昨日突如として駆け巡った声優・遠藤ゆりかさん引退のニュースに驚きを隠せません。
「バンドリ!」に登場する「Roselia」のベース担当・今井リサ役でブレイクし始めた矢先の話で、Roselia自体単独ライブを成功させるほど人気が出てきたところということもあり、バンドリの今後の展開に多大な影響を及ぼしそうです。
本人は「体調が付いていかない」という主旨のコメントを発表していましたが、声優が本来の「声優」の領域を越え多数のイベントやグラビアなどをこなすようになった昨今、作品によっては過重労働気味になってしまうのかなという感が否めません。人気タイトルである「バンドリ!」の中核に近いキャストの突然の引退劇は今後の声優ビジネスにも影響しうるかもしれません。
こんばんは、小島@監督です。
上昇気流を捕まえたら捕まえたでパンクしてしまう、というのは映画「AMY」やアイマスのアニメでも描かれていたモチーフですが、実際目の当たりにすると複雑な気持ちになりますね…
さて、今回の映画は「オリエント急行殺人事件」です。
トルコ・イスタンブールで休暇を楽しもうとしていた探偵エルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)は、しかしイギリスでの事件解決を頼まれ急遽オリエント急行に乗車することになった。
イスタンブールを出発後、食堂車で読書を楽しんでいたポアロにアメリカ人の富豪エドワード・ラチェット(ジョニー・デップ)が接触してきた。何者かに脅迫されているというラチェットはポアロに身辺警護を依頼するが、しかしポアロはあっさりと断ってしまう。
深夜、オリエント急行は雪崩のために脱線し立ち往生してしまう。しかも車内では殺人事件が発生。ラチェットが自身の客室で刺殺されていたのだ。鉄道会社役員ブーク(トム・ベイトマン)から捜査を頼まれたポアロは一等客室の乗客たちへ聞き込みを開始するが乗客には全員にアリバイがあった…
「ミステリの女王」と称され数多くのミステリ小説を著したアガサ・クリスティー。その彼女が1934年に発表し現在もなお版を重ねるベストセラーとなっているほか、度々映像化もされるなど代表作の一つと言える「オリエント急行の殺人」が1974年以来実に43年ぶりに映画化され現在公開中です。
1974年に映画化された際も主演のアルバート・フィニーほかイングリッド・バーグマンやショーン・コネリーなど主役級が何人も出演したことが話題となったそうですが、今回も華やかさでは引けを取りません。ケネス・ブラナー以下ジョニー・デップ、ペネロペ・クルス、ジュディ・デンチ、ミシェル・ファイファー、ウィレム・デフォーなど良く揃ったなと感心するほど錚々たるメンバーです。
映像化作品の中には2015年に三谷幸喜脚色・野村萬斎主演でドラマ化されたように舞台を日本に移すなど大胆なアレンジを加えたものもありますが今作では時代設定も含めて原作のテイストに比較的忠実な作品になっています。
敢えて最近の主流ではない65㎜フィルムを使っての撮影や脱線した列車の大掛かりなセットが組まれるなどさすが大作といった画面作りがされているのが特徴です。
監督を務めたのは主演でもあるケネス・ブラナー。「ヘンリー五世」(1989年)や「ハムレット」(1996年)などシェイクスピア作品の映画化などで高い評価を得ているほか、近年では「シンデレラ」(2015年)が記憶に新しいところで、古典的な作品をその骨格を逸脱することなくアレンジを加えられるセンスを持ち合わせ、今作でもそのセンスを遺憾なく発揮しています。
ケネス・ブラナーは舞台演出も数多くこなしており、「列車の中」という閉鎖空間、いわゆる「クローズド・サークル」な設定を活かして舞台劇のような見せ方をしているのもポイント。特にポアロがオリエント急行に乗り込む際のワンカット長回しのシーンは必見です。
途中で立ち回りを演じるなど活動的なシーンが多いのが今作のポアロの特徴ですが基本的には落ち着いた作風で、音響面でもそれが顕著に表れ、大作にしろアニメ映画にしろ大音響で楽しむのが常態化した昨今にはこの上品で繊細な音響効果はなかなか新鮮に聞こえるのではないでしょうか。
題材が題材なだけにできたそばからクラシックな印象が否めませんが、その雰囲気を楽しむのが「古典」の楽しみ方というもの。原作を知っている方には監督の演出や俳優の演技の妙を、原作を知らない方には80年も前にこういう結末を用意できてしまうアガサ・クリスティーの「女王」たる所以を、どうぞ劇場でご堪能下さい。
