忍者ブログ

ちゅうカラぶろぐ


[65]  [66]  [67]  [68]  [69]  [70]  [71]  [72]  [73]  [74]  [75
今年のお盆休みは珍しく4連休になったのですが、資格試験直前ということもありひたすら家にこもって勉強してました。そうでなければ夏コミとかなーなライブとか行きたい所やりたいことたくさん!来年は、来年は遊んでやる…!というか何とか一発合格して遊べる状況を作ってやる…!

こんばんは、小島@監督です。
ま、そうは言っても1日だけは映画観に出掛けたりしたんですけどね!何ぼ試験直前と言っても4日も家に閉じこもってられなかった、というのもありますがどうしても観ておきたかった映画があったもので。

さて、今回の映画はそのどうしても観たかった一本、「野火」です。

大戦末期、フィリピン・レイテ島戦線に送られた田村(塚本晋也)は、肺を病んでしまった事から野戦病院に送られた。しかし野戦病院は負傷した兵で一杯で食料も足りないため病人の入る余地は無かった。
病院の外には田村と同じように行き場を失くした傷病兵たちがたむろしていた。その中で田村に声をかけてきたのは足を負傷した安田(リリー・フランキー)とその子分とも言える永松(森優作)だった。僅かな芋を巡って殺伐とする空気に辟易しながらも、人と群れる事で安心して眠りについた田村だったが、その夜病院が空爆される。辛うじて生き延びた田村達だったが、散り散りとなってジャングルをさまようことになる。

戦後70年という今年、太平洋戦争を回顧するプログラムが非常に多く作られています。映画にしても現在「日本のいちばん長い日」「ソ満国境15歳の夏」が公開中ですし、今後も「氷川丸ものがたり」などが公開を控えています。
そんな中にあってもひときわ異彩を放っていると言えるのがこの「野火」です。

原作は「俘虜記」「将門記」などで知られる大岡昇平が1952年に発表した小説です。
作者のフィリピンでの戦争体験をベースに書かれた「野火」は、部隊からも野戦病院からも追い出され、ジャングルをさまよい、極限とも言える孤独と飢えの中で自身の内に湧き起こる人肉食への欲求と狂気に苛まれる男の姿を描きます。
1959年には監督市川崑、船越英二、ミッキー・カーチスらの出演で映画化もされていますが、今回の映画がそのリメイクかというとそういうワケではないようです。

この映画のどの辺りが異彩を放っているかと言えば公開に至るまでの経緯から異色です。この作品で監督・脚本・主演・撮影・編集を一手に引き受ける塚本晋也は、10年以上前からこの映画の企画を各所に売り込むも全く買い手がつかず最終的に全て本人の実費と熱意に賛同したボランティアたちの手でようやく完成に漕ぎ着けたそうです。全く身も蓋も無い表現で言えばインディーズ映画なのです、この作品。それ故この映画にはどうしてもチープに感じられるショットがいくつか散見されますが、それは決してこの映画の欠点ではありません。

経緯が経緯だけあり、この映画、その熱量が尋常じゃありません。
カメラはほとんど主人公の田村から目を離さず、ジャングルをさまよって理性を擦り減らし飢餓のあまり人間の肉にすら手を付けようとするほどに追い込まれていく様をまざまざと見せつけられることになります。
それを徹底的に生々しく描き出していく映画ですが、その熱量故に目を逸らす事が出来ません。

作品のタイトルである「野火」とは春の初めに枯草を焼く焚火の事をいうのですが、作中密林から何度か火が上がる描写があり、それは現地に暮らす人たちの生活の火であると同時に恐怖に駆られた田村達日本兵の目にとって敵の攻撃や狼煙と映る恐怖の対象として存在し、更にその正気を削り取って行く事になるのです。

もう一つ印象的なのは、そうやって田村達がそうやって磨滅していく中でも木々はどこまでも緑鮮やかに茂り、花は美しく咲き、空はどこまでも高く青い、この対比が状況の不条理さをより一層際立たせます。

