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ちゅうカラぶろぐ


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この週末、ショーグンさんの発案で「鶏火庵太陽」さんと私の共同開催みたいな形で太陽さんの料理に私が選んだワインや太陽さんとショーグンさんが選んだ日本酒を合わせてその相性を楽しんでもらう、普段とは一味違う食事会を開きました。
料理一品に対して酒を一種。ワインも日本酒も全て違うアプローチで攻めだいぶバラエティ豊かなラインナップにできたかと思います。参加者の方々にも好評だったようで何より。打ち合わせを重ねた甲斐がありましたし、こちらとしても勉強になりました。
今回は初めての試みということもあり色々と手探りだったためスポットイベント扱いではなく参加人数も10名少々と絞らせて頂きましたが、いずれはまた違う形でこういうただ騒ぐだけではない「お酒や料理を楽しむ食事会」が開けたら嬉しいです。

こんばんは、小島@監督です。
それにしても太陽さんがピンポイントに一種の日本酒に合わせるために味を調えた鍋料理はさすがに唸りました。アレができる太陽さんの腕前が凄い。

さて、今回の映画は「キングコング 髑髏島の巨神」です。

1944年、南太平洋のどこかで空戦を演じていたP51マスタングと零戦がある島に墜落。共に生き延びた2人のパイロットは決着を付けようと島で白兵戦を始めるがその最中、2人は耳を轟かす咆哮と共に「何か」を目撃した…
時は流れ1973年、泥沼の戦場となったベトナムからの撤退を決めたアメリカ。ワシントンでは特務機関モナークの上級工作員ランダ(ジョン・グッドマン)は、地球観測衛星ランドサットが捉えたある「島」の写真を手に、その調査を進言していた。ランダの進言を受け入れたホワイトハウスはベトナム・ダナンで帰還を待つばかりだったパッカード大佐(サミュエル・L・ジャクソン)率いる第3攻撃ヘリ部隊「スカイデビルズ」に調査隊の随行・護衛を任命。一方、ランダも独自に現地ガイドとして元SASの傭兵コンラッド(トム・ヒドルストン)に随行を依頼。更に噂を聞き付けた女性フォトジャーナリストのメイソン(ブリー・ラーソン)も調査団に加わった。
一行が向かう島の名は「髑髏島」、その島で、彼等は人智を超えた存在と遭遇する…!

諸君、私は怪獣映画が好きだ。大好きだ。
隊列を並べた戦車の一斉砲撃が轟音と共に怪獣に着弾するのが好きだ。
微妙なデザインの空想科学兵器で怪獣に挑む時など心が躍る。
泣き叫ぶ群衆が必死に走るその奥で悠然と闊歩しながら咆哮を上げる怪獣の姿などもう最高だ。
兵士たちの獅子奮迅の働き虚しく都市が蹂躙されていく様はとても悲しいものだ。
諸君、私は怪獣を、地獄のような怪獣映画を望んでいる。
君たちは一体何を望んでいる?
更なる怪獣映画を望むのか?
情け容赦の無い糞のような映画を望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし三千世界のラドンを殺す嵐のような映画を望むか?
「コング!コング!コング!」
よろしい、ならば怪獣だ。
だがこの暗い闇の底で十数年もの間耐え続けてきた我々にただの怪獣映画では最早足りない。
大怪獣を!一心不乱の大怪獣を!

はい、一度やってみたかった「HELLSING」のセリフのパロディをここで使ってみました。

原典となる1933年の「キングコング」や2005年製作のピーター・ジャクソン版にしろ、「キングコング」は髑髏島からの脱出劇と大都市での死闘の2段構えで構成されていたのですが、今作は髑髏島からの脱出だけで1本組み上げて作られました。次から次へと繰り出されるシチュエーションとアイディアの数々が躍動する、結果的にもうド直球のモンスター映画になっています。
ヒロインもちゃんと登場するのにロマンス的な要素はほぼ皆無で、その寄り道の無さが緊張感の高いパニック・アドベンチャー映画として高い質を獲得することに成功しました。
こういう映画では忘れちゃいけないサミュエル・L・ジャクソンが出演しているのも抜かりが無い感じでポイント高いです。不思議なくらい違うんですよ。この手の映画でこのオヤジがいるのといないのとでは。気分ってものがね!

