まさに今日、それもつい先ほど、一つの試験を受けてきました。その名も「アイドルマスター検定」!
今年20周年を迎えて様々な施策やイベントを打っているアイマスですがその中でも指折りに珍妙なイベントです。試験時間90分間、全120問でリスニングテストまである本格派。試験前後にはキャストや中核スタッフが登壇してのトークショーも用意され、ちゃんと「イベント」の性格も持たせていたのが面白い。ペーパーテスト自体が自分には久しぶりですし、鉛筆片手に真剣に頭抱える「遊び」の場としても極めて楽しい時間でした。
こんばんは、小島@監督です。
実際のところ大して事前準備しないほぼ記念受験のノリで受けたのですが、やってみたらマジになってる自分がいて「もっとちゃんと準備すれば良かった」と軽く後悔してしまうところも含めてしっかり検定試験してました(笑)次があるかは分かりませんが、機会があればまたトライしたいですね。
さて、今回の映画は「野生の島のロズ」です。
嵐によって輸送機から脱落したケアロボット「ロッザム7134」通称ロズ(声・ルピタ・ニョンゴ、吹替綾瀬はるか)は無人島に漂着した。偶発的に起動したロズは役割を求めて島を彷徨うが、動物たちに怖がられてしまい近づけない。ロズは動物の言語を学び動物たちをケアしようとするが相手にされないまま逆にグリズリーのソーン(声・マーク・ハミル、吹替田中美央)に追われる羽目になってしまう。ソーンから逃げる中でロズは雁の巣を壊してしまい、一個の卵だけが残された。卵から孵化した雁のひな鳥キラリ(声・キット・コナー、吹替鈴木福)は刷り込みによってロズを親だと思うようになる。ロズはキツネのチャッカリ(声・ペドロ・パスカル、吹替柄本佑)、オポッサムのピンクシッポ(声・キャサリン・オハラ、吹替いとうまい子)らの協力を得ながらキラリを育てようと試みるが。
ただただ、素晴らしいというほかない。
「リロ&スティッチ」「ヒックとドラゴン」で知られるアニメーション作家クリス・サンダース監督とドリームワークスアニメーションから新たな傑作が生まれました。もしも無機質なロボットが子育てを通して「心」が生まれたら?SFにおける定番とも言えるテーマに見事なアプローチで映画化しています。
動物はみな油彩画を思わせる淡いビジュアルをしており、また背景美術は全て手描きで描き起こされていて、そんな柔らかな画の中に佇む無機質なロズの姿はそれだけで極めて印象深いものになっています。球体型の胴体にフレキシブルに動く長い手足というロズのデザインはどこか宮崎駿監督作品に登場したロボットを思わせます。クリス・サンダース監督は宮崎駿監督へのリスペクトが強い方なのでもしかしたらある程度は意識的にそうしているのかもしれません。
ロズはやがては渡りができるようになるまでキラリを育てる中で次々と不測の事態に出会い、それに対応していくうちに徐々に自身に設定されたプログラムから逸脱するようになっていきます。その中で本来ならあり得ない「心」を獲得していくことになります。いわゆる「シンギュラリティ」ですが、改まって説明や強調すること無しに自然と物語の中に溶け込んでいることに驚かされました。
そしてさらに驚くことにこれでも物語の半分でしかないという点です。
予告編ではロズが子育てする点にのみフォーカスしているのでそれが映画のクライマックスかと思っていたのですが、そこからさらに跳ねてみせます。
物語が後半に入るに至り、実は島の外の世界が思いがけない姿をしている点などイメージの飛翔が実に見事。しかもそれに対しての説明がほとんどされないので多くは観る者の想像に委ねられているのも私としてはとてもポイントが高いです。終盤の展開や映像など見方によってはどこか宗教画的な雰囲気すら漂っています。
ところでドリームワークスアニメーションの完全自社製作としてはこれが最後の作品で今後は外部スタジオを多用する製作体制へと移行することになっているとか。今後はこういうこだわりの強い画作りをしたタイトルはもしかしたら減っていってしまうかもしれません。それを思うとこれは目に焼き付けておいて欲しい。
年中何かしらのアニメ映画が公開されている日本では少々目立ちにくいかもしれませんが、是非スクリーンでこの鮮やかな映像を味わっていただきたいですね。
