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ちゅうカラぶろぐ


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昨日の歌会に参加された皆さんお疲れ様でした。
とうとう804号室では収まり切らずエレベーターホールでプレゼント交換を行うというなかなか凄い状況。これはこれで新鮮な経験でした。声を嗄らして番号を読み上げてくれたショーグンさん、特にお疲れ様です。
カラオケの方も今回は何だかメンバーに恵まれて心底楽しい時間を過ごせました。正直飛ばし過ぎて引かれてないか若干心配になるレベル(苦笑)

こんばんは、小島@監督です。
今回のプレゼント交換ではポケモンのエネコのぬいぐるみを頂きました。前回は「まどか☆マギカ」のまどかとほむらのぬいぐるみだったので、何か毎回ぬいぐるみ頂いています(笑)
自分の方は今回は映画「最強のふたり」のBlu-rayをチョイスしました。観た事無い方の手にこそ渡って欲しいと思っていましたが、どうやら望んだ結果になったようでちょっと嬉しい。

さて、今回の映画は「ジェイソン・ベッカー NOT DEAD YET」です。

ジェイソン・ベッカーは1969年にカリフォルニアに生まれ、17歳にしてメタル系のインディーズ・レーベル・シュラプネルにスカウトされ、マーティ・フリードマンと共にバンド「カコフォニー」のギタリストとしてデビューした早熟の天才ギタリスト。
カコフォニーで2枚、個人名義で1枚のアルバムをリリースした後、デヴィッド・リー・ロス・バンドに加入し世界的成功を目前にしながらALS(筋萎縮性側索硬化症。ルー・ゲーリッグ病、シャルコー病とも言う)を発症。ギタリストとしての生命を絶たれてしまう。
日に日に身体が自由を失っていくも、不屈の意志で現在も音楽活動を続けるジェイソン・ベッカーの姿を綴ったドキュメンタリー。
正直この映画を観るまでは既に故人になっていると思ってました。

神経系が変性し、脳が発した命令が筋肉まで伝わらなくなり全身の筋肉が衰弱していく難病ALS、最近著名人たちによる「アイス・バケツ・チャレンジ」でその関心を集めました。
フィクションの世界でも度々登場し、「宇宙兄弟」ではヒロインの一人である伊東せりかが父親をALSで亡くした事が宇宙飛行士へと志す契機となっています。また「ブラックジャック」では「未来への贈り物」というエピソードでALS患者が登場します。

話を映画に戻すと、この映画、関係者のインタビューを中心に取材時撮影された映像や保存されている映像の数々をフッテージとして使用する、ドキュメンタリーとしては非常にストレートな作りです。
しかしながら素材一つ一つが放つ光芒が凄まじいため、その素朴ともいえそうな作りが全くマイナスになりません。
インタビューを受けた関係者がマーティ・フリードマン(元メガデスのギタリスト。近年は日本を中心に活動。とは言えなぜかアニメ「ちょぼらうにょぽみ劇場あいまいみー」のED曲に携わっていたのにはさすがに驚きましたが(笑))やシュラプネル・レコーズの創立者マイク・ヴァーニー、グラミー賞受賞経験を持つギタリスト・スティーヴ・ヴァイなど錚々たるメンバーな上に、よほど家族がちゃんと大事にしていてくれたのでしょうと思えるプライベート・フィルムの数々、2度の来日の際に撮影された素材など貴重な物がふんだんに使われ、その超絶技巧を楽しませてくれると共に、だからこそそれがALSによって奪われた事の重さがのしかかってきます。
しかしそれでもその病気を受容し共存し、音楽活動を続けるジェイソン・ベッカーの姿が気高く映ります。

人生は理不尽である。それでもなお前を向き旋律を紡ぐその意思。そしてそんな彼の生き方を支え続ける人たちがいる。
ALS患者の境遇を想像する事などできない。そしてそれを想像できなくて良い幸運。
様々な感情と感覚が渾然となって湧きあがり、気づけば涙を流してる自分がいました。

