今年は自分のメンタルが遂に限界に来て1ヵ月休職したのが何よりのトピック。来年は心身共に健康でいたい。
こんばんは、小島@監督です。
さて、今年最後の更新となる今回は恒例の、「今年の5本」と題して今年の映画を振り返ります。
例年同様現在の鑑賞可能状況も記載しますので参考になれば幸いです。
1.トップガン・マーヴェリック
今年は洋画・邦画ともに豊作に感じられた1年でした。甲乙つけがたい名作だらけの中で1本だけ選ぶならこれ。名優トム・クルーズの孤高とも言うべき矜持と覚悟がスクリーンを疾走します。既にBlu-rayとDVDもリリースされ配信も始まっていますが、わずかながら現在でも劇場で上映が続いています。
2.RRR
ナートゥをご存じか?圧倒的インド。観るエナドリ。何もかもが爆盛の超絶エンターテインメント。ただ全力で鑑賞するのだ!現在ロングラン公開中。版権の問題なのかインド映画はソフト化が他と比べると遅い傾向にあるため興味ある方は是非とも上映中に機会を掴まえて欲しいですね。
3.ハケンアニメ!
邦画なら今年はこれが随一でした。アニメ創作現場の葛藤を熱量たっぷりに描くお仕事エンターテインメント。背中を押される気分になる方もきっと多いはず。Blu-ray/DVD/各種配信発売中。
4.スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
少年の青春の終わりに、3人のスパイダーマンが集結する。煮え切らないままに完結させられた過去のシリーズも全て肯定し、新たな一歩を描いてみせた奇跡のような1本。正直今年正月にこれを観たときはいきなり今年のトップが来たかと思いましたが、まさかそれを上回る作品がこんなにポンポン現れようとは想像以上です。Blu-ray/DVD/各種配信発売中。
5.THE FIRST SLAM DUNK
原作者井上雄彦自らが監督する新たなる「SLAM DUNK」、精密を極める音響と空間設計がもたらすバスケットボールのリアリズムに酔いしれる凄み溢れるアニメ映画になりました。現在公開中。好評を得てロングランになりそうです。
5本選ぶならこんな感じ。今年はコロナ禍の鬱憤を晴らすかのように傑作が数多く上映される年になりました。また、配信が鑑賞のフォーマットとして定着しつつある中で、「映画館で鑑賞する」ことの意味を強く持つ作品が続々と登場するようになったのも大きいですね。
さて、ここからはそれ以外にも印象に残った作品を振り返ります。こちらは鑑賞順に列記していきます。
・チック、チック…ブーン!
アンドリュー・ガーフィールドがミュージカル「RENT」を生み出した夭折の作家ジョナサン・ラーソンの半生を演じるミュージカル。成功を夢見ながらも上手くいかず時間だけが過ぎていく青年の葛藤を誠実かつダイナミックに描きます。私は劇場上映で鑑賞しましたが実は上映の方が限定的で基本フォーマットはNetflix。
・ウェスト・サイド・ストーリー
巨匠スティーブン・スピルバーグの手によるブロードウェイ・ミュージカルの定番の映画化。計算され尽くした映像の凄みに圧倒される。Blu-ray/DVD/各種配信発売中。
・ザ・バットマン
「バットマン」の最新作は「DC」の「D」は「ディテクティブ(探偵)」の「D」、というのを思い出させてくれる逸品。しかしDC映画は最近迷走が激しくてこの先どこへ行ってしまうのか。Blu-ray/DVD/各種配信発売中。
・ハッチングー孵化‐
フィンランド発の奇妙なホラー。少女の秘密が幸福な家族の仮面をはぎ取っていく。かなりエグイが忘れ難い印象を残す1本。DVD発売中。
・シン・ウルトラマン
庵野秀明・樋口真嗣のコンビが送る新たなるウルトラマン。徹底して空想科学テイストを前面に押し出した画作りが良くも悪くも鮮烈。Amazonプライムにて配信中。Blu-ray/DVDは2023年4月12日発売予定。
・メタモルフォーゼの縁側
17歳の女子高生と75歳のおばあちゃんがBLコミックを通じて交流する異色のドラマ。繊細な心の機微を美しい映像と演技で見せてくれます。Blu-ray/DVD/各種配信発売中。
・神々の山嶺
夢枕獏の小説を原作に、何とフランスでアニメ化。切り詰めたタイトな構成で登頂に挑む男の心情を描き出します。ソフト化はまだ先のようですがAmazonプライムにて2023年1月6日より配信開始予定。
・ONE PIECE FILM RED