戦後70年という時間を経て、当時の記憶を抱く人も少なくなってきた今、身体感覚を喚起させそうなほどに生々しく描き切るこの作品は恐らく現代の日本人が「戦争を描く」ということの一つの極点に立っているように思えます。これから先何度も企画上映などで上映されるに違いないであろう作品ですが、できることなら今多くの方に観て欲しい作品だと本気で思います。いろいろなことを考えてみる一つのきっかけにこういう映画はいかがでしょうか。

拍手[0回]

PR
先日職場の勉強会でオーストラリアのあるワイナリーの主任醸造家の方とお話しする機会が。
メーカー主催の試飲展示会でならともかく、メーカー主導の社内勉強会で営業の方が喋るだけでなくわざわざ国外の生産者の方を連れてきてくれるなんてそうそうないのでここぞとばかりに色々と疑問や質問をぶつける事が出来て実に有意義な時間でした。やっぱり直接うかがえるとテキストの文字でしか知らなかった事も印象が変わってきますね。

こんばんは、小島@監督です。
それにしても最近海外の方と接する機会が立て続いてる気が。いい加減語学を学べと言う暗示か、これは!?

さて、今回の映画は「ジュラシック・ワールド」です。

遺伝子工学の粋を結集して恐竜を蘇らせ至近距離で触れ合える高級リゾート「ジュラシック・ワールド」
パークで数日過ごす事になったザック(ニック・ロビンソン)とグレイ(タイ・シンプキンス)の兄弟はパークのオペレーションマネージャーであり叔母でもあるクレア(ブライス・ダラス・ハワード)の元を訪ねるが多忙を極めるクレアはザックたちにフリーパスを渡してすぐに仕事に戻ってしまう。
一方パークの経営者サイモン・マスラニ(イルファン・カーン)からのプレッシャーに押された遺伝子学者のヘンリー・ウー(B・D・ウォン)は、遺伝子の組み換えによる新種「インドミナス・レックス」を開発した。その生態の確認を命じられた恐竜行動学研究者で元軍人のオーウェン(クリス・プラット)はインドミナス・レックスの飼育房へ赴くが、そこにレックスの姿は無かった…

1993年に製作されVFX技術という点ではもちろんその後の恐竜のビジュアルイメージにまで多大な影響を与えた傑作「ジュラシック・パーク」、その実に14年ぶりの新作がスクリーンに登場です。
「誰が何と言おうと自分は大好き」なんて作品、皆さんもあるかと思いますが私にとって「ジュラシック・パーク」はシリーズ3作まとめてみんなそれで、今回の「ジュラシック・ワールド」の公開をウキウキしながら待ってました(笑)

これまでのシリーズでは描かれなかった「パーク開業後」の姿が描かれる今作は、作品の随所に1作目へのオマージュを取り入れ、シリーズのファンには堪らない作品に仕上がっています。
実は序盤のあるシーンで「ジュラシック・パーク」のメインテーマのアレンジがBGMに使われている箇所があるのですが、そこで私うっかり涙目。自覚してる以上に楽しみだったみたいです、私(苦笑)

なかなか興味深いのは序盤で描かれるパークの様子です。一つ一つのアトラクションや売店、レストランの様子がディテール豊かに描出され行ってみたくなる、というのもありますがそんな中でもずっとスマホをいじってる人がいたり、パークスタッフに緩みが見られたり、ある種の「慣れ」や「慢心」が蔓延しているように描写していて、それが後々のカタストロフの遠因になったようにも見えます。些末な部分に思えるでしょうがこの辺りの描写の巧みさは推したい所。