コロナ系列か各地のミニシアターでの散発的なロードショーでしか今の所観られる機会が無いためなかなか触れられにくい作品であるのがもったいない、本当に素晴らしい映画です。どこかで上映している所を見かけたら、あるいはいつかレンタルが始まった時やTVで放送された時にフッと目に留まったら、是非観てみて欲しいですね。きっと心に「何か」が残るはず。

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アニメ観てから気にはなっていた「薄桜鬼」の原作ゲーム(vita版)を遂に購入してしまいました。
時代物として何気にしっかりした物語も然る事ながらヒロイン千鶴ちゃんが可愛いので結局好奇心に勝てず人生初の乙女ゲー購入です。
ただ目当ての千鶴ちゃんは主人公、つまりプレイヤーキャラなので攻略も何もありません。なので状況ごとのリアクションを桑島法子ボイスを脳内再生しながら楽しむことにします(笑)

こんばんは、小島@監督です。
大きく逸脱してる者もいるものの概ね新選組の史実を踏襲しているこの物語、攻略ルートを北から順にしようか南から順にしようか思案中。

さて、今回の映画は「フューリー」です。

1945年4月欧州戦線、「フューリー」と名付けたM4シャーマン戦車を駆る通称「ウォーダディ」ことコリアー軍曹(ブラッド・ピット)とその指揮下のクルー達は数多くの戦いを生き抜いてきたが、遂に副操縦士を喪ってしまう。
後任に配属されたのは、何故か司令部の事務係に任官されるはずだった新兵ノーマン(ローガン・ラーマン)だった。

戦争映画は数あれど、戦車や戦車戦をメインにした映画は案外あまり思い当りません。パッと浮かぶのは「バルジ大作戦」くらい。潜水艦映画ならポンポン浮かぶんですが。戦争映画では不思議と「添え物」になりがちだった戦車をフィーチャーした甲斐あって、他作品ではあまり見られないアクションが展開します。
装甲に弾かれあさっての方へ飛んでいく跳弾や貫通力を重視した対戦車兵器の表現などは新鮮な驚きを与えてくれますし、何と言ってもVFXに頼っている部分もあるとは言え本物のM4シャーマン戦車、そして終盤には動態保存としては世界で一台しか現存しないティーガーを博物館からわざわざ借り出してきただけあり迫力を通り越して一種のオーラめいたものまで感じます。その駆動音を音圧として体感できるだけでもこの映画をスクリーンで楽しむ価値があります。

物語の方は、酸鼻を極める戦場の過酷さの中、ウォーダディ―達の戦いを新兵ノーマンに寄り添う形で進んでいきます。
自身と部下が生き残るためなら無慈悲で残酷な事も平然とやってのけるウォーダディ―達の行いや容易に人が原形も留めず死んでいく現実ににノーマンの良心と人間性は摩耗し、代わって生き残る術と敵への憎悪を叩きこまれて行く事になります。
声高に反戦を謳うでも戦争を賛美するでもなくただ苛烈な生々しさと汚さを叩きつけるこのスタンスは、戦車戦の迫力とは裏腹に観る者にカタルシスを与えることを拒絶します。
だからというワケではないのですが、非常に高質な映画である事は間違い無いにも関わらず、私は最後まで妙に物語に乗り切れないままに終わってしまいました。ストライクゾーンからボール半個分ずれたような気分というか。
この辺りはあくまでも相性の問題なので、ある種の寓意を含んだラストシーンに深い感動を覚える方も多い事でしょう。

ツボにハマるにしろそうでないにしろ観る者に多様な感想をもたらす映画です。観た人と感想を語り合ってみるのも一興。世間的なクリスマスムードに一切おもねらない灰と泥にまみれた沈鬱な映画ですが、観てみる価値はある一本だと思いますよ。