監督のジョーダン・ポート=ロバーツはコレが初のメジャー大作だそうですが、それが功を奏しているというか、作劇などは荒っぽい部分が多いものの、ある種の無鉄砲な勢いがこの娯楽大作をより楽しい映画にするのに一役買っています。
また、この監督相当オタクっぽいというか、「地獄の黙示録」(1979年製作)や「飛べ!フェニックス」(1965年製作)などのクラシックな冒険映画や戦争映画、日本のゲームやアニメからのオマージュが多々見受けられるのもこの映画の特徴。特に後者は「ワンダと巨像」「エヴァンゲリオン」「もののけ姫」「メタルギアソリッド」「ストリートファイター2」等々の要素がそこら中に散見されるので探しながら観てみるのも楽しいでしょう。

2014年に製作された「GODZILLA」と共通の世界観を有し、2020年に公開予定の「GODZILLA vs Kong」へと繋がる「モンスター・バース」に連なる作品でもある今作は、もちろん前後作とのリンクを入れ込んでくることも抜かりなく、118分間隙間なく楽しい映画が出来上がりました。
この巨大感とスペクタクルはスクリーンで味わってこそ。気になっているのなら、ためらう理由はありません。鑑賞料金と少年ハートを握りしめて映画館へ駆け込みましょう。
そうそう、エンドクレジット後にもう1シーンあるので鑑賞の際は場内が明るくなるまでお立ちになりませんように。


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昨日の歌会に参加された皆さんお疲れ様でした。
今回は「サイボーグ009」のOP「誰がために」を3人がかりで合わせたり「サクラ大戦」のOP「檄!帝~最終章」をデュオったりここ数か月どころか数年来無かった事が出来てかなり楽しい時間でした。
また今回はハイルさんのセッティングでNintendo Switchの試遊ができたのも楽しかったですね。一度触れてみて分かりましたが、Switchは良いところに目を付けたな、という印象。ちょっと欲しくなってきました。

こんばんは、小島@監督です。
夏に資格試験が控えている身で今ホイホイ新ハードに手を出すわけには行きませんが、いずれは手に入れたいところですね。

さて、今回の映画は「映画プリキュアドリームスターズ」です。

宇佐美いちか(声・美山加恋)はある夜不思議な夢を見た。
一人の少女と一匹の蒼い狐が二匹の狗に追われている。少女の名はサクラ(声・阿澄佳奈)と言い、狐の名はシズク(声・木村佳乃)と言った。サクラとシズクは社の扉から逃げようとするが狗に追いつかれ、シズクはサクラをかばい、3枚のお札をサクラに託して逃がした後、狗に取り押さえらえてしまった…そこでいちかの目が覚めた。
放課後、いちかは皆を誘って花見に行こうと誘うが皆用事があって先に帰ってしまう。仕方なく一人花見に行こうと歩き出したいちかは、夢で見たのと同じような社の参道を見つける。気になって参道へと足を向けたいちかは、そこで夢で見たのと同じ姿の少女と出会うのだった。

2009年以降毎年春に公開されるクロスオーバー映画「プリキュアオールスターズ」の今年の新作は、人数が膨れすぎて「ただいるだけ」になってしまったキャラクターが増えたここ数年の反省点を踏まえて登場作品を現在放送中の「キラキラ!プリキュアア・ラ・モード」と「魔法つかいプリキュア」「Go!プリンセスプリキュア」の直近3タイトルに絞って構成。結果、視点が散らばる事無く全員に相応に見せ場が用意されたまとまりのある作品となり、同時にお祭り映画らしい華やかさもまとった映画になりました。
鳥居に灯篭と「和」のテイストを徹底した意識した上に公開時期が3月ということも意識したであろうサクラの故郷「桜が原」のビジュアルイメージも非常に見事。要所要所の激しいアクションシークエンスも魅力的で、見どころの多い作品になっています。

この映画の非常に特徴的なところはセルアニメと3DCGの大胆な見せ方です。プリキュアに限らず近年のアニメはダンスやメカアクションなどの激しい動きをCGで、日常の芝居やエモーショナルなドラマを優先させる場面ではセルアニメ、という風に場面に応じてツールを使い分けることが常態化し、またそれを観ている私たちの目もそれに慣れてきていますが、この作品ではある意味でそれを逆手に取った方法を映画に取り入れています。しかもこの工夫、恐らく子供にはまず伝わりません。しかし分からなくても作品の価値を損ねたりしないというのがポイント高いです。こういう技は気づける大人だけが気づければ良いのです。ええ、私のようにいい年してホイホイ観に行っちゃうおじさんとかがね(笑)!

