ちゅうカラぶろぐ


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この連休中は胃腸を悪くしてしまいどこにも出かけられず家でぐったりしてました。だいぶ復調してきたもののまだ本調子とまでは行かず、明日からの出勤もちょっぴり心配。唯一のメリットはここ数日で体重が4kg落ちて血圧も上が130台だったのが110台まで下がって数字だけ見たらむしろ健康体に近づきつつあるところですね(笑)。余分な水分と塩分が体から一気に抜け落ちたようです。

 こんばんは、小島@監督です。
 快癒した後もこれを維持できるかどうかが問題。

 さて、今回の映画は「爆弾」です。

 警視庁野方署に酔っ払って暴れた1人の男が連行されて来た。スズキタゴサク(佐藤二郎)と名乗った男は、しかし自身の記憶も身分を証明できるものも持っていないという。スズキは取り調べを担当した等々力(染谷将太)に、自分は霊感があるので事件解決のための協力をさせて欲しいと申し出、「10時に秋葉原で何か起きる」と告げた。
 果たして本当に秋葉原で爆発事件が発生する。スズキは更なる爆弾の存在を示唆。この異常事態に野方署には特別捜査本部が設置され、本庁から取調官として清宮(渡部篤郎)と類家(山田裕貴)が派遣され、スズキと対峙することになるのだが。

 名優たちによる火花散る演技対決。劇映画や舞台劇を観るまさに醍醐味と言えるものでしょう。それを存分に味わえる珠玉のサスペンス映画です。監督は「帝一の國」「恋は雨上がりのように」などを手掛けた永井聡。CM製作でも定評のある同氏のキャリアベストと言って良い出来映えに仕上がっています。

 何と言っても高い知能を持ちながら奇妙に無邪気で全体像を容易に掴ませないスズキタゴサクを演じる佐藤二郎が圧巻です。いやもうマジで何であんな死んだ魚みたいな目したまま無邪気に喋れるんだ。特徴的な10円ハゲもかつらではなく地毛をその形に剃ったとか。対する染谷将太、渡部篤郎、山田裕貴もそれに呼応するように力強い演技で映画を牽引、更に言えば現場を駆けずり回っているので直接的にはほとんどスズキと関わらない役どころを演じる伊藤沙莉や坂東龍太まで良い演技しています。
 ストーリーテリングも実に巧みで、取調室の中という密室劇に近いパートが大半を占める構成ながら、微かな情報をもとに現場を駆け回る(ついでに言うと染谷将太も途中から外へ出るようになる)動的なパートを随所に入れ込ませて緩急を付けつつ、取調室でのパートも取調官の心情に合わせてカメラアングルや手ブレ、照明の強度などを繊細に微調整して撮影されており先の読ませないシナリオと共に高い緊迫感を維持し、観客を引き込みます。

 また今作、ちょっと思い切りが良いと言いますか、このジャンルとこの規模の作品でほぼ社会的テーマ性ゼロのエンタメに振り切った作りになっているのもポイント高いです。娯楽に社会性など無い方が良いなんてもちろん言いませんが、変にそういう方面への色気を見せてしまうと却って興醒めになってしまうことも少なくない中では見事です。
 正直なところ、中盤までの引きの強さから考えると動機や発端のあたりが弱いかなという気もしますが、登場人物に感情移入しにくいタイプの作品なのでこれはこれで良いのでしょう。娯楽映画としての完成度は極めて高いです。

 公開から間も無く1ヶ月を経ようとしていますが、まだかなりの集客力を維持しているようでこの連休には満席となった映画館もあるとか。今年は特に日本映画が快進撃を続けていますが、そこに新たにもう一本加わったようですね。

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