こういう所の描写が上手い反面、この映画、脚本がとても雑なのが残念です。
前後の繋がりがおかしな箇所がいくつもありますし、ほとんどのキャラもあまり頭が良いとは言えないのでボンクラ感が半端無いです(苦笑)。正直「突っ込みどころ満載」と書いた先週の「ターミネーター:新起動」の方がよほど緻密で「読める」シナリオしています。「ジュラシック・ワールド」こそ細かい事を気にしてはいけないレベル。ここはもう暖かい目でサラッと流しましょう。

脚本に大きな欠点はあるにしろ、何より重要な恐竜たちの見せ方が尋常じゃない迫力なのでエンターテインメントとしては充分すぎるほどに楽しめる逸品です。登場する恐竜たちのほとんどに何がしかの見せ場が用意されている上にそれらを次々と速いテンポで見せてくるためアトラクション性が非常に優れてるのもポイントで、せっかくなら3Dで鑑賞した方がより楽しめるでしょう。音響も良いIMAXなら更に迫力増大!

暑い日が続く夏の2時間、時にはこんな映画で童心に帰ってみるのも楽しいですよ。

拍手[0回]

コスプレサミットを筆頭に、この週末は各地でイベント尽くし。いよいよ夏が始まったって感じですね。
ま、私は資格試験が控えている身なのでそのほとんどに「ぐぬぬ…」しながらスルー。昨日が休日出勤だったのでせいぜい仕事上がりに栄のコスプレサミットを覗いてくるのが関の山でした。
ただ久屋大通公園の屋台の中に今夏発売されたばかりの「モエ・エ・シャンドン アイス・アンペリアル」(ロックスタイルで楽しんでもらうことを前提に通常の「ブリュット・アンペリアル」より少々濃いめ&甘口に仕上げてある)をグラスで飲ませてくれる店があって気になっていたシャンパーニュの味を知る事が出来たり、「マッドマックス怒りのデス・ロード」のウォーボーイズの格好した人と「V8!V8!」したりできたので1時間足らずの散策でしたが大収穫&大満足でした。

こんばんは、小島@監督です。
しっかしオアシス21は人多かったなぁ…写真撮るとか知り合いを探すとかいう余裕ほとんど無かった…

さて、今回の映画は「ターミネーター:新起動ジェニシス」です。

2029年、「審判の日」から続く人類と機械軍との戦いは指導者ジョン・コナー(ジェイソン・クラーク)に率いられた人類側が勝利を収めた。窮地に陥ったスカイネットはジョンの母親サラ・コナーを抹殺すべくタイムマシンでターミネーターを1984年に送り込んだ。その事実を察知した人類側もそれを阻止すべく志願したカイル・リース(ジェイ・コートニー)を過去に送り込む。1984年に辿り着いたカイルを待っていたのは、液体金属ターミネーターT-1000(イ・ビョンホン)の襲撃であった。

シリーズ5作目にしてアーノルド・シュワルツェネッガーが実に12年ぶりに主役たるターミネーターT-800を演じます。

通常シリーズ物と言えば蓄積した時間を描いたりするものですが、タイムトラベルによるパラドックスが物語の中で重要な位置を占める「ターミネーター」シリーズは、新作を製作するたびに過去作品との整合性と折り合いをつけねばならず、3作目はその意味でかなり窮屈な感じがしますし、4作目に至っては過去の部分を全てオミットして未来での戦いのみを描く道を選びました。「3」も「4」も自分としてはそれなりに気に入っている作品ではありますが、特に「4」はこのシリーズの醍醐味の一つから敢えて目を背けるような作りをもったいなく思ったのは確かです。

それまでの流れを受けて今回の5作目では非常に面白いアイディアを取り入れ、タイムトラベル物のSFとしてもかなり面白い出来栄えになっています。詳しい内容はもちろん黙っておきますが(笑)、SF物のゲームやアニメ、ラノベに馴染みの薄い方には少々ややこしく感じるかもしれません。しかしかなり秀逸なアイディアです。苦し紛れの産物なのかもしれませんが、結果として面白いものになってるので上々ではないでしょうか。
コレに加えて後付けも良い所、ではありますがT-800に付加されたある設定もなかなか味わい深いものがあります。

