昨日の歌会に参加された皆さん、お疲れ様でした。
今回初参加の方だけで10人を超えるという状況に驚きました。こんなに一気に増えたのはTVの取材が入った時以来ではないでしょうか?
こんばんは、小島@監督です。
それにしても今回は休日出勤が消えて歌会の最初から参加できたのがとても嬉しい。そうでなければ12連勤とかシャレにならない状況になる所でした。
さて、今回の映画は「たまこラブストーリー」です。
うさぎ山商店街の餅屋の息子である大路もち蔵(声・田丸篤志)は、向かいにあるこちらも餅屋の娘にして幼馴染でもある北白川たまこ(声・洲崎彩)に恋心を抱きながらもなかなかその想いを伝えられずにいた。
高3の春を迎え、進路を決めるとたまこへの気持ちを打ち明けようと考えるものの上手い具合に実現できない。
ある日たまこの同級生である常盤みどり(声・金子有希)との会話中に勢い余ってたまこに告白する事を宣言してしまう。半ば追いつめられるような形ではあったが、もち蔵はその決意を固めるのだった。
京都の商店街を舞台にしたTVアニメ「たまこまーけっと」の続編で、進路と恋心に悩む少年と、恋を知ってほんのちょっぴり成長する少女の物語が展開します。
脚本・吉田玲子、キャラクターデザイン・堀口悠紀子、監督・山田尚子に制作も京都アニメーションと「けいおん!!」のメインスタッフが再結集しています。
正直言って、仕事終わりに「ガンダムUC」観ようと思っていたらUCの上映開始までに仕事が片付かなかったため半ば勢いで入った作品なので、TVシリーズを全く知りません(京都アニメーション作品なのも知らなかった)。なので開幕と同時に始まる本編に一体どのように絡んでいたのか想像もつかないキャラクターが主役の短編「南の島のデラちゃん」に見事に置いてきぼりを食い、自分は観る作品のチョイスを誤ったんじゃないかと心配しましたが、本編始まってみれば無問題でした。
時に全力疾走しちゃったり河原で叫んじゃったり、10代の時間をド直球に描いて非常にベタな物語ではありますが、ベタというのは変に過剰でなければハズレが少ないという事でもあり、実に初々しい恋物語を楽しめます。
それなりに登場人物の多い作品ではあるのですが、たまこともち蔵の心情の揺らぎを軸に登場人物の人間関係を絞り切って描いているので私の様な一見さんでも難なく物語に入れるのが大きな強みと言えますし、実際ありがたかったです(笑)
この映画で唸らされるのは勘所で見せる演出のセンス。何と言ってもたまこともち蔵の2人の関係性をダイレクトにビジュアルで示してみせる「糸電話」が素晴らしいですし、他にもたまこの精神的成長を代弁する「バトン」(たまこはバトン部に所属している)などの小道具のチョイスやその扱い方の巧みさが抜群。
さらに物語のターニングポイントであると同時に2人の関係に変化を生じさせるシーンのロケーションに「橋」や「駅」と言った「次のステージ」を連想させやすい場所にするなど、作画や声優陣の演技を下支えするこの辺りの冴えが画面全体やセリフの間隙に繊細な情感を生み出して、85分と短い上映時間ながら物語に濃い密度を感じさせてなかなか見応えがあります。
あまりの気恥ずかしさに身をよじりたくなりそうなシーンもありますが、トータルで見ればかなりの良作。機会があれば青春真っ只中な彼らの物語を是非、味わってみてください。
今回初参加の方だけで10人を超えるという状況に驚きました。こんなに一気に増えたのはTVの取材が入った時以来ではないでしょうか?
こんばんは、小島@監督です。
それにしても今回は休日出勤が消えて歌会の最初から参加できたのがとても嬉しい。そうでなければ12連勤とかシャレにならない状況になる所でした。
さて、今回の映画は「たまこラブストーリー」です。
うさぎ山商店街の餅屋の息子である大路もち蔵(声・田丸篤志)は、向かいにあるこちらも餅屋の娘にして幼馴染でもある北白川たまこ(声・洲崎彩)に恋心を抱きながらもなかなかその想いを伝えられずにいた。
高3の春を迎え、進路を決めるとたまこへの気持ちを打ち明けようと考えるものの上手い具合に実現できない。
ある日たまこの同級生である常盤みどり(声・金子有希)との会話中に勢い余ってたまこに告白する事を宣言してしまう。半ば追いつめられるような形ではあったが、もち蔵はその決意を固めるのだった。
京都の商店街を舞台にしたTVアニメ「たまこまーけっと」の続編で、進路と恋心に悩む少年と、恋を知ってほんのちょっぴり成長する少女の物語が展開します。
脚本・吉田玲子、キャラクターデザイン・堀口悠紀子、監督・山田尚子に制作も京都アニメーションと「けいおん!!」のメインスタッフが再結集しています。
正直言って、仕事終わりに「ガンダムUC」観ようと思っていたらUCの上映開始までに仕事が片付かなかったため半ば勢いで入った作品なので、TVシリーズを全く知りません(京都アニメーション作品なのも知らなかった)。なので開幕と同時に始まる本編に一体どのように絡んでいたのか想像もつかないキャラクターが主役の短編「南の島のデラちゃん」に見事に置いてきぼりを食い、自分は観る作品のチョイスを誤ったんじゃないかと心配しましたが、本編始まってみれば無問題でした。
時に全力疾走しちゃったり河原で叫んじゃったり、10代の時間をド直球に描いて非常にベタな物語ではありますが、ベタというのは変に過剰でなければハズレが少ないという事でもあり、実に初々しい恋物語を楽しめます。
それなりに登場人物の多い作品ではあるのですが、たまこともち蔵の心情の揺らぎを軸に登場人物の人間関係を絞り切って描いているので私の様な一見さんでも難なく物語に入れるのが大きな強みと言えますし、実際ありがたかったです(笑)
この映画で唸らされるのは勘所で見せる演出のセンス。何と言ってもたまこともち蔵の2人の関係性をダイレクトにビジュアルで示してみせる「糸電話」が素晴らしいですし、他にもたまこの精神的成長を代弁する「バトン」(たまこはバトン部に所属している)などの小道具のチョイスやその扱い方の巧みさが抜群。
