ちゅうカラぶろぐ


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昨日ちゅうカラメンバーも出演した「Freedom Festival」へ行ってきました。
アマチュアユニットの対バンだけではなくDJのプレイやスペシャルゲストとして谷本貴義・高取ヒデアキ・松本梨香を招いてのライブもあるイベントです。
voda☆poneさんがヴォーカルを務めるバンド「おいでやすおこしやす」とちゅうカラの混成ユニットを始めアマチュアユニットのブロックでは様々なスタイルのパフォーマンスを楽しみ、DJのブロックではストレートに曲にノリ、スペシャルゲストのステージでは本物の凄みを体感しと非常に充実したイベントでした。
個人的に高取ヒデアキさんと松本梨香さんの生歌聴くのは初めてだったのでキョウリュウジャーやらポケモンやらもうイチイチテンション上がりっぱなしでした。
特に谷本貴義さんが療養中のために出演をキャンセルした和田光司さんの代わりにとカバーした「Butter-fly」は会場のボルテージの高まりを含め昨日のイベントの白眉とも言えるパフォーマンスでした。
3人とも観客との近い距離感をとても楽しんでいたようで、「アンコールを用意してなかったけど谷本さんのHDDにたまたまカラオケトラックが入っていた」のと「たまたまアマチュアの方が歌詞カードを用意してパフォーマンスしてた」ことで、ゲスト3人と観客全員で「ペガサス幻想Ω」を歌うというステージの締め括りは結果的に昨日のイベントらしい幕引きだったなと思います。

イベント全体を通した印象として、「曲にノる」「自分で歌う」「プロのパフォーマンスを堪能する」「居合わせた方々と交流する」と、アニソンへの「好き」を率直かつ素朴に表現できる場で楽しく面白いイベントでした。開場が30分ほど遅れて特にイベント序盤が押せ押せになってしまった事など改善点は多々あるでしょうが、あの素朴さは失わないで欲しいですね。

こんばんは、小島@監督です。
何気にアイマスのコピーユニットやそれ目当てに来た方と名刺交換も出来てアイマスP的にも充実した時間でした(笑)

さて、今回の映画は「僕たちの家に帰ろう」です。

中国北西部、「河西回廊」と呼ばれる地域でその家族は暮らしていた。
両親が放牧する土地を求め奥地の草原に移住しているため、兄バーテル(グオ・ソンタオ)は祖父(バイ・ウェンシン)の元で暮らし、弟アディカー(タン・ロン)は学校の寄宿舎で生活していた。
バーテルはアディカーが母の愛情を独占してると思い込み、アディカーはバーテルばかりが両親の期待を一身に浴びていると感じ、互いの仲は良くない。
ある夏の始め、祖父は病死した。そして夏休みが始まっても父が迎えに来なかった事からアディカーは拗ねるバーテルを何とか説得し父母の元へと帰るため、2人きりの旅に出た。

中国北西部の河西回廊で現在約14,000人ほどしかいないと言われる少数民族ユグル族。そのユグル族の2人の兄弟が両親の元へ帰るまでの旅路を描いた作品がこの「僕たちの家に帰ろう」です。
丹霞地形や馬蹄寺石窟などの北西部の峻嶮で荘厳な風景が物語をより奥深く彩って行きます。

嫉妬心や八つ当たりなど、どこにでもある等身大の兄弟間のいさかいが軽く命に関わるトラブルにもなりうるほど険しい2人の旅の途中で描き出されるのは決して兄弟の心の機微だけではありません。
人々が全て移住してしまって廃村になった集落、今はもう読める者すらほとんど絶えてしまった文字や原語で綴られた壁画など、移りゆく時代の中で滅んでいったユグル族の消え入りそうな足跡も同時に映し出していくのです。
この映画を観た後ユグル族について少し調べてみましたが、現在の甘粛省あたりにかつて王国を築き唐王朝すらも脅かすほどの実力を誇っていました。しかし11世紀半ばに西夏タングート族に撃滅され以降は衰退の一途をたどる事になってしまったそうです。