今作を手掛けた製作陣の特に1作目(1984年)と2作目(1991年)に対するリスペクトの深さも大したもので、カイル・リースが1984年に送り込まれてからサラ・コナーと出会うに至るまでの流れはその畏敬とも言えるリスペクトの深さを存分に味わえる今作屈指のシークエンスになっています。

もちろん1作目と2作目が映画史に大きなインパクトを与えたシリーズなのでこれらの新設定や新たにサラ・コナーを演じるエミリア・クラークなどのキャスティング陣に不満を感じる方も多いでしょう。
しかしそういう方にとっても「あのテーマ曲」と共に現れるアーノルド・シュワルツェネッガー演じるT-800の、まさにカリスマと言って良い圧倒的存在感を再びスクリーンで味わえるというのは大きな喜びに違いないのでは。突っ込みどころを上げればキリがないのは当然なのですが、正直もう細かい事は置いておいて久しぶりのT-800オンスクリーンを楽しんだもの勝ちです。興味のある方はせっかくのこの機会、是非映画館で楽しんでしまいましょう!

あ、オフィシャルサイトで配信されてるいくつかの映像はかなりネタバレが酷いものがあるので観るなら鑑賞後にしておくことをお薦めします。ちょっと無邪気に美味しい所を放出しすぎていますのでね。

拍手[0回]

アイマス話をもうちょっとだけ。
原典のゲームにおける主人公を「プロデューサー」と呼称するアイマスはいわゆる「推し」というものを「担当」と表現します。その流れでライブイベントなどでは名刺を用意してプロデューサー同士で「名刺交換」したりします。昨年あたりから私もやり始めていますが、コレがなかなか楽しい。

今回もこんな感じの物を用意してみたりしました。Twitter等のSNSのアカウントを記載する事で交友の輪が広がって行きます。今回はなんとコスタリカからわざわざ来日したPの方と名刺交換する機会が!
コスタリカ!「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」ぐらいしか印象が無いところとまさかご縁ができようとは!
しかもその方なかなか日本語が堪能なようで、名刺交換のお礼をスペイン語ができないから(コスタリカの公用語はスペイン語)何とか英語でツイートしたら日本語で返事がきました。
とは言えせっかくの機会だしスペイン語を学んでみるのも良いかも。アイマスPやってるとやりたい事が増えていく(笑)

こんばんは、小島@監督です。
そのアイマスもシンデレラガールズの第2期がスタート。「継母」を思わせる剛腕な女上司が現れたり、使われてない部屋に追いやられてみんなで埃まみれになりながら掃除したり「シンデレラ」を前期以上に物語のモチーフに落とし込んでいて先々の展開が非常に楽しみです。

さて、今回の映画は「バケモノの子」です。

この世には、人間の世界と並行して「バケモノの世界」が存在する。母の死と共に居場所が無くなり家出した少年・蓮(声・宮崎あおい)は、渋谷の路地でバケモノの熊徹(声・役所広司)に出会う。彼の言葉に突き動かされるように付いて行った蓮は、渋谷と対になっているバケモノの街「渋天街」に辿り着く。
親を喪い居場所を失くした蓮と、渋天街随一の実力がありながら粗暴な性格ゆえに弟子もおらず理解者も少ない熊徹。孤独な2人の奇妙な交流が始まった。

「時をかける少女」や「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」で知られる細田守の新作アニメ映画です。

どちらかといえば躍動感以上に繊細な感情を表現する方向で使われた作画力は今回は大胆なアクションを重視する方向で使われて、要所要所でダイナミックなアクションが展開するのが見どころの一つです。

