減少傾向とは言えまだ連日決して少なくはない人数の陽性者が報じられるものの、特に何か制限の掛かっていない3年ぶりのゴールデンウィークの到来に、ここ数日久しぶりのアッパーな忙しさに追われていました。ただ久しぶり過ぎて需要予測がまるで立てられない様に陥り右往左往する羽目にもなりましたが(苦笑)
こんばんは、小島@監督です。
このまま平穏な時間が戻って来ると良いのですが。まだまだいろいろと予断を許しませんね。
さて、今回の映画は「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」です。
ハロウィンを前に賑やかさが増す渋谷、その一角で結婚式が執り行われようとしていた。江戸川コナン(声・高山みなみ)ら少年探偵団や毛利小五郎(声・小山力也)、警察関係者たちが見守る中、タキシード姿の高木渉(声・高木渉)とウェディングドレスを身にまとった佐藤美和子(声・湯屋敦子)が入場してきた。
同じ頃、安室透(声・古谷徹)と風見裕也(声・飛田展男)が逮捕後脱走した犯人に関するタレコミを受け、とある立体駐車場で張り込んでいた。果たしてタレコミ通りに犯人が現れた。しかし様子がおかしい。2人は犯人を確保しようとするが…
ゴールデンウイークの目玉として製作された作品でハロウィンとは季節外れな感じもしますが、それがコナン映画。遂にシリーズ25作目を数える「名探偵コナン」の新作が現在公開中です。近年の劇場版コナンはサブキャラクターにスポットを当てたエピソードが続きますが、今作ではTVシリーズで長くラブストーリーが綴られた高木・佐藤両刑事を中心に、屈指の人気キャラクター安室透と、彼と警察学校で動機であった4人のメンバーのエピソードが絡む構図となっています。
息の長いシリーズだからこそとも言いますが、今作の前段となっているエピソード「揺れる警視庁 1200万人の人質」が放送されたのは2003年。実に19年前!さすがに仕込みが長すぎるのを自覚しているのか、昨年製作の第24作「緋色の弾丸」公開に合わせて製作された総集編「緋色の不在証明」同様の総集編が今年も製作されました。先日「金曜ロードショー」枠内で放送された「本庁の刑事恋物語~結婚前夜」がそれで、高木・佐藤両刑事のラブストーリーを採録し構成されています。また、それだけでなくTVスペシャルだった「揺れる警視庁」も再編集されて通常の放送枠で4回にわたって再放送するなどかなり力の入った準備ぶりです。
そんな今作、ある爆破事件と脅迫事件を軸に高木&佐藤、安室透と警察学校の同期たち、中盤から登場するエレニカ(声・白石麻衣)を中心とするロシア人グループ、現在と過去に渡りいくつもの点が混在し、それらをコナンが結び付けるなかなか見事な構成をしています。容疑者の線上に上がる人物が非常に少なく、「フーダニット」よりもそこに至るまでの物語の積み上げ方に主眼を置いているあたりに第1作「時計仕掛けの摩天楼」を彷彿とさせる部分もありますね。物語の主要メンバーの大半が刑事だからか、70年代の刑事ドラマのような風合いも感じられます。
もう一つ、今作の重要なポイントに音楽があります。メインテーマを残してこれまでの「名探偵コナン」を彩ってきた大野克夫が製作から離れ、菅野祐悟が担当しています。これが思いのほか高い効果を上げています。「PSYCHO-PASS」や「祈りの幕が下りる時」などアニメや実写を問わずサスペンス・ミステリー系の作品も多く手掛けた菅野祐悟、名探偵コナンとも抜群の相性を見せます。この新鮮なマリアージュは今作の意外な拾い物と言えますね。
コナン映画お約束ともいえるクライマックスの盛大な爆発と破壊が今作では少々大人しいのでちょいと物足りなく感じる部分もありますが(笑)、総じて満足度は高いです。
もともと昨年の「緋色の弾丸」が1年延期となったことで実質2年以上の製作期間を得た今作、劇場版コナンの地力を感じられる1本となっています。今作では初めてIMAX版やDolby Cinema版も製作されていますし、20年以上ゴールデンウイークの看板をしている作品をスクリーンで味わってみてはいかがでしょう。
