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ちゅうカラぶろぐ


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この連休、外泊許可の下りた入院中の父親を迎えに車を走らせたらふと目に入った満開のひまわり畑に、既にこれだけ暑い日が続いているにも関わらず「夏が来てるなぁ」と思ってしまいました。やっぱり視覚的な彩って大事(笑)

こんばんは、小島@監督です。
ところでTwitterで流れてきたので知った…と言うか思い出したのですが今日7月17日月曜日は2000年に発売されたノベルゲーム「AIR」の物語の始まりの日だそうです。メインヒロインの神尾観鈴を演じた川上とも子さんの演技が彼女のテーマ曲「夏影」の印象的なメロディーと共に今なお鮮烈に記憶に刻まれています。

さて、今回の映画は「ジョン・ウィック チャプター2」です。

亡き妻からの最後の贈り物であった子犬を殺したニューヨークのロシアンマフィアを壊滅させたジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス)は、その後、残党たちの手から愛車マスタングをも奪還し妻との思い出が詰まった家へと帰還。再び武器を封印し、2代目の愛犬と共に静かな引退生活に戻ろうと決意する。
しかしその平穏は即座に打ち切られる。イタリアの犯罪組織「カモッラ」の幹部であるサンティーノ・ダントニオ(リッカルド・スカマルチョ)が訪ねてきたのだ。サンティーノはジョン・ウィックに言う、「血の誓約と引き換えに、仕事を果たせ」と。

日本では2015年に公開され(本国アメリカでは2014年製作・公開)、近接戦闘とガンアクションを密接に組み合わせたファイトスタイル「ガン・フー」と、殺し屋たちの聖域「ホテル・コンチネンタル」を始めとしたユニークな世界観がヒットを呼んだ「ジョン・ウィック」に続編が製作され、現在公開中です。
監督チャド・スタエルスキ(かつて「マトリックス」でキアヌ・リーヴスのスタントダブルを務めていた)、脚本デレク・コルスタッドほか主要スタッフとキャストはほぼ続投。前作で盗まれたままに終わった愛車マスタングの奪還シークエンスをオープニングアクトに持ってきた後は舞台をローマに移すなど物語は大きくスケールアップを果たし、さらに新キャラクターにローレンス・フィッシュバーンやルビー・ローズなどの名優を迎えジョン・ウィックの新たな復讐劇が描かれます。

前作以上にほぼ全編アクションしっぱなしの今作はその組み立てにさらに工夫とこだわりが見られます。特に銃のリロードが必ず手数の中に入るのが前作でも特徴的でしたが今作では更に徹底されていますし、「殺し屋」に戻ったジョン・ウィックが展開するアクションシークエンスの現代アートを思わせるようなビビッドな色彩感覚もより洗練されて印象的なビジュアルを見せてくれます。

前作をご覧になった方にはある意味アクションよりも印象的に映ったであろう、「ホテル・コンチネンタル」の世界観にもさらに深く掘り下げがなされています。オリジナルのシナリオなのに何かコミックかゲームでもベースにしてるんじゃないの?と思いたくなるほどこの世界では殺し屋と犯罪者たちの間に明確かつ厳格な「ルール」が存在します。
その「ルール」に則っている限り、銃器ソムリエから銃を見繕ってもらったりテーラーから防弾機能の付いたスーツを仕立ててもらったりできるなどの万全のサポート体制で「仕事」に臨めるというこの不思議な世界観のディテールの凝りっぷりに対してこれだけ殺し屋たちが街中で次々と銃をブッ放したりしてるのに一般人に全く死人も怪我人も出ないところと警察が全く動いていそうにないところの大雑把さの共存ぶりがとても楽しいです。
エキセントリックなキャラクターが多い上にカラッとした作風のため大勢人が死ぬような話なのにグロテスクにも変にリアリスティックにもしていないのでその分アクションを爽快に観ていられるのもポイント高いです。