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高倉健さんに続いて菅原文太さんまでも!
日本の名優の相次ぐ訃報にさすがに驚きを隠せません。勿論私は東映任侠映画全盛期を知りませんが、それでも衝撃が半端無かったです。

こんばんは、小島@監督です。
それにしても先日高倉健の追悼特番で「南極物語」が放送されてた裏で菅原文太が声優として出演していた「千と千尋の神隠し」が放送されていたのは偶然にしても出来過ぎだ…

さて、今回の映画はドキュメンタリー映画「世界一美しいボルドーの秘密」です。

何世紀にも渡り富と権力の象徴として人々を魅了し続けたボルドーワイン。その繁栄の裏には刻々と変化を続けるグローバル経済との密接な関わり合いがあった。そして今ボルドーワインは大きな危機に直面している。欧米へのそれまでの顧客の減少と中国市場の台頭。その中で伝統あるシャトーたちはどのように向き合っていくのか。

年間を通じて多種多様な映画を観に行く私ですが、「自分の仕事に直結するから」という理由で観るなどさすがにそうはありません。
タイトルからてっきりいわゆる5大シャトーへの取材やロバート・パーカーを始めとしたワインジャーナリストを中心にしたボルドーワインの歴史などを綴ったドキュメンタリーかと思っていたら然に非ず。

いや、序盤の内容はそれで間違いないのですが、この映画の主眼はそこではありません。本題が始まるのは中盤に入ってから。
中国市場の台頭、というより席巻によって価格が異常高騰したことが示されてからいかにボルドーのシャトーたちが翻弄され、その状況に立ち向かっていったかをスリリングに描き出してから途端に面白くなります。
市場としてはまだ新しいながら、急速な成長を遂げた中国は底無しと呼べるほどの需要でボルドーワインを圧迫していきます。というかもうホント底無し。観てて怖くなってくるレベルです。
この流れにいち早く対応して中国で大きなブランドとなったシャトーがユダヤの家系に端を発したシャトー、というのもなかなかに示唆的。

事ここに至って邦題と内容に大きく食い違いがある様な気がしないでもありませんがそこはきっとスルーしろって事なのでしょう(苦笑)
因みに原題は「Red Obsession」、直訳すれば「赤い狂騒」といったところでしょうか。
上映時間は75分と短めながら何気にナレーションをラッセル・クロウが担当していて妙な重厚感があるのも楽しい所。

主題こそボルドーワインですが決してワインだけに限らない、まさしく世界の「今」を切り取ったかなりタイムリーな内容です。結構ここで示される「潮流」を体感してる方多いのではないでしょうか。公開館が少なくあまり触れられる機会の少ない映画ですが、チャンスがあれば観てみて欲しい一本ですね。
勿論観ればワインが飲みたくなること必至!こういう映画をきっかけにしてみるのも、楽しいですよ(笑)

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この連休で試験を一つ受けてきました。
正式名称「全国乗馬倶楽部振興協会技能認定4級」、平たく言えば「馬術4級」です。何年か前に始めた乗馬もラブプラス程ではないにしろ結構長く続いてます。
1級から5級まであり、4級まではインストラクターが各人の技量の習得具合を見て随時試験が行われます。3級以上はコンペの形式を取るのでその日程に合わせて調整して行く事になります。
毎週どころか毎日のように乗馬クラブに通ってる人なんかは4級取得なぞ数ヶ月もあれば行けてしまうのですが、私は行けて月2回がやっとなので5級取得から2年近くかかってしまいました。
「銀の匙」で観られるような障害を跳べるのは3級以上。4級は…そうですね、「浜辺で暴れん坊将軍ごっこができるレベル」と言えば分かりやすいでしょうか(笑)
筆記試験は余裕だったものの、実技試験が少々危なっかしかったですが何とか合格できました。次からはいよいよ障害を跳べるようになるための技術を習得する段階が始まります。
先はとても長い(苦笑)

こんばんは、小島@監督です。
果たして「スティール・ボール・ラン」ごっこができるようになるのはいつになるのだろう…?