劇場版ワンピースの新機軸。それにしてもヒロインのウタが連日年末の歌番組を席巻するようになろうとは。8月封切作品ながら現在も上映が続いています。
・NOPE/ノープ
ジョーダン・ピール監督が描く「最悪の奇跡」とは。様々なオマージュやリスペクトも感じられるユニークなスリラー。配信発売中。Blu-ray/DVDは2023年1月6日発売予定。
・ブレット・トレイン
東京発京都行の高速鉄道の中で殺し屋たちのバトルロワイアルが始まる。ブラッド・ピットを始めとした一級の名優たちが全力でB級を作りにかかっている悪ノリが楽しい。Blu-ray/DVD/各種配信発売中。
・サバカン/SABAKAN
1980年代の長崎を舞台に、少年のひと夏の冒険を描く佳作。心地良い涼風のような作品だ。不定期に上映が続いているほか、ソフトについては草彅剛・稲垣吾郎・香取慎吾3人のユニット「新しい地図」のオフィシャル通販にて受注販売されています。
・ロード・オブ・ザ・リング三部作
映画自体は2002~2004年の作品ですが、今年4Kリマスター・IMAXフォーマットで再上映されました。映画そのものが持つパワーをようやく余すことなく上映できるようになったのだなと思わされる映画体験でした。
・ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー
1本の映画の全てを懸けて語られる、若くして世を去った俳優チャドウィック・ボーズマンへ向けた哀悼の言葉。こういう作りが許されるほどの喪失感の大きさを作り手も受け手も共有しているというのは他では得難い経験でした。現在公開中。
・すずめの戸締まり
新海誠監督の最新作は、初めて現実の災害である東日本大震災を正面から描くものになりました。前作「天気の子」よりは尖った部分が少なくなりましたが、その分作品の軸足はしっかりしたものになったように感じられます。現在公開中。
・窓辺にて
国際的にも評価を高めつつある今泉力哉監督の最新作は同氏らしい等身大の恋愛模様を独特のリズムの会話で綴る会話劇。起伏も少なく145分と長尺なのにそれで退屈と感じさせない不思議な心地良さがある。現在公開中。
・犯罪都市THE ROUND UP
冷酷非道な犯罪者に挑むのは、最強の男マ・ドンソク。自身のストロングポイントが良く分かってるマ・ドンソクの迷いの無い役者っぷりが楽しく、濃度と熱量の高いノワールを気持ちよく観ていられる。現在公開中。またBlu-ray/DVDは2023年4月5日発売予定。
・アバター/ウェイ・オブ・ウォーター
映画の進化、そのそばにはいつもジェームズ・キャメロン。むしろ彼でなければ扱いきれないところまで来てしまっているのだろうか。現在公開中。この圧倒的な没入感は是非3Dで味わって頂きたい。
・時には昔の話を
昨年没した俳優・森山周一郎の足跡を、生前収録された当人のインタビューを中心に構成したドキュメンタリー。TVドラマがまだ生放送で製作され、洋画や海外ドラマの吹替が勃興したTV黎明期から活躍し、やがて「刑事コジャック」という当たり役を掴み、遂に代名詞ともいうべき「紅の豚」に至る道のりを綴ります。チャーミングさとダンディズムに溢れた森山周一郎氏の言動に痺れながら、語られる数多くのトピックに好奇心を刺激される逸品。各地のミニシアターで不定期上映中。ただ今年の上映分は全て終了。ソフト化の予定も今のところ無いとか。
改めて振り返ると今年は邦画を結構観ているなという印象。多分「ハケンアニメ!」の影響かも(笑)
来年はどんな映画に出会えるでしょうか。
こんばんは、小島@監督です。
さて、今年最後の更新となる今回は恒例の、「今年の5本」と題して今年の映画を振り返ります。
例年同様現在の鑑賞可能状況も記載しますので参考になれば幸いです。
1.トップガン・マーヴェリック
今年は洋画・邦画ともに豊作に感じられた1年でした。甲乙つけがたい名作だらけの中で1本だけ選ぶならこれ。名優トム・クルーズの孤高とも言うべき矜持と覚悟がスクリーンを疾走します。既にBlu-rayとDVDもリリースされ配信も始まっていますが、わずかながら現在でも劇場で上映が続いています。
2.RRR
ナートゥをご存じか?圧倒的インド。観るエナドリ。何もかもが爆盛の超絶エンターテインメント。ただ全力で鑑賞するのだ!現在ロングラン公開中。版権の問題なのかインド映画はソフト化が他と比べると遅い傾向にあるため興味ある方は是非とも上映中に機会を掴まえて欲しいですね。
3.ハケンアニメ!
