昨日の歌会に参加された皆さん、お疲れ様でした。
たまにはじゃんけん大会にお土産を持ち込もうかと一品ご用意したら今回に限って凄い品数。自分もですがここひと月ほどの間に遠出した方たくさんいらっしゃったんですね(笑)
今回初参加の皆さんようこそ。楽しんで行って頂けたなら幸いです。
こんばんは、小島@監督です。
それと、7月頃リニューアル予定の中部からの歌声HPにて、私のこの映画ブログが独立した一つのコーナーになることが決まりました。それで書く内容が大きく変わったりとかは多分無いですが、そちらでもよろしくお願いします。
さて、今回の映画は「ウマ娘プリティダービー新時代の扉」です。
フリースタイルレースで活躍していたウマ娘のジャングルポケット(声・藤本侑里)は、仲間たちと観戦した弥生賞でフジキセキ(声・松井恵理子)の走りに感銘を受け、トレセン学園への入学とトゥインクルシリーズへの挑戦を決意する。フジキセキの導きで出会ったタナベトレーナー(声・緒方賢一)の指導のもとでジャングルポケットはアグネスタキオン(声・上坂すみれ)やマンハッタンカフェ(声・小倉唯)、ダンツフレーム(声・福嶋晴菜)ら同世代のライバルたちと競い合い、最強のウマ娘となるための挑戦が始まる。
実在の競走馬たちを擬人化し、ソーシャルゲームを中心に様々なメディア展開を行い、今や知名度はもちろん原典となった競馬界への普及と貢献も無視できないものになりつつある「ウマ娘」、アニメもだいぶ作を重ねて来ましたが完全新作としては初めての劇場版が遂に公開されました。作品としては昨年10〜12月期に3rdシーズンが放送されたTVシリーズとは直接関連性は無く、昨年全4話が配信され今作封切り前に新規作画を交えた再編集版が劇場上映された「ROAD TO THE TOP」の続編に当たりますが、今作単体でも充分に楽しめるようになっています。
ギャグ寄りのコミカライズを除いて「ウマ娘」関連作品の大きな特徴が史実であるトピックを作中に大胆に取り込みダイナミックに展開する物語です。知っていればより深く楽しめ、知らなければ作品を楽しんだ後に実際はどうだったかを調べてみる、そんな楽しみ方があるのが「ウマ娘」。今作でもその楽しみが十二分に活かされたものになっています。今作のモチーフとなっているのは前年に重賞8戦全勝を成し遂げたテイエムオペラオーの衝撃の余波を残す2001年のクラシック三冠戦線。ジャングルポケットとアグネスタキオンとの熾烈なライバル関係はもちろんですが、フジキセキや彼女の育成に悔いを残すタナベトレーナーとの濃密な人間ドラマの中に史実が見事な形で取り入れられ、物語の格を一段上に引き上げています。多弁なように見えて意外と心情描写をセリフに頼り切っていないのも個人的には好印象。また熱量の高いドラマを演じる藤本侑里、上坂すみれら声優陣の演技も素晴らしく、特にフジキセキ役松井恵理子さんは現時点での彼女のキャリア最高峰と言って良い名演を見せてくれます。
もちろん「ウマ娘」の柱の一つと言えるレースシーンの迫力も頭抜けています。時にデッサンを大きく崩し、荒々しい描線とエフェクトでもって鬼気迫る表情で疾走するジャングルポケットたち。タイトルのプリティどこ言った?というくらいの凄みのあるシーンが展開します。エフェクトの雰囲気がどこか「キルラキル」「プロメア」で知られるスタジオ「トリガー」っぽいなと思ったら本当に作画陣にトリガーのメンバーが参加していました。
端正さが主体の近年の潮流とは一線を画す手書きの描線を大胆に活かしたビジュアルは、「絵が動く」というアニメーションの根源的な驚きを見せてくれるかのよう。象徴的とも言えるのが、作中エドワード・マイジャックの走る馬の連続写真をモチーフにしたと思しきショットが印象的に使われているところ。その連続写真はやがて回転式のぞき絵「ゾエトロープ」に取り入れられ、その後トーマス・エジソンの手によりキネトスコープ映写機が発明され「映画」誕生へと繋がります。「走る」という最もプリミティブなアクションを、人は映画創世記からフィルムに捉えようとしてきました。ただひたすらに走る表現を突き詰めた「ウマ娘」は紛れもなくその延長線上にいます。
ジャングルポケットを主役としているため、これはこれで波乱万丈な人生(馬生?)を歩んでいた同期のマンハッタンカフェの苦闘などはサラリと触れられている程度だったり特定の推しがいる方にとっては取捨選択で切り捨てられたエピソードこそ観たい部分だった、という不満を抱く方もいるかもしれませんが、トータルで観て極めてハイレベルな一本です。
この熱量、どうぞスクリーンでご堪能ください。せっかくなら前方の座席でかかり気味にね(笑)
