昨日夕方に強い雷雨が降ったようで1時間近く停電になり「ハイキュー!」と「ベイビーステップ」がちゃんと録画されてなくて軽くショック。「ハイキュー!」の方は早々に配信も始まるのでそれでフォローしようかと思うのですが、「ベイビーステップ」は再放送待つしかないかも。
更に言えばその時私は名古屋から帰る電車の車中で2時間も立ち往生。ぎゃふん。
こんばんは、小島@監督です。
最近は仕事でも遊びでも出かけると帰宅時間は9時かそれ以降になってしまう(苦笑)
さて、今回の映画は「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」です。
2010年から続くシリーズも現在公開中の「episode7 虹の彼方へ」で遂に完結。
「逆襲のシャア」の3年後の世界を舞台にアナハイム工専に通う少年バナージ(声・内山昂輝)が謎めいた少女オードリー・バーン(声・藤村歩)と出会う事で地球連邦を転覆させる可能性すらあると言われる「ラプラスの箱」を巡る謀略と闘争の渦に巻き込まれていきます。
当初6部作のOVAとして製作されていたようですが、最終的に1作増えて7部作になり実質的な総時間は2クールのTVアニメとほぼ変わらないボリュームになりました。
全作を通して言える事として、劇場上映も睨んだ作品だけあって非常に上品で端正な作画が展開する事、澤野弘之の手によるBGMのスコアがもう絶品な事と選曲のセンスの冴えが抜群である事が挙げられ、これら全てが上手い具合に相乗効果をもたらし実に格調高い映像を楽しめます。
もしBlu-rayやDVDをお持ちの方は字幕表示をONにして観てみてください。洋画的な雰囲気が割増しになります(笑)
原作小説を手掛けた福井晴敏(「亡国のイージス」「終戦のローレライ」など)は、個人的に好きな作家で多くの作品を読んではいますが少々くどいというか「脂っこい」ところがあり、それが人によっては魅力に映る反面欠点にもなるところなのですが、その「脂っこさ」が福井テイストを残したまま上手い具合に削ぎ落とされて観易くなっている、その料理の仕方にも感心します。
シリーズのご他聞に漏れずこの作品も少年が「ガンダム」と出会う事で物語が動き始めるのですが、「赤い彗星の再来」と言われるフル・フロンタルに池田秀一をキャスティングしている他、シリーズとの類似点を敢えて多く散りばめながらそれでいて「過去の呪縛」と「未来への可能性」の相克を描くこの物語は、「UC」が「ユニコーン」だけでなく「Universal Century(宇宙世紀)」とも読めるダブルミーニングである事や終盤に明かされる「ラプラスの箱」の真実も合わさり1stから始まる連綿と続くシリーズの広がりとファンそれぞれが持つ「ガンダム」のイメージの多様化の暗喩と見る事も出来、なかなか示唆に富んでいます。
そう言う観点からこの作品を観ると、「ラプラスの箱」の守り手である老人サイアム・ビストに永井一郎(episode7も生前に収録が済んでいたようでそのまま演じていらっしゃってます)を持ってきたのも示唆的で、1stガンダムの印象的なあのナレーションはサイアムが一年戦争を回顧しているようにも感じられるようになるのが見事で、絶妙な配役といえると同時に映像化ならではの味わいでしょう。
無論こんな小難しい事を考えずともボーイ・ミーツ・ガールから始まる少年の成長物語としてもかなり直球の作りなのでシンプルに楽しむことも可能です。敵であれ味方であれ様々な大人たちとの交流の中で一つ一つ成長していき最終的に大きな決断をするに至るバナージとオードリー、そして彼等と共に大人たちも成長します(もちろんしない人もいますが(笑))。その姿にはきっと大きな感動を呼ぶことでしょう。
劇場公開と同時にソフトもリリースされ既に様々なスタイルで全作品の視聴が可能になっています。ガンダムファンの方もそうでない方も観てみる価値はありますよ。
更に言えばその時私は名古屋から帰る電車の車中で2時間も立ち往生。ぎゃふん。
こんばんは、小島@監督です。
最近は仕事でも遊びでも出かけると帰宅時間は9時かそれ以降になってしまう(苦笑)
さて、今回の映画は「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」です。
2010年から続くシリーズも現在公開中の「episode7 虹の彼方へ」で遂に完結。