今はもう滅びを待つばかりになってしまった民族や文化への哀惜、大地への素朴な敬慕を蹂躙する事を代償に発展していく現状への憤り、その潮流は容易く止められるものではない事への諦念、その狭間でこのような生き方をしている者たちがいるのだということを知って欲しいという祈り、それら全てが複雑に織り込まれたような印象を持つ作品です。
淡々とした作品ではありますが、観る価値のある映画です。もし機会ができたら是非ご覧になってみて下さい。

それにしても最近今池と縁が深くなってきたなぁ…(笑)

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この連休を利用して、ここ最近の懸案事項のいくつかを片付けようと思い、そのうちの一つであるタブレット君を遂に導入しました。
購入したのは「iPad mini4」君です。いや~画面綺麗だな~(笑)
タブレット自体買うのが初めてなので先ずは慣れるために色々やってます。慣れてきたら一度そっちからブログをアップするのを挑戦してみるのも良いかも。

こんばんは、小島@監督です。
そうそうもちろん「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ」も早速ダウンロードしましたよ!やるぜ~ガンガンやるぜ~(笑)!

さて、今回の映画は「ピクセル」です。

1980年代、NASAは外宇宙探査機に地球外知的生命体へ向けたメッセージを搭載した。その中には当時産声を上げたばかりのビデオゲームに熱狂する子供たちの姿を収めたビデオもあった。ところがその映像を受け取った宇宙人はあろうことかそれを地球からの宣戦布告と勘違いし、その攻撃性の塊である姿、すなわちアーケードゲームのキャラクターの姿になって地球に攻撃を開始する。
グアム空軍基地を壊滅させたのが「ギャラガ」である事に気付いた大統領ウィル・クーパー(ケヴィン・ジェームズ)は、親友でありかつて天才ゲーム少年であったサム・ブレナー(アダム・サンドラー)を人類最後の希望として呼び寄せるのだった。

粗筋や予告編からほとんどの方が察した事でしょう「あ、これはボンクラ映画だ」と。その通りです(笑)
しかも監督は「ホーム・アローン」や「ハリー・ポッターと賢者の石」のクリス・コロンバス、主演はアメリカを代表するコメディ俳優のアダム・サンドラーと、もう鉄板です。

見るからにおバカな映画ですが、ある意味主役とも言えるゲームキャラクター達のドット画を活かしたビジュアルと言い映像面に手抜かりはありません。私が観たのは2Dの方ですが、かなり極端に遠近感を強調しているシーンもあり、3Dで鑑賞した方がより楽しめるかもしれません。

物語は負け犬と呼ばれた人たちがかつて自分を輝かせてくれたその技術で世界を救うための戦いに挑むという、ありがちといえるほどに分かりやすいプロットにアクの濃いキャラクター達で実にノー天気に楽しめるエンターテインメントです。ただ全体的に「観たまんま」なので深読みする楽しさのようなものはほとんど無いため、そういう楽しみは期待しないようにしましょう(笑)

誰が観ても楽しめる分かりやすい作品ですが、作中登場する「パックマン」「ドンキーコング」「ギャラガ」などのゲームをプレイした経験があればより楽しめます。
そして何より楽しめるのはテレビゲームが初めて新しい「遊び」として目の前に現れた80年代前半の熱気を体感した経験を持つおっさん達です。はっきり言ってこの映画はその頃の少年たちが一度は夢見たであろうことをハリウッドが全力で具現化してくれたような映画です。とっくに錆びついたと思ってた古い引き出しが開くような感じとでもいいましょうか、一種のノスタルジーをまとった昂揚感があとからあとから湧き起こってきます。みんなでワイワイ観るのに向いている作品ではありますが、ファミコン直撃世代は独りで噛み締めるように観るのも乙なものですよ。お好みのスタイルで楽しんでください。

そうそう、ご鑑賞の際にはぜひパンフレットも購入を。作中登場した全タイトルの解説が載っていたり80年代のアーケードゲームクリエイターたちや「ゲームセンターあらし」の作者すがやみつる氏のインタビューが掲載されていたりと内容盛りだくさんでかなり読めますよ。

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昨日の歌会に参加された皆さん、お疲れ様でした。
個人的には7月5日以来の歌会参加だったのですが、正直2か月ぶりというより半年近くブランクを空けたような気分で、どんだけこの2か月ぎっちぎちの生活送ってたんだと一人苦笑してました。
カラオケ自体その2か月前以来だったので昨日はだいぶ飛ばしました。ええ、同じ部屋にいらした方々はもちろん何となくお邪魔したところでもノーブレーキ気味で何だかすいませんでした。

