先日アニメ製作スタジオ・ガイナックス倒産の報が。「ふしぎの海のナディア」以降ずっとその作品に親しんで来た身としては残念ではならないものの、製作の中心にいたメンバーは皆去って行き作品製作能力どころか版権を維持管理する能力すら失ってしまったとあっては最早時間の問題だった、というところでしょうか。
こんばんは、小島@監督です。
逆に意外と言うか、一番世俗から疎そうな庵野秀明監督が結構経営者としての才覚を見せているところに人の世の面白さ、複雑さみたいなものを感じますね。
さて、今回の映画は配信作品から一つ、先日Netflixで配信が開始された「セーヌ川の水面の下に」です。
トライアスロンの国際大会を控えているパリ。セーヌ川でホームレスが謎の生物に喰い殺される事件が発生していた。海洋学者であり環境活動家であるソフィア(ベレニス・ベジョ)の元に若手活動家のミカ(レア・レヴィアン)が訪ねてくる。ミカからソフィアはかつて自身が研究用にGPSを取り付けたアオザメ・リリスがセーヌ川まで来ていることを告げられる。ソフィアが最後に観測した時でさえリリスは7mの大きさに異常成長していた。それが淡水にも適応し始めていると気付いたソフィアは警官のアディル(ナシム・リエス)と共にリリスの捕獲・駆除に乗り出すが。
B級以下が溢れ返っているジャンルなので意外と言うか何と言うか、昨年日本公開された「シャーク・ド・フランス」が製作されるまでフランスにはサメ映画というものが無かったようなのです。言われてみればサメ映画はアメリカを筆頭にオーストラリア、中国、日本と環太平洋の国ばかりな気が。そんなサメ映画未開の地フランスが、作り始めたらいきなりエグいのをブン投げて来ました。そしてコレがめちゃくちゃ面白い!
環境汚染で巨大化・凶暴化したサメが淡水にも適応してセーヌ川で暴れまくります。海じゃなくて川だと岸に上がってしまえばそれで終わりでは?という当然の疑問を地下水道やカタコンベといった閉鎖的なロケーションを活用して緊張感が持続するように工夫されています。
中盤まではモンスターパニック映画として比較的手堅い印象を受ける今作。ですがアメリカ産の映画と大きく異なるのは作品を貫くエスプリ利かせたペシミスティックな姿勢。先鋭化して危険な行動を取り始める環境活動家、巨大なサメが潜んでいると知りながらトライアスロン大会を強行しようとする市長、無知と傲慢が過ぎる人物が次々と登場して事態がどんどん悪化していきます。そもそも道頓堀川より水質が悪いと言われているセーヌ川で実際にパリオリンピックでトライアスロン競技を開催しそのために巨額の費用を投じているフランス政府を向こうに張ってこんな映画作ってオリンピック直前に世界配信に乗せてしまう当たりが既にロック。
そして手堅いとか言っていられるのも中盤まで。終盤は異様なまでのテンションで観るものを狂騒にブチ込みます。いっそ清々しいくらいにあまりに強烈でドライブ感全開のクライマックスは、見慣れて使い潰されたかに見えるジャンル映画にまだ知らない領域があることを教えてくれます。観ていてちょっと思い出したタイトルがあるのですがネタバレになってしまうのでここでは言えません。
監督のザビエ・ジャンは現在「ファラン」という作品が公開中ですが、できればこちらもスクリーンで観たかった。題材がヤバいのもありますが、フランスのアーカイブに保管されているシナリオと多くの類似が指摘されているとかで(そちらは襲って来るのはサメではなくナマズだとか。それはそれで観てみたいですが(笑))、その審査の成り行き次第では配信中止もあり得るとのこと。気になっている方は早めに観てラストにびっくりしましょう。また、エンドクレジットにひとネタ仕込んでいるので惰性でスキップしないことをお薦めします。
こんばんは、小島@監督です。
逆に意外と言うか、一番世俗から疎そうな庵野秀明監督が結構経営者としての才覚を見せているところに人の世の面白さ、複雑さみたいなものを感じますね。
さて、今回の映画は配信作品から一つ、先日Netflixで配信が開始された「セーヌ川の水面の下に」です。
トライアスロンの国際大会を控えているパリ。セーヌ川でホームレスが謎の生物に喰い殺される事件が発生していた。海洋学者であり環境活動家であるソフィア(ベレニス・ベジョ)の元に若手活動家のミカ(レア・レヴィアン)が訪ねてくる。ミカからソフィアはかつて自身が研究用にGPSを取り付けたアオザメ・リリスがセーヌ川まで来ていることを告げられる。ソフィアが最後に観測した時でさえリリスは7mの大きさに異常成長していた。それが淡水にも適応し始めていると気付いたソフィアは警官のアディル(ナシム・リエス)と共にリリスの捕獲・駆除に乗り出すが。
B級以下が溢れ返っているジャンルなので意外と言うか何と言うか、昨年日本公開された「シャーク・ド・フランス」が製作されるまでフランスにはサメ映画というものが無かったようなのです。言われてみればサメ映画はアメリカを筆頭にオーストラリア、中国、日本と環太平洋の国ばかりな気が。そんなサメ映画未開の地フランスが、作り始めたらいきなりエグいのをブン投げて来ました。そしてコレがめちゃくちゃ面白い!
環境汚染で巨大化・凶暴化したサメが淡水にも適応してセーヌ川で暴れまくります。海じゃなくて川だと岸に上がってしまえばそれで終わりでは?という当然の疑問を地下水道やカタコンベといった閉鎖的なロケーションを活用して緊張感が持続するように工夫されています。
中盤まではモンスターパニック映画として比較的手堅い印象を受ける今作。ですがアメリカ産の映画と大きく異なるのは作品を貫くエスプリ利かせたペシミスティックな姿勢。先鋭化して危険な行動を取り始める環境活動家、巨大なサメが潜んでいると知りながらトライアスロン大会を強行しようとする市長、無知と傲慢が過ぎる人物が次々と登場して事態がどんどん悪化していきます。そもそも道頓堀川より水質が悪いと言われているセーヌ川で実際にパリオリンピックでトライアスロン競技を開催しそのために巨額の費用を投じているフランス政府を向こうに張ってこんな映画作ってオリンピック直前に世界配信に乗せてしまう当たりが既にロック。
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