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ちゅうカラぶろぐ


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「学園アイドルマスター」が間も無く1周年を記念して様々な施策を行っている中で「#美鈴みつけた」というちょっぴり大掛かりなものが始まりました。キャラクターの秦谷美鈴がフラッと散歩に行ってそこで昼寝してる、という体で各都道府県1ヶ所ずつ、場所はシークレットで駅貼りポスターを掲出していると言うものです。聞けば岐阜県は岐阜駅に掲示されているとのことで、愛知県はまあ名古屋駅だろ、と思っていたらまさかの職場の最寄り駅!いやあの公園で昼寝してるかと思うと胸熱。

 こんばんは、小島@監督です。
 「学園アイドルマスター」、そんなに熱心にプレイしているワケでもないのですが1週間身近にアイマスの企画広告があるのは、何となく嬉しい。

 さて、今回の映画は「サンダーボルツ*」です。

 CIA長官ヴァレンティーナ・デ・フォンテーヌ(ジュリア・ルイス=ドレイファス)からの依頼で軍事会社OXE社の研究施設の破壊を命じられ、エレーナ(フローレンス・ピュー)は潜入工作を行っていた。ヴァレンティーナは弾劾裁判の危地にあり、かつて自身がCEOを務めていたOXE社では非人道的な人体実験が行われており、その証拠の隠滅を図ろうとしていたのだ。エレーナは仕事を成功させるがこう言った裏稼業に幻滅し始めていた。
 これが最後の仕事とヴァレンティーナからの任務を引き受けたエレーナは、僻地に立つOXE社の地下施設に赴いた。そこでエレーナは何故かジョン・ウォーカー/U.S.エージェント(ワイアット・ラッセル)、エイヴァ・スター/ゴースト(ハナ・ジョン=カーメン)、アントニア・ドレイコフ/タスクマスター(オルガ・キュリレンコ)らと鉢合わせ戦闘になる。更に彼らも知らないボブ(ルイス・プルマン)と名乗る青年まで現れ、事態は更に混乱してゆく。

 長く高い人気を誇りクオリティにも定評があったマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)ですが、到達点と言って良い「アベンジャーズ/エンド・ゲーム」以降はシリーズの肥大化と共にかつての勢いを緩やかに失っていきます。「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」のように興行的にも批評的にも大成功を収めた作品はその後も登場しますが、映画だけでなくドラマシリーズまで網羅する必要が生じ、「マーベルズ」のように映画1本観るための宿題があまりに多過ぎる作品まで現れました。また、明らかに持て余していたマルチバースの概念、更に作品の乱発がクオリティの乱高下を引き起こし私もそうですが食傷気味になっていたファンも多いのではないでしょうか。
 コロナ禍の影響下にあったとは言え「アントマン&ワスプ:クアントマニア」が興行的に大失敗したことでさすがに危機感を覚えたのか、近作では軌道修正が図られ、「キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニューワールド」では過去作と深めのリンクが用意されていたものの一人のヒーローの葛藤と出発の物語としてごくスマートに作られていました。
 今作「サンダーボルツ*」では更にリンクも少なくなり、予習が必要なのは「ブラック・ウィドウ」くらいで何ならそれも観てなくても何とかなるくらいに1本の映画として独立した輝きを放っています。

 特殊能力持ちが少なく単にちょっぴり普通の人より強いだけの集まりなので「アベンジャーズ」どころかDCの「スーサイド・スクワッド」のような存在にもなれないB級なエレーナたちは皆簡単には癒せない傷と孤独を抱えています。映画はそんなエレーナたちの孤独に寄り添いその心を癒すように物語を紡いでいきます。核となる人物描写も良くできていて、そもそも主人公エレーナの心境がまあまあブラック企業勤めですり減ってる人のそれなので仕事で疲れてる人にはなおさらに「自分の映画」のように思えるのではないでしょうか。そんなエレーナを演じるフローレンス・ピューの演技がことのほか素晴らしく、「ミッドサマー」以上に彼女の代表作となりそうです。

 宇宙の存亡に関わるようなスケールの大きさは無く、ごくパーソナルなところで終始し、それ故に余分な説明も少なくそのぶん分かりやすい物語になっています。「孤独」だけれど「ひとりぼっち」じゃない。登場人物だけでなく観客にもそっと寄り添うような優しさを持った1本。ついでに言うと撮影監督や編集など主要スタッフにA24作品に関わった者が多いからか、どこかA24的な作家性の強さも感じさせます。
 惜しいのは最近ちょっと勢いを失っているところに「名探偵コナン」が席巻している真っ只中とあって公開初週から上映回数が少ないということでしょうか。何も予備知識が無くても軽率に観に行ってもいい気軽さがある今作、この1本がMCU再起の1作になると嬉しいですね。

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