さらに物語のターニングポイントであると同時に2人の関係に変化を生じさせるシーンのロケーションに「橋」や「駅」と言った「次のステージ」を連想させやすい場所にするなど、作画や声優陣の演技を下支えするこの辺りの冴えが画面全体やセリフの間隙に繊細な情感を生み出して、85分と短い上映時間ながら物語に濃い密度を感じさせてなかなか見応えがあります。
あまりの気恥ずかしさに身をよじりたくなりそうなシーンもありますが、トータルで見ればかなりの良作。機会があれば青春真っ只中な彼らの物語を是非、味わってみてください。
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「宇宙兄弟」の後を引き継いでこの4月から始まっている「金田一少年の事件簿R」が何とも不思議な味わいです。
単発のTVスペシャルやOVAを除けば実に14年ぶりというTVシリーズなのですが、主要キャストもスタッフも以前と変わらないのも驚きますが、その初回では金田一一と七瀬美雪の簡単な説明以外は特に大した説明もせずサックリ本編へ移行するその潔さにまるで14年というブランクなど無かったかのような雰囲気が不思議に感じられてなりません。
ただその分安心して観ていられるというのはありますね。
こんばんは、小島@監督です。
しかし一番恐るべきはその14年間も全く途切れず続いている名探偵コナンである。
さて、今回は映画ではなくライブの話です。
昨日愛知芸術劇場大ホールで開催された「寿美菜子2nd live tour "make X"」へ行ってきました。
昨年2月に戸松遥のライブに行ってみたのをきっかけに声優グループ・スフィアの各メンバーのソロライブを渡り歩いてみるこの流れもついに最後の1人になりました。
今回のライブで他の3名と大きく違う点は、全く「予習」というものをしていかなかった点です。これまでの方はツアー前にアルバムをリリースしていてそれを引っ提げてのツアーだったので、そのアルバムを聴いておけばライブの骨格は概ね掴める状況だったのですが、今回の寿美菜子は4月にシングルを発売したのみでアルバムも2年前に発売されたものがあるのみという状況で、もう何が来るか全く分からないから敢えて何も準備せずに行きました。
一番「予習」になったのはライブ開幕直前に自分のすぐそばの席の観客がオフィシャルTシャツに着替えて準備運動を始めた事でしょうか(笑)
そうして始まったライブは実に正統派。そしてパワフル!同じ「正統派」と言っても戸松遥はアイドル路線でしたが寿美菜子はロックシンガーとして正統派という感じです。
開幕早々からハードロックナンバーを連発してボルテージをガンガン上げてくるだけでなく寿美菜子自身も積極的に観客をあおってきます。初めて聴く曲でも1番を聞けば2番以降ですぐコールを入れられる分かりやすさも良い。
かと思えばバックダンサーと共にパフォーマンスを見せたりアコースティックアレンジでしっとり聴かせたり、ピアノを持ち込んでバックバンドとセッションしたりと緩急つけた多彩なセットリストが非常に楽しい。
音楽をパフォーマーと一緒に楽しむまさにこれぞ「ライブ!」と言った趣で、この直球なステージは心底楽しめました。
今回のライブならではの企画として、ライブレコーディングして次のアルバムに収録するというのがあり、その前説も含めてレコーディングはまさにこのライブの真骨頂と言うべき時間でした。
蓋を開けてみれば恐らくスフィア4人の中で1番ライブを楽しめた気がします。女性アーティストの正統派かつ明快なライブステージとして他の3名と比べて際立って敷居が低いため誰でも楽しめる入り易さも良いですね。ライブ中や終了後の周囲の観客との一体感もピカイチでしたし、次の機会があれば今度はちゃんと予習して臨んでみたいですね。
これでスフィアの4人全員のソロライブを観覧してみたわけですが、4人とも全く個性の方向が別々で同系統のライブが1つも無かったのには驚きました。多彩な個性のアンサンブルが人気の理由の一つかもしれませんね。
……でも「スフィア」のステージは観に行かなくても良いかな~。そっちは若い人達に任せよう
(笑)
単発のTVスペシャルやOVAを除けば実に14年ぶりというTVシリーズなのですが、主要キャストもスタッフも以前と変わらないのも驚きますが、その初回では金田一一と七瀬美雪の簡単な説明以外は特に大した説明もせずサックリ本編へ移行するその潔さにまるで14年というブランクなど無かったかのような雰囲気が不思議に感じられてなりません。
ただその分安心して観ていられるというのはありますね。
こんばんは、小島@監督です。
しかし一番恐るべきはその14年間も全く途切れず続いている名探偵コナンである。
さて、今回は映画ではなくライブの話です。
昨日愛知芸術劇場大ホールで開催された「寿美菜子2nd live tour "make X"」へ行ってきました。
昨年2月に戸松遥のライブに行ってみたのをきっかけに声優グループ・スフィアの各メンバーのソロライブを渡り歩いてみるこの流れもついに最後の1人になりました。
今回のライブで他の3名と大きく違う点は、全く「予習」というものをしていかなかった点です。これまでの方はツアー前にアルバムをリリースしていてそれを引っ提げてのツアーだったので、そのアルバムを聴いておけばライブの骨格は概ね掴める状況だったのですが、今回の寿美菜子は4月にシングルを発売したのみでアルバムも2年前に発売されたものがあるのみという状況で、もう何が来るか全く分からないから敢えて何も準備せずに行きました。
一番「予習」になったのはライブ開幕直前に自分のすぐそばの席の観客がオフィシャルTシャツに着替えて準備運動を始めた事でしょうか(笑)
そうして始まったライブは実に正統派。そしてパワフル!同じ「正統派」と言っても戸松遥はアイドル路線でしたが寿美菜子はロックシンガーとして正統派という感じです。
開幕早々からハードロックナンバーを連発してボルテージをガンガン上げてくるだけでなく寿美菜子自身も積極的に観客をあおってきます。初めて聴く曲でも1番を聞けば2番以降ですぐコールを入れられる分かりやすさも良い。