「逆襲のシャア」の3年後の世界を舞台にアナハイム工専に通う少年バナージ(声・内山昂輝)が謎めいた少女オードリー・バーン(声・藤村歩)と出会う事で地球連邦を転覆させる可能性すらあると言われる「ラプラスの箱」を巡る謀略と闘争の渦に巻き込まれていきます。
当初6部作のOVAとして製作されていたようですが、最終的に1作増えて7部作になり実質的な総時間は2クールのTVアニメとほぼ変わらないボリュームになりました。
全作を通して言える事として、劇場上映も睨んだ作品だけあって非常に上品で端正な作画が展開する事、澤野弘之の手によるBGMのスコアがもう絶品な事と選曲のセンスの冴えが抜群である事が挙げられ、これら全てが上手い具合に相乗効果をもたらし実に格調高い映像を楽しめます。
もしBlu-rayやDVDをお持ちの方は字幕表示をONにして観てみてください。洋画的な雰囲気が割増しになります(笑)
原作小説を手掛けた福井晴敏(「亡国のイージス」「終戦のローレライ」など)は、個人的に好きな作家で多くの作品を読んではいますが少々くどいというか「脂っこい」ところがあり、それが人によっては魅力に映る反面欠点にもなるところなのですが、その「脂っこさ」が福井テイストを残したまま上手い具合に削ぎ落とされて観易くなっている、その料理の仕方にも感心します。
シリーズのご他聞に漏れずこの作品も少年が「ガンダム」と出会う事で物語が動き始めるのですが、「赤い彗星の再来」と言われるフル・フロンタルに池田秀一をキャスティングしている他、シリーズとの類似点を敢えて多く散りばめながらそれでいて「過去の呪縛」と「未来への可能性」の相克を描くこの物語は、「UC」が「ユニコーン」だけでなく「Universal Century(宇宙世紀)」とも読めるダブルミーニングである事や終盤に明かされる「ラプラスの箱」の真実も合わさり1stから始まる連綿と続くシリーズの広がりとファンそれぞれが持つ「ガンダム」のイメージの多様化の暗喩と見る事も出来、なかなか示唆に富んでいます。
そう言う観点からこの作品を観ると、「ラプラスの箱」の守り手である老人サイアム・ビストに永井一郎(episode7も生前に収録が済んでいたようでそのまま演じていらっしゃってます)を持ってきたのも示唆的で、1stガンダムの印象的なあのナレーションはサイアムが一年戦争を回顧しているようにも感じられるようになるのが見事で、絶妙な配役といえると同時に映像化ならではの味わいでしょう。
無論こんな小難しい事を考えずともボーイ・ミーツ・ガールから始まる少年の成長物語としてもかなり直球の作りなのでシンプルに楽しむことも可能です。敵であれ味方であれ様々な大人たちとの交流の中で一つ一つ成長していき最終的に大きな決断をするに至るバナージとオードリー、そして彼等と共に大人たちも成長します(もちろんしない人もいますが(笑))。その姿にはきっと大きな感動を呼ぶことでしょう。
劇場公開と同時にソフトもリリースされ既に様々なスタイルで全作品の視聴が可能になっています。ガンダムファンの方もそうでない方も観てみる価値はありますよ。
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マリーダさんはアイス好き! By ハイル
7巻には、UC0000~0096にかけた歴史をまとめた「百年の孤独」という特典映像(レンタルにはたぶんないです)とEP1~6までをまとめた「100秒でわかるガンダムUC(半分ギャグ)」が収録されてます。まぁ劇場版ガンダムⅠ~Ⅲ、逆襲のシャアを見ると知識補填になります。それ以上は素人には危険な領域に(笑)EP7に出てきたグスタフ・カールとギガンがわかる人は、超ハイレベル( ̄▽ ̄)
無題 By 小島@監督
>ハイルさん
「百年の孤独」は劇場上映でも本編前に上映されましたよ。過去の素材と現在の物を上手く活かした、まさに場を温める「前座」に相応しい逸品でした。
しかし「100秒で分かるガンダムUC」は無かったのでそれは気になりますね(笑)
「百年の孤独」は劇場上映でも本編前に上映されましたよ。過去の素材と現在の物を上手く活かした、まさに場を温める「前座」に相応しい逸品でした。
しかし「100秒で分かるガンダムUC」は無かったのでそれは気になりますね(笑)
UCは By レイ
CS放送で追っているのでつい最近エピソード6を観ました。7も放送されるのを気長に待つつもりです。
福井氏の小説は「川の深さは」はタイトルが秀逸。ただ映画の「亡国のイージス」はグソーの扱いが不満。
福井氏の小説は「川の深さは」はタイトルが秀逸。ただ映画の「亡国のイージス」はグソーの扱いが不満。