今作の監督を務めたのは宮本浩史さん。プロダクションIGからフリーを経て東映アニメーションに入社した人物で、元々はCGクリエイターだった方です。「聖闘士星矢Legend of SANCTUARY」などのスタッフを務め、一昨年に公開された「Go!プリンセスプリキュア」3本立て映画の1本、セルルックCGのみで製作された「プリキュアとレフィのワンダーナイト!」の監督を務めた方ですが、長編はコレが初めて。しかしユニークなアイディアで観客を惹きつける手腕はなかなかのものです。

シズク役木村佳乃と敵キャラである鴉天狗役山里亮太の演技もなかなか。特に山里亮太の演技はこりゃ子供には嫌われるだろう(褒め言葉)人を食った喋りが独特の印象を残します。
例年のように上映時間が70分少々と短いこともあってクライマックスが割とあっさり終わってしまうのが若干残念ではありますがトータルでは満足度の高い1本です。気になってる方は是非どうぞ。

そうそう、余談ですが今回は実に幸運なことに舞台挨拶付き上映を観ることができました。長くプリキュアファンやってますが初めてですよ!登壇者はいちか役美山加恋、有栖川ひまり役福原遥、立神あおい役村中知の3名。美山加恋は美人だし福原遥はカワイイし村中知は喋りが面白いしでニヤニヤしてしまう上に3人とも生で変身ボイスをやってくれて大満足でした。力ずくで仕事を片付けて映画館に駆け込んだ甲斐があったというもの!いや~秋の映画でも来ないかな~(笑)

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ここ最近時間があるとちょくちょく覗くサイトがあります。
それがこれ、
日本アニメーション映画クラシックス!
国産アニメ生誕100周年を記念して国立近代美術館フィルムセンターが開設した、戦前に製作された短編アニメーション64本とそれに絡む製作資料約140点を無料公開しているサイトです。
一番古い物で何と1917年!貴重な映像と資料が目白押し。実に太っ腹。興味深いものばかりでニヤニヤしながら観ちゃいます。

こんばんは、小島@監督です。
これが日本アニメーションの原点、お暇な時にでも是非ご覧になってみてください。

さて、先週の土曜日「THE IDOLM@STER MILLION LIVE!4thLIVE THANK YOU for SMILE!!」のライブビューイングに行ってきました。

「アイドルマスターミリオンライブ!」のシリーズ4周年を記念したライブイベントが、今月10~12日の3日間にわたり日本武道館で開催されました。ミリオンライブの出演者全37名の内、現在病気療養で休業中の田中琴葉役種田梨沙さんを除く36名全員が出演したこのイベントは、3日間で出演者を各日12名ずつ(曲によってはゲストとして本来別日に出演する方の出演あり)入れ替えて、つまり「ミリオンライブ!」のシンボルである「Thank you!」と「Dreaming」以外は1曲もセットリストが被らない、3日間全く別のステージとして構成されました。
今回ステージがかなり大きめに設営されており、そのハイレベルさに定評のあるミリオンライブ!のパフォーマンスをよりダイナミックに見せられるようになっていたほか、ステージバックに巨大なスクリーンが設えられていましたが「シンデレラガールズ」のように歌と映像をリンクさせた演出を取るようなことはせず、スクリーン映像はあくまでサポートで基本は出演者のパフォーマンスを前面に出す演出を取っていたのも印象的でした。
できれば3日間全て観たかったのですが、そういうわけにも行かず自分が観たのは2日目のみ。なので2日目の内容だけの感想になります。その他の日についてはちゅうカラブログのアイマス部メンバー、レイウォール君とショーグンさんにお任せします。

「BlueMoon Theater」と題された2日目は、出演者の中でも歌唱力の高いメンバーで構成されたステージで、3時間50分のステージ中ずっとその歌唱力を遺憾なく叩き付けてくるようなダイナミズムに溢れたステージでした。

