ようやくこういう事もできるようになってきたというか、昨日は気心の知れた仲間で数人集まって持ち寄った酒を飲みながら「アイドルマスター ミリオンライブ」の配信を楽しむ、なんてことをやってました。そこそこまとまった酒量で呑むの自体が数か月ぶりで自覚してる以上に酒に弱くなっていたのにちょっと驚いてしまったというか(苦笑)翌日二日酔いにならないように後々いろいろ手を尽くす羽目に。何とか問題無く今日を迎えております(笑)
こんばんは、小島@監督です。
は~それにしてもそろそろライブを現地で楽しみたい。
さて、今回の映画は「デッド・ドント・ダイ」です。
アメリカの田舎町センターヴィル。警察署長クリフ(ビル・マーレイ)と巡査ロニー(アダム・ドライバー)は日課の巡回がてら住民同士のトラブルの対処に当たっていた。森に暮らす世捨て人ボブ(トム・ウェイツ)に鶏を盗まれたと白人至上主義の農夫フランク(スティーブ・ブシェミ)から通報があったのだ。ひとまずその場を収めるクリフとロニー。
些細なトラブルは絶えないが、穏やかに続く日常。しかし最近何かが歪み始めていた。日没時間が徐々に遅くなり、時計やスマホの電池が突然切れて動かなくなり無線も調子がおかしい。ペットが突如主人を襲ったり家畜が失踪したりと動物たちも異常な行動が目立ち始めた。
そしてある夜、墓地で死体が棺を壊し地中から這い出て歩き始めた…
コロナ禍で公開延期になった映画はもう数えきれないくらいありますが、そういった作品たちの中にようやく封切られるタイトルが出始めました。結果的にその先鞭をつけた格好となったのがこの「デッド・ドント・ダイ」です。監督はジム・ジャームッシュ。3人の男女の何気ない日常をスタイリッシュなモノクロ映像で展開した「ストレンジャー・ザン・パラダイス」(1984年)、テーブルに置かれたコーヒーとたばこを起点に様々な登場人物による与太話が繰り広げられる「コーヒー&シガレッツ」(2003年)、街と同じ名前を持つバスの運転手のある1週間を描いた「パターソン」(2016年)など、ハリウッドとは距離を置き独自の作風でインディペンデント映画を製作し続ける巨匠が初めてゾンビ映画を手掛けました。もっとも彼のフィルモグラフィを見れば「ジャンル映画」に手を出したのはコレが初めてではなく1995年にはジョニー・デップを主演に迎えた西部劇「デッドマン」(こんなタイトルだけどゾンビは出ない)、永遠の命を持て余した吸血鬼のカップルを描いたティルダ・スウィントン&トム・ヒドルストンのW主演のヴァンパイア映画「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」(2013年)なんてのもあるので思いついたらやってみるタイプの人なのでしょう。
そういう人が製作した作品なのでゾンビ映画に対するアプローチも「歩み寄る」のではなく自分に「引き寄せる」ように作っています。そのため定石をだいぶ外れた作品に仕上がっています。街に迫る不穏な空気を描き出す前半部に思いのほか時間を割いておりゾンビが出るのは後半に差し掛かってからだったり、登場人物が突如として「第四の壁」を破るようなメタ・フィクショナルな発言をしたり。伏線が全てきっちりと回収されるワケではなくかなりの要素がほったらかしにされる人を食ったような作りもジャームッシュ映画らしいと言えばらしいです。
ゾンビの描き方もなかなかに特徴的で、「生前こだわっていたものに無意識に引かれる」という設定の下、様々なスタイルのゾンビが登場。特にスマホ片手にWi-FiとBluetoothを求め彷徨う「Wi-Fiゾンビ」はその極め付きと言えるでしょう。総じてゾンビというものを通してある種のアイロニーを描き出そうとしているように見えます。
終末的な世界観に緩めの笑いを随所にまぶした、相当に好みが分かれるタイプの異色作です。見慣れたゾンビ映画を気楽に楽しみたい方には却ってお勧めできませんが、「ヘンテコな映画」を見てみたい方にはこの独特な波長の作品、試してみる価値はあると思いますよ。
こんばんは、小島@監督です。
は~それにしてもそろそろライブを現地で楽しみたい。
さて、今回の映画は「デッド・ドント・ダイ」です。
アメリカの田舎町センターヴィル。警察署長クリフ(ビル・マーレイ)と巡査ロニー(アダム・ドライバー)は日課の巡回がてら住民同士のトラブルの対処に当たっていた。森に暮らす世捨て人ボブ(トム・ウェイツ)に鶏を盗まれたと白人至上主義の農夫フランク(スティーブ・ブシェミ)から通報があったのだ。ひとまずその場を収めるクリフとロニー。
些細なトラブルは絶えないが、穏やかに続く日常。しかし最近何かが歪み始めていた。日没時間が徐々に遅くなり、時計やスマホの電池が突然切れて動かなくなり無線も調子がおかしい。ペットが突如主人を襲ったり家畜が失踪したりと動物たちも異常な行動が目立ち始めた。
そしてある夜、墓地で死体が棺を壊し地中から這い出て歩き始めた…
コロナ禍で公開延期になった映画はもう数えきれないくらいありますが、そういった作品たちの中にようやく封切られるタイトルが出始めました。結果的にその先鞭をつけた格好となったのがこの「デッド・ドント・ダイ」です。監督はジム・ジャームッシュ。3人の男女の何気ない日常をスタイリッシュなモノクロ映像で展開した「ストレンジャー・ザン・パラダイス」(1984年)、テーブルに置かれたコーヒーとたばこを起点に様々な登場人物による与太話が繰り広げられる「コーヒー&シガレッツ」(2003年)、街と同じ名前を持つバスの運転手のある1週間を描いた「パターソン」(2016年)など、ハリウッドとは距離を置き独自の作風でインディペンデント映画を製作し続ける巨匠が初めてゾンビ映画を手掛けました。もっとも彼のフィルモグラフィを見れば「ジャンル映画」に手を出したのはコレが初めてではなく1995年にはジョニー・デップを主演に迎えた西部劇「デッドマン」(こんなタイトルだけどゾンビは出ない)、永遠の命を持て余した吸血鬼のカップルを描いたティルダ・スウィントン&トム・ヒドルストンのW主演のヴァンパイア映画「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」(2013年)なんてのもあるので思いついたらやってみるタイプの人なのでしょう。
そういう人が製作した作品なのでゾンビ映画に対するアプローチも「歩み寄る」のではなく自分に「引き寄せる」ように作っています。そのため定石をだいぶ外れた作品に仕上がっています。街に迫る不穏な空気を描き出す前半部に思いのほか時間を割いておりゾンビが出るのは後半に差し掛かってからだったり、登場人物が突如として「第四の壁」を破るようなメタ・フィクショナルな発言をしたり。伏線が全てきっちりと回収されるワケではなくかなりの要素がほったらかしにされる人を食ったような作りもジャームッシュ映画らしいと言えばらしいです。
ゾンビの描き方もなかなかに特徴的で、「生前こだわっていたものに無意識に引かれる」という設定の下、様々なスタイルのゾンビが登場。特にスマホ片手にWi-FiとBluetoothを求め彷徨う「Wi-Fiゾンビ」はその極め付きと言えるでしょう。総じてゾンビというものを通してある種のアイロニーを描き出そうとしているように見えます。
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