ出演しているという錚々たる顔ぶれ。スタッフには監督大林宣彦、撮影に現在は映画監督としても活躍する木村大作などが顔を揃えています。また、当時日本初の試みとしてつかこうへいが「ダイアローグ・ライター」(脚本の会話をより滑らかにするために加筆改稿するスタッフ。ハリウッドでは一般的である。)を担いました。名前だけ見ればかなり重厚な布陣です。
が。はっきり言いましょう。この映画、とんでもなくつまらないです。「怪作」とはよく言いました。
定石ともいえる段取りとテンポを無視した話運び。異様なまでに溢れかえるパロディとギャグの応酬。偏執的ともいえるほど陰惨な事件をこいねがう金田一耕助の人物像とアバンギャルドな映像とシュールな展開の数々にこの映画に「物語」というものが存在するのかどうかさえ分からなくなってきます。パロディにしても少なくない物量が「元ネタそのものが死んでしまっている」ため、ただ滑っているだけのものが延々と続いたりします。もしも公開時ならまた違ったのかもしれませんが。何よりこれを前述の今観ても強すぎる出演陣がやっている上に極め付きはクライマックスに金田一シリーズの原作者・横溝正史が本人役で登場するまでしてくるので余計にクラクラします。
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