かと思えばバックダンサーと共にパフォーマンスを見せたりアコースティックアレンジでしっとり聴かせたり、ピアノを持ち込んでバックバンドとセッションしたりと緩急つけた多彩なセットリストが非常に楽しい。
音楽をパフォーマーと一緒に楽しむまさにこれぞ「ライブ!」と言った趣で、この直球なステージは心底楽しめました。
今回のライブならではの企画として、ライブレコーディングして次のアルバムに収録するというのがあり、その前説も含めてレコーディングはまさにこのライブの真骨頂と言うべき時間でした。
蓋を開けてみれば恐らくスフィア4人の中で1番ライブを楽しめた気がします。女性アーティストの正統派かつ明快なライブステージとして他の3名と比べて際立って敷居が低いため誰でも楽しめる入り易さも良いですね。ライブ中や終了後の周囲の観客との一体感もピカイチでしたし、次の機会があれば今度はちゃんと予習して臨んでみたいですね。
これでスフィアの4人全員のソロライブを観覧してみたわけですが、4人とも全く個性の方向が別々で同系統のライブが1つも無かったのには驚きました。多彩な個性のアンサンブルが人気の理由の一つかもしれませんね。
……でも「スフィア」のステージは観に行かなくても良いかな~。そっちは若い人達に任せよう
(笑)
先週の15日にアイドルマスターの新作ゲーム「ワン・フォー・オール」が発売されました。
限定版の予約をし損ねてしまったのでそっちの入手は諦めていましたが通常版は容易く買えるだろうと思ったら甘かった。仕事帰りに寄った何軒かの店が全て完売という異常な状況にわが目を疑いました。
確かに初回出荷分には今夏開催される9thライブツアーの先行予約抽選のためのシリアルコードが入っていますが、にしたって売れ過ぎの気が。
ありがたい事にショーグンさんが1つ見つけてくれたので何とか入手は出来ましたが。
こんばんは、小島@監督です。
早くアイマスを進めたいが先ずは「メタルギアソリッド5グラウンド・ゼロズ」を片付けなくては…
さて、今回の映画はドキュメンタリー映画「マンガで世界を変えようとした男 ラルフ・ステッドマン」です。
ラルフ・ステッドマンは1960年代にイギリスで社会や政治を風刺する一コマ漫画家としてそのキャリアをスタート、その後渡米し、ジャーナリストのハンター・S・トンプソンが著した「ラスベガスをやっつけろ」の挿絵を手掛けてブレイクを果たしました。
ハンターが2005年に死去するまで相棒として共著を何作か出版し、ハンターの死後も攻撃的な作風で健筆をふるうアーティストの人生と芸術の深層に迫るドキュメンタリー映画です。
映画はステッドマンと親交のあるジョニー・デップ(彼は映画「ラスベガスをやっつけろ」に主演している)がアトリエを訪問する所から始まります。デップはインタビュアーであると同時にこの映画のナレーションも務めています。
序盤デップと語り合いながら1枚の紙にイラストを描き上げるステッドマン。下書きも無くインスピレーションのままにペンを走らせ絵筆を滑らせインクを吹き付ける、創作の生々しいエネルギーを見せつけるその姿にデップは驚きを隠さぬまま、けれどステッドマンの深意を引き出していきます。
映画はステッドマン以外にもテリー・ギリアム(「ラスベガスをやっつけろ」監督)他ステッドマンの関係者へのインタビューを挟みますがそれだけでなくステッドマンの作品をアニメーション化したものを挿入したりステッドマンが取材として撮影した大量の写真をコラージュしたりと芸術家を扱う作品らしい奔放な映像で楽しませてくれます。この辺り監督チャーリー・ポールがCMやミュージックビデオを中心に活動してきた方である事が大きく影響してると言えますね。
とは言えやはり一番映画としてスリリングなのはアトリエでのジョニー・デップのやり取りであり、終盤に無頼漢あるいは硬骨漢ステッドマンが微かに見せる「弱さ」とそれに向けるデップの言葉が実にドラマチック。ここは、インタビュアーのデップはもちろん撮影スタッフにもステッドマンへの多大なリスペクトを抱いていたからこそ録り得た映像のように思います。これぞドキュメンタリーの真骨頂と言ったところですね。
そうそう実はこの映画、音楽も何気に豪華。なんと元ガンズ・アンド・ローゼスのギタリスト・スラッシュが楽曲提供しています。ジョニー・デップと言いこのあたり考えるともうちょっと強気に宣伝して大きな規模で公開してくれてもいいのよと言いたくなる映画です。
名古屋での上映はすでに終了していますが今月末から大垣コロナでも上映が開始されますし、有料配信も始まっているようですので映画館まで行きづらい方でも観てみるチャンスはあるかと思います。
同じ「マンガ」といえど日本で普段触れる物とは大きく方向の異なる作風ですが、時にはこういうのを観てみるのもこれからまたマンガを楽しむ上で良い刺激になると思いますよ。機会があれば是非観てみていただきたい作品ですね。
限定版の予約をし損ねてしまったのでそっちの入手は諦めていましたが通常版は容易く買えるだろうと思ったら甘かった。仕事帰りに寄った何軒かの店が全て完売という異常な状況にわが目を疑いました。
確かに初回出荷分には今夏開催される9thライブツアーの先行予約抽選のためのシリアルコードが入っていますが、にしたって売れ過ぎの気が。
ありがたい事にショーグンさんが1つ見つけてくれたので何とか入手は出来ましたが。
こんばんは、小島@監督です。
早くアイマスを進めたいが先ずは「メタルギアソリッド5グラウンド・ゼロズ」を片付けなくては…
さて、今回の映画はドキュメンタリー映画「マンガで世界を変えようとした男 ラルフ・ステッドマン」です。
ラルフ・ステッドマンは1960年代にイギリスで社会や政治を風刺する一コマ漫画家としてそのキャリアをスタート、その後渡米し、ジャーナリストのハンター・S・トンプソンが著した「ラスベガスをやっつけろ」の挿絵を手掛けてブレイクを果たしました。
ハンターが2005年に死去するまで相棒として共著を何作か出版し、ハンターの死後も攻撃的な作風で健筆をふるうアーティストの人生と芸術の深層に迫るドキュメンタリー映画です。