こんばんは、小島@監督です。
「発散」とはこういう事を言うのではという昨日の私。飢えてた、あの感じに飢えてた(笑)

さて、今回は映画の話ではなくライブの話。それも今回は珍しくアニメは全く関係ありません。
先日「名古屋JAZZ TOKYO JAZZ CIRCUIT 2015 in 名古屋」を観に行ってきました。
副題になってる「TOKYO JAZZ CIRCUIT」って何さ?という所から先ず説明しますと、2002年より毎年8月~9月頃に東京国際フォーラムをメイン会場にして(2003年までは味の素スタジアム、05~06年は東京ビッグサイトがメイン会場だった)国内外の一級アーティストを招いて行われる「TOKYO JAZZ」というジャズのフェスティバルがあり、ジャズフェスとしてはアジア最大級の規模を誇ります。
ジャズ以外のジャンルからもアーティストを招く事もあり、かつてはTOTOやチャカ・カーン、ユッスー・ンドゥールが出演した事も。
そして「TOKYO JAZZ CIRCUIT」とはそのTOKYO JAZZの一環で東京を飛び出し日本各地の会場で開催されるライブステージをそう呼称します。

名古屋でのステージは二部構成。
まず第1部はエスペランサ・スポルディング。
2011年のグラミー賞で新人賞を獲得したアーティストで、オバマ大統領直々の招聘でノルウェー・オスロでのノーベル賞授賞式でパフォーマンスを行った実績があります。
名前をうっすら聞いた事があった程度でどんな音楽やるのかすら全く知らなかったのですが、ギター、ベース、ピアノ何でもござれのオールマイティーさにまず驚き、華奢な見た目してるのにパワフルなアドリブを聴かせてくれるギタープレイに驚き、柔らかで透明感のあるヴォーカルで紡がれるハイスピードなスキャットに驚きました。
約1時間ほどのステージでしたが、その中で起承転結のあるストーリー性を感じさせるセットリストと舞台演出を観るにディレクションのスキルも高そうです。
良く知らないアーティストだったので期待も何も無かったのですが、こういう出会いが待っているのもフェスの楽しさという所ですね。

そして第2部はトランペット日野皓正、ギター:ラリー・カールトン、ピアノ大西順子、ベース:ジョン・パティトゥッチ、ドラム:カリーム・リギンスという超大物メンバー達によるスペシャルセッションです。
分かる方なら分かっていただけると思うのですが、豪華なんてモンじゃないメンツです。先ず日野皓正は1960年代後半から日本を代表するジャズ・ミュージシャンとしてあり続け、日本人として初めて名門ブルーノートレーベルと契約した人物ですし、ラリー・カールトンはジョン・レノンやクインシー・ジョーンズとも共演した経験を持ち、グラミー賞受賞も実に4回、他のメンバーも燦然たる経歴の持ち主ばかりです。
「オーラ」とはこういうものをいうのでしょう、パフォーマンスの最中は本当に光が見えそうなほどのパワーにただただ鳥肌立ちっぱなしで聴き入ってました。正直なところ、こちらの方はあまりに夢心地過ぎて上手い感想が出ません。

ここ数年、ライブというとアイマスを筆頭にアニメ系の物ばかり観覧していた反動でしょうか、自分で思っていた以上にこういう本格派のライブに飢えていたようです。

皆さんもいろんなライブに行かれると思いますが、「超一流」と言われるアーティストのライブに行ける機会がもしもできたならその時は迷わず行くと良いですよ。その数時間の経験がまたアニメを観る時、声優やアイドルのライブを観る時に一歩深い位置でものを観れるようにしてくれているはずです。「本物」に触れるというのはただそれを堪能する以上の価値があります。もしも今アニメや声優・アイドルのライブに「飽き」や「倦み」のようなものを感じているなと思う瞬間があるなら、時にはこういうアプローチをとってみるのも大事だと思いますよ。