熊徹に拾われ、9歳だから「九太」と適当に名づけられた蓮と熊徹の反目しながらも惹かれていく擬似的な親子関係を描く前半は、蓮の成長と共に真に「大人」へと変わってゆく熊徹の成長も同時に描きだしていきます。熊徹を演じる役所広司の演技も非常に素晴らしく、その演技自体が聴き所と言えますね。

ただ残念ながらこの映画、前半と後半でかなりバランスが悪いのが難点です。成長した九太(声・染谷将太)の新たな出会いや戦いが描かれるのですが、あまりに描かれる要素が多すぎて一つ一つが有機的に機能せず物語が綺麗に収束していきません。映像のレベルが非常に高いにもかかわらずセリフで説明しようとしがちなのもマイナスです。
今作は前3作と違い、これまでの奥寺佐渡子によるシナリオではなく細田守自身の手による脚本なのですが、気合が入り過ぎてしまったのでしょうか、2時間の映画で収まる量のアイディアではなく、TVシリーズに出来そうなほどの物量が強引に押し込められている印象です。そのためこれまでのロジカルな作劇の中に繊細な感情を紡ぎだす作風の延長線上を期待してこの作品を観るといささか面食らうことになるでしょう。

ただそのような欠点を抱えながらとは言え普段アニメに触れない人でも楽しめそうなエンターテインメントとして作り上げてしまう細田守の手腕はさすがとしか言いようがありません。リアリティ重視の瞬間とアニメ的なハッタリを優先させる瞬間のさじ加減は見事なもので、次代を担うことを期待されるクリエイターの意欲を目にすることができるでしょう。
ここからかれがさらにどんなステージへと行くのか期待したいですね。できれば今回もその片鱗が見え隠れしていたので一遍くらいかなりマニアックな作品も観てみたいところですが。

拍手[0回]

こんばんは、小島@監督です。
今回は長くなってしまいそうなので前振りは無しです(笑)、即座に本題に入ります。

この3連休、西武プリンスドームまでアイマス10周年を記念するライブイベント、「THE IDOLM@STER M@STER OF IDOL WORLD!!2015」に行ってきました!ええ、もちろん2Daysを両日とも参加しましたですよ!

ライブの話に移る前に、今回は何せ10周年ですしせっかくだから今まで「やってみようかな」とか「やってみたいな」とか思った事を片っ端からやってみようと考え、初めて出演者の方に(ぶっちゃけ釘宮理恵さんに)プレゼントとファンレターを贈ってみたり、Twitterのフォロワーさんからの誘いに乗って連名ながらフラワースタンドを贈ったりしましたですよ。

コレがその写真。イラストは当然私が描いたものではありません。画力なんてスキルは持ち合わせていないのですよ(苦笑)
実は別の形でショーグンさんもフラワースタンドを贈ってたり。同じことを考えた人が半端無い数でいたようで、実に300基以上のフラワースタンドが!ライブ数日前にある花屋が「さながら技術博覧会状態」とツイートしていたのが流れていましたが、それも納得の絢爛ぶりです。

話をライブの方に戻しましょう。
2日間にわたり行われたこのライブは、初日を765プロメンバーのみ(サポートメンバーとして他作品の出演者も数回登場)、2日目を派生作品であるシンデレラガールズとミリオンライブも出演し、2日間でそのセットリストを大きく変える形で展開されました。

先ず初日、765プロメンバーの楽曲のみで構成されたステージはこれまでのライブでも良く歌われた定番曲に加え現在展開中のCDシリーズ「M@STER ARTIST3」で収録された楽曲を交えて進行。
変化球の少ない構成ではありましたがそれはむしろ「10年の節目にこの曲をドームで歌う」という所にこそ大きな意味を持たせたようです。それが特に顕著だったのはアーケード時代の最初期の楽曲を中心に編集された「スペシャルメドレー」
各キャラのイメージ曲はその出演者自身がソロで歌うという心憎い演出がなされ、非常に「原点」を強く意識させてくれるようになっていました。中でも萩原雪歩役浅倉杏美さんの歌う「First Stage」は初めてソロの形で「今の雪歩」が披露した事になり、大きな意味を持つ瞬間だったとも言えるでしょう。
また新曲にしても特に如月千早役今井麻美さんの歌う「細氷」は、喪失からの再生を高らかに歌い上げる歌詞、間奏に「蒼い鳥」のフレーズを用いるメロディと、まさに「集大成」と言って良い楽曲で、コレをドームのセンターステージで歌う姿は神々しくすらありました。