映画はステッドマンと親交のあるジョニー・デップ(彼は映画「ラスベガスをやっつけろ」に主演している)がアトリエを訪問する所から始まります。デップはインタビュアーであると同時にこの映画のナレーションも務めています。
序盤デップと語り合いながら1枚の紙にイラストを描き上げるステッドマン。下書きも無くインスピレーションのままにペンを走らせ絵筆を滑らせインクを吹き付ける、創作の生々しいエネルギーを見せつけるその姿にデップは驚きを隠さぬまま、けれどステッドマンの深意を引き出していきます。
映画はステッドマン以外にもテリー・ギリアム(「ラスベガスをやっつけろ」監督)他ステッドマンの関係者へのインタビューを挟みますがそれだけでなくステッドマンの作品をアニメーション化したものを挿入したりステッドマンが取材として撮影した大量の写真をコラージュしたりと芸術家を扱う作品らしい奔放な映像で楽しませてくれます。この辺り監督チャーリー・ポールがCMやミュージックビデオを中心に活動してきた方である事が大きく影響してると言えますね。
とは言えやはり一番映画としてスリリングなのはアトリエでのジョニー・デップのやり取りであり、終盤に無頼漢あるいは硬骨漢ステッドマンが微かに見せる「弱さ」とそれに向けるデップの言葉が実にドラマチック。ここは、インタビュアーのデップはもちろん撮影スタッフにもステッドマンへの多大なリスペクトを抱いていたからこそ録り得た映像のように思います。これぞドキュメンタリーの真骨頂と言ったところですね。
そうそう実はこの映画、音楽も何気に豪華。なんと元ガンズ・アンド・ローゼスのギタリスト・スラッシュが楽曲提供しています。ジョニー・デップと言いこのあたり考えるともうちょっと強気に宣伝して大きな規模で公開してくれてもいいのよと言いたくなる映画です。
名古屋での上映はすでに終了していますが今月末から大垣コロナでも上映が開始されますし、有料配信も始まっているようですので映画館まで行きづらい方でも観てみるチャンスはあるかと思います。
同じ「マンガ」といえど日本で普段触れる物とは大きく方向の異なる作風ですが、時にはこういうのを観てみるのもこれからまたマンガを楽しむ上で良い刺激になると思いますよ。機会があれば是非観てみていただきたい作品ですね。
昨日の歌会に参加された皆さんお疲れ様でした。
今回も2名の初参加の方が見えられましたが、それとは別に「キンゲの人」こと大ちゃんがアニカラ魂のイベント以外では超久しぶりに参加してくださいました。実際何年ぶりくらいなんだろう…?私がちゅうカラに参加するようになってすぐの頃はいらっしゃった気がしますが…
チラッと部屋を覗いたらたまたまシンケンジャーを歌っていたので合いの手を入れさせてもらいました。最近ではステージで歌ってるイメージが強いので間近で歌ってるのを聴けるのはなかなか新鮮な感じでした(笑)
こんばんは、小島@監督です。
今回のコミック交換会では「ヒストリエ」を頂きました。ちょっと気になっていた作品だったので渡りに船って感じです。この機会に読み始めてみます。
さて、今回の映画は「ルパン三世 カリオストロの城デジタルリマスター版」です。
1979年12月に公開されてから35年、アニメ映画史に燦然と輝く傑作がデジタルリマスター版となって蘇ります。もう何度も、それこそセリフも概ね頭に入ってる位は観た映画ですが、スクリーンで観るのは初めてです。
「金曜ロードショー」で数年ごとに放送される超有名タイトルなので今更物語がどうこうというのもアレなので、リマスター版を観た印象のみお話ししましょう。
先ず画質面ですが、撮影時に入り込んだゴミの除去や画面ブレ、セル画部分と背景画像との段差というか隙間の様な部分を入念に修正したようで、非常に鮮明になっています。
その結果、特に背景美術をより深く堪能できるようになりました。「カリオストロの城」の美術監督を務めた小林七郎氏は「魔法使いサリー」から「ミルキィホームズ」まで40年以上に渡りアニメの背景美術を歴任されたまさに第一人者で、70年代の氏の業績の集大成を楽しめます。
反面フィルムの持つくぐもった質感が好みの方にはその鮮明さがむしろ煩わしく思うかもしれません。
次に音響面ですがもともとモノラル録音された物を修復して5.1chに再録音したそうです。アクションシーンなどで迫力が増しましたが、元がモノラルなだけに限界はあります(苦笑)
あとは原盤の状況のせいか一部のシーンで高音が割れてるというか尖ってるような印象を受けます。
しかし、そんな音質面より重要なのはやっぱり「映画館で観ている」という事実でしょう。TV放送をチェックするにしろDVDなどのソフトを観るにしろ、自宅で鑑賞する場合は大抵周囲の「生活音」が耳に入ってきますし、音量にしても隣近所の迷惑を考えたらそう極端なボリュームで観る事などほとんど無いハズです。
しかし今回邪魔がまず入らない状況で観てみると、思いもよらない場面で風の音や衣擦れの音が入っている事に気付いてなかなか新鮮な気分を味わいました。
良く知ってる作品でもCMや周囲の雑音に邪魔されない映画館で観るとまた新たな発見や感動もあるもの。散発的なイベント上映を除けば、今回の様な大々的にリバイバル上映されるチャンスはもうそうそう訪れないと思われます。鑑賞料金も低めに設定されてますし(一律1,000円。シネコンによってはさらに会員割引もあり)、この機会に足を運んでみてはいかがでしょう。
しかしこれをきっかけに「ナウシカ」や「ラピュタ」もリバイバルしてくれないかな…一度でいいからスクリーンで観てみたい。
今回も2名の初参加の方が見えられましたが、それとは別に「キンゲの人」こと大ちゃんがアニカラ魂のイベント以外では超久しぶりに参加してくださいました。実際何年ぶりくらいなんだろう…?私がちゅうカラに参加するようになってすぐの頃はいらっしゃった気がしますが…
チラッと部屋を覗いたらたまたまシンケンジャーを歌っていたので合いの手を入れさせてもらいました。最近ではステージで歌ってるイメージが強いので間近で歌ってるのを聴けるのはなかなか新鮮な感じでした(笑)
こんばんは、小島@監督です。
今回のコミック交換会では「ヒストリエ」を頂きました。ちょっと気になっていた作品だったので渡りに船って感じです。この機会に読み始めてみます。