例えばユニット曲ではハードロックナンバー「Raise the Flag」では豊かな低音が、バラードの「待ちぼうけのLachrima」では艶やかな高音がそれぞれ絶妙なハーモニーを奏で、ソロ曲ではほとばしる感情をぶつけるような所恵美役藤井ゆきよさんの「フローズンワード」やヒップホップチューン「Get my Shinin'」を舞浜歩役戸田めぐみさんが楽し気に聞かせ「vivid color」では私一押しの高山紗代子役駒形友梨さんが伸びやかな高音をきらめかせ、そして「流星群」でジュリア役愛美さんがよりキャラとシンクロしたようなギターソロを聴かせてくれる一幕も。クライマックスには全員揃っての形ではコレが初披露だという作中内ユニット・クレッシェンドブルーによるロックナンバー「Flooding」で観客のテンションを最高潮に導き、1曲たりともハズレが無いハイパフォーマンスが展開。
ソロ曲パートでは、先に披露された曲のラストと次に歌われる曲の冒頭部分をそれぞれの出演者が合わせる、言わば曲をリレーして繋ぐような趣向が取られており、だからでしょう、それぞれの曲は前の曲のテーマやモチーフと微妙に重なり合うものが選曲されていたのも絶妙な構成と言えるでしょう。

あと全くもって個人的な感想なのですが、3rdの時と比べて髪をバッサリ切った藤井ゆきよさんの美人度が割増しな感じでライブビューイングではそのグッドルッキングぶりを余さず堪能出来て実にホクホクでした(笑)

また、この日は北山麗花役平山笑美さんの活躍を抜きには語れません。この日のセットリスト全27曲の実に4割に上る11曲に携わり、まさに出ずっぱりの状態でした。基本的に出演者が入れ代わり立ち代わりになるアイマスライブでここまで多くの曲に関わった人は最近ではあまり記憶にありません。1番印象に残った1曲は人それぞれでしょうが、イベント全体を思い返した時必ず彼女の姿が浮かぶという方も多いのでは。

イベントの最後ではアイマス全タイトルとパ・リーグとのコラボ企画やミリオンライブ!の新アプリなどが発表され、どことなく内向きの印象が強かったミリオンライブ!もいよいよ動き出してきた印象。これから先が楽しみになってきました。というか今年に入ってからの「アイマス」ブランドの多角的な展開ぶりには驚かされるばかり。まだ3月なのに!次は何を仕掛けてくるのか、戦々恐々気味に構えて待ってます、いろいろと(笑)


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なんと、「シン・ゴジラ」が日本アカデミー賞最優秀作品賞に。長くゲテモノや子供向け扱いされていた特撮映画が作品賞を獲ってしまう日が来ようとは。長く特撮映画ファンやっていた身としてはなかなか感慨深いものがあります。もうすぐ発売されるBlu-rayの売り上げにも貢献しそう(笑)

こんばんは、小島@監督です。
コレを機に過去の作品も再評価されてリバイバル上映とかされると嬉しいなぁ…

さて、今回の映画は「相棒 劇場版Ⅳ」です。

イギリス、駐英日本大使公館で集団毒殺事件が発生。ただ一人少女のみが難を逃れたが、その少女は現地捜査員が僅かに目を離した隙に国際犯罪組織に誘拐されてしまった。
7年後、国際犯罪組織「バーズ」のリーダー・レイブンが日本に潜伏しているとの情報を受け元・国連犯罪情報事務局理事のマーク・リュウ(鹿賀丈史)が来日。警視庁総務部広報課長社美禰子(仲間由紀恵)からの指示で特命係の杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)の2人はリュウと同行し、情報をもたらしたかつてのリュウの部下モリス(ダンテ・カーヴァー)と会うために車を走らせる。しかし、右京達と会う前にモリスは何者かに殺害されてしまう。
後日、「バーズ」のハッカーによって外務省のホームページがハッキングされ、動画が公開された。そこには7年前に誘拐された少女・鷺沢瑛里佳(山口まゆ)の姿が!果たしてレイブンは何を目論んでいるのか?特命係の捜査が始まる!