キアヌ・リーヴス演じるジョン・ウィックの孤独に生きながら孤独に抗おうとするハードボイルドになりきれないキャラクターの魅力にも更に磨きがかかり、トータルで1作目の上を行ってみせた快作です。
凝るところは徹底的に凝る代わりに適当なところはとことん適当に流すため変な癖があり、合わない人には全く合わないタイプの作品ですが、その分こういうのが好きな人も多いはず。私?私はもちろん大好きです(笑)
続編の可能性を匂わすような伏線や布石めいたものもあったりしたので出来ればもう1本くらい続きが製作されると良いなぁ。


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直撃コースに入った段階でそうなるんじゃないかなとは覚悟していましたけど、やはり先週の台風では良い感じに鉄道が止まってしまい数時間足止めを食ってしまいました。
まぁこういう時のために文庫本とか資格試験用のテキストとかタブレットとか鞄に仕込んでいるので時間を潰すのには困らなかったですが週の前半で思いっきり翌日に疲れが残る状況に陥ってしまうのはさすがに辛かったですね。

こんばんは、小島@監督です。
とは言え豪雨で避難生活を送っている方々を思えばこの程度の災難は物の数ではないですよ。体力的な疲労感より溜まってる録画が全く消化できなかったことの方が気分的にキツい(苦笑)

さて、昨日の日曜日は新栄のライブハウス「アポロベイス」まで「TRUE TOUR 2017 鶴子と鶴男の三日間~Around the TRUE~」名古屋公演を観に行ってきました。
以前からTRUEの歌声は一度ライブで聴いてみたいと思っていたのですがようやくその機会に恵まれました。ちゅうカラメンバーであるまさはるさんが今回誘ってくれたんですが、実は最初にお誘いを受けたのは昨年11月。「TRUEの名古屋公演の最速先行取れたから行きませんか?」と言うのでてっきり1月か2月の事かと思っていたらなんと7月。気の早い話過ぎて即答できない状況でしたが無事に行けて良かった(笑)

本名である「唐沢美帆」名義で作詞家として藍井エイルやスフィアなどに楽曲を提供する傍らでシンガーとしても活躍しているTRUE。その楽曲にはアニソンも多く、昨日のセットリスト中でも「DREAM SOLISTER」「サウンドスケープ」(「響け!ユーフォニアム」、同「2」OP)や「Dear Answer」(「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」OP)、「Divine Spell」(「レガリア」OP)などが歌われました。

透き通っていながら特に高音が伸びる力強い声質で、アッパーでロックなナンバーはどこまでも熱く、バラードはどこまでも柔らかに歌い上げられていきます。
バックバンドの技量もなかなかのもので、セットリスト中には原曲とは違いピアノソロにしたり、ジャズ調にアレンジされたナンバーもあったりと生演奏の楽しさも味わえる構成になっていました。

会場であるアポロベイスはキャパ250のライブハウス、最後方から観たとしても大抵のホールの最前列より近いのでは?と思うくらいの小さなハコです。ステージもギター・キーボード・ドラム・ベースのスタンダードな編成のバックバンドが並べばもうそれだけで大半が埋まってしまうようなステージ。そんな会場で私が手にしたチケットの整理券番号は14番。ほぼ最前のど真ん中でした。良いのでしょうか?初めての鑑賞がこんな熱い場所で。
ていうか近!!半端無く近い!!具体的に例えるとちゅうカラの歌会で使用しているJOYSOUND金山店さんの701とか801号室あたりのテーブル挟んで対面くらいの距離感です。
正直なところ「圧」すら感じてしまいそうなほどパワーのある歌声をこれほどの至近距離で何のフィルターも無しに2時間半浴びた経験など今まで一度も無いもので、この全身を音が突き抜けていったような感覚はそうそう忘れられそうにありません。鼓膜を破りそうなほどラウドな音ではなかったのに今もまだ身体の芯に残響がこだましているかのような錯覚すら覚えるほどです。

もしもTwitterのアカウントをお持ちの方は「#TRUEさん」で検索を掛ければ昨日のライブのラストに撮影された写真を公式アカウントがアップしてるのを見られますが、そこに私とまさはるさんが堂々どセンターに映り込んでるのが分ります。まさにフリー素材(笑)どれだけの距離感で観ていたのかの参考にはなるかと思うので確かめてみてください。