たまにはじゃんけん大会にお土産を持ち込もうかと一品ご用意したら今回に限って凄い品数。自分もですがここひと月ほどの間に遠出した方たくさんいらっしゃったんですね(笑)
今回初参加の皆さんようこそ。楽しんで行って頂けたなら幸いです。
こんばんは、小島@監督です。
それと、7月頃リニューアル予定の中部からの歌声HPにて、私のこの映画ブログが独立した一つのコーナーになることが決まりました。それで書く内容が大きく変わったりとかは多分無いですが、そちらでもよろしくお願いします。
さて、今回の映画は「ウマ娘プリティダービー新時代の扉」です。
フリースタイルレースで活躍していたウマ娘のジャングルポケット(声・藤本侑里)は、仲間たちと観戦した弥生賞でフジキセキ(声・松井恵理子)の走りに感銘を受け、トレセン学園への入学とトゥインクルシリーズへの挑戦を決意する。フジキセキの導きで出会ったタナベトレーナー(声・緒方賢一)の指導のもとでジャングルポケットはアグネスタキオン(声・上坂すみれ)やマンハッタンカフェ(声・小倉唯)、ダンツフレーム(声・福嶋晴菜)ら同世代のライバルたちと競い合い、最強のウマ娘となるための挑戦が始まる。
実在の競走馬たちを擬人化し、ソーシャルゲームを中心に様々なメディア展開を行い、今や知名度はもちろん原典となった競馬界への普及と貢献も無視できないものになりつつある「ウマ娘」、アニメもだいぶ作を重ねて来ましたが完全新作としては初めての劇場版が遂に公開されました。作品としては昨年10〜12月期に3rdシーズンが放送されたTVシリーズとは直接関連性は無く、昨年全4話が配信され今作封切り前に新規作画を交えた再編集版が劇場上映された「ROAD TO THE TOP」の続編に当たりますが、今作単体でも充分に楽しめるようになっています。
ギャグ寄りのコミカライズを除いて「ウマ娘」関連作品の大きな特徴が史実であるトピックを作中に大胆に取り込みダイナミックに展開する物語です。知っていればより深く楽しめ、知らなければ作品を楽しんだ後に実際はどうだったかを調べてみる、そんな楽しみ方があるのが「ウマ娘」。今作でもその楽しみが十二分に活かされたものになっています。今作のモチーフとなっているのは前年に重賞8戦全勝を成し遂げたテイエムオペラオーの衝撃の余波を残す2001年のクラシック三冠戦線。ジャングルポケットとアグネスタキオンとの熾烈なライバル関係はもちろんですが、フジキセキや彼女の育成に悔いを残すタナベトレーナーとの濃密な人間ドラマの中に史実が見事な形で取り入れられ、物語の格を一段上に引き上げています。多弁なように見えて意外と心情描写をセリフに頼り切っていないのも個人的には好印象。また熱量の高いドラマを演じる藤本侑里、上坂すみれら声優陣の演技も素晴らしく、特にフジキセキ役松井恵理子さんは現時点での彼女のキャリア最高峰と言って良い名演を見せてくれます。
もちろん「ウマ娘」の柱の一つと言えるレースシーンの迫力も頭抜けています。時にデッサンを大きく崩し、荒々しい描線とエフェクトでもって鬼気迫る表情で疾走するジャングルポケットたち。タイトルのプリティどこ言った?というくらいの凄みのあるシーンが展開します。エフェクトの雰囲気がどこか「キルラキル」「プロメア」で知られるスタジオ「トリガー」っぽいなと思ったら本当に作画陣にトリガーのメンバーが参加していました。
端正さが主体の近年の潮流とは一線を画す手書きの描線を大胆に活かしたビジュアルは、「絵が動く」というアニメーションの根源的な驚きを見せてくれるかのよう。象徴的とも言えるのが、作中エドワード・マイジャックの走る馬の連続写真をモチーフにしたと思しきショットが印象的に使われているところ。その連続写真はやがて回転式のぞき絵「ゾエトロープ」に取り入れられ、その後トーマス・エジソンの手によりキネトスコープ映写機が発明され「映画」誕生へと繋がります。「走る」という最もプリミティブなアクションを、人は映画創世記からフィルムに捉えようとしてきました。ただひたすらに走る表現を突き詰めた「ウマ娘」は紛れもなくその延長線上にいます。
ジャングルポケットを主役としているため、これはこれで波乱万丈な人生(馬生?)を歩んでいた同期のマンハッタンカフェの苦闘などはサラリと触れられている程度だったり特定の推しがいる方にとっては取捨選択で切り捨てられたエピソードこそ観たい部分だった、という不満を抱く方もいるかもしれませんが、トータルで観て極めてハイレベルな一本です。
この熱量、どうぞスクリーンでご堪能ください。せっかくなら前方の座席でかかり気味にね(笑)
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