現在第15シーズンが放送中、日本を代表するドラマシリーズとなった「相棒」に、3年ぶり4作目(スピンオフも含めると通算6作目)の劇場版が公開されています。2014年に製作された「Ⅲ」はこじんまりとしたシナリオを無理矢理スケールアップさせたようなちぐはぐさが目立ってしまい正直映画としては今一つだったため、今作も期待半分不安半分での鑑賞でしたがその不安を払拭してくれる快作でした。

今作のシナリオを担当したのは太田愛。「ウルトラマンティガ」を始めとしたウルトラマンシリーズで度々シナリオを手掛けているほか、「相棒」でも傑作と名高いシーズン10の「ピエロ」など印象深いエピソードを担当しています。
また監督は橋本一。「探偵はBARにいる」(2011年製作)などを手掛け、「相棒」でも初期から数多くのエピソードに参加。個人的にはシーズン9の第8話「ボーダーライン」が強烈に印象に残っています。「相棒」の脚本陣・演出陣の中でも打率の高い2人がタッグを組んだことで、スクリーンの大きさに負けない作品に仕上がっています。
やりたいこと・やろうとしたことの要素が多くところどころご都合主義的に見えるところもありますが、スケールの大きな題材を絶妙な距離感でキャラクターに寄り添うシナリオと演出が見事です。

TVシリーズより明暗を強調したハイコントラストな映像と奥行きを感じさせるカメラワークも見事。ぱっと見で分かりやすいTVシリーズとの差別化ですが、重厚な雰囲気の醸成に成功していて今作はそれが作品のテイストに上手くハマっている印象です。

水谷豊、反町隆史らレギュラー陣はもちろんのこと、出演者たちが重厚な演技を見せてくれるのも楽しいところ。特に撮影中にも数々のアイディアを持ち込んだという北村一輝(何と反町隆史とガチのステゴロも展開したりする!)や、ワンシーンだけの出演ながら強烈な印象を残す佐々木すみえの演技などは必見です。

「相棒」という作品に何を求めているかにもよりますが、今作は多くの面で及第点以上の出来になっているのでは。2時間ちゃんと楽しい作品です。TV放送を待ってみても良いとは思いますが、スクリーンで観る「相棒」も悪くないですよ。

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なんと林原めぐみさんがデビュー28年目にして1stライブを行うとか。一昨年に開催された「KING SUPER LIVE」に出演された時も評判になりましたが今回はまさかの単独ライブ。
90年代の全盛期を直撃してる世代としてはコレはもう絶対に観に行きたい!それはさながら「グラップラー刃牙外伝」で斗羽対猪狩の対決を一目見ようと全国から後楽園ホールに馳せ参じるファンたちのようにッ!だが会場が中野サンプラザ!小さいッ!チケット争奪戦エゲツないことになりそうッ!

こんばんは、小島@監督です。
ライブビューイング…無いかな…(弱気)

さて、今回の映画は「ラ・ラ・ランド」です。
まさに今日発表されたアカデミー賞で主演女優賞、監督賞など6部門を受賞。受賞は逃しましたが作品賞での一幕もこれから先語り草になりそうです。

冬、クリスマスを間近に控えながら暑さの残るロサンゼルス。女優を目指し映画スタジオのカフェでバリスタをしながらオーディションを受け続けるミア(エマ・ストーン)だが、チャンスが訪れる気配が無い。
ある夜、ミアはどこからか聞こえるピアノの音色に惹かれレストランに足を踏み入れる。そのピアニスト・セブ(ライアン・ゴズリング)は、店長の選曲の指示に従わない曲を弾いてクビになったばかりだった。人気が落ち気味のジャズを復権しようと自身の店を持ちたいがその日の演奏の場もままならないセブとチャンスの到来を待ち足掻き続けるミア。この出会いは、2人の運命に一体何をもたらすのか。

2015年に公開された「セッション」で旋風を巻き起こした新鋭ディミアン・チャゼル監督の新作映画は、一見軽やかながら深い余韻を残す、「セッション」とは大きく違う形で観る者に音楽の魔法をかけるミュージカル映画です。

物語の筋立てそのものは至ってシンプル。ミアとセブ、2人の夢追い人の恋の行方を四季の移ろいと共に描き上げる、ただそれだけに過ぎません。アンサンブルこそ多いですが主要人物の数も10人いるかいないかです。しかしその1本の幹に絢爛なまでの枝葉と花々が輝いている映画です。
ジャズを筆頭に様々なジャンルの音楽が行きかい、歌唱やダンスで圧倒し、色彩豊かな衣装で魅了する、観客を視覚でも聴覚でも楽しませます。音楽はどれも印象的なメロディで、映画館を出る頃には作中登場した曲をハミングしていたりサントラCDを買いに売店へ足が向く人も多いに違いありません。
物語がシンプルである、という事は決してマイナスではありません。演劇に古典劇があるように、ジャズにスタンダード・ナンバーがあるように。シンプルであることは普遍的な輝きを持ちうる可能性を内に秘めているともいえるのです。