一つの「音楽」というものの素朴なあり方とはきっとこういうものなのでしょう。素敵な経験が出来ました。いつかまたこの感覚が味わえれたら嬉しいなぁ。




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昨日の歌会に参加された皆さん、お疲れ様でした。
楽しい時間は過ごせましたでしょうか?
私は今回、アイマス曲を5,6人がかりで歌ったりシンフォギアをデュオったりGRANRODEOで叫んだりとかなり全力で満喫できました。それにしてもあんなに大勢の前でワインの解説する日が来ようとは。油断できないわ~(笑)

こんばんは、小島@監督です。
じゃんけん大会でゲットした十勝ワインはその日の晩に美味しく頂きました(笑)「清見」という品種を使った赤ワインで、アルコール度は12.5%程度ながらかなりコクの強い味わい。たまたま夕食に母親がご近所さんからおすそ分けされた鯉の煮つけがあり、結構それと合いました。

さて、今回の映画は「ハクソー・リッジ」です。

1941年、アメリカ・ヴァージニア州。聖書の教えに忠実に生きる青年デズモンド・ドス(アンドリュー・ガーフィールド)は、第1次大戦で心に深い傷を負い母バーサ(レイチェル・グリフィス)に暴力をふるう父トム(ヒューゴ・ウィービング)に悩まされながらも、病院で出逢った看護師ドロシー・シュッテ(テリーサ・パーマー)との恋に心躍らせる日々を過ごしていた。
しかしのどかな田舎町にも第2次大戦の波は押し寄せてきた。デズモンドは「汝、殺すなかれ」の教えを拠り所にしながらも、友人や弟までも次々と出征していく状況にいてもたってもいられず「衛生兵でなら銃を持たずとも自分も国に尽くすことができる」と陸軍に志願する。
グローヴァー大尉(サム・ワーシントン)の部隊に配属され、ハウエル軍曹(ヴィンス・ヴォーン)の厳しい訓練を受けるデズモンド。幼い頃より野山を駆け回って体力に自信のあったデズモンドは大抵の訓練は難なくこなしていくのだが射撃訓練だけは断固として拒む。隊内で執拗な嫌がらせを受け度々除隊を勧告されながらも頑なに己を貫くデズモンドに軍は遂に軍法会議にかけることを決定してしまう。

「マッドマックス」や「リーサル・ウェポン」などの作品に主演する一方で「ブレイブ・ハート」(1995年製作)や「パッション」(2004年製作)など監督としても評価の高いメル・ギブソン。その10年ぶりの監督作が現在公開中です。
主人公デズモンド・ドスは実在の人物で、1945年5月沖縄・前田高地(「ハクソー・リッジ」はこの前田高地の米軍側の呼称。弓鋸(ハクソー)状の崖(リッジ)が連なっていることからそう呼ばれていた)での戦闘で衛生兵として出兵し何一つ武器を持たずに戦場を駆け回りながら実に75人もの人命を救助し戦後、勲章を授与された人物です。

「プライベート・ライアン」(1998年製作)と比較して語られる傾向のある作品で、確かに戦闘シーンは非常に凄惨かつハードですが、この映画はどちらかと言えば戦争映画というより、「戦争」自体はデズモンドの受難のありようを描く「状況」にすぎず、そのため宗教映画的観点で鑑賞した方がより理解しやすいでしょう。
「良心的兵役拒否者」(主に信仰的な理由で兵役を拒否し消防や病院勤務を軍務の代替として従事した者達)であるデズモンドが銃を拒絶しながら陸軍に志願し、人を殺すことを絶対的に拒絶しながら反戦主義者でもないというパラドックス。銃を拒絶する理由が「恐怖」ならばまだしも揺るぎない「矜持」によって拒絶するデズモンドは、そりゃ軍にしてみれば厄介なんてものではなかったでしょう。いじめてでも追い出そうとする軍の考えも理解できなくはありません。映画前半のデズモンドははた目に観てもめんどくさい青年に思えます。
にもかかわらず軍を離れようとせず、だからこそ戦場を駆け傷ついた者を救い続けることに繋がったデズモンドの生き方を読み解こうと思うなら「信仰」というものが持つジレンマを念頭に置いて考えなければ見当違いのところに行ってしまいかねません。

