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ちゅうカラぶろぐ


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先日、「ストリーマー」という韓国のB級ホラーを観ていたら(正直出来はイマイチなのであまりお薦めはしません(笑))、主人公たちが廃墟の中で古いカレンダーを見つけて盛り上がるシーンがあったのですが、それが1988年というところに私の中のナニかが大ダメージ。そうね!20代の人にとっては生まれる前よね!!でもソウルオリンピックをリアルタイムで見てたクチにはまあまあショックよ!

 こんばんは、小島@監督です。
 20世紀も気づけばだいぶ遠くに。おぅふ。

 さて、今回の映画は「スーパーマン」です。

 崩壊した惑星クリプトンから地球に送り込まれたカル=エルは心優しいケント夫妻に育てられ、今はクラーク・ケント(デイビッド・コレンスエット)として大手新聞社「デイリープラネット」で記者として暮らす一方で地球の平和と人々を守る超人「スーパーマン」として日々戦い続けていた。
 だが、スーパーマンを敵視する天才科学者にして億万長者のレックス・ルーサー(ニコラス・ホルト)によりスーパーマンを破滅させるための陰謀が静かに進行していた。

 2013年製作の「マン・オブ・スティール」から始まった「DCエクステンデッド・ユニバース」が一旦幕を閉じ、「ガーディアン・オブ・ギャラクシー」を手掛けたジェームズ・ガンがトップに就任して新たなユニバースを展開させることになり、その第一弾になります。ジェームズ・ガンらしい陽性で明るい大活劇でユニバースの門出を華々しく飾ります。

 冒頭からして意表を突いてくる作品です。スーパーマンはその知名度からしてもう改めてオリジンのエピソードを語り直さなくても良いという判断なのか、最初のカットの字幕でスーパーマンが3年前にヒーローデビューしたことがシンプルに語られ、何ならヒロインであるロイス・レイン(レイチェル・ブロスナハン)とももう恋仲になっていてほぼ説明無しで舞台が整っている状態で、かつスーパーマンがレックス・ルーサーの策にハマってヴィランにボコボコにされたところから始まります(笑)。いわゆる「マーベル・シネマティック・ユニバース」以降ヒーロー映画が量産されたことで「文法」のようなものが浸透してきたことや「スターウォーズ」のように最初にあらすじを見せた先達もいるからこそ可能になった手段と言えますね。

 「マン・オブ・スティール」や続編の「バットマンvsスーパーマン」ではザック・スナイダー監督はスーパーマンをキリストのメタファーとして描き、ダークでシリアスな作風の中でキリスト教的精神を体現する崇高な雰囲気を持ったものとなっていましたが、ジェームズ・ガンの描く新たなスーパーマンは人間臭く不完全で、それ故に自身の手で抱えきれない時は他に助力を求められる柔軟さを持っています。
 そのため「スーパーマン」というタイトルながらワンマン映画ではなくミスター・テリフィック(エディ・ガテギ)、グリーン・ランタン(ネイサン・フィリオン)、ホークガール(イザベラ・メルセド)らヒーロー仲間が次々と登場し、初っ端からチーム戦が展開します。特にミスター・テリフィックは主役顔負けの大活躍。そしてこの「無敵のスーパーマン」でないことが終盤の展開に生きてきてヒーロー映画らしい熱さをたたえたクライマックスが待っています。

 そしてこの映画のもう一つの大きなポイントが超パワーを持つスーパードッグ・クリプト。やんちゃな性格の飼い犬のあるあるがこれでもかとばかりに詰め込まれたマスコットキャラクターで犬を飼ったことが無くても「何かこんな動きしてる犬見たことある!」と思ってしまう人も多いのでは。その奔放さでスーパーマンどころかレックス・ルーサーさえも翻弄されてしまうクリプトの可愛らしさが今作の絶妙なアクセントになっています。

 極めて出来の良い作品なのですが「鬼滅の刃」大旋風の煽りを受けて公開から半月しか経過していないのにもう隅に追いやられてしまっているのが正直もったいないくらい。「ファンタスティック4」も封切られて「ジュラシック・ワールド」の新作も控えている手前割りを食いっぱなしになりそうなので鑑賞を検討している方はお早めに。

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