「雨に唄えば」などのジーン・ケリー主演作や「バンドワゴン」を始めとしたフレッド・アステア主演作、「シェルブールの雨傘」のような古いミュージカル映画からの強い影響やオマージュが多々見受けられるのもこの映画の大きな特徴で、この辺りの作品をご覧になったことのある方にはニヤリとしてしまうシーンが数多く登場することでしょう。ミュージカルのスタイルとしてはブロードウェイの本流というよりは、第二次大戦後アメリカから流れてきたジャズの洗礼を受けた1950年代頃のフレンチ・ミュージカルに近いような印象です。

またこの映画、個人的にツボだったのは縦横比1:2.35(1:2.55のアスペクト比で製作された作品もある)のシネマスコープサイズで、しかも近年主流のデジタル撮影でなく35㎜フィルム撮影で製作された点です。
シネマスコープは1950~60年代の大作映画に主に用いられ「スタア誕生」などのミュージカル映画にも多く使われましたが、やがてテレビの台頭やミュージカル映画の衰退と共に姿を消していきました。
敢えてクラシックな素材を用いた事でどこか懐かしさを湛えたこの映画の魅力を最大限に引き出すことに成功しています。どうやらディミアン・チャゼル監督はもう音楽を「魅せる」事にかけては天才的のよう(笑)
音響に徹底的にこだわっている作品なので選べる環境にあるならより音質の高いスクリーンで観る方が作品への没入度が高くなるかもしれません。

最後の最後に現れる「仕掛け」が長く残る余韻を約束する至福の128分。全編隙間無く溢れるロマンティックな空気に充てられて、珍しく映画の1人鑑賞に若干のダメージを受けたりしてます(苦笑)。今現在恋人や夫婦のいらっしゃる方は是非お相手の方を誘い出してこの映画をご覧になって下さい。きっとずっと忘れられない時間になります。
それから今追っている夢がある人、かつて夢を追っていた人も、きっと心揺さぶられる「何か」がこの映画にはある事でしょう。
もちろんそうでない方も是非。煌めく音楽の「魔法」たちが、あなたの訪れをスクリーンで待っています。



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昨日の歌会に参加された皆さん、お疲れ様でした。
バレンタインスペシャルだった今回、皆さんの手元にはどんなチョコレートが行き渡ったでしょうか?
私は塩バター味の煎餅を頂きました。わあいカカオ成分ゼロだよすごーい(笑)!食べてみたらコレが結構美味しかった。緑茶によく合うぜ。

こんばんは、小島@監督です。
交換以外にも何人かの方からチョコレートやお菓子を頂きました。皆さんホントありがとうございます!

さて、今回は映画館の話。
歌会の場でも言いましたが先日社員旅行で台湾へ行ってきました。2日目、九份という場所へ行く際ガイドさんからある映画館の話を聞き、自由行動中にそこへ行ってみることにしました。HAHAHA!海外に行っても私そこら辺はブレませんぞ~(笑)

「昇平戯院」、開業は日本統治時代の1934年。金鉱山街であった九份の労働者たちの娯楽の場として造られました。最盛期には1,000人もの観客を収容した記録も残っていますが1971年に鉱山が閉山した事で九份が衰退するにつれ客足も減り、1986年に閉館。
しかし、1989年、九份を舞台にした映画「悲情城市」の大ヒットにより九份が再評価され観光地化が進み人が戻ってきたことが追い風となり、2010年、鉱山関連施設を整備する「金瓜石黄金博物園区」が管理する設備の一つとして整備され再オープンを果たし、現在は昇平戯院再開までの様子を綴ったドキュメンタリーを始め旧作映画など様々なプログラムを月替わりで上映しています。しかも無料開放。階段の多い九份の街の散策に疲れた方の休憩所的な一面もあるようですね。

中は点数は少ないものの開業当時のポスターや映写機、売店の再現ディスプレイなどが展示されています。

場内の様子。基本的に入退場自由で撮影もOKなのですが、上映中でフラッシュが使えなかったためこんな写真ですいません。写真では分かりにくいですがスクリーンの前には結構大きなステージが設けられています。かつては映画だけでなく芝居の興行も催されたことがあったとか。客席には8人掛けくらいの木製の椅子が並べられ、席数は200~300というところでしょうか。実は2階席もありそこも合わせると確かに600人以上は収容できそうです。