デズモンドの生き方に対するメル・ギブソンなりの解釈は映画序盤に見て取れます。少年時代を描く冒頭とその後に続く最初のシーンで共通して登場する2つの小道具。この小道具たちが実に対照的に扱われます。そこにこそデズモンドの「原罪」と「贖罪」のあり方を示唆するかのように。終盤にも別の小道具がこれと同様に使われるシーンがあり、その見せ方の巧さにメル・ギブソンの演出家としての手腕の見事さを感じました。

もちろん、デズモンドを演じるアンドリュー・ガーフィールドの演技を抜きにこの映画は語れません。どこか受難と向き合う聖人めいたデズモンドの「信念」と「勇気」に説得力を感じるのは彼の演技あってこそ。また、大戦の傷に苦しみ妻へ暴力をふるってしまう自身を憎み子供たちへ複雑な愛情を向ける父トムを演じるヒューゴ・ウィービングも強い印象を残します。

極限の中でなお揺るがぬ「信仰」が1人の男に何をもたらすのか。重い命題を孕んでいるゆえ気軽に観られる類の作品ではありませんし、ホイホイ人に薦めやすい映画でもないのですが、だからこそ観てみた時に忘れ得ぬ「何か」を残せる作品ともいえるでしょう。強い「意志」が感じられる映画です。気になっている方は、是非向き合ってみてください。

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昨日朝方長野南部を見舞った震度5強の地震、我が家にもその余波が及びました。
震度4クラスなので怪我したとか物が落ちてきたとかそういうのはなかったのですが数十秒に渡って続く長い揺れを体感するのは久しぶりでさすがに本能が「やばい!」と叫んでました。
実はニュースなどではほとんど報じられていませんが、昨日はあの地震の後、夜まで震度1あるかないかくらいの弱い地震が何度も発生しています。これが余震ではなく前兆だとしたらと思うとちょっと不安になってしまいますね。

こんばんは、小島@監督です。
ズボラなのでこういう時に非常持ち出し袋のチェック。う~む、水は良いけど食糧が足りてない…

さて、今回の映画は「ローガン」です。
おや?昨日アイマスライブのライブビューイング行ってなかったかって?ええ、その通りなんですけどね。今回は現地を全力で満喫してきた方がいらっしゃるのでそちらに全面的にお任せします(笑)

2029年、ミュータントは絶滅寸前にまで激減していた。ローガン(ヒュー・ジャックマン)も年老いてかつての能力にも陰りが差し「ウルヴァリン」の名を捨てリムジンの運転手として細々と生計を立てていた。
ローガンが生活の拠点にしているメキシコの廃工場にはチャールズ・エグゼビア(パトリック・スチュアート)の姿もあった。齢90を超えたエグゼビアは認知症を患いその能力を制御できなくなりつつあり、ローガンと、共に暮らすミュータント・キャリバン(スティーブ・マーチャント)の介護を受けて最晩年を迎えつつあった。
そんなある日、ローガンの下にガブリエラ(エリザベス・ロドリゲス)と名乗る女が訪ねてくる。ガブリエラはローガンにローラ(ダフネ・キーン)という少女をノースダコタ州のカナダ国境付近まで送り届けてほしいと懇願する。面倒事に関わりたくないローガンはその願いを突っぱねるが、やがてローラが自身と同じ能力を秘めていると知り、行動を共にすることになる。

今やハリウッドを代表する俳優の一人と言って良いヒュー・ジャックマン。「X-MEN」(2000年製作)以降実に17年間9作品に渡り演じ続けてきたウルヴァリンに別れを告げる作品が現在公開中です。ヒュー・ジャックマン自身が「全力を尽くした」を言い切った「ローガン」はまさにその集大成に相応しい傑作が出来上がりました。