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悔しい事にシニアワインアドバイザー一次試験で落第…!敗因はもう重々理解しているのでコレをバネに来年リベンジします。負けっぱなしじゃ終われねぇ!
更に残念ながら買えませんでした「メタルギアソリッド5」(苦笑)。ぶっちゃけ夏場に「予約する」というところに意識が回らなかったツケというか。いくら忙しかったとはいえまさかここをしくじるとは。先週は何だかいろいろ冴えない一週間でした…
…と嘆いていたら思わぬ救いの手が!ありがとうハイルさん!
今度の歌会に代金を忘れないようにしなきゃ。

こんばんは、小島@監督です。
ところで入手できなかった腹いせってワケでもないですが、ここ数日フッと始めたゲームはゲームアーカイヴスからVitaちゃんにダウンロードした「パラサイト・イヴ」。「メタルギアソリッド」1作目と同年にリリースされたタイトルですが特に関連付けたワケではありません。何となくです(笑)。主人公のAyaさんがとてもエロい。

さて、今回の映画は「ナイトクローラー」です。

深夜のロサンゼルスで窃盗を繰り返しながら生きる男ルイス・ブルーム(ジェイク・ギレンホール)は、ある夜偶然に交通事故の現場に遭遇する。そこでルイスは事故現場でカメラを回す男たちを目撃した。彼らは事件や事故を専門的に扱うパパラッチでありその映像が金になると知ったルイスはカメラを手に入れ深夜の街を徘徊するようになるのだった。

タイトルになっている「ナイトクローラー」とは「夜に這い回る者」の意味の通り深夜の街を移動しながら事故や事件の映像を収めるパパラッチの事をそう呼ぶそうです。
人の死に目を「売れるか売れないか」「売れるとしたらいくらになるか」だけで判断しその映像を撮影する様は明らかに一般のそれとは違う「ルール」と「モラル」で生きている存在と言えるでしょう。
聞けばアメリカには「Ambulance chaser」という救急車を見つけるとそれを追って病院まで付いて行き事故の被害者に損害賠償請求を勧誘する弁護士、というのがいるそうでおちおち被害者にもなれないですね…(苦笑)

話を映画の方に戻しましょう。
偶然に「ナイトクローラー」の存在に気付いてそこに稼げる可能性を見出したルイスはそれで稼げるようになるために、また「稼げる画」を撮るためにあらゆる手段を講じていき、少しずつ倫理や理性の境界線を踏み外していきます。
この映画が何より「怖い」のはそうなって行く事、以上にその決断に迫られた時に「一切ためらわない」ルイスの姿こそ恐ろしく感じます。
そしてそのルイスを演じるジェイク・ギレンホールが素晴らしくコワイです。何せ最初から最後までずっと目が据わってます。いくら演技とは言えあんな目ができるとは。それが簡単に「境界線」を踏み越えて行く様はヘタなホラー映画より背筋が寒くなってきます。

ただその「怖さ」が同時にこの映画の最大の魅力とも言えます。「迷わない」「ためらわない」ルイスのキャラクターはある意味ダークヒーロー的であり、ルイスが業界内でのし上がって行く姿に奇妙なカタルシスを覚える方も多いハズです。
最後にこの映画が辿り着く地点はその極致で、衝撃的というよりはこちらを大きく揺さぶってくる感じできっと強烈な印象を残してくれることでしょう。この映画を手掛けたダン・ギルロイは脚本としては「リアル・スティール(2011年製作)」などの実績がありますが監督としてはこれが初めての作品だそうで、それでこれだけ切れ味鋭い作品を撮れるのだから恐れ入ります。

怪しさと鋭さが同居した妖刀のような魅力を持つこの作品、賛美するか嫌悪するかは人それぞれでしょうがきっと忘れ難い作品になるはずです。好評を得て公開館も増えているようです。興味がおありの方は是非劇場で。コレはきっと逃げ場の無い場所で観た方が楽しい映画ですよ(笑)

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今年の夏は仕事だ試験だで大変だった事もあり、今期始まったアニメで観てるのは自分にとってマストである「アイドルマスターシンデレラガールズ」と「プリズマ☆イリヤツヴァイヘルツ!」以外では「城下町のダンデライオン」だけという状況で、早い話試験が終わったらちょっと手持ち無沙汰になってしまいました(苦笑)
ここぞとばかりに積みゲーの消化にかかろうかなとも思いましたが今週は「METAL GEAR SOLID5:THE PHANTOM PAIN」という超大物が控えているのでウカツに大作ゲーを始めるのも気が引けるので敢えてそれもせず、積みDVDやBlu-rayをまったり消化している日々。そんな中で観た海外ドラマ「ブレイキング・バッド」が最近のヒット。
癌を患ってると知った生真面目な化学教師が余命ある内に家族に金を残そうと悪事を働き始める、という粗筋でコレが滅法面白い。次第に善悪の境界線を踏み越えて行こうとする男の姿に目が離せなくなります。