さて、今回の映画は「楽園追放」です。

未曾有の大災害「ナノハザード」により人類は滅亡の危機に瀕した。残された人類は地上を捨て、電脳世界「ディーヴァ」でデータとなって暮らすようになっていた。
そのディーヴァに、地上世界から「フロンティアセッター」(声・神谷浩史)と名乗る者からのハッキング攻撃が相次いでいた。ディーヴァの捜査官・アンジェラ(声・釘宮理恵)は、フロンティアセッターを捕えハッキングの真意を探るべく生身の体・マテリアルボディとなって地上に降り立ち、現地調査員ディンゴ(声・三木眞一郎)と接触、調査を開始するのだった。

脚本虚淵玄、監督水島精二と今脂の乗ったクリエイターがタッグを組んで製作されたSFアニメにして東映アニメーション実に40年ぶりというオリジナル劇場長編アニメ映画が登場です。
40年前って何だ?と思って調べてみたら1973年春の「東映まんがまつり」内の1作品「パンダの大冒険」以来、という事でした。原作の無いオリジナルアニメの劇場公開がいかに難業か垣間見えそうな話ですね。さすがに「パンダの大冒険」は観た事無いですが(苦笑)
近年OVAシリーズの劇場公開が一般化しつつある風潮もこの映画の公開を後押ししたかもしれませんね。

物語はSFに造詣の深い虚淵と水島の作品らしくフィリップ・K・ディックやブルース・スターリングの小説を思わせる世界観です。
ただこの映画の優れたところは、恐らく非常にガッチリ組み上げているはずの設定を敢えて削げるだけ削ぎ落とし、シナリオはシンプルかつ王道に、アニメーションとしての動きの楽しさを優先し、アンジェラ、ディンゴ、フロンティアセッターの3人に物語の焦点を絞った思い切りの良さです。
そもそも物語の発端となった「ナノハザード」についても「人類が滅亡の危機に瀕した」とだけしか作中では語られません。これがTVシリーズなら「どういう災害であったか」の詳細まで踏み込むところですが、そうはしません。他にもそう言った箇所が多数存在しますが、それがマイナスにならないのが面白い所。特に90年代のOVAに慣れ親しんだ方には、このテイスト、ちょっと懐かしく感じられるのではないでしょうか。

そして何と言ってもこの映画最大の魅力は主人公アンジェラを演じる釘宮理恵の演技!
成熟した大人の厳しさと未成熟な少女の可憐さが同居するアンジェラという複雑なキャラクターを見事に演じ切り、これは紛れも無く彼女のキャリアで代表作として輝きを放つ作品です。物語がどうこう以前に釘宮病患者の方は絶対に外せない逸品。こんなに2時間ニヤニヤ出来る映画そうありません(笑)
あるいは個人的には発症しかかってる人にコレを観させて萌え苦しませてとどめを刺したいというか(笑)
何気にその他の声優陣も一人残らず実力派ばかりでキャスティングに死角が無いのもこの映画の長所の一つでもあります。

それはさておき、アニメ映画としても基本的には王道のエンターテインメントながら、この作品は1度目はキャラクターとアクションを楽しみ、2度目はSFとして物語を「読む」というような複数回楽しめるポテンシャルを秘めたなかなかの佳作。心底楽しい1本です。
SFファン、アニメファン、多くの方に遡求できる作品です。来月にはもうBlu-rayがリリースされますが、できれば映画館に足を運んでスクリーンで楽しんでほしいところ。

アニメーションそれ自体が爛熟し閉塞しつつある昨今、こういう野心的な作品が一度きりの徒花で終わらないでいて欲しいと思わずにはいられません。コレをきっかけに後に続く作品が現れて欲しいものですね。