「R-15」にレイティングされた今作は、確かに首や手足がすっ飛ぶ戦闘描写に目が行きがちですが、それ以上に作品冒頭いきなり観客に叩き付けられる衰弱しきったローガンの姿に驚かされることになります。
年老いたローガンが更に老いさらばえたエグゼビアを介護している様はまさに「老老介護」そのもので、よもやアメコミ映画でそういうものが描かれる日が来るとは思わずなかなかに衝撃的でした。
罪の意識に苛まれ全てに疲れ切ったローガンの前にローラという少女が現れます。「X-MEN」におけるミュータントとはある意味でマイノリティとそれに対する社会という構図の戯画化みたいな側面がありましたが、今回は更に老人と少女という一見して分かる社会的弱者がローガンの双肩に託されます。出来上がる構図に生っぽい重さとキツさをまとっているのがこの映画の特徴です。

そしてもう一つ、この映画を作り上げている特徴、それは言わば「映画的記憶」とでもいうようなものでしょうか。西部劇や日本の時代劇の匂いが嗅ぎ取れるシーンが数多く登場するのです。特に強く感じるのは「許されざる者」(1992年製作。監督・主演クリント・イーストウッド)ともう一つ。こちらは嗅ぎ取れるどころか作中ダイレクトにフッテージが登場する上にセリフやシチュエーションも引用されるのでここでは敢えて伏せておきましょう。
「戦いに明け暮れた者が子供を守ることになる」というモチーフ自体古今数多く描かれてきました定番とも言えるもので、「レオン」や「子連れ狼」を連想する方も多いのではないでしょうか。
「許されざる者」は「最後の西部劇」とも言われている傑作で、言うなればフロンティアとガンマンの伝説の終焉を描くような物語で、ミュータントの黄昏を描く今作の雰囲気はそれに似たものを感じます。

「年老いた」という部分は当然アクション面でも強調されます。今作ではローラの方はともかくローガンについては意識的に爽快感に欠ける泥臭いアクションで構成されていてその「重さ」もまた「哀しさ」を滲ませて、胸を締め付けて来ます。

ローガンの話ばかりしてしまいましたが、この映画のもう一人の主人公でもあるローラを演じるダフネ・キーンの演技も語らないわけには行きません。感情も未成熟な少女がローガンと出会うことで一人の強い「戦士」へと成長していく様を見事に演じて観る者を驚かせます。アクションの大半もスタントダブル無しで演じ切ったというその身軽さも相俟って強烈な印象を残す彼女、今作だけで終わりにしてしまうのはもったいない。いつか作られるであろう新しい「X-MEN」で是非またローラを、今度はウルヴァリン(コミックではローラが2代目ウルヴァリンを名乗るようになる)として演じてほしいものです。

この映画を監督したのはジェームズ・マンゴールド。「17歳のカルテ」(1999年製作。主演ウィノナ・ライダー、アンジェリーナ・ジョリー)や「ウォーク・ザ・ライン/君に続く道」(2005年製作。主演ホアキン・フェニックス、リース・ウィザースプーン)などを手掛けた人物ですが、アメコミ映画ファンにとって一番通りが良いのは「ウルヴァリン:SAMURAI」(2013年製作)でしょう。あのブッ飛んだ作品と文学的な香りも高い今作が同一人物の手によるものとはにわかには信じ難いですが事実です。そこら辺は割り切って楽しみましょう(笑)

個人的には「ダークナイト」(2008年製作。監督クリストファー・ノーラン、主演クリスチャン・ベール)にも匹敵するアメコミ映画のオールタイムベストになり得る1本ではないかと思えるほど、震えるような感動を味わいました。もし「X-MEN」という作品に少しでも思入れがあるのなら、この作品は絶対に見逃さないでください。