こんばんは、小島@監督です。
え、何故唯一追ってるのが「城下町のダンデライオン」なのかって?主演が花澤香菜だったからですよ。疲れた体に良く効くのでね(笑)

さて、今回の映画は「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 前編」です。

100年以上前、それまで築かれていた文明は突如現れた巨人たちによって崩壊した。残された人間たちは必死の思いで築き上げた3重の壁を最後のよりどころにその内側でひっそり暮らす事を余儀なくされていた。
その壁を苦い目で見上げるエレン(三浦春馬)は外の世界に憧れを抱く。そんなエレンを幼馴染のミカサ(水原希子)とアルミン(本郷奏多)は心配になりながらも見守っていた。
そんな時、壁に衝撃が走る。大地を震わせるほどの轟音と共に、壁を凌駕するほどの大きさを持つ巨人が現れたのだった。

ここ2,3年で一大ムーブメントを巻き起こしたと言って良い「進撃の巨人」、その実写版が8月から9月にかけて2部作で公開です。
公開からこっち実に賛否両論、というか否の方が目立つ感じですが、「さもありなん」と思うと同時に決して見どころがまるで無い映画でもなかったよ、というのが私の感想です。

序盤の巨人襲撃シーンを筆頭に、映画全体として怪獣映画とホラー映画を足して2で割ったような雰囲気です。下品になりすぎないギリギリの描写に抑えてはいるものの結構遠慮無く人間を食べまくるので人によってはトラウマ必至。ただこれくらいのトラウマならむしろ映画好きになるきっかけにもなりうるのでPG-12レーティングですが積極的に子供が見せちゃってもいいんじゃない?って気もしますね。
全体的に往年の特撮映画のテイストが強いのでかつての特撮映画が好みの方は結構ハマるビジュアルしているんじゃないでしょうか。

反面ストーリーは今一つです。原作者も少なからず関与しているらしいですが、キャラクター達がセリフを能動的に喋ってるという感じがせず、何と言うか「物語というレールに強引にキャラクターを乗せて走らせてる」ような印象を受けました。数人を除いて大半がオリジナルキャラクターで展開する物語ですが、シングルマザーで子供の養育費の為に兵団に入隊したヒアナ(水崎綾女)や巨人すら投げ飛ばすほどの怪力を持つサンナギ(松尾諭)などなかなか興味深い人物が登場するにもかかわらず全体が上滑りしてるように感じられるのが残念です。

そんな中にあって一人強烈に目を引く人物がいます。それは石原さとみ演じるハンジ。原作でも研究意欲全開の理系女子なキャラですが、石原さとみのキレッキレの演技が半端無いインパクトで、彼女がオンスクリーンしている間はどうしてもそっちに目が行ってしまいます。この映画で唯一掛け値なしに評価できる点で、彼女見たさに後編も観に行ってしまおうかと思えてしまうくらいです。

漫画原作の実写化する事のハードルの高さを改めて突き付けてしまうような作品ではありますが、気楽に観られて話のネタには丁度良い1本なので、時間と興味がおありの方は是非この機会に。後編は9月19日より公開です。

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まさに本日、一つ資格試験を受けてきました。
受験したのは現在所持してる「ワインアドバイザー」の上級資格「シニアワインアドバイザー」です。アドバイザー資格取得から3年などのいくつかの条件を満たすと受験できるようになる資格で、早い話がクラスチェンジの為の試練を受けようってワケですよ。
手応えは…正直今一つ。昨年までより格段に難しくなった問題に食らいつくのが精一杯。合格ラインに達してる自信がまるでありません。さすが上級資格、いろいろ容赦が無いぜ…!

こんばんは、小島@監督です。
ま~とにかく最近一番の懸案事項が終わってひと段落したので遊びます。ええ遊んでやります!メタルギアソリッドの新作も控えてるしね!今回前回と歌会にも不参加でしたが次回は必ず行きますぞ!