さて、今回の映画は「ルパン三世 カリオストロの城デジタルリマスター版」です。
1979年12月に公開されてから35年、アニメ映画史に燦然と輝く傑作がデジタルリマスター版となって蘇ります。もう何度も、それこそセリフも概ね頭に入ってる位は観た映画ですが、スクリーンで観るのは初めてです。
「金曜ロードショー」で数年ごとに放送される超有名タイトルなので今更物語がどうこうというのもアレなので、リマスター版を観た印象のみお話ししましょう。
先ず画質面ですが、撮影時に入り込んだゴミの除去や画面ブレ、セル画部分と背景画像との段差というか隙間の様な部分を入念に修正したようで、非常に鮮明になっています。
その結果、特に背景美術をより深く堪能できるようになりました。「カリオストロの城」の美術監督を務めた小林七郎氏は「魔法使いサリー」から「ミルキィホームズ」まで40年以上に渡りアニメの背景美術を歴任されたまさに第一人者で、70年代の氏の業績の集大成を楽しめます。
反面フィルムの持つくぐもった質感が好みの方にはその鮮明さがむしろ煩わしく思うかもしれません。
次に音響面ですがもともとモノラル録音された物を修復して5.1chに再録音したそうです。アクションシーンなどで迫力が増しましたが、元がモノラルなだけに限界はあります(苦笑)
あとは原盤の状況のせいか一部のシーンで高音が割れてるというか尖ってるような印象を受けます。
しかし、そんな音質面より重要なのはやっぱり「映画館で観ている」という事実でしょう。TV放送をチェックするにしろDVDなどのソフトを観るにしろ、自宅で鑑賞する場合は大抵周囲の「生活音」が耳に入ってきますし、音量にしても隣近所の迷惑を考えたらそう極端なボリュームで観る事などほとんど無いハズです。
しかし今回邪魔がまず入らない状況で観てみると、思いもよらない場面で風の音や衣擦れの音が入っている事に気付いてなかなか新鮮な気分を味わいました。
良く知ってる作品でもCMや周囲の雑音に邪魔されない映画館で観るとまた新たな発見や感動もあるもの。散発的なイベント上映を除けば、今回の様な大々的にリバイバル上映されるチャンスはもうそうそう訪れないと思われます。鑑賞料金も低めに設定されてますし(一律1,000円。シネコンによってはさらに会員割引もあり)、この機会に足を運んでみてはいかがでしょう。
しかしこれをきっかけに「ナウシカ」や「ラピュタ」もリバイバルしてくれないかな…一度でいいからスクリーンで観てみたい。
GWに入っても絶好調な「アナと雪の女王」で「上映中に一緒に歌ってみよう」という企画が行われ、それについて妙な賛否両論が発生しました。
私などはこういった企画に特に異論は無いタイプです。最近アニメ映画で時々開催される「絶叫上映(鑑賞時に大声を出しても良い上映会。サイリウムの持ち込みがOKになる場合も)」もそうですが基本的にこういうのはリピーター向けの企画なので通常の上映とは明確に棲み分けて欲しいとは思いますけど、映画に触れる新しいスタイルとしてもっと積極的に開催してみても良いと思いますね。
こんばんは、小島@監督です。
映画だって実は一期一会。見知らぬ観客と音楽を共有するのも良い経験ですし、親子連れなら「親が歌いながら観てた」という体験は子供にとってもきっと素敵なものになる(…と思う)
さて、今回の映画は「キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー」です。アメコミヒーローが結集するビッグプロジェクト「アベンジャーズ」シリーズの最新作。キャプテン・アメリカの新たなる戦いが描かれます。
「アベンジャーズ」の戦いから2年、国際平和維持組織「S.H.I.E.L.D.」は未知なる脅威への対処の為に新たなる防衛システムの開発を進めていた。
第2次大戦末期極秘作戦のさなかに冷凍状態となり約70年の時を経て目覚めたキャプテン・アメリカことスティーヴ・ロジャース(クリス・エヴァンス)は、今はS.H.I.E.L.Dの一員として活躍している。ある日司令長官であるニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)に呼び出されたスティーヴはそこで新防衛システムの全容を知らされ、その傲慢すぎる方法に疑念を抱く。
そんな中、フューリーが突如何者かの襲撃を受け重傷を負う。その陰謀の魔手はスティーヴやブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)にも及び、2人はこれまで共に戦ってきたS.H.I.E.L.Dにも命を狙われる事になってしまう。
アメコミヒーローが結集するビッグプロジェクト「アベンジャーズ」、その最新作はキャプテン・アメリカを主人公にアベンジャーズを壊滅寸前にまで追い込む新たな陰謀と戦いが描かれます。
星条旗をモチーフにしたコスチュームをしているだけありキャプテン・アメリカは言わば「アメリカ的良心」の体現でありイロモノ系なアウトローが多いアベンジャーズの中でも数少ない高潔な人物として存在します。
そのキャプテン・アメリカがS.H.I.E.L.D.の行き過ぎた防衛システムのありように疑問を抱く姿はどこか「ウルトラセブン」の傑作エピソード「超兵器R1号」を思い出させます。
それだけでなくそのシステムの運用を巡りS.H.I.E.L.D.内で異変が起きる事でその疑念が現実のものになって行きます。
「アメリカの防衛」を巡る権謀術数を物語の軸とする一方で、もう一つの軸としてキャプテン・アメリカのパーソナルな物語が描かれます。
70年に渡る冷凍状態から蘇ったキャプテン・アメリカは現代での生活にまだ馴染みきれず、かつての仲間や恋人も既に亡くしているか最晩年に差し掛かっており、裡に相当の孤独感を抱えています。そんな中出会う事になるサム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)との友情が物語を一段味わい深い物にしています。
