サンライズのロボットアニメの名作たちに新たな解釈を加えて新作のアニメクリップを作る実験動画プロジェクト、その新作として「AURA BATTLER DUNBINE SIDE R」が先日公開されました。
https://youtu.be/l7DwtP3nkq8?si=1aJhiwVTpoFuVLQt
ところがこれがなかなか批判の嵐(苦笑)。「聖戦士ダンバイン」を直撃していない若いスタッフ中心で製作されたそうで、私も動画を観たのですが綺麗に仕上がっている一方で「観ていた人ならそこには着目しない」ところに着目している、悪く言えば勘所を外しているため往時のファンには受け入れ難いのは分かります。
近年多く作られているリメイク作品、概ねどれも良く出来上がっていて見た目はちゃんとしているのですがそれだけに留まっているようなものが多いように思います。未見の方に薦めるにはそれでも充分とは言え今改めて作るならもう一歩踏み込んで欲しい気もするのですが。
こんばんは、小島@監督です。
そうは言ってもこういう試みは臆せずバンバンやって欲しいですね。「サンライズロボット研究所」のサイトを見るとまだ結構準備しているようなので今後も楽しみ。
さて、今回の映画は「ヴェノム:ザ・ラストダンス」です。
ジャーナリストのエディ・ブロック(トム・ハーディ)と地球外生命体シンビオートが寄生して生まれた「ヴェノム」(トム・ハーディ/2役)は、強敵カーネイジとの戦いに勝利したもののその結果として政府機関から追われる身となってしまった。メキシコに逃亡し身を潜めていた彼らだったが、シンビオートの創造主たる邪神ヌル(アンディ・サーキス)により差し向けられたモンスター・ゼノファージにより新たな脅威にさらされることになる。
「スパイダーマン」に登場するキャラクターたちで構成する「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」と呼称される作品群、その中でも「ヴェノム」は最大のヒット作となりました。グロテスクな風貌と残虐性がインパクトを与えた一方で、二心一体というユニークさと、基本的にネガティブな性格のエディと何だかんだ甲斐甲斐しく世話を焼く陽気なヴェノムの奇妙な共存関係が物語に彩りをもたらし多くのファンを獲得しました。そんなシリーズの第3作が公開。凸凹コンビの関係はいよいよクライマックスを迎えます。
1作目のルーベン・フライシャー、2作目のアンディ・サーキスから受け継ぎ今作を監督したのはケリー・マーセル。これが初監督作品になりますが、過去2作の脚本を手掛けた人物で今作でもシナリオを兼任しています。
1作目では出逢いとコンビ結成を描き、2作目では倦怠期に突入していたエディとヴェノムは、今作ではさながら新婚旅行のような珍道中を繰り広げます。物語のスケールが極端に大きくなっているというのに一番時間を割いて描いているのが二人の逃避行というのがいかにもこのシリーズらしいというか(笑)。
二人(と言ってもどちらもトム・ハーディの二人羽織ですが)の軽妙な掛け合いが相変わらず楽しい一方で、今作初登場の新キャラがさも前からいたような顔で出てきたり、そのくせ物語上の扱いが雑だったり、どうやっても時間内に収まるはずが無かろうというくらいに風呂敷が広がってしまい結局ろくに畳まれもしないなど欠点も多く、完結編を謳いながらいささか据わりの悪さが否めません。
とは言えそれで変に長尺にしたりせず、3作すべてを上映時間120分以内に収めているのは私としてはかなりの高ポイント。プログラムピクチャーとしての軽やかさを最後まで保ったまま駆け抜けたのは特筆すべきところではないかと思います。ジャンクなものを楽しみたい時にどこから観てもちゃんとジャンクなものが出てくるというのはこの規模の作品では意外と難しい。
完結編と言いつつ続編への含みというか色気を残しているのもご愛嬌と言ったところ。不満はあれど「こういうので良いんだよ」度合いの強さに何だかんだアリに思えてしまう一本。シリーズを楽しんだ方ならやっぱりマストで押さえておこうぜ!吹替も鉄板の布陣で楽しいですぞ。