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昨日、アスナル金山で開催された沼倉愛美のアルバムCDリリースイベントを観に行ってきました。
「アイドルマスター」の我那覇響役や「蒼き鋼のアルペジオ」のタカオ役などで既に多数のキャラソンを歌っておりその歌唱力にも定評のある彼女ですが、キャラクターではなく個人名義でのデビューは昨年11月と最近になってから。そして先週遂に1stアルバムもリリースされそれを記念してのイベントが各地で行われています。
フリーのミニライブなので披露されたのは僅か3曲でしたが久しぶりにその歌声を間近で聴けて満足でした。8月に1stライブツアーが開催される事が決定しており、それも今から楽しみです。

こんばんは、小島@監督です。
ま、そのライブ、資格試験の直前なんですけどね、フフフ…

さて、今回はしばらくぶりに映画館の話。
先週のブログで書いたスティングのライブから明けて翌日、私が向かったのは高田馬場。地下鉄東西線の7番出口から2分ほど、JR高田馬場駅からでも約5分ほどのところにある名画座、「早稲田松竹」です。
公式HPはこちら。

開館は1951年。「松竹」の名が示す通り松竹系封切館としてその歴史をスタート。1970年代半ばから旧作映画を2本立てて上映する名画座として営業を始めました。2002年に一度休館になっていますが、早稲田大学の学生を中心に復活を呼びかける活動が行われ、翌年には営業再開に至ったという経緯があります。その後、館内改装のための休館はあったもののそのスタイルは変わることなく現在に至っています。

映画館の前にある看板には約1か月分の上映作品のポスターとタイムテーブルが。元からあったものなのでしょう、「豪華ラインアップ」の文字や色遣いに年季を感じさせます。

館内ロビーの様子。今後の上映予定作品のポスターや現在上映中の作品の解説などが掲示されています。特に作品解説には結構スペースが割かれていました。旧作を上映する名画座ゆえ必ずしもパンフレットが販売できるとは限らない分、ここで作品のアウトラインを見て取れるようになっているようです。

場内の様子。席数は153席。スクリーンの位置がちょっと高めにセッティングされているので後方の席からの方がより見やすい感じになっています。
2本立てて上映していますが入れ替え制ではなく入退場自由。外出証をもらっておけばその日の内であれば館外へ出て用事などを済ませてからの再入場も可能となっています。

この日私が鑑賞したのは「はなればなれに」、1964年にフランスで製作された映画で監督はジャン=リュック・ゴダール。
フランツ(サミー・フレイ)とアルチュール(クロード・ブラッスール)の2人の青年は、英語教室で出逢った女性オディル(アンナ・カリーナ)に一目惚れしてしまう。オディルから住まいにしている叔母の家には大金が隠されているらしいことを聞いた2人はオディルを巻き込んでその金を盗み取ろうとするのだが…という物語。
クライム・サスペンスに恋のさや当てを織り交ぜた物語が巨匠ミシェル・ルグランの音楽と共に展開します。
カフェで3人がダンスするシーンや3人でルーブル美術館を駆け抜けるシーンなど、後の多くの映画に参照されたり影響を与えたにも関わらず日本での公開は2001年になってからという不思議な経緯の作品です。
コミカルでありながらどこか破滅的な匂いのする作品で、3人の行動はどれも刹那的で破れかぶれな印象を受けます。ゴダールの公私に渡るパートナーであったアンナ・カリーナと破局寸前だったことも影響しているのでしょうか。

そう言えば今回、平日の午前中という一番閑散とする時間帯に観に行ったにも関わらず6割ほどの席が埋まっていて驚きました。ゴダール特集というのも功を奏していたのかもしれませんが、こういう映画館が活況している様を見られるのは嬉しいですね。これから先もその姿を保ち続けていてほしいものです。