邦画なら今年はこれが随一でした。アニメ創作現場の葛藤を熱量たっぷりに描くお仕事エンターテインメント。背中を押される気分になる方もきっと多いはず。Blu-ray/DVD/各種配信発売中。
4.スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
少年の青春の終わりに、3人のスパイダーマンが集結する。煮え切らないままに完結させられた過去のシリーズも全て肯定し、新たな一歩を描いてみせた奇跡のような1本。正直今年正月にこれを観たときはいきなり今年のトップが来たかと思いましたが、まさかそれを上回る作品がこんなにポンポン現れようとは想像以上です。Blu-ray/DVD/各種配信発売中。
5.THE FIRST SLAM DUNK
原作者井上雄彦自らが監督する新たなる「SLAM DUNK」、精密を極める音響と空間設計がもたらすバスケットボールのリアリズムに酔いしれる凄み溢れるアニメ映画になりました。現在公開中。好評を得てロングランになりそうです。
5本選ぶならこんな感じ。今年はコロナ禍の鬱憤を晴らすかのように傑作が数多く上映される年になりました。また、配信が鑑賞のフォーマットとして定着しつつある中で、「映画館で鑑賞する」ことの意味を強く持つ作品が続々と登場するようになったのも大きいですね。
さて、ここからはそれ以外にも印象に残った作品を振り返ります。こちらは鑑賞順に列記していきます。
・チック、チック…ブーン!
アンドリュー・ガーフィールドがミュージカル「RENT」を生み出した夭折の作家ジョナサン・ラーソンの半生を演じるミュージカル。成功を夢見ながらも上手くいかず時間だけが過ぎていく青年の葛藤を誠実かつダイナミックに描きます。私は劇場上映で鑑賞しましたが実は上映の方が限定的で基本フォーマットはNetflix。
・ウェスト・サイド・ストーリー
巨匠スティーブン・スピルバーグの手によるブロードウェイ・ミュージカルの定番の映画化。計算され尽くした映像の凄みに圧倒される。Blu-ray/DVD/各種配信発売中。
・ザ・バットマン
「バットマン」の最新作は「DC」の「D」は「ディテクティブ(探偵)」の「D」、というのを思い出させてくれる逸品。しかしDC映画は最近迷走が激しくてこの先どこへ行ってしまうのか。Blu-ray/DVD/各種配信発売中。
・ハッチングー孵化‐
フィンランド発の奇妙なホラー。少女の秘密が幸福な家族の仮面をはぎ取っていく。かなりエグイが忘れ難い印象を残す1本。DVD発売中。
・シン・ウルトラマン
庵野秀明・樋口真嗣のコンビが送る新たなるウルトラマン。徹底して空想科学テイストを前面に押し出した画作りが良くも悪くも鮮烈。Amazonプライムにて配信中。Blu-ray/DVDは2023年4月12日発売予定。
・メタモルフォーゼの縁側
17歳の女子高生と75歳のおばあちゃんがBLコミックを通じて交流する異色のドラマ。繊細な心の機微を美しい映像と演技で見せてくれます。Blu-ray/DVD/各種配信発売中。
・神々の山嶺
夢枕獏の小説を原作に、何とフランスでアニメ化。切り詰めたタイトな構成で登頂に挑む男の心情を描き出します。ソフト化はまだ先のようですがAmazonプライムにて2023年1月6日より配信開始予定。
・ONE PIECE FILM RED
劇場版ワンピースの新機軸。それにしてもヒロインのウタが連日年末の歌番組を席巻するようになろうとは。8月封切作品ながら現在も上映が続いています。