「バンドリ!」に登場する「Roselia」のベース担当・今井リサ役でブレイクし始めた矢先の話で、Roselia自体単独ライブを成功させるほど人気が出てきたところということもあり、バンドリの今後の展開に多大な影響を及ぼしそうです。
本人は「体調が付いていかない」という主旨のコメントを発表していましたが、声優が本来の「声優」の領域を越え多数のイベントやグラビアなどをこなすようになった昨今、作品によっては過重労働気味になってしまうのかなという感が否めません。人気タイトルである「バンドリ!」の中核に近いキャストの突然の引退劇は今後の声優ビジネスにも影響しうるかもしれません。
こんばんは、小島@監督です。
上昇気流を捕まえたら捕まえたでパンクしてしまう、というのは映画「AMY」やアイマスのアニメでも描かれていたモチーフですが、実際目の当たりにすると複雑な気持ちになりますね…
さて、今回の映画は「オリエント急行殺人事件」です。
トルコ・イスタンブールで休暇を楽しもうとしていた探偵エルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)は、しかしイギリスでの事件解決を頼まれ急遽オリエント急行に乗車することになった。
イスタンブールを出発後、食堂車で読書を楽しんでいたポアロにアメリカ人の富豪エドワード・ラチェット(ジョニー・デップ)が接触してきた。何者かに脅迫されているというラチェットはポアロに身辺警護を依頼するが、しかしポアロはあっさりと断ってしまう。
深夜、オリエント急行は雪崩のために脱線し立ち往生してしまう。しかも車内では殺人事件が発生。ラチェットが自身の客室で刺殺されていたのだ。鉄道会社役員ブーク(トム・ベイトマン)から捜査を頼まれたポアロは一等客室の乗客たちへ聞き込みを開始するが乗客には全員にアリバイがあった…
「ミステリの女王」と称され数多くのミステリ小説を著したアガサ・クリスティー。その彼女が1934年に発表し現在もなお版を重ねるベストセラーとなっているほか、度々映像化もされるなど代表作の一つと言える「オリエント急行の殺人」が1974年以来実に43年ぶりに映画化され現在公開中です。
1974年に映画化された際も主演のアルバート・フィニーほかイングリッド・バーグマンやショーン・コネリーなど主役級が何人も出演したことが話題となったそうですが、今回も華やかさでは引けを取りません。ケネス・ブラナー以下ジョニー・デップ、ペネロペ・クルス、ジュディ・デンチ、ミシェル・ファイファー、ウィレム・デフォーなど良く揃ったなと感心するほど錚々たるメンバーです。
映像化作品の中には2015年に三谷幸喜脚色・野村萬斎主演でドラマ化されたように舞台を日本に移すなど大胆なアレンジを加えたものもありますが今作では時代設定も含めて原作のテイストに比較的忠実な作品になっています。
敢えて最近の主流ではない65㎜フィルムを使っての撮影や脱線した列車の大掛かりなセットが組まれるなどさすが大作といった画面作りがされているのが特徴です。
監督を務めたのは主演でもあるケネス・ブラナー。「ヘンリー五世」(1989年)や「ハムレット」(1996年)などシェイクスピア作品の映画化などで高い評価を得ているほか、近年では「シンデレラ」(2015年)が記憶に新しいところで、古典的な作品をその骨格を逸脱することなくアレンジを加えられるセンスを持ち合わせ、今作でもそのセンスを遺憾なく発揮しています。
ケネス・ブラナーは舞台演出も数多くこなしており、「列車の中」という閉鎖空間、いわゆる「クローズド・サークル」な設定を活かして舞台劇のような見せ方をしているのもポイント。特にポアロがオリエント急行に乗り込む際のワンカット長回しのシーンは必見です。
途中で立ち回りを演じるなど活動的なシーンが多いのが今作のポアロの特徴ですが基本的には落ち着いた作風で、音響面でもそれが顕著に表れ、大作にしろアニメ映画にしろ大音響で楽しむのが常態化した昨今にはこの上品で繊細な音響効果はなかなか新鮮に聞こえるのではないでしょうか。
題材が題材なだけにできたそばからクラシックな印象が否めませんが、その雰囲気を楽しむのが「古典」の楽しみ方というもの。原作を知っている方には監督の演出や俳優の演技の妙を、原作を知らない方には80年も前にこういう結末を用意できてしまうアガサ・クリスティーの「女王」たる所以を、どうぞ劇場でご堪能下さい。
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