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ちゅうカラぶろぐ


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昨日開催された「宇宙戦艦ヤマト」の50周年記念上映イベントの場にて、庵野秀明監督が「ヤマト」の新作を作れるようになったと発表しました。庵野監督、「ふしぎの海のナディア」でヤマト発進シークエンスを完コピしたシーンを入れ込んだくらいにはガチ勢なのでまた強烈なものを作ってくれそう。

 こんばんは、小島@監督です。
 「宇宙戦艦ヤマト」、リメイクも含めると映像作品の数が実は20作品を超えているとか。この作品の周りはだいたいいつもゴタゴタしてる印象があるので無事完成まで漕ぎ着けられると良いのですが。

 さて、今回の映画は「ルパン三世/ルパンVS複製人間」です。

 ある日、1人の男が処刑された。厳正な解剖の結果、男は「ルパン三世に間違い無い」と判断される。しかし銭形警部(声・納谷悟朗)はそれを信じず自らの目で遺体を確かめとどめを刺そうとする。しかし突如遺体は爆発し銭形の前にルパン三世(声・山田康雄)が姿を現し、その場から逃走して行った。
 後日、ルパンを追い銭形はエジプトへ。ピラミッドの中でルパンは「賢者の石」を盗み取ろうと行動していた。

 1978年に製作された、「ルパン三世」初めての劇場版です。映画化としては1974年に「念力珍作戦」という実写映画があったり(さすがにまだ観たことない)、TVシリーズの1エピソードを劇場用にブローアップして上映した短編映画「ベネチア超特急」があったりしますが、長編アニメ映画としてはこれが第一作。当時のアニメ映画としては珍しく画面比4:3のTVサイズではなくビスタサイズ(画面比1:1.85)で製作され、作画に通常より大きな背景やセル画が用いられたそうです。数年おきに金曜ロードショーで放送される定番のプログラムで何度か観たことはあるのですが、大須シネマで今リバイバル上映中。まさかのスクリーン鑑賞の機会を捕まえました。
 
 TVシリーズ第1期のアダルティでハードな作風の再現を目指していたようで、かなり際どいセリフやシーンが登場します。これが実は金曜ロードショーで放送される際にほとんどカットされてしまっていてちゃんとフルサイズで観たことがありませんでした。実際観てみたら結構なボリュームで知らない箇所があって驚きました。ずっと繋がりが悪いと感じていた箇所のほとんどで何かしらのシーンが入っていて、さながらパズルの欠けたピースがハマるような感覚です。

 物語は峰不二子(声・増山江威子)の頼みを聞いてあれこれ盗みに行ってるうちにルパンは自らを神と標榜する男・マモー(声・西村晃)との戦いに巻き込まれていきます。当時いわゆる「試験管ベビー」と呼ばれる体外受精児の誕生がニュースで報じられるなどクローンはトレンドなテーマでもあり、ただ登場するだけでなくその知見も盛り込まれているほか、「神に挑む」というテーマも「幻魔大戦」や「サイボーグ009」「神狩り」などで先達がいたりしてハードSFの要素が強い側面もあります。一方で、そういった要素をルパン三世のキャラクターで軽やかに押し切ってしまう面白さもあり、なかなか癖になる作品です。

 翌年に宮崎駿監督による傑作「カリオストロの城」が公開され、そのダイナミズムとロマンチシズムに比べるといささか荒っぽさが目立ちますが今観ても充分に楽しめる一本。何度もTVで観ていても、知ってるつもりになっていただけでやっぱり一度はスクリーンで観ておくものだなと実感。せっかくだからルパン三世なら「バビロンの黄金伝説」とか「DEAD OR ALIVE」とかもリバイバルの俎上に乗ってほしいなぁ。「ちゃんと」観たことの無い作品、自分で思っているよりずっと多いようです。

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