さて、今回の映画は「BORUTO NARUTO THE MOVIE」です。

忍界大戦から十数年後、ナルト(声・竹内順子)は七代目火影となっていた。里を治める者として多忙な日々を送るナルトは私生活では妻ヒナタ(声・水樹奈々)と一男一女に恵まれるもののなかなか家庭を顧みる事が出来ずにいた。そのためアカデミーを卒業し下忍として活動する息子ボルト(声・三瓶由布子)との間にも溝ができつつあった。
そんなある日、ボルトの妹ヒマワリ(声・早見沙織)の誕生日を迎えたがその日もナルトは帰宅する事はなくボルトは怒りを爆発させる。そこに来客が訪ねてきた。その人物がかつて父の好敵手だったサスケ(声・杉山紀彰)と知ったボルトは、父を見返すためサスケに弟子入りを頼みこむのだった。

日本を代表する超長期シリーズとなった「NARUTO」、その劇場版最新作はボルトたち新たな世代と親となったナルトたちの物語が描かれます。

この映画の大きな魅力は非常に優れた脚本です。思春期を迎え父親に対し複雑な感情を向けるボルトと、親がいなかった事も影響しているのでしょう、そんな息子にどう接していいか分からずにいるナルトを物語の軸に置き、実に骨太な物語を展開します。
息子との距離感に悩むナルトだけでなく、そんな二人を見守るヒナタやシカマル(声・森久保祥太郎)、頼み込まれて半ば強引にボルトに師事される事になるサスケも冷徹そうに見えて子供達へ向ける眼差しが暖かく、かつての少年たちが成長し今まで親や師匠から受け継いできたものを今度は次世代へと受け継ぐ番になったのだということを描出し、シリーズのファンはそれだけで胸が熱くなることでしょう。
「受け継ぐ」という点から言えばまず人物の名前からそうで、今回の主人公というべきボルトもナルトと1文字違いである事はもちろんかつて忍界大戦の際にナルトを庇って死んだヒナタの兄ネジの名を想起させてくれますし、そのナルトが師である自来也から伝えられた父ミナトが編み出した技・螺旋丸を今度はサスケを介してボルトへと伝わって行きます。この「継ぐ」「繋ぐ」が物語の中に通奏低音としてあり続ける事で、この映画は非常に味わい深いものになりました。

また、超長期シリーズの強みというべきか、「発端も経過も見せずに結果だけしか呈示していないのにその時何が起こったか分かる」シーンというのがあるのも凄い所。そのシーンを詳細に描けば山場は一つ増えたかもしれませんが代わりに物語のリズム感が崩れてしまいダレが生じてしまっていたところでしょう。こういうところを見誤らなかった、というのも作品の質を上げるのに貢献しています。

もちろんアニメーションとしての面白さも特筆すべき要素の一つです。繊細な感情が交錯するシーンは端正に、激しいアクションが展開するシーンはどこまでもダイナミックに、メリハリの効いた作画と工夫に満ちたアクションが全編に亘って楽しめます。この辺り、キャラクターデザインと総作画監督を務めた西尾鉄也を始め、松本憲生や桝田浩史、清水義治、黄瀬和哉、山下宏幸ら実力派アニメーターたちの技巧の競演といったところでしょうか。単純に「よく動くアニメ」が観たい!という人にもこの作品は打ってつけです。

「新世代開幕プロジェクト」と銘打ってる割に物語の比重はむしろナルト達の方なのでどちらかと言えば「NARUTO」のエピローグとして観る方が正解のような気もしますが、それでもこの映画だけで既にボルトたち新世代のキャラクター達に愛着を持たせることに成功してるのでいつか彼らの物語の続きも観てみたいですね。

原作者が大きく関与したからと言って必ずしも作品の質が良くなるとは限らないのが映像化の難しい所ですが、こと今作に限って言えばそれは大成功です。物語にしても映像にしても紛れも無く一級品と言って良い逸品で、NARUTOファンはもちろん馴染みは薄くてもちょっとでも気になった方ならきっと楽しませてくれる面白さに満ちています。
私、自信を持ってお薦めしたい!きっと充実した時間を過ごせますよ。

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今年のお盆休みは珍しく4連休になったのですが、資格試験直前ということもありひたすら家にこもって勉強してました。そうでなければ夏コミとかなーなライブとか行きたい所やりたいことたくさん!来年は、来年は遊んでやる…!というか何とか一発合格して遊べる状況を作ってやる…!

