久しぶりに仲間内で卓を囲んで麻雀をプレイしました。今ひとつ芳しくない戦績でしたが、普段はソフトやアプリでシングルプレイばかりなのでやっぱり楽しいですね。何故か麻雀なのに「詰み」がある状況が発生したのには笑いました。あんなことが起きようとは。
こんばんは、小島@監督です。
対人戦、それは変数の塊。だからこそ面白い。
さて、今回の映画は「クライム101」です。
アメリカ西海岸のハイウェイ「101号線」で数百万ドルの宝石が強奪される事件が相次いだ。白昼堂々犯行に及びながら痕跡を残さず宝石を奪って行くデーヴィス(クリス・ヘムズワース)。人生最大の大金を獲得するため保険会社に勤めるシャロン(ハル・ベリー)に共謀を持ちかける。
一方、101号線上でのみ犯行に及ぶ凄腕の連続強盗犯の存在に気付いた市警のルー(マーク・ラファロ)は執念でデーヴィスに肉迫してゆく。またデーヴィスの戦果を横取りし彼を出し抜こうとオーマン(バリー・コーガン)も動き出す。それぞれの思惑が絡む中でデーヴィスは計画を実行しようとしていた。
天と地が反転している。海に浮かぶかのような夜の街で、車の灯りが川のように流れてゆくハイウェイを浮かび上がらせる。印象的なショットと共にこの物語は始まります。ドン・ウィンズロウの犯罪小説を原作に、1本のハイウェイと犯罪計画の中で交差する人間模様が濃密に描かれます。いわゆる「フィルムノワール」に属する映画ですが、決して冷徹ではなくバート・レイトン監督の目線はどこか温かく登場人物を見つめているのが特徴です。
映画は孤高の連続強盗犯であるデーヴィスを縦糸に、シャロンとルーが横糸となって織り交ざり、そこにオーマンが変数として関わってくるような構図です。完全無欠に計画を遂行しながらも人と目を合わせられないほどシャイなデーヴィスは、大きな計画を成功させて引退を目論むもののオーマンの急進により暗雲が立ち込めます。そんなデーヴィスのドラマもさることながらシャロンとルーの2人の人物像が素晴らしい。恐らくは自身の美貌と才覚で仕事を勝ち得て来たであろうシャロンは50代に差し掛かり言わば「期限切れ」の人として社内からも顧客からも軽んじられて行き、かつての自身のように若さと美貌を持って入って来た新人に成果をさらわれるあり様。ルーの方も有能であるのに「101号線の強盗」に固執するあまりに署内で孤立し家庭でも夫婦生活が破綻しています。どちらも懸命に生きてきたのに報われず出世のハシゴはとうに外され崖っぷち。それでも微かに燻る意地が、2人に挑む力を与えています。
デーヴィス、シャロン、ルー、3人は事件を通して覚悟を決め新たな道へ踏み出す決意を固めます。そんな3人を映画は突き放したりはしません。この映画の宣伝文句には名作「ヒート」を引き合いにしていますが、そこまでハードボイルドではなく暖かく爽やかな余韻を残します。
派手なカーアクションも映画の緊張感を維持するアクセントとして上手く機能し、主演陣の重厚な演技も相まって、骨太でいてちょっぴり懐かしさも漂う作品です。まさしく「映画らしい映画」とはこういうことを言うのだろうという一本。こういう映画を観たい人、実は結構いるんじゃないでしょうか。
こんばんは、小島@監督です。
対人戦、それは変数の塊。だからこそ面白い。
さて、今回の映画は「クライム101」です。
アメリカ西海岸のハイウェイ「101号線」で数百万ドルの宝石が強奪される事件が相次いだ。白昼堂々犯行に及びながら痕跡を残さず宝石を奪って行くデーヴィス(クリス・ヘムズワース)。人生最大の大金を獲得するため保険会社に勤めるシャロン(ハル・ベリー)に共謀を持ちかける。
一方、101号線上でのみ犯行に及ぶ凄腕の連続強盗犯の存在に気付いた市警のルー(マーク・ラファロ)は執念でデーヴィスに肉迫してゆく。またデーヴィスの戦果を横取りし彼を出し抜こうとオーマン(バリー・コーガン)も動き出す。それぞれの思惑が絡む中でデーヴィスは計画を実行しようとしていた。
天と地が反転している。海に浮かぶかのような夜の街で、車の灯りが川のように流れてゆくハイウェイを浮かび上がらせる。印象的なショットと共にこの物語は始まります。ドン・ウィンズロウの犯罪小説を原作に、1本のハイウェイと犯罪計画の中で交差する人間模様が濃密に描かれます。いわゆる「フィルムノワール」に属する映画ですが、決して冷徹ではなくバート・レイトン監督の目線はどこか温かく登場人物を見つめているのが特徴です。
映画は孤高の連続強盗犯であるデーヴィスを縦糸に、シャロンとルーが横糸となって織り交ざり、そこにオーマンが変数として関わってくるような構図です。完全無欠に計画を遂行しながらも人と目を合わせられないほどシャイなデーヴィスは、大きな計画を成功させて引退を目論むもののオーマンの急進により暗雲が立ち込めます。そんなデーヴィスのドラマもさることながらシャロンとルーの2人の人物像が素晴らしい。恐らくは自身の美貌と才覚で仕事を勝ち得て来たであろうシャロンは50代に差し掛かり言わば「期限切れ」の人として社内からも顧客からも軽んじられて行き、かつての自身のように若さと美貌を持って入って来た新人に成果をさらわれるあり様。ルーの方も有能であるのに「101号線の強盗」に固執するあまりに署内で孤立し家庭でも夫婦生活が破綻しています。どちらも懸命に生きてきたのに報われず出世のハシゴはとうに外され崖っぷち。それでも微かに燻る意地が、2人に挑む力を与えています。
デーヴィス、シャロン、ルー、3人は事件を通して覚悟を決め新たな道へ踏み出す決意を固めます。そんな3人を映画は突き放したりはしません。この映画の宣伝文句には名作「ヒート」を引き合いにしていますが、そこまでハードボイルドではなく暖かく爽やかな余韻を残します。
派手なカーアクションも映画の緊張感を維持するアクセントとして上手く機能し、主演陣の重厚な演技も相まって、骨太でいてちょっぴり懐かしさも漂う作品です。まさしく「映画らしい映画」とはこういうことを言うのだろうという一本。こういう映画を観たい人、実は結構いるんじゃないでしょうか。
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