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今年もボジョレー・ヌーヴォーの季節がやってきました。
ヌーヴォーの広告で良く見かける「10年に1つ」とか「50年に1度」とかいうあのコピーなんですが、フランス・ボージョレ―地区から定期的に(4月頃からほぼ月1回程度)世界へ発信されるヴィンテージ・レポートの聞こえの良い所を一般消費者の購買意欲を掻き立てようと販売者が安易に短くまとめた結果、みたいなところが多いので文面をそのまま鵜呑みにはできなくなってしまっているのが現状です。
確かに極端な当たり年というのは存在して、近年では2009年がそれに当たり、その年のヌーヴォーは「どんな安物を買っても美味い」レベルでした。また「ハズレの年」も同様に存在し、最近では2012年がそれに該当するのですが、そう言う年ではむしろ生産者の醸造技術のレベルが如実に商品に出るのでそれはそれで楽しみ方というのがあったりします。
今年は夏季に天候が崩れはしたもののその後は持ち直したようで結果的にはかなり優良なヴィンテージになってるらしいとか。「偉大な」なんてフレーズが久しぶりに飛び出したので結構自信あるみたいです。まあ私もまだ飲んでいないので「らしい」「みたい」なんて曖昧な表現しかできませんが(笑)

こんばんは、小島@監督です。
実はボジョレー・ヌーヴォーのようなその年の出来を占う新酒というのは世界中にあり、近年ではイタリアのヴィーノ・ノヴェッロ(こちらは既に解禁済み)なんかも輸入され始めているのでご興味ある方は探してみてください。

さて、今回の映画は特集上映「ベルイマンの黄金期」より「第七の封印」です。

十字軍の長い遠征を終えて帰国の途に着く騎士アントニウス(マックス・フォン・シドー)とその従者ヨンス(グンナール・ビョルンストランド)。
そのアントニウスの前に死を宣告するために死神(ベント・エケロート)が現れた。その死神に対し、アントニウスは自らの命を賭けてのチェス勝負を申し込む。それは死を恐れてと言うより戦役で疲れ揺らいだ信仰を取り戻す時間をつかみ取るための行いであった。
アントニウスの家路と共に続く死神との対局。果たしてその行方は。

1957年に製作(日本での初公開は1962年)されたこの映画は、騎士と死神のチェス対決を通して神の存在を問い掛けるという哲学的なテーマを内包した物語です。
騎士アントニウスは死神との対局と共に故郷への旅を続け、その中で黒死病の蔓延に苦しむ民衆や魔女狩りで火あぶりにされようとしている女性と出会い、都度信仰心を揺らがされ「問」を重ね、その答えを求めるかのように死神との対話を重ねます。
実は十字軍遠征と黒死病蔓延と魔女狩りの横行はそれぞれ相当時代に隔たりがありますが、監督ベルイマンは恐らくその辺承知の上で盛り込んで来てると思いますので多分ツッコミは厳禁です(笑)
題材と言い洗練された会話と言いとても半世紀以上前の映画とは思えない逸品です。特に押井守作品のファンの方にはきっとストライクに違いないと思います(笑)
また、単に小難しいセリフが飛び交うだけの作品ではなく鍛冶屋の妻を寝取った旅芸人と鍛冶屋との珍妙なやり取りなどコミカルなシーンもあり、決して堅いだけの作品ではないのも楽しい所。

後になって知ったのですがこの映画は当時非常に画期的な作品だったそうです。どの辺りがというと、何と「死神が登場する事」それ自体だそうです。
ホラー映画もモンスター映画も既に多数製作されていながら「死」そのものを具現化した「死神」が映画に登場したのはこの作品が初めてだそうで、それに合わせて「黒衣を纏った白い顔の男(下図参照)」という死神のビジュアルや「チェスをたしなむ」ところなどはその後の作品に多大な影響を与えました。

私もそうですが「死神」というとこの姿をイメージされる方、多いのではないでしょうか。もっとずっと昔からあるイメージかと思ったんですが実はかなり新しいものだったんですね。
物語の面白さもさることながらこう言ったところも楽しんでほしい作品ですね。