2日目、開幕時にアイマスの赤羽根健治、デレマスの武内駿輔の両プロデューサー役が登場するというサプライズ。2人はライブ中盤にも再登場してくれました。
実はこの日は自分の席が3塁側ベンチの張り出しのほぼ直上ブロックの3列目というとんでもなく良い席で、その武内Pが登場した場所もその張り出しの上。
つまり目の前。
更に言うと我那覇響役沼倉愛美さんも一度その場所から登場。
5mと離れてない場所にぬーぬーが!
しかもその時「ふるふるフューチャー」という非常に甘い感じの曲を歌ってくれたりなんかして俺のテンションゲージが振り切れ気味。ぬーぬーカワイイ!ホント可愛い!
…は、いかん!この話するとそれだけで長くなる!ブログが埋まる!

…ええ、ライブの方に話を戻すと、765プロだけでなくシンデレラガールズ、ミリオンライブも織り交ぜたこの日は昨日とは打って変わって「さあさあ!こういうのが聴きたかっただろう!?」という誰かのドヤ顔が見えてきそうなほどの超攻撃的セットリスト。それもただその曲を持ち歌にしてる人が披露するだけでなく他作品の同じタイプのキャラを演じる人とセッションする形を取ったりあるいはミスマッチを狙ったりと作品の枠を超えたコラボレーションが観る者のテンションを上げてくれます。
都合30人以上が出演するとあってグラウンド内のステージだけでなくスタンドの通路を移動するトロッコもフル活用しての、球場内をかなり大きく使っての演出が実に賑やかで躍動感あふれるステージでした。

振り返れば、1日目は「原点から続く現在(いま)」、2日目は「現在(いま)から繋ぐ未来」を表現したセットリストだったのでしょう。
2日目の最後、アイマス最初期からのメンバー6人による「my song」からデレマス前期のOP「star!!」、この場で初披露されたミリマスの新曲「Dreaming」という構成はまさに象徴的です。
そしてライブの最後で披露され、観客も歌う演出を用いたことで実感したのですが、765文字の歌詞で作られた今回の10thのテーマ曲「アイMUST GO!」が出演者たちだけでなく「プロデューサーたる我等観客も歌う」ことで初めて完成する曲であった事もアイマスらしい。ま、正直ボロボロ泣いてしまっててあまり歌うどころではなかったんですけれども(苦笑)あ、あと2日目最後のこの曲の時一瞬くぎゅうと目が合ったんですよ!いや、ホントに!

10年、ホントに長い時間です。私もショーグンさんから薦められてからアイマスと関わり出してもう8年近くになります。メタルギアのように長く付き合ってるコンテンツはいくつかありますが、これほど長期間濃密に関わったタイトルは他にありません。アイマスをきっかけに知り合えた人たちも大勢出来ました。そういうものの節目の瞬間に立ち会えた事が本当に感無量です。
しかもまだここで終わりじゃない。それが凄い。そして嬉しい。
こうなったら行けるところまで行きますよ。いつかこんな時間があったのだと素敵な思い出として笑って語れるくらいには持って行きたいですね。

拍手[0回]