相棒の戦死をきっかけに退役し退役軍人省でカウンセラーを務めるサムとの交流はキャプテン・アメリカ自身がある意味「帰還兵」であるというその側面を浮き上がらせます。その一面を鑑みると、今作の副題である「ウィンター・ソルジャー」は、今作のヴィラン(敵役)の名前でもありますが、ベトナム帰還兵たちが戦場での実態を生々しく語りながらも当時のマスコミにより封殺された公聴会を記録したドキュメンタリー映画「ウィンター・ソルジャー」とも掛けた見事なダブル・ミーニングになっています。
もちろんアメコミヒーロー物らしいアクションシーンの数々も良く工夫されていて迫力満点。ところどころ大味というかボンクラ感があるのもご愛嬌(笑)
SFアクションとしても一人の苦悩する男のドラマとしても実に骨太に出来上がっているこの映画、割と本気でお薦めできます。前作「キャプテン・アメリカ ファースト・アベンジャー」を観てなくても全然無問題!実際私もまだ観てないし!「アベンジャーズ」くらいは観ておいた方が良いかもしれませんが、むしろこれをきっかけに「アベンジャーズ」の世界に入ってみるのも良いと思いますよ。
私などはこういった企画に特に異論は無いタイプです。最近アニメ映画で時々開催される「絶叫上映(鑑賞時に大声を出しても良い上映会。サイリウムの持ち込みがOKになる場合も)」もそうですが基本的にこういうのはリピーター向けの企画なので通常の上映とは明確に棲み分けて欲しいとは思いますけど、映画に触れる新しいスタイルとしてもっと積極的に開催してみても良いと思いますね。
こんばんは、小島@監督です。
映画だって実は一期一会。見知らぬ観客と音楽を共有するのも良い経験ですし、親子連れなら「親が歌いながら観てた」という体験は子供にとってもきっと素敵なものになる(…と思う)
さて、今回の映画は「キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー」です。アメコミヒーローが結集するビッグプロジェクト「アベンジャーズ」シリーズの最新作。キャプテン・アメリカの新たなる戦いが描かれます。
「アベンジャーズ」の戦いから2年、国際平和維持組織「S.H.I.E.L.D.」は未知なる脅威への対処の為に新たなる防衛システムの開発を進めていた。
第2次大戦末期極秘作戦のさなかに冷凍状態となり約70年の時を経て目覚めたキャプテン・アメリカことスティーヴ・ロジャース(クリス・エヴァンス)は、今はS.H.I.E.L.Dの一員として活躍している。ある日司令長官であるニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)に呼び出されたスティーヴはそこで新防衛システムの全容を知らされ、その傲慢すぎる方法に疑念を抱く。
そんな中、フューリーが突如何者かの襲撃を受け重傷を負う。その陰謀の魔手はスティーヴやブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)にも及び、2人はこれまで共に戦ってきたS.H.I.E.L.Dにも命を狙われる事になってしまう。
アメコミヒーローが結集するビッグプロジェクト「アベンジャーズ」、その最新作はキャプテン・アメリカを主人公にアベンジャーズを壊滅寸前にまで追い込む新たな陰謀と戦いが描かれます。
星条旗をモチーフにしたコスチュームをしているだけありキャプテン・アメリカは言わば「アメリカ的良心」の体現でありイロモノ系なアウトローが多いアベンジャーズの中でも数少ない高潔な人物として存在します。
そのキャプテン・アメリカがS.H.I.E.L.D.の行き過ぎた防衛システムのありように疑問を抱く姿はどこか「ウルトラセブン」の傑作エピソード「超兵器R1号」を思い出させます。
それだけでなくそのシステムの運用を巡りS.H.I.E.L.D.内で異変が起きる事でその疑念が現実のものになって行きます。
「アメリカの防衛」を巡る権謀術数を物語の軸とする一方で、もう一つの軸としてキャプテン・アメリカのパーソナルな物語が描かれます。
70年に渡る冷凍状態から蘇ったキャプテン・アメリカは現代での生活にまだ馴染みきれず、かつての仲間や恋人も既に亡くしているか最晩年に差し掛かっており、裡に相当の孤独感を抱えています。そんな中出会う事になるサム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)との友情が物語を一段味わい深い物にしています。
相棒の戦死をきっかけに退役し退役軍人省でカウンセラーを務めるサムとの交流はキャプテン・アメリカ自身がある意味「帰還兵」であるというその側面を浮き上がらせます。その一面を鑑みると、今作の副題である「ウィンター・ソルジャー」は、今作のヴィラン(敵役)の名前でもありますが、ベトナム帰還兵たちが戦場での実態を生々しく語りながらも当時のマスコミにより封殺された公聴会を記録したドキュメンタリー映画「ウィンター・ソルジャー」とも掛けた見事なダブル・ミーニングになっています。
もちろんアメコミヒーロー物らしいアクションシーンの数々も良く工夫されていて迫力満点。ところどころ大味というかボンクラ感があるのもご愛嬌(笑)
SFアクションとしても一人の苦悩する男のドラマとしても実に骨太に出来上がっているこの映画、割と本気でお薦めできます。前作「キャプテン・アメリカ ファースト・アベンジャー」を観てなくても全然無問題!実際私もまだ観てないし!「アベンジャーズ」くらいは観ておいた方が良いかもしれませんが、むしろこれをきっかけに「アベンジャーズ」の世界に入ってみるのも良いと思いますよ。
昨日スポットイベントでもある原作者白鳥士郎さんと貸切列車で行く「のうりん」聖地巡礼イベントに参加してきました。
作中で登場した長良川鉄道に乗って「のうりん」の舞台を訪ねるというものです。
出発地の美濃太田に着いたらヒロイン林檎ののぼりがお出迎え…と思ったら、コレ何とファンの方(のぼりの後ろにいる方)のお手製!しかもツアー参加者でもなくただ賑やかしに来ただけ!
更に目的地である相生駅では先回りして別ののぼり(コレも自作!)を構えて待っている有様!何というワザマエ!