こんばんは、小島@監督です。
ま、そうは言っても1日だけは映画観に出掛けたりしたんですけどね!何ぼ試験直前と言っても4日も家に閉じこもってられなかった、というのもありますがどうしても観ておきたかった映画があったもので。

さて、今回の映画はそのどうしても観たかった一本、「野火」です。

大戦末期、フィリピン・レイテ島戦線に送られた田村(塚本晋也)は、肺を病んでしまった事から野戦病院に送られた。しかし野戦病院は負傷した兵で一杯で食料も足りないため病人の入る余地は無かった。
病院の外には田村と同じように行き場を失くした傷病兵たちがたむろしていた。その中で田村に声をかけてきたのは足を負傷した安田(リリー・フランキー)とその子分とも言える永松(森優作)だった。僅かな芋を巡って殺伐とする空気に辟易しながらも、人と群れる事で安心して眠りについた田村だったが、その夜病院が空爆される。辛うじて生き延びた田村達だったが、散り散りとなってジャングルをさまようことになる。

戦後70年という今年、太平洋戦争を回顧するプログラムが非常に多く作られています。映画にしても現在「日本のいちばん長い日」「ソ満国境15歳の夏」が公開中ですし、今後も「氷川丸ものがたり」などが公開を控えています。
そんな中にあってもひときわ異彩を放っていると言えるのがこの「野火」です。

原作は「俘虜記」「将門記」などで知られる大岡昇平が1952年に発表した小説です。
作者のフィリピンでの戦争体験をベースに書かれた「野火」は、部隊からも野戦病院からも追い出され、ジャングルをさまよい、極限とも言える孤独と飢えの中で自身の内に湧き起こる人肉食への欲求と狂気に苛まれる男の姿を描きます。
1959年には監督市川崑、船越英二、ミッキー・カーチスらの出演で映画化もされていますが、今回の映画がそのリメイクかというとそういうワケではないようです。

この映画のどの辺りが異彩を放っているかと言えば公開に至るまでの経緯から異色です。この作品で監督・脚本・主演・撮影・編集を一手に引き受ける塚本晋也は、10年以上前からこの映画の企画を各所に売り込むも全く買い手がつかず最終的に全て本人の実費と熱意に賛同したボランティアたちの手でようやく完成に漕ぎ着けたそうです。全く身も蓋も無い表現で言えばインディーズ映画なのです、この作品。それ故この映画にはどうしてもチープに感じられるショットがいくつか散見されますが、それは決してこの映画の欠点ではありません。

経緯が経緯だけあり、この映画、その熱量が尋常じゃありません。
カメラはほとんど主人公の田村から目を離さず、ジャングルをさまよって理性を擦り減らし飢餓のあまり人間の肉にすら手を付けようとするほどに追い込まれていく様をまざまざと見せつけられることになります。
それを徹底的に生々しく描き出していく映画ですが、その熱量故に目を逸らす事が出来ません。

作品のタイトルである「野火」とは春の初めに枯草を焼く焚火の事をいうのですが、作中密林から何度か火が上がる描写があり、それは現地に暮らす人たちの生活の火であると同時に恐怖に駆られた田村達日本兵の目にとって敵の攻撃や狼煙と映る恐怖の対象として存在し、更にその正気を削り取って行く事になるのです。

もう一つ印象的なのは、そうやって田村達がそうやって磨滅していく中でも木々はどこまでも緑鮮やかに茂り、花は美しく咲き、空はどこまでも高く青い、この対比が状況の不条理さをより一層際立たせます。

戦後70年という時間を経て、当時の記憶を抱く人も少なくなってきた今、身体感覚を喚起させそうなほどに生々しく描き切るこの作品は恐らく現代の日本人が「戦争を描く」ということの一つの極点に立っているように思えます。これから先何度も企画上映などで上映されるに違いないであろう作品ですが、できることなら今多くの方に観て欲しい作品だと本気で思います。いろいろなことを考えてみる一つのきっかけにこういう映画はいかがでしょうか。

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