・NOPE/ノープ
ジョーダン・ピール監督が描く「最悪の奇跡」とは。様々なオマージュやリスペクトも感じられるユニークなスリラー。配信発売中。Blu-ray/DVDは2023年1月6日発売予定。
・ブレット・トレイン
東京発京都行の高速鉄道の中で殺し屋たちのバトルロワイアルが始まる。ブラッド・ピットを始めとした一級の名優たちが全力でB級を作りにかかっている悪ノリが楽しい。Blu-ray/DVD/各種配信発売中。
・サバカン/SABAKAN
1980年代の長崎を舞台に、少年のひと夏の冒険を描く佳作。心地良い涼風のような作品だ。不定期に上映が続いているほか、ソフトについては草彅剛・稲垣吾郎・香取慎吾3人のユニット「新しい地図」のオフィシャル通販にて受注販売されています。
・ロード・オブ・ザ・リング三部作
映画自体は2002~2004年の作品ですが、今年4Kリマスター・IMAXフォーマットで再上映されました。映画そのものが持つパワーをようやく余すことなく上映できるようになったのだなと思わされる映画体験でした。
・ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー
1本の映画の全てを懸けて語られる、若くして世を去った俳優チャドウィック・ボーズマンへ向けた哀悼の言葉。こういう作りが許されるほどの喪失感の大きさを作り手も受け手も共有しているというのは他では得難い経験でした。現在公開中。
・すずめの戸締まり
新海誠監督の最新作は、初めて現実の災害である東日本大震災を正面から描くものになりました。前作「天気の子」よりは尖った部分が少なくなりましたが、その分作品の軸足はしっかりしたものになったように感じられます。現在公開中。
・窓辺にて
国際的にも評価を高めつつある今泉力哉監督の最新作は同氏らしい等身大の恋愛模様を独特のリズムの会話で綴る会話劇。起伏も少なく145分と長尺なのにそれで退屈と感じさせない不思議な心地良さがある。現在公開中。
・犯罪都市THE ROUND UP
冷酷非道な犯罪者に挑むのは、最強の男マ・ドンソク。自身のストロングポイントが良く分かってるマ・ドンソクの迷いの無い役者っぷりが楽しく、濃度と熱量の高いノワールを気持ちよく観ていられる。現在公開中。またBlu-ray/DVDは2023年4月5日発売予定。
・アバター/ウェイ・オブ・ウォーター
映画の進化、そのそばにはいつもジェームズ・キャメロン。むしろ彼でなければ扱いきれないところまで来てしまっているのだろうか。現在公開中。この圧倒的な没入感は是非3Dで味わって頂きたい。
・時には昔の話を
昨年没した俳優・森山周一郎の足跡を、生前収録された当人のインタビューを中心に構成したドキュメンタリー。TVドラマがまだ生放送で製作され、洋画や海外ドラマの吹替が勃興したTV黎明期から活躍し、やがて「刑事コジャック」という当たり役を掴み、遂に代名詞ともいうべき「紅の豚」に至る道のりを綴ります。チャーミングさとダンディズムに溢れた森山周一郎氏の言動に痺れながら、語られる数多くのトピックに好奇心を刺激される逸品。各地のミニシアターで不定期上映中。ただ今年の上映分は全て終了。ソフト化の予定も今のところ無いとか。
改めて振り返ると今年は邦画を結構観ているなという印象。多分「ハケンアニメ!」の影響かも(笑)
来年はどんな映画に出会えるでしょうか。
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