こんばんは、小島@監督です。
このまま平穏な時間が戻って来ると良いのですが。まだまだいろいろと予断を許しませんね。
さて、今回の映画は「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」です。
ハロウィンを前に賑やかさが増す渋谷、その一角で結婚式が執り行われようとしていた。江戸川コナン(声・高山みなみ)ら少年探偵団や毛利小五郎(声・小山力也)、警察関係者たちが見守る中、タキシード姿の高木渉(声・高木渉)とウェディングドレスを身にまとった佐藤美和子(声・湯屋敦子)が入場してきた。
同じ頃、安室透(声・古谷徹)と風見裕也(声・飛田展男)が逮捕後脱走した犯人に関するタレコミを受け、とある立体駐車場で張り込んでいた。果たしてタレコミ通りに犯人が現れた。しかし様子がおかしい。2人は犯人を確保しようとするが…
ゴールデンウイークの目玉として製作された作品でハロウィンとは季節外れな感じもしますが、それがコナン映画。遂にシリーズ25作目を数える「名探偵コナン」の新作が現在公開中です。近年の劇場版コナンはサブキャラクターにスポットを当てたエピソードが続きますが、今作ではTVシリーズで長くラブストーリーが綴られた高木・佐藤両刑事を中心に、屈指の人気キャラクター安室透と、彼と警察学校で動機であった4人のメンバーのエピソードが絡む構図となっています。
息の長いシリーズだからこそとも言いますが、今作の前段となっているエピソード「揺れる警視庁 1200万人の人質」が放送されたのは2003年。実に19年前!さすがに仕込みが長すぎるのを自覚しているのか、昨年製作の第24作「緋色の弾丸」公開に合わせて製作された総集編「緋色の不在証明」同様の総集編が今年も製作されました。先日「金曜ロードショー」枠内で放送された「本庁の刑事恋物語~結婚前夜」がそれで、高木・佐藤両刑事のラブストーリーを採録し構成されています。また、それだけでなくTVスペシャルだった「揺れる警視庁」も再編集されて通常の放送枠で4回にわたって再放送するなどかなり力の入った準備ぶりです。
そんな今作、ある爆破事件と脅迫事件を軸に高木&佐藤、安室透と警察学校の同期たち、中盤から登場するエレニカ(声・白石麻衣)を中心とするロシア人グループ、現在と過去に渡りいくつもの点が混在し、それらをコナンが結び付けるなかなか見事な構成をしています。容疑者の線上に上がる人物が非常に少なく、「フーダニット」よりもそこに至るまでの物語の積み上げ方に主眼を置いているあたりに第1作「時計仕掛けの摩天楼」を彷彿とさせる部分もありますね。物語の主要メンバーの大半が刑事だからか、70年代の刑事ドラマのような風合いも感じられます。
もう一つ、今作の重要なポイントに音楽があります。メインテーマを残してこれまでの「名探偵コナン」を彩ってきた大野克夫が製作から離れ、菅野祐悟が担当しています。これが思いのほか高い効果を上げています。「PSYCHO-PASS」や「祈りの幕が下りる時」などアニメや実写を問わずサスペンス・ミステリー系の作品も多く手掛けた菅野祐悟、名探偵コナンとも抜群の相性を見せます。この新鮮なマリアージュは今作の意外な拾い物と言えますね。
コナン映画お約束ともいえるクライマックスの盛大な爆発と破壊が今作では少々大人しいのでちょいと物足りなく感じる部分もありますが(笑)、総じて満足度は高いです。
もともと昨年の「緋色の弾丸」が1年延期となったことで実質2年以上の製作期間を得た今作、劇場版コナンの地力を感じられる1本となっています。今作では初めてIMAX版やDolby Cinema版も製作されていますし、20年以上ゴールデンウイークの看板をしている作品をスクリーンで味わってみてはいかがでしょう。
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