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「戦姫絶唱シンフォギア」、1作目と2作目である「戦姫絶唱シンフォギアG」を観終えました。
このアニメ、観ていて真っ先に感じたのは「面白い」とか「昂る」とかそういった感情ではなく何とも言えない「懐かしさ」です。
「シンフォギア」の原案と脚本を担った金子彰史は1996年から約10年間「ワイルドアームズ」というRPGのシリーズを手掛けていて、私はそのシリーズが大好きでした。それも何度も周回プレイするくらいに。作中に登場するキーワードやセリフの端々に「シンフォギア」にはその「ワイルドアームズ」と同じ匂いが色濃く放たれているのを感じます。「へいき、へっちゃら」とか「素直になって、自分」とか「嬉しいと眼鏡がずり落ちてしまう」とか「1,000,000,000,000度」とかそういうフレーズがフッと現れる度に何だかニヤニヤしてしまう自分がいました(笑)
1作目は作画がイマイチ安定していないのも少し気になりましたが2作目は急激に作画レベルが上昇していた上に次回への引きも絶妙で作品としてグレードアップして楽しいアニメになっていました。あと残すは3期のみ。これも追い追い観ていきます。

こんばんは、小島@監督です。
ああ、あと劇中歌である「逆光のフリューゲル」がえらいカッコいい。それこそうっかりiTunesでポチッちゃったくらいカッコいい(笑)

さて、先週私は病欠や冠婚葬祭を除くと今の職場に勤め出してから初めてじゃなかろうかという週中の平日に連休を取って東京へ行ってきました。

目的地は日本武道館。イギリスのロック・ミュージシャン「STING」6年ぶりの来日公演「57TH&9TH TOUR」です!最新アルバム「ニューヨーク9番街57丁目」を引っ提げ、カナダ・バンクーバーを皮切りに現在98公演が発表されているワールドツアーの真っ最中。日本では東京と大阪で4公演が行われました。
近年は異なるジャンル、特にクラシックへの傾倒が注目されているスティングですが、今回の来日公演はシンプルなバンド編成による原点回帰ともいうべきストレートなロックを聴かせてくれました。
バンド構成はギターにスティングの作品に多く参加しているドミニク・ミラーとその息子ルーファス・ミラー、ドラムに新アルバムの製作にも参加しているジョシュ・フリース、そしてゲストとしてコーラス(曲によってはギター)をスティングの息子であるジョー・サムナーと、コーラス・ギター・アコーディオンを担ったザ・ラスト・バンドレーロスが加わるという布陣でした。

セットリストは新譜を引っ提げてのツアーだから新曲中心かと思いきやスティングが結成メンバーの一人であり1980年代半ばまで活動していた(その後2007年に再結成されたが)「ポリス」時代の楽曲「Spirits in the Material World」「Massage in a Bottle」「Roxane」なども織り交ぜ、まさにオールタイムベスト状態。個人的には聴けたら嬉しいかなくらいに思っていたお気に入りの1曲「Desert Rose」が聴けたのが最高に嬉しかった。

パフォーマンスも現在65歳とは思えぬフットワークの軽さでとても老境に入った人の演奏とは思えぬ瑞々しさを感じますし、その歌声もパワフルでロングトーンが響く度に日本武道館の場内を震わせるようなあの感覚はしばらく忘れられそうにありません。まさにレジェンド級。超一流とはこういうものか…!
よく見ると通常なら水分補給用のペットボトルが置いてあるテーブルにティーカップが置いてあるところも含めてどこを切り取ってもカッコいい最高にクールなライブでした。
魂が震えるとはまさにこのこと。良かった…もしかしたら一生に一度かもしれないこのチャンスに聴けて良かった…!やはりライブは良い!!

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昨日の歌会に参加された皆さん、お疲れ様でした。
今回もエレベーターホールにアナログゲーム卓ができたり、遂にプロジェクター&スクリーンまで導入されたNintendo Switchの試遊台ができたりカラオケ以外の遊びも充実!もちろん歌会なので「歌う」が一番大事ですが、時にはほかの楽しみを味わってみるのも良いものですよ。

こんばんは、小島@監督です。
そして今回はじゃんけん大会で「アイドルマスター シンデレラガールズ劇場」のDVDをゲット!購入予定はあったもののまだ買えていない状況だったのでまさに渡りに船!そういう機会は積極的に狙っていくさ(笑)!