今日のブログの書き出しをどうしようかと思っていたところに入ってきた任天堂岩田聡社長の訃報に衝撃を隠せません。WiiやDSの開発に携わった事ももちろん、「星のカービィ」「MOTHER」「大乱闘スマッシュブラザーズ」など数々のヒット作を手掛け、恐らく皆さんも彼の関わったソフトを一つはプレイした事があるのでは、と思います。私も彼がプログラムを担当したファミコン初期作の「ゴルフ」や「ピンボール」にハマった身ですし、実に四半世紀にわたりその作品に親しんできたことになります。TVゲームの歴史を語るにおいて欠く事の出来ない人物でした。

こんばんは、小島@監督です。
今夜は久しぶりにゲームボーイカラーを引っ張り出して「星のカービィ」でもプレイしようか…いやでもあの頃はスリープ機能無いしな…

さて、今回の映画は「最後まで行く」です。

殺人課の刑事コ・ゴンス(イ・ソンギュン)は母の葬儀を抜け出し夜道を車で駆け抜けていた。
急遽署に内務監査が入る事になり横領の証拠を隠す必要に迫られたためだ。しかし焦りのあまり運転が乱暴になり、道を飛び出してきた陰に気付かず通行人を轢き殺してしまう。
何とか隠蔽をしようと考えたゴンスは葬儀を終えた母の棺に死体を入れて一緒に埋葬する。
それから数日後、警察署内では被害者の身元不明のまま轢き逃げ事件の捜査が始まり、ゴンス自身がその担当に収まり全てをやりおおせたかに見えたとき、ゴンス宛てに一本の電話が入った。電話の向こうで男がささやく。
「お前が殺した男を知っている」

韓国で5週連続で1位に輝いたというサスペンス・アクションの秀作です。
さながらヒッチコックを思わせるような巧みな小道具や伏線の使い方でサスペンスとして先ずは優れているのですが、それ以上に作品が持つ勢いが良い。粗筋から観る前は骨太なノワール・サスペンスなのかなと予想していたのですが、良い具合に斜め上を行かれました。
主人公ゴンスは一つトラブルを乗り越えたと思ったらすぐにそれより悪い事態に追い込まれて更なる危機に直面します。このテンポが非常に良く要所のアクションも冴え、観る者をダレさせない目の離せない作りがこの映画の魅力です。

端的に言って小悪党が大悪党に追い詰められていく、という内容のこの映画、ゴンスの実に小物なキャラクターも秀逸です。これが善良な好人物だとスリルや怖さの方が勝る所なのですが、そうではないので切羽詰った小悪党の姿がユーモラスに映り妙に笑いを誘います。反面、このキャラクターのせいで結構緻密に組み上げてる作品なのに何故かボンクラ感が強く感じられてしまうのが難点でもありますが(笑)

人生訓めいたものや深い余韻が残らないカラッとした作風なので、そういうものが欲しい時には向かない作品ですが、2時間気楽に楽しみたい時には打ってつけです。正直用事が押して当初予定していた「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」に間に合わなくて観られなかったので半ばやっつけで入った代替案だったのですが、結果的に思わぬ良作に巡りあえてホクホクしながら映画館を後に出来ました。

昨今の微妙な日韓関係の影響でしょう、あるいは「韓流ブーム」が起きた際に低レベルな作品までホイホイ輸入・公開されていた反動というのもあるかもしれません。韓国映画をメジャー扱いしにくいのは致し方ないのかもしれませんが、このような良作ですらごくわずかな限定上映を除いてDVDリリースのみというのは少々残念な気がします。国を問わずこのような作品がもっと日の当たる場所にいられたらいいのにと、いち映画ファンとしては願わずにはいられません。

拍手[0回]

昨日の歌会に参加された皆さん、お疲れ様でした。
なにぶん前回参加できなかったもので、そのフラストレーションを全力で発散させてもらいました。
初参加の方を含めどうやら水樹奈々好きの方々が集まったらしい部屋では物凄い良い盛り上がりを見せていたようで次は自分も混ざりたい(笑)