https://youtu.be/l7DwtP3nkq8?si=1aJhiwVTpoFuVLQt
ところがこれがなかなか批判の嵐(苦笑)。「聖戦士ダンバイン」を直撃していない若いスタッフ中心で製作されたそうで、私も動画を観たのですが綺麗に仕上がっている一方で「観ていた人ならそこには着目しない」ところに着目している、悪く言えば勘所を外しているため往時のファンには受け入れ難いのは分かります。
近年多く作られているリメイク作品、概ねどれも良く出来上がっていて見た目はちゃんとしているのですがそれだけに留まっているようなものが多いように思います。未見の方に薦めるにはそれでも充分とは言え今改めて作るならもう一歩踏み込んで欲しい気もするのですが。
こんばんは、小島@監督です。
そうは言ってもこういう試みは臆せずバンバンやって欲しいですね。「サンライズロボット研究所」のサイトを見るとまだ結構準備しているようなので今後も楽しみ。
さて、今回の映画は「ヴェノム:ザ・ラストダンス」です。
ジャーナリストのエディ・ブロック(トム・ハーディ)と地球外生命体シンビオートが寄生して生まれた「ヴェノム」(トム・ハーディ/2役)は、強敵カーネイジとの戦いに勝利したもののその結果として政府機関から追われる身となってしまった。メキシコに逃亡し身を潜めていた彼らだったが、シンビオートの創造主たる邪神ヌル(アンディ・サーキス)により差し向けられたモンスター・ゼノファージにより新たな脅威にさらされることになる。
「スパイダーマン」に登場するキャラクターたちで構成する「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」と呼称される作品群、その中でも「ヴェノム」は最大のヒット作となりました。グロテスクな風貌と残虐性がインパクトを与えた一方で、二心一体というユニークさと、基本的にネガティブな性格のエディと何だかんだ甲斐甲斐しく世話を焼く陽気なヴェノムの奇妙な共存関係が物語に彩りをもたらし多くのファンを獲得しました。そんなシリーズの第3作が公開。凸凹コンビの関係はいよいよクライマックスを迎えます。
1作目のルーベン・フライシャー、2作目のアンディ・サーキスから受け継ぎ今作を監督したのはケリー・マーセル。これが初監督作品になりますが、過去2作の脚本を手掛けた人物で今作でもシナリオを兼任しています。
1作目では出逢いとコンビ結成を描き、2作目では倦怠期に突入していたエディとヴェノムは、今作ではさながら新婚旅行のような珍道中を繰り広げます。物語のスケールが極端に大きくなっているというのに一番時間を割いて描いているのが二人の逃避行というのがいかにもこのシリーズらしいというか(笑)。
二人(と言ってもどちらもトム・ハーディの二人羽織ですが)の軽妙な掛け合いが相変わらず楽しい一方で、今作初登場の新キャラがさも前からいたような顔で出てきたり、そのくせ物語上の扱いが雑だったり、どうやっても時間内に収まるはずが無かろうというくらいに風呂敷が広がってしまい結局ろくに畳まれもしないなど欠点も多く、完結編を謳いながらいささか据わりの悪さが否めません。
とは言えそれで変に長尺にしたりせず、3作すべてを上映時間120分以内に収めているのは私としてはかなりの高ポイント。プログラムピクチャーとしての軽やかさを最後まで保ったまま駆け抜けたのは特筆すべきところではないかと思います。ジャンクなものを楽しみたい時にどこから観てもちゃんとジャンクなものが出てくるというのはこの規模の作品では意外と難しい。
完結編と言いつつ続編への含みというか色気を残しているのもご愛嬌と言ったところ。不満はあれど「こういうので良いんだよ」度合いの強さに何だかんだアリに思えてしまう一本。シリーズを楽しんだ方ならやっぱりマストで押さえておこうぜ!吹替も鉄板の布陣で楽しいですぞ。
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