さて、今回の映画は「バイオハザード:ヴェンデッタ」です。

メキシコ。対バイオテロ対策組織「BSAA」のクリス・レッドフィールド(声・ロジャー・クレイグ・スミス)と隊員たちは、消息を絶ったエージェントの救出などの任を帯び、武器密売組織の拠点の一つである洋館へと突入した。洋館を探索する一行を待っていたのは武器商人グレン・アリアスが仕掛けたB.O.W.(有機生命体兵器)の襲撃だった。襲撃を何とかかわしクリスはグレンと対峙するも、グレンの新たな「商品」の脅威の前にグレンを取り逃がし、敗走を余儀なくされてしまう。
一方、シカゴ。かつてラクーン市警特殊部隊「S.T.A.R.S.」のメンバーだったレベッカ・チェンバース(声・ステファニー・シェー)は、現在は大学教授となって「死者が蘇り、凶暴化する」現象の根絶のために研究を続けていた。人為的に作られた新型ウィルスが絡んでいることに気づいたレベッカはワクチンの開発に着手。遂に成功を収め、試薬が完成した。しかしその直後研究所が何者かに襲撃され、レベッカは死の危険に晒されることになる。

1996年に第1作が発表されて以降20年以上続く人気シリーズとなったゲーム「バイオハザード」、そのゲームと同一の世界観を有し、ナンバリングタイトルの間を繋ぐストーリーを描いたCGアニメ映画の新作が現在公開されています。
「ディジェネレーション」(2008年)、「ダムネーション」(2012年)に次ぐ3作目となる今作は2012年に発売された「6」の後の物語ということになっていますが、独立性が強く特段「6」をプレイしていなくとも十分に理解できるようになっています。そもそも私自身まだ「6」は未プレイですし(笑)
製作陣は前2作から一新、エグゼクティブプロデューサーに「呪怨」の清水崇、脚本に「PSYCHO-PASS」などを手掛けた深見真、監督は「THE NEXT GENERATIONパトレイバー」の辻本貴則と、ホラーとアクション両面に強い人物が中核を担い、CG製作はトムス・エンタテインメントのグループ企業であるマーザ・アニメーションプラネットが手掛けています。

CGアニメ製作の技術的な進歩というのもあるのでしょうが、前2作よりも飛躍的に「映画」として骨太に成立しているのがこの映画最大の特徴です。
前2作は「ここでムービーが終わってステージが始まるかな?」と感じてしまうシーンがあったりしたのですが、今作では序盤の洋館を始めゲームを匂わせるロケーションや状況が次々登場するものの、「匂わせる」ところまでに留まり「映画」としてのダイナミズムやエモーションが優先されています。
アクションシークエンスではそれがより顕著になり、CGならではの実写では不可能なアングルを挿し挟みながら手数とアイディアを大量に盛り込み、時にハッタリを大胆に効かせたアクションが展開され目を引きます。特に終盤間近で出現する大型犬ゾンビ「ケルベロス」とのバトルは必見!ゲームをやってる人ほどビビるはずです、犬の強さに(笑)

キャラクター達のアンサンブルも楽しいところで、今やすっかりアメリカン・アクションヒーローとなったクリスのほか、長い戦いに疲れてやさぐれチョイ悪オヤジと化したレオン・S・ケネディが初めてタッグを組んで行動するようになるほか、レベッカ・チェンバースが「0」以来実に15年ぶりにメインキャラ、というか実質ヒロインとして登場!まさに大活躍。彼女のファンの方は絶対に観に行きましょう。物語の年代設定的に30代半ばくらいになってるハズですが相変わらずの童顔がカワイイ(笑)
クリスたちと相対することになる敵キャラ、グレン・アリアスの「狂」と「哀」が同居した人物造形も見事で、物語に深みを与えます。

「理」を優先させる部分、感情を優先させる部分、ハッタリで突っ切る部分、それぞれのメリハリが良く効いている上に97分という上映時間もスマートで、正直期待以上でした。時間いっぱい楽しんで気分良く劇場を後にできる上質のエンターテインメント。シリーズのファンの方も、興味はあるけどまだ手を付けていない方も、この機会に是非どうぞ。

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