こんばんは、小島@監督です。
それにしてもじゃんけん大会でライブや映画のチケットが放出される場っていうのは、やっぱり凄いと思うんだ。

さて、今回の映画は昨日のじゃんけん大会でも前売券が賞品として出されました映画「ラブライブ!The School Idol Movie」です。

全国のスクールアイドルたちが集う大会「ラブライブ!」で優勝を果たしたμ’sのメンバー達。
春を迎え、にこ(声・徳井青空)、絵理(声・南條愛乃)、希(声・楠田亜衣奈)ら3年生メンバーの卒業を以てμ’sは活動を終了することを決めていたが、卒業式直後に一つの知らせがもたらされ彼女たちはアメリカに渡る事になるのだった。

もともとは電撃G'sマガジンでの読者参加型企画から始まった作品が2度のアニメシリーズやゲーム「スクールアイドルフェスティバル」のヒットを受けて遂に映画化。ライブイベントも大盛況ですし、この映画もゴールデンウィークや夏休みの間のあまり大作の並ばない空隙の時期とは言え2週連続で興収ランキングのトップに立つなど、人気の高さをうかがわせます。何ともイタイ行動を取るファンが妙に目立ってしまう事も含めて今最も勢いのあるコンテンツの一つと言って良いでしょう。

映画の方に話を戻すと、やはりアイドルを主軸にしているだけあってひたすらキャラクターを可愛らしく描き出す事に注力しているのが印象的。
TVシリーズでも数か所で用いられたミュージカル的手法をより大胆に使用し各学年でそれぞれ1曲ずつ披露する構成になっているのも楽しい上、前半と後半にそれぞれ用意されたクライマックスで使われる楽曲も良く、また歌曲以外のBGMも劇場公開を意識してか編成がより大きくなり上品なスコアを厚みのあるサウンドで堪能でき、音楽面では満点と言って良い出来栄えです。

反面物語は音楽やキャラの魅力、声優の演技に頼り切っている印象が拭えません。もともとTVシリーズの頃からラブライブの含意の少ない率直すぎるダイアローグがどうしても浅薄に感じられてしまうのがちょっぴり苦手で(それが良い方に働くことも多いから一概に悪いワケではないのですが)、逃げ場の無い映画館でそれが90分超続くのがいささかキツかったという個人的な相性の悪さを差し引いても、ちょっとストーリーに難ありと言わざるを得ません。
先に呈示されたシーンが伏線として後に活かされるということが少なく、どうしても多くのシーンで感慨が散発的なものになってしまっているため個々のシーンそれ自体は良いのに相乗効果というか、化学変化に欠けてしまうのが残念です。
それはTVシリーズからの繋がりにしても同じで、このような物語を紡ぐならTVシリーズでラブライブならではのキーワード「スクールアイドル」をもっと突き詰めておいてほしかったと思います。クライマックスは曲にしろ映像にしろシーンとしては最高なのですが、ここまでの積み上げが足りていないので100が150や200へと爆発していかないのが本当にもったいない、そういう印象を持ちました。

もっともそれらの部分も単に自分にとって相性が悪かっただけに過ぎないかもしれず、そもそも自分は最早メインターゲットからは外れていますしね。たまたま私の近くに座っていた大学生らしい方が鼻をすすっていたことを思えばラブライブという作品のありようとしてはきっとこれが正しいのでしょう。
もちろん単にキャラクターカワイイだけで楽しめる人には更に問題無く楽しめるハズ。私も「凛ちゃんが可愛かったからまぁ良いかな」と思わなくもなかったですし(凛ちゃん推し)

私個人の相性はさておき、ラブライブのファンの方はマストで押さえておくべき作品ではありましょうし、そうでない方にとっても今最も勢いのあるタイトルとはどんなものかを確かめてみるのもまた良き経験になるのではないかと思います。ひょっとしたら、新しい世界が広がるかもしれませんしね(笑)

拍手[0回]

忍者ブログ / [PR]