ツアーの方は原作者白鳥士郎さんが思いのほか物腰の丁寧な方でツアコンでもある長良川鉄道の職員の方の拙い部分をフォローをしたり参加者の方たちとフランクに雑談したり質問に答えたりしてくれてこういった場に慣れてらっしゃるような感じでした。私も持参した原作本にサイン頂いた以外にも結構お話を伺えて非常に楽しかったです。
出発地の美濃太田駅と目的地の相生駅には「のうりん」のパネルが。驚いたのはこのパネルが設置されたのは何とアニメ化されるよりも前。長良川鉄道の本気のプッシュぶりがうかがえます。
このツアーでもツアコンの方が手作りのしおりを用意してらっしゃったり、お弁当の箸袋が「のうりん」仕様になっていたりと頑張っておられました。
こんばんは、小島@監督です。
しかしアニメのロケハンが最初に長良川鉄道周辺を取材したのが2年も前だったというのには正直驚きました。思った以上にアニメはどっしり準備を重ねた企画だったんですね。
さて、すでに長めになってますがやっぱりやります映画の話。今回の映画は「かしこい狗は、吠えずに笑う」です。
ブルドッグの様な容姿ゆえに苛められていた熊田美沙(mimpi*β)と可愛らしい容姿ゆえに妬まれていた清瀬イズミ(岡村いずみ)。共に孤独を抱えた2人はやがて惹かれあい親密になる。素朴な友情が続くかに思われたが、ある事件をきっかけに2人の関係は一変する。
製作費何と150万円!超低予算で製作されながら日本を含め世界各地のフィルムフェスで称賛されたインディーズ映画です。
ほんのり百合っぽい女子高生の友情が描かれていると思わせて一転サイコホラーへとシフトチェンジ。しかし急転直下で作風が変わるというわけでもなく前半からすでに軋むような不協和音を忍ばせつつ、「破綻」の瞬間一気に軋みが表に出るその構成が見事。
繊細な映像や小道具の使い方など、セリフ以外で少女2人の心情表現を支える部分が充実しているのも良いですね。
さすがに低予算を隠せないチープなシーンが散見されたり、演出がやや技巧に走り過ぎるきらいがあったりするものの、これが監督渡部亮平氏の初作品とは思えぬ見事な出来栄えです。
このみずみずしい感性の奔流をできれば多くの人に味わって欲しいところですが、いかんせん各地ミニシアターでの限定上映かフェスでのイベント上映でしか観られない状況なのが残念なところです。ソフト化の目途すら立ってない辺りインディーズ映画の哀しさという所でしょうか。
それでもどこかでこのタイトルを見かけたら、チェックしてみて欲しいですね。
作中で登場した長良川鉄道に乗って「のうりん」の舞台を訪ねるというものです。
出発地の美濃太田に着いたらヒロイン林檎ののぼりがお出迎え…と思ったら、コレ何とファンの方(のぼりの後ろにいる方)のお手製!しかもツアー参加者でもなくただ賑やかしに来ただけ!
更に目的地である相生駅では先回りして別ののぼり(コレも自作!)を構えて待っている有様!何というワザマエ!
ツアーの方は原作者白鳥士郎さんが思いのほか物腰の丁寧な方でツアコンでもある長良川鉄道の職員の方の拙い部分をフォローをしたり参加者の方たちとフランクに雑談したり質問に答えたりしてくれてこういった場に慣れてらっしゃるような感じでした。私も持参した原作本にサイン頂いた以外にも結構お話を伺えて非常に楽しかったです。
出発地の美濃太田駅と目的地の相生駅には「のうりん」のパネルが。驚いたのはこのパネルが設置されたのは何とアニメ化されるよりも前。長良川鉄道の本気のプッシュぶりがうかがえます。
このツアーでもツアコンの方が手作りのしおりを用意してらっしゃったり、お弁当の箸袋が「のうりん」仕様になっていたりと頑張っておられました。
こんばんは、小島@監督です。
しかしアニメのロケハンが最初に長良川鉄道周辺を取材したのが2年も前だったというのには正直驚きました。思った以上にアニメはどっしり準備を重ねた企画だったんですね。
さて、すでに長めになってますがやっぱりやります映画の話。今回の映画は「かしこい狗は、吠えずに笑う」です。
ブルドッグの様な容姿ゆえに苛められていた熊田美沙(mimpi*β)と可愛らしい容姿ゆえに妬まれていた清瀬イズミ(岡村いずみ)。共に孤独を抱えた2人はやがて惹かれあい親密になる。素朴な友情が続くかに思われたが、ある事件をきっかけに2人の関係は一変する。
製作費何と150万円!超低予算で製作されながら日本を含め世界各地のフィルムフェスで称賛されたインディーズ映画です。
ほんのり百合っぽい女子高生の友情が描かれていると思わせて一転サイコホラーへとシフトチェンジ。しかし急転直下で作風が変わるというわけでもなく前半からすでに軋むような不協和音を忍ばせつつ、「破綻」の瞬間一気に軋みが表に出るその構成が見事。
繊細な映像や小道具の使い方など、セリフ以外で少女2人の心情表現を支える部分が充実しているのも良いですね。
さすがに低予算を隠せないチープなシーンが散見されたり、演出がやや技巧に走り過ぎるきらいがあったりするものの、これが監督渡部亮平氏の初作品とは思えぬ見事な出来栄えです。
このみずみずしい感性の奔流をできれば多くの人に味わって欲しいところですが、いかんせん各地ミニシアターでの限定上映かフェスでのイベント上映でしか観られない状況なのが残念なところです。ソフト化の目途すら立ってない辺りインディーズ映画の哀しさという所でしょうか。
それでもどこかでこのタイトルを見かけたら、チェックしてみて欲しいですね。
4月も下旬に差し掛かり、春の新番組が概ね出揃った感じです。
「ジョジョ」「ラブライブ」と言った鉄板を除いてざっと1、2話を観て印象に残ったのは「ハイキュー!」ですね。特に第1話は初回に求められる全てが最高水準に揃ったほぼパーフェクトな出来栄えで、いやでも続きが気になります。
他にもクセの強い作風が目を引く「ピンポン」や出演声優の多くがアイマス声優な「悪魔のリドル」あたりが印象に残りましたね。
でも何と言っても今期最大のジョーカーは「暴れん坊力士松太郎」!まだご覧になっていない方はあの衝撃を是非!毎週日曜朝6時半からテレビ朝日系列で放送中!
