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ちゅうカラぶろぐ


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競走馬にとって生涯で一度しか挑戦できないダービーというのはやはり特別なもので、騎手や調教師、厩務員たちの物語と相まって深い感動を呼びます。クロワデュノールが制した昨日のダービー、北村友一騎手が骨折からの復帰後初めてのG1制覇というのも重なってか、NHKの放送では解説の方が最後は涙声になってて上手く喋れない一幕が。あれはさすがにちょっと笑ってしまいました。

 こんばんは、小島@監督です。
 なお馬券は外してしまった模様。今年は全然当たりません(苦笑)

 さて、今回の映画は「ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング」です。

 イーサン・ハント(トム・クルーズ)がオリエント急行でソースコードに至る「鍵」を奪取してから数ヶ月、サイバースペースで自我を持ち成長し続けるAI「エンティティ」の影響は拡大の一途を辿り、核保有国の兵器ネットワークさえもその手中に収めようとしていた。その「エンティティ」を私物化し支配することで世界を掌握しようとイーサンの旧敵ガブリエル(イーサイ・モラレス)は行動を起こす。イーサンは刑務所に収監されていたパリス(ポム・クレメンティエフ)を救出し、彼女と共にガブリエルを追い始める。
 「エンティティ」は人類世界の全てを終わらせようとしている。イーサンは世界の終焉を止められるのか。

 トム・クルーズが凄腕のエージェント・イーサン・ハントを演じるシリーズの8作目にして、恐らくは最終作になるであろう一本です。前作「デッド・レコニング」から直接続く2部作の後編であると同時に1996年の第1作から続く時間の流れとここに至る7作を少々強引とは言えアーカイブ的に網羅させており、まさに集大成と呼べる作品になっています。
 第3作でいわゆる「マクガフィン」として登場していた「ラビット・フット」の正体が明らかにされたのもびっくりですが、何より全く予想だにしない人物が再登場を果たして物語に深く関わって来たのには流石に驚きました。全体の情報量が非常に多く、過去のシリーズを知っておいた方がより面白いとは言え、これ単体で観てもじゅうぶんに楽しめるものになっています。脚本が完成しないままにクランクインしたという前作は物語が破綻している箇所もあったのですが、ご都合主義が目立つものの物語にちゃんと筋が通っているのも良いですね。

 169分という長尺を、やはりトム・クルーズのアクションが牽引します。沈没した潜水艦の中で展開する水中アクション、2機の複葉機が展開する空中チェイスなど今回も異様な物量で見せてきます。そのほとんどをCGに頼らない生身の、それも本人が挑んでいるスタントだからこそ可能な映像の迫力は尋常ではありません。何もかもが別格のスケールを持っているが故に破格のバジェットがかかっているだろうことが一見にして分かる映像の贅沢さはまさに「ハリウッド映画」そのものですが、今これを作品として成立させられるのはトム・クルーズだからに他なりません。

 バスター・キートンという映画俳優をご存知でしょうか。1920年代サイレント映画全盛期に活躍したコメディ俳優ですが、高い身体能力をもってカーチェイスや蒸気機関車を使ったスタントを取り入れていた人物です。どこまでも限界を越えようとするトム・クルーズはまるで「娯楽映画」の源泉を突き詰めようとしているかのよう。時代も映画製作の潮流も変わりムービースターというものも廃れつつある中で、トム・クルーズは恐らくは最高最後のムービースターなのでしょう。いずれはその時も尽きる。だがそれは今じゃない。
 その眩しいほどの輝きを、どうかスクリーンで目に焼き付けて欲しいですね。

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