今年20周年を迎えて様々な施策やイベントを打っているアイマスですがその中でも指折りに珍妙なイベントです。試験時間90分間、全120問でリスニングテストまである本格派。試験前後にはキャストや中核スタッフが登壇してのトークショーも用意され、ちゃんと「イベント」の性格も持たせていたのが面白い。ペーパーテスト自体が自分には久しぶりですし、鉛筆片手に真剣に頭抱える「遊び」の場としても極めて楽しい時間でした。
こんばんは、小島@監督です。
実際のところ大して事前準備しないほぼ記念受験のノリで受けたのですが、やってみたらマジになってる自分がいて「もっとちゃんと準備すれば良かった」と軽く後悔してしまうところも含めてしっかり検定試験してました(笑)次があるかは分かりませんが、機会があればまたトライしたいですね。
さて、今回の映画は「野生の島のロズ」です。
嵐によって輸送機から脱落したケアロボット「ロッザム7134」通称ロズ(声・ルピタ・ニョンゴ、吹替綾瀬はるか)は無人島に漂着した。偶発的に起動したロズは役割を求めて島を彷徨うが、動物たちに怖がられてしまい近づけない。ロズは動物の言語を学び動物たちをケアしようとするが相手にされないまま逆にグリズリーのソーン(声・マーク・ハミル、吹替田中美央)に追われる羽目になってしまう。ソーンから逃げる中でロズは雁の巣を壊してしまい、一個の卵だけが残された。卵から孵化した雁のひな鳥キラリ(声・キット・コナー、吹替鈴木福)は刷り込みによってロズを親だと思うようになる。ロズはキツネのチャッカリ(声・ペドロ・パスカル、吹替柄本佑)、オポッサムのピンクシッポ(声・キャサリン・オハラ、吹替いとうまい子)らの協力を得ながらキラリを育てようと試みるが。
ただただ、素晴らしいというほかない。
「リロ&スティッチ」「ヒックとドラゴン」で知られるアニメーション作家クリス・サンダース監督とドリームワークスアニメーションから新たな傑作が生まれました。もしも無機質なロボットが子育てを通して「心」が生まれたら?SFにおける定番とも言えるテーマに見事なアプローチで映画化しています。
動物はみな油彩画を思わせる淡いビジュアルをしており、また背景美術は全て手描きで描き起こされていて、そんな柔らかな画の中に佇む無機質なロズの姿はそれだけで極めて印象深いものになっています。球体型の胴体にフレキシブルに動く長い手足というロズのデザインはどこか宮崎駿監督作品に登場したロボットを思わせます。クリス・サンダース監督は宮崎駿監督へのリスペクトが強い方なのでもしかしたらある程度は意識的にそうしているのかもしれません。
ロズはやがては渡りができるようになるまでキラリを育てる中で次々と不測の事態に出会い、それに対応していくうちに徐々に自身に設定されたプログラムから逸脱するようになっていきます。その中で本来ならあり得ない「心」を獲得していくことになります。いわゆる「シンギュラリティ」ですが、改まって説明や強調すること無しに自然と物語の中に溶け込んでいることに驚かされました。
そしてさらに驚くことにこれでも物語の半分でしかないという点です。
予告編ではロズが子育てする点にのみフォーカスしているのでそれが映画のクライマックスかと思っていたのですが、そこからさらに跳ねてみせます。
物語が後半に入るに至り、実は島の外の世界が思いがけない姿をしている点などイメージの飛翔が実に見事。しかもそれに対しての説明がほとんどされないので多くは観る者の想像に委ねられているのも私としてはとてもポイントが高いです。終盤の展開や映像など見方によってはどこか宗教画的な雰囲気すら漂っています。
ところでドリームワークスアニメーションの完全自社製作としてはこれが最後の作品で今後は外部スタジオを多用する製作体制へと移行することになっているとか。今後はこういうこだわりの強い画作りをしたタイトルはもしかしたら減っていってしまうかもしれません。それを思うとこれは目に焼き付けておいて欲しい。
年中何かしらのアニメ映画が公開されている日本では少々目立ちにくいかもしれませんが、是非スクリーンでこの鮮やかな映像を味わっていただきたいですね。
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