こんばんは、小島@監督です。
それにしても木曜深夜の密集ぶりは何とかならないものでしょうか。
さて、今回の映画はGW映画の定番タイトルの新作、「名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)」です。
鈴木園子の招待で東都ベルツリーのプレオープンにやってきたコナン達。展望台からの絶景に目を輝かせる一行。
そのさなかコナンは外国人夫婦に中古物件を高値で売りつけようとしている中年男性を見かける。
その時遠くのビルの屋上で何かが瞬いた。次の瞬間、銃弾が展望台の窓ガラスを突き破り男性に命中、即死した。
超長距離からの精密な狙撃にコナンは黒の組織の可能性を感じ、狙撃犯の追跡を開始する。
シリーズ第18作目となる今作は、スティーブン・ハンター(代表作に「極大射程」など)の小説を思わせるスナイパーを巡るサスペンス。
ジョディ・スターリング、ジェイムズ・ブラック、アンドレ・キャメルのFBIトリオに加え沖矢昴、世良真純が劇場版に初登場します(FBIトリオは「ルパンVSコナン」にもちょっとだけ登場してますがこっちの方では初めて)。
冒頭の狙撃事件とその犯人を追跡する序盤から「犯人は誰か」と同時に「次の狙撃地点」を探す捜査が中心になる中盤、そしてそこまでに張った伏線が集約する終盤と、物語の組み立て方が全体的にハリウッド映画に近い雰囲気なのが特徴です。
犯人が狙撃犯である事やFBIが絡む事に説得力を持たせるため…なのかどうかは分かりませんが、今回レギュラー陣を除いた主要人物の大半が米退役軍人で構成され、会話の大半が英語(もちろん日本語字幕付き)で展開されるというコナン映画としては異色の構成もその洋画のような雰囲気に拍車をかけています。
人間構成も異色なら物語の方も異色で、次第にその動機と共に明らかにされる犯人の「覚悟」はこれまでのコナン映画には無かった類いのもので、恐らくこれがハリウッド映画だったならば狙撃犯の方をこそ主役としていかにその目的を完遂するかを主眼とした物語になっていた事でしょう。
監督は前作に引き続き静野孔文が担当。そのため要所要所で激しいアクションを展開します。激しいというか最早超人的と言って良いこのアクションシークエンスは監督の持ち味と言うべきもので、スクリーンでそのダイナミックぶりを楽しんでほしい所ですね。「シリアスな笑い」と紙一重のような気がしなくもないですが(笑)
伏線の張り方とその集約のさせ方が実に巧みなのでアニメ映画としてより上質のサスペンス映画として人に薦めたいこの作品ではありますが、やはりここは是非ファンの方にこそ観に行って欲しい所。場内が本当にざわついたラストシーンの衝撃が凄いので、「どのみち来年の4月になればTV放送されるだろ?」とか思わずに時間を捻出して絶対に見逃さないでほしいですね。あの「ざわっ」を場内の観客と共有できる事だけでも映画館に足を運ぶ価値はありますよ。
「ジョジョ」「ラブライブ」と言った鉄板を除いてざっと1、2話を観て印象に残ったのは「ハイキュー!」ですね。特に第1話は初回に求められる全てが最高水準に揃ったほぼパーフェクトな出来栄えで、いやでも続きが気になります。
他にもクセの強い作風が目を引く「ピンポン」や出演声優の多くがアイマス声優な「悪魔のリドル」あたりが印象に残りましたね。
でも何と言っても今期最大のジョーカーは「暴れん坊力士松太郎」!まだご覧になっていない方はあの衝撃を是非!毎週日曜朝6時半からテレビ朝日系列で放送中!
こんばんは、小島@監督です。
それにしても木曜深夜の密集ぶりは何とかならないものでしょうか。
さて、今回の映画はGW映画の定番タイトルの新作、「名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)」です。
鈴木園子の招待で東都ベルツリーのプレオープンにやってきたコナン達。展望台からの絶景に目を輝かせる一行。
そのさなかコナンは外国人夫婦に中古物件を高値で売りつけようとしている中年男性を見かける。
その時遠くのビルの屋上で何かが瞬いた。次の瞬間、銃弾が展望台の窓ガラスを突き破り男性に命中、即死した。
超長距離からの精密な狙撃にコナンは黒の組織の可能性を感じ、狙撃犯の追跡を開始する。
シリーズ第18作目となる今作は、スティーブン・ハンター(代表作に「極大射程」など)の小説を思わせるスナイパーを巡るサスペンス。
ジョディ・スターリング、ジェイムズ・ブラック、アンドレ・キャメルのFBIトリオに加え沖矢昴、世良真純が劇場版に初登場します(FBIトリオは「ルパンVSコナン」にもちょっとだけ登場してますがこっちの方では初めて)。
冒頭の狙撃事件とその犯人を追跡する序盤から「犯人は誰か」と同時に「次の狙撃地点」を探す捜査が中心になる中盤、そしてそこまでに張った伏線が集約する終盤と、物語の組み立て方が全体的にハリウッド映画に近い雰囲気なのが特徴です。
犯人が狙撃犯である事やFBIが絡む事に説得力を持たせるため…なのかどうかは分かりませんが、今回レギュラー陣を除いた主要人物の大半が米退役軍人で構成され、会話の大半が英語(もちろん日本語字幕付き)で展開されるというコナン映画としては異色の構成もその洋画のような雰囲気に拍車をかけています。
人間構成も異色なら物語の方も異色で、次第にその動機と共に明らかにされる犯人の「覚悟」はこれまでのコナン映画には無かった類いのもので、恐らくこれがハリウッド映画だったならば狙撃犯の方をこそ主役としていかにその目的を完遂するかを主眼とした物語になっていた事でしょう。
監督は前作に引き続き静野孔文が担当。そのため要所要所で激しいアクションを展開します。激しいというか最早超人的と言って良いこのアクションシークエンスは監督の持ち味と言うべきもので、スクリーンでそのダイナミックぶりを楽しんでほしい所ですね。「シリアスな笑い」と紙一重のような気がしなくもないですが(笑)
伏線の張り方とその集約のさせ方が実に巧みなのでアニメ映画としてより上質のサスペンス映画として人に薦めたいこの作品ではありますが、やはりここは是非ファンの方にこそ観に行って欲しい所。場内が本当にざわついたラストシーンの衝撃が凄いので、「どのみち来年の4月になればTV放送されるだろ?」とか思わずに時間を捻出して絶対に見逃さないでほしいですね。あの「ざわっ」を場内の観客と共有できる事だけでも映画館に足を運ぶ価値はありますよ。