昨日の歌会に参加された皆さん、お疲れ様でした!
実に1年ぶりというブランクに、慣らし運転のような感じで行こうかと思っていたらそんなに甘くなかったというか、あんなにがっつり歌い込むことになろうとは。ハードなリハビリだぜ(笑)
こんばんは、小島@監督です。
とは言え今度こそ以前の様な定期開催ができる日々が戻って来て欲しいですね。もちろん私も来月も行く気満々ですよ。
さて、今回の映画は「ほの蒼き瞳」です。
1830年冬、ニューヨーク州ウエストポイントの陸軍士官学校で一人の士官候補生が遺体となって発見された。心臓がくりぬかれたその異様な遺体の噂が広まることで学校の体面に傷が付くことを恐れた士官学校の幹部たちは、引退して隠棲していた地元の元刑事オーガスタス・ランドー(クリスチャン・ベール)に秘かにコンタクトを取り、事件の調査を依頼する。調査を進める中でランドーは詩をこよなく愛する風変わりな士官候補生エドガー・アラン・ポー(ハリー・メリング)と出会い、捜査の協力を求めるが。
「ファーナス 訣別の朝」など硬派なクライム・ドラマを得意とする監督スコット・クーパーと名優クリスチャン・ベール、これで3度目のタッグとなる今作はルイス・ベイヤードの出世作となった「陸軍士官学校の死」を原作にした、実在の人物も織り交ぜながら展開するノワール・サスペンス映画です。雪の降り積もる冬、闇夜と霧が立ち込めどこかモノトーンの陰鬱で静謐な画面とともに重厚な物語が綴られます。
昨年12月に一部劇場で先行公開されたのち、現在はNetflixで配信されています。公開時にタイミングを掴めず今回配信で観ましたが、こちらも慣れてきてしまっているとは言えこのクラスの作品でも劇場公開より配信が基本フォーマットという昨今の潮流には驚きを禁じ得ませんね。
今作でのクリスチャン・ベールは引退した元刑事ランドー、更には妻とは死別し一人娘も失踪していなくなってしまい失意と厭世の日々を送る人物です。ただそこはクリスチャン・ベール、当然只者ではありません。くたびれきった風貌ながら、刑事としての力量は確か。しかしそれ以上に闇も抱えている人物を強烈な説得力を以って演じています。
そんなランドーとコンビを組むことになるのはエドガー・アラン・ポー。言わずと知れたゴシックとホラー、そして推理小説の先駆的人物です。残っている写真を見ると細面なので体が弱いような印象を受けていましたが、実際は陸軍士官学校に在籍していた(ただし規則違反で退学になってる)ことを思えば虚弱体質などではなかったに違いありません。この映画でもポーは繊細な心情の持ち主でありつつも割とタフな一面が描かれたりしており、ランドーとポー、凸凹というには緊張感のあるコンビが物語を牽引します。ポーを演じるハリー・メリングの演技も素晴らしく、クリスチャン・ベールとのハイレベルな演技のぶつかり合いはこの映画を形作る重要なファクターです。
ところでポーの晩年に近い時期の著作に「ランダーの別荘」という作品があり、今作の主人公もランドー(訳し方の違いだけで綴りは同じ)という名ですし、探せばポーの著作に因んだ小ネタがもっと忍んでいるかもしれません。
非常によく練られたミステリーで、物語は最後まで予断を許しません。最後に訪れる結末の苦い余韻はなかなかです。渋みのある作品を味わいたい時には打ってつけです。ただやっぱりこういう作品はスクリーンで観たいですね。自宅だとどうしても邪魔が入ったりしますし。
実に1年ぶりというブランクに、慣らし運転のような感じで行こうかと思っていたらそんなに甘くなかったというか、あんなにがっつり歌い込むことになろうとは。ハードなリハビリだぜ(笑)
こんばんは、小島@監督です。
とは言え今度こそ以前の様な定期開催ができる日々が戻って来て欲しいですね。もちろん私も来月も行く気満々ですよ。
さて、今回の映画は「ほの蒼き瞳」です。
1830年冬、ニューヨーク州ウエストポイントの陸軍士官学校で一人の士官候補生が遺体となって発見された。心臓がくりぬかれたその異様な遺体の噂が広まることで学校の体面に傷が付くことを恐れた士官学校の幹部たちは、引退して隠棲していた地元の元刑事オーガスタス・ランドー(クリスチャン・ベール)に秘かにコンタクトを取り、事件の調査を依頼する。調査を進める中でランドーは詩をこよなく愛する風変わりな士官候補生エドガー・アラン・ポー(ハリー・メリング)と出会い、捜査の協力を求めるが。
「ファーナス 訣別の朝」など硬派なクライム・ドラマを得意とする監督スコット・クーパーと名優クリスチャン・ベール、これで3度目のタッグとなる今作はルイス・ベイヤードの出世作となった「陸軍士官学校の死」を原作にした、実在の人物も織り交ぜながら展開するノワール・サスペンス映画です。雪の降り積もる冬、闇夜と霧が立ち込めどこかモノトーンの陰鬱で静謐な画面とともに重厚な物語が綴られます。
昨年12月に一部劇場で先行公開されたのち、現在はNetflixで配信されています。公開時にタイミングを掴めず今回配信で観ましたが、こちらも慣れてきてしまっているとは言えこのクラスの作品でも劇場公開より配信が基本フォーマットという昨今の潮流には驚きを禁じ得ませんね。
今作でのクリスチャン・ベールは引退した元刑事ランドー、更には妻とは死別し一人娘も失踪していなくなってしまい失意と厭世の日々を送る人物です。ただそこはクリスチャン・ベール、当然只者ではありません。くたびれきった風貌ながら、刑事としての力量は確か。しかしそれ以上に闇も抱えている人物を強烈な説得力を以って演じています。
そんなランドーとコンビを組むことになるのはエドガー・アラン・ポー。言わずと知れたゴシックとホラー、そして推理小説の先駆的人物です。残っている写真を見ると細面なので体が弱いような印象を受けていましたが、実際は陸軍士官学校に在籍していた(ただし規則違反で退学になってる)ことを思えば虚弱体質などではなかったに違いありません。この映画でもポーは繊細な心情の持ち主でありつつも割とタフな一面が描かれたりしており、ランドーとポー、凸凹というには緊張感のあるコンビが物語を牽引します。ポーを演じるハリー・メリングの演技も素晴らしく、クリスチャン・ベールとのハイレベルな演技のぶつかり合いはこの映画を形作る重要なファクターです。
ところでポーの晩年に近い時期の著作に「ランダーの別荘」という作品があり、今作の主人公もランドー(訳し方の違いだけで綴りは同じ)という名ですし、探せばポーの著作に因んだ小ネタがもっと忍んでいるかもしれません。
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