私は企画上映の機会を捕まえて映画館で楽しむことができましたが、古い作品ですので既にDVDも発売されています。映画ファンはもちろん、先述した押井ファンに加えライトノベルファン、そして何がしかの形で創作に携わる方には特に観ておいてほしい作品ですね。きっと得られるものがあると思いますよ。

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昨日開催された「刈谷アニメCollection」に遊びに行ってきました。
あんてばちゃんやまむさん始めちゅうカラメンバーが何人かコスプレイヤーとして参加してらっしゃってますし、イベントそのものの雰囲気を楽しみにフラッと行ってみようと気軽な気持ちで行きました。
生憎の雨だった事もあり、駅の改札を出たそばからコスプレイヤーが闊歩してるなかなか凄い光景が展開していました。必然的に屋根のある場所に人が集まってしまうので、人が増えてきた午後では明らかに滞留してしまっている場所も発生しており、やっぱり晴れた日に来たかったかな、という印象でした。来年は秋晴れが広がってると良いですね。
幸運だったのは、結構ゆっくり出発したのに声優原由実さん(アイマスの四条貴音役など)のライブの整理券がまだ残っていたので観覧する事が出来た上に、整理券番号が431番と相当後ろの方だったにもかかわらず何故かステージから3列目の座席が一つ空いていてかなり前の方でライブを楽しめた事ですね。
まさに無欲の勝利。そもそも観れると思っていなかったのでサイリウムを持参しなかったことだけが唯一の後悔です(苦笑)
整理券のみのフリーライブながら6曲を披露、トークを交えて約50分となかなか充実した内容で大満足でした。

こんばんは、小島@監督です。
コスプレ関連についてはきっと明日まむさんががっつり語ってくれるはず!

さて、今回の映画は「エクスペンダブルズ3ワールド・ミッション」です。

デキる男たちの悪ふざけ、オヤジドリームチームアクション映画も3作目。
今回はこれまでのメンバーに加えてウェズリー・スナイプス、アントニオ・バンデラスが参戦し、更に前作まで登場したブルース・ウィリスが今作では欠場したのに代わって何とハリソン・フォードが、そして前作のジャン・クロード・ヴァン=ダムに次ぐ敵役にメル・ギブソンと、もう無茶苦茶なメンツです。出演者たちのこれまでの主演映画の総興収は3兆円を超えるとか、どこかの国家予算みたいな数字です。
また今回はリーダーのバーニー(シルヴェスタ・スタローン)が一時チームを解散し若手メンバーをスカウトして再結成する、という流れになるのですがその若手メンバーに「トワイライト」シリーズでエメット・カレン役を演じたケラン・ラッツがおり、決して引けを取っていないのもなかなかです。

この映画はとにかく観客の「観たい!」に全力で応えようとする溢れんばかりのサービス精神が最大の特徴。というか観客を喜ばせようとすることしか考えていないに違いありません。アクションの組み立て方、セリフやダイアローグなど、全てがその為に機能するように作っている感じです。目的意識がどうしようもなくはっきりしているせいか演じてる俳優たちも実に楽しそうです。
彼らのこれまでのフィルモグラフィーを知ってたらそれだけでテンション上がったりクスッと笑える物がてんこ盛り。知らなくても全く金に糸目をつける気の無いゴージャスそのものの画面を楽しんでいるだけで2時間あっという間です。

何と言ってもランボーとマッドマックスの素手喧嘩(「ステゴロ」と読みましょう)が大スクリーンで観られる映画なんてコレだけ!
コレを堪能できただけでも1,800円の価値はあります。特に木曜洋画劇場や日曜洋画劇場に親しんだ方々はこの映画を避けて通る選択肢などありません。何としても観に行きましょう。

そうそう、普段映画に行かれる際にパンフレットを購入されない方も、今回は購入をお薦めします。またしても遊び心(いやむしろボンクラ感)満載。ページ数も結構多いですし楽しめる事請け合いです。ご鑑賞の際は是非!

