ちゅうカラぶろぐ


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実は先週は6月に掛かった病気が再発して高熱を出し、週の後半を丸ごと寝込む形に。ただ前回と違うのは今回は溶連菌感染症と病気を特定できたことで、それ用の薬も処方してもらえたことですね。割と子どもがかかる病気と聞いていたのですが何の因果か食らってしまいました。6月のうちにそこに辿り着けていれば3日も余計に有休を消費してしまうこともなかったとも言いますがそれはそれ。

 こんばんは、小島@監督です。
 皆さんもお身体は大切に。

 さて、今回の映画は「温泉シャーク」です。公開終了ギリギリでようやく観ることができました。

 温泉による観光資源が主要産業であるS県暑海(あつみ)市、そこでは入浴中の温泉客が忽然と姿を消す連続失踪事件が発生していた。しかも失踪者は後刻海でサメに食いちぎられた姿で発見されるのだ。捜査に乗り出した束伝兵衛警察署長(金子清文)は、古代から蘇った獰猛なサメが高温の温水にも適応し市内の温泉と海を往来しながら人間を襲っていることを突き止めるが。

 世界各国で作られているサメ映画(あるいはそれに類する猛獣映画)、買付本数で言ったら日本と中国が2トップだそうですが一方で自国の製作本数となると中国が急速に本数を増やしている(Amazonプライムに加入している方はちょっと検索してみてください。めっちゃ出てきますよ(笑))一方で日本ではそうでもないのが実態です。とは言え自分たちでもサメ映画作ってみたい熱意のある映像作家もちゃんといます。
 映像製作会社PLAN Aがジャンル映画にご当地映画的要素をミックスさせた作品として製作したのが「温泉シャーク」です。暑海市ならぬ熱海市の地域活性化を企図し市内各地で撮影が行われたそうです。また各所の記事などを読むと企画始動時はコロナ禍の只中で若手クリエイターの仕事が減少していてその危機感もあったようですね。

 作品製作に当たりクラウドファンディングを行ない1日足らずで目標金額を達成した事も話題になりました。中でも1人支援する度に作中でサメが1匹増える「サメマシマシプラン」には432人の支援が集まったそうです。なのでクライマックスには大量のサメが画面を埋め尽くします。

 内容が内容なので物語は当然のように荒唐無稽、というかちょっと支離滅裂に近い代物です。低予算ゆえどうしても画面が安っぽいのは致し方ないとして自覚的にB級以下のテイストで作っているのが方々から見て取れます。正直言って映画としてはかなりアンバランス。
 一方でサメ映画や怪獣映画をよく観ていると分かる「あるあるネタ」を次から次へとブチ込んでくる物量と熱量にはちょっと感心します。ツボにハマれば抱腹絶倒できるくらいに77分と長くはない上映時間の中に注ぎ込まれています。ただ私としてはこれらの大量のネタの多くが「反応して欲しい」「突っ込んで欲しい」色気が強すぎて鼻につき、ちょっと乗り切れなかったというのが本音です。シチュエーションそのものが既に無茶苦茶なので変にスカしたりせずにもっと作劇や演出で押し切って欲しかったところなのですが。

 どちらかと言うと仲の良い人たちで集まって持ち寄ったお酒でも飲みながらワイワイ観るのが向いている作品ですが、こういうインディーズに近いところの作品がミニシアターでの散発的な上映ではなく50館規模とはいえいきなり大手シネコンのスクリーンに乗りロードショーされるというのが快挙です。2017年製作の「カメラを止めるな!」がミニシアターから人気に火がつき公開規模を大きくしていったのとも少し毛色が違います。興行的にもスマッシュヒットと言って良く、これを機に映像製作の裾野が底上げされて行くと良いですね。

 ところで温泉があるなら井戸もあったりするのかと思ったそこのあなた!正解です!「イドシャーク」という国産サメ映画が世の中には存在します。気になった方はAmazonプライム・ビデオで検索してみましょう。観れてしまいます。

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