先日「庵野秀明展」を観てきました。
映像作家としての創作の原点から、自主制作時代を経てやがてエヴァンゲリオンや近作「シン・仮面ライダー」までの系譜を辿る展示です。
庵野秀明が多大な影響を受けたウルトラマンや東宝特撮映画などで実際に撮影に使われたミニチュアモデルが展示されていたりするほか、高校・芸大時代に同氏が課題などで製作した自主映画が映像展示されていたりするので気づけばかなりの時間泥棒。個人的には割と濃いめの「ふしぎの海のナディア」の展示があったのも嬉しい。
こんばんは、小島@監督です。
名古屋会場の会期は6月23日まで。お時間には余裕を持って行ってください。
さて、今回の映画は配信作品から一つ。先月末Netflixで公開されました「シティーハンター」です。
東京・新宿。ここでは今、人々が急に凶暴化して暴れ出す事件が続発し警察も手を焼いていた。失踪した有名コスプレイヤー・くるみ(華村あすか)の捜索を請け負い、相棒の槇村秀幸(安藤政信)とともに街を回っていた冴羽獠(鈴木亮平)は、くるみを追い街を走るものの突如起きた事件により槇村がこの世を去ってしまう。その現場に居合わせた槇村の妹・香(森田望智)に獠は事件の真相を調べてほしいと懇願されるが。
実は意外と実写化が増えてきた「シティーハンター」。古くは1993年にジャッキー・チェン主演の香港映画版なんていうのもあります。ジャッキー映画のテイストが強く原作をだいぶガン無視している上に、ゲーム「ストリートファイター2」のキャラクターが出てきたりとんねるずの楽曲のカバーが劇中曲に使われたり妙にジャパンカルチャーを作品内に入れ込んでいるのでだいぶ珍品扱いされています。
その後2015年にパラレルワールド的なスピンオフ「エンジェル・ハート」が上川隆也主演でドラマ化。原作への愛が強かった上川隆也はアドリブで積極的に「もっこり」を入れ続け、当初は編集で全カットされていたのに遂に監督が根負けして中盤から本編内で「もっこり」が使われ出した、という逸話があります。
2019年にはフィリップ・ラショー監督・主演でフランス映画版が製作。原作者北条司に直談判してシナリオを売り込み、キモいくらいの原作への愛を詰め込み作られた1本は日本でも高い評価を集めました。
そして今回、遂に日本からも極めて原作への強い愛を感じられる実写映画が登場しました。いや期待はしていたけどここまで面白いとは。
何をおいても主演鈴木亮平が素晴らしい。鍛え上げられた高い身体能力だけでなく相当修練したに違いないガンファイトのキレ、ところどころ神谷明みたいな声音になる喋りのトーン、全てがどこを取っても冴羽獠に見える説得力が尋常ではありません。
更にちゃんと新宿で大きなロケをしているのもポイントです。歌舞伎町やトー横で撮影できていることにより画面の密度が増しています。保安上などの制約から近年はなかなか新宿で特にアクションものの撮影許可は下りないと聞いていましたが、「シティーハンターならば」とOKが出たとか。いつの間にか冴羽獠は新宿の一つのシンボルになっているのかもしれませんね。
フランス映画版と比べてシリアス寄りの作風の中、原作において1番リアリティラインから外れているのでさすがに無いかなと思っていた香のハンマーもワンアイディアで登場させてくる技アリぶりを見せるなど、衣装や小道具、BGMにも随所に強い原作への愛とこだわりが感じられる出来映えになっています。
今日本でシティーハンターを実写化するならこの道、そう思わせてくれ、シリーズ化も期待したい見事な仕上がり。Netflixに加入している方は必見ですよ。
しかし、ジャンプ連載当時毎週読んでいた自分に「シティーハンター」と「変態仮面」が実写化される日が来てしかも両方とも同じ人が主演すると言っても信じないだろうな(笑)
映像作家としての創作の原点から、自主制作時代を経てやがてエヴァンゲリオンや近作「シン・仮面ライダー」までの系譜を辿る展示です。
庵野秀明が多大な影響を受けたウルトラマンや東宝特撮映画などで実際に撮影に使われたミニチュアモデルが展示されていたりするほか、高校・芸大時代に同氏が課題などで製作した自主映画が映像展示されていたりするので気づけばかなりの時間泥棒。個人的には割と濃いめの「ふしぎの海のナディア」の展示があったのも嬉しい。
こんばんは、小島@監督です。
名古屋会場の会期は6月23日まで。お時間には余裕を持って行ってください。
さて、今回の映画は配信作品から一つ。先月末Netflixで公開されました「シティーハンター」です。
東京・新宿。ここでは今、人々が急に凶暴化して暴れ出す事件が続発し警察も手を焼いていた。失踪した有名コスプレイヤー・くるみ(華村あすか)の捜索を請け負い、相棒の槇村秀幸(安藤政信)とともに街を回っていた冴羽獠(鈴木亮平)は、くるみを追い街を走るものの突如起きた事件により槇村がこの世を去ってしまう。その現場に居合わせた槇村の妹・香(森田望智)に獠は事件の真相を調べてほしいと懇願されるが。
実は意外と実写化が増えてきた「シティーハンター」。古くは1993年にジャッキー・チェン主演の香港映画版なんていうのもあります。ジャッキー映画のテイストが強く原作をだいぶガン無視している上に、ゲーム「ストリートファイター2」のキャラクターが出てきたりとんねるずの楽曲のカバーが劇中曲に使われたり妙にジャパンカルチャーを作品内に入れ込んでいるのでだいぶ珍品扱いされています。
その後2015年にパラレルワールド的なスピンオフ「エンジェル・ハート」が上川隆也主演でドラマ化。原作への愛が強かった上川隆也はアドリブで積極的に「もっこり」を入れ続け、当初は編集で全カットされていたのに遂に監督が根負けして中盤から本編内で「もっこり」が使われ出した、という逸話があります。
2019年にはフィリップ・ラショー監督・主演でフランス映画版が製作。原作者北条司に直談判してシナリオを売り込み、キモいくらいの原作への愛を詰め込み作られた1本は日本でも高い評価を集めました。
そして今回、遂に日本からも極めて原作への強い愛を感じられる実写映画が登場しました。いや期待はしていたけどここまで面白いとは。
何をおいても主演鈴木亮平が素晴らしい。鍛え上げられた高い身体能力だけでなく相当修練したに違いないガンファイトのキレ、ところどころ神谷明みたいな声音になる喋りのトーン、全てがどこを取っても冴羽獠に見える説得力が尋常ではありません。
更にちゃんと新宿で大きなロケをしているのもポイントです。歌舞伎町やトー横で撮影できていることにより画面の密度が増しています。保安上などの制約から近年はなかなか新宿で特にアクションものの撮影許可は下りないと聞いていましたが、「シティーハンターならば」とOKが出たとか。いつの間にか冴羽獠は新宿の一つのシンボルになっているのかもしれませんね。
フランス映画版と比べてシリアス寄りの作風の中、原作において1番リアリティラインから外れているのでさすがに無いかなと思っていた香のハンマーもワンアイディアで登場させてくる技アリぶりを見せるなど、衣装や小道具、BGMにも随所に強い原作への愛とこだわりが感じられる出来映えになっています。
今日本でシティーハンターを実写化するならこの道、そう思わせてくれ、シリーズ化も期待したい見事な仕上がり。Netflixに加入している方は必見ですよ。
しかし、ジャンプ連載当時毎週読んでいた自分に「シティーハンター」と「変態仮面」が実写化される日が来てしかも両方とも同じ人が主演すると言っても信じないだろうな(笑)
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