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題材が自分の仕事に直結する内容なのでNHKの朝ドラ「マッサン」を欠かさず観ています。
正直朝ドラは毎日追いかけるのが大変なので「あまちゃん」や「ゲゲゲの女房」のようにどんだけムーブメントを巻き起こそうがスルーしていたのですが、今回はさすがに逃げるワケにいきません。

ニッカウィスキーの創業者・竹鶴政孝(作中では亀山正孝)と、その妻リタ(作中ではエリー)の生涯を描くドラマで、大正時代にはまだ珍しかった国際結婚と日本最初の国産ウィスキーの完成という前代未聞の事業へ挑む苦闘や冒険が描かれます。

いまのところまだウィスキー研究も緒に就いたばかりで突如異人さんが混ざり込んでのホームドラマ的要素が強いですが、日本の広告史に多大な影響を与えた「赤玉ポートワイン」(作中では太陽ワイン)のヌードポスター(下図参照) のエピソードを盛り込んだり、

なかなか業界史物としても興味深い感じになっています。

こんばんは、小島@監督です。
でもやっぱり面白くても毎日観るのは結構しんどい(苦笑)

さて、今回はかなりユニークな映画をご紹介。「ローマ環状線、巡りゆく人生たち」です。

ローマの外周を囲む全長約70kmの環状高速道路GRA。その周辺には旅行者が知りえない名も無き人々の暮らしがある。
ブルジョアを装う没落貴族、車上生活を営むニューハーフ、激務の合間を縫い置いた母親の面倒を見る救急隊員、後継者がいないことを嘆く鰻漁師、集合住宅に住みあてどないおしゃべりに興じる老紳士とその娘、木の中の「音」を研究する植物学者…これは、かれらの生活の点描をつづったドキュメンタリー。

一応「ドキュメンタリー」というカテゴリーに属する映画ですが、その枠組みの中に納まる作品ではありません。
ドキュメンタリーとは概してメッセージ性、あるいは記録性の強い作品、いわば作家の意志が前面に出る作品になるものなのですが、この作品はそういうものとは大きく一線を画しています。
根本的に、まず被写体の対象になった人物のインタビュー映像が無い時点で他とは大きく異なっています。
場所を変えながら次々と登場する人々は、しかし一つ一つが何かの繋がりがあるわけでもなく、一つのエピソードが作品の中で何らかの解決を見るでもなく、さながら散文詩のような点描が続きます。
まるで2時間足らずの映画の中に人の生き死になど描けようハズも無いと言わんばかりに全ては始まりでも終わりでもないエピソードばかりです。
しかも淡々とヤマもオチも無いまま並べられるので、さしもの私ですら中盤は眠気との戦いになりました(苦笑)

しかし、そう言う作品であるにも関わらず何故か観終わると人と語ってみたくなったり、もう一遍観返してみたくなる不思議。
ちょっと上手く表現しにくい得がたい魅力がこの映画には存在します。
そもそもどうやってこの被写体の対象である人物の自然な日常的振る舞いをカメラに収める事が出来たのか不思議でならない映像がポンポン出てくるのにも驚きますし、説明的な描写を一切省きながらもその人物の「核」のようなものを見つけ出している監督の確固たる観察眼、批評眼にも驚かされます。
被写体にどこまでも近づきながら「客観性」を失わないその映像、だからというだけではないでしょうが、この映画はヴェネチア国際映画祭で審査員の絶賛を浴び、金獅子賞に輝きました。

おそらく相当に、いや極端に人を選ぶ作品です。一生の宝物になる人がいる一方で、爆睡して一瞬たりとも記憶に残らない人もいるに違いありません。
だからこそ色んな人に観ていただきたい作品、という感じがします。もしどこかでこの映画に触れる機会があったなら、その時は是非ご覧になってみてください。

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