2月の上映プログラム。一番下の段に表記されてるのがこの時私が観た「風が踊る(風兒踢踏踩)です。
「風が踊る」は先述の「悲情城市」を手掛けた侯孝賢(読み:ホウ・シャオシェン)監督の手による映画で、盲目の青年とカメラマンの女性との交流を描いた作品です。1981年に製作された映画ですが日本での公開は大きく遅れて1998年。「悲情城市」のヒットで侯孝賢監督の知名度が増した後にようやく上映が決まった作品のようですね。
ぶっちゃけ北京語は大して分からないのですが字幕(もちろん北京語)が表示されていたおかげで大意が掴めたのは有り難かった(笑)

台湾を離れ恋人の待つ香港へ行こうか迷っている女性カメラマンのシンホイ(フォン・フェイフェイ)は映画の撮影で訪れた澎湖島で盲目の青年チンタイ(ケニー・ビー)と出会う。失明も気にせず明るく生きるチンタイにシンホイは惹かれるが、やがて撮影は終わり2人は元の生活へと戻った。しばらく後シンホイは台北で思いがけずチンタイと再会することになるのだが…

30年以上も前の作品なので古臭さは否めないもののコミカルな描写の中に繊細な感情が見え隠れする作風が結構面白く、だんだん面白くなってきてたのですが、残念なことに映画が後半に差し掛かったあたりで残念なことに自由行動時間が終了。哀しいかなこの映画、結末まで観れていません。帰国後近場のレンタル店で探してみましたが(さすがに買ってまでって気にはなれなかった)見つけられずじまいでした。でもいつか機会を捕まえて続きを観てみたいものです。

敢えて現代的な改装ではなく往時の様子の再現にこだわった改修を施したおかげで80年前の息吹を今に残すこの映画館、台湾に行く機会がある折に、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。


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こんばんは、小島@監督です。
実は今回のブログ、前回のをアップした後ほぼ間髪入れずに書いてます。諸般の事情で、というかぶっちゃけ2月13日現在社員旅行の真っ最中でいつも通りにアップする事が出来ないため先んじて書いてます。公開予約の機能の使い方を間違えてなければちゃんと13日の月曜日にこの文章が上がってるハズ!

さて、今回の映画は「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」です。

イギリス・ロンドン。常設統合司令部司令官のキャサリン・パウエル大佐(ヘレン・ミレン)は国防副参謀長フランク・ベンソン中将(アラン・リックマン)と協力して最新鋭ドローン偵察機を使い英米合同のテロリスト捕獲作戦を指揮している。
無人航空機リーパーがケニア・ナイロビにて最重要指名手配テロリスト、英名スーザン・ダンフォード、本名アイシャ・アル・ハディ(レックス・キング)の所在を突き止めた。英米ケニア、それぞれの司令官がいる会議室にドローンが撮影する映像が流れる。ダンフォードたちが大規模な自爆テロを今にも実行しようとしていることを知ったベンソンたちは作戦を偵察・捕獲から殺害へとシフトし実行しようとする。作戦実行の寸前、ダンフォードたちの隠れ家の前で少女アリア(アイシャ・タコウ)がパンを売り始めた!予期せぬ民間人の巻き添え被害の可能性に司令部間で議論が勃発。果たして作戦の行方は…!?

ドローン技術の発展により様変わりした現代の戦争のありようがもたらす「正義」と「闇」を巧みに描き出し、観る者にモラルを問い掛ける優れたサスペンスの登場です。
そこに引き金がある。引けばテロリストたちと1人の無辜の少女が死ぬ。引かなければ80人以上の罪無き人々が死ぬ。その究極の選択を前にして、多くの者が議論を戦わせることになります。
逼迫した事態にいかに対応するかを政治家や軍人がそれぞれの立場で議論するという展開は昨年公開され大ヒットした「シン・ゴジラ」を彷彿とさせます。物語の主要なシーンが会議室で展開する密室劇であると同時に状況を複数の視点で追う群像劇でもある点も「シン・ゴジラ」と似ていて、1つの物事を多角的に描き出して観客に一義的な「正義」だけを見せていないのがポイントです。

非常に緻密に構成され緊張感の高いシーンが上映時間100分ひたすら続く映画です。
手掛けたのはギャヴィン・フッド。「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」で知られている監督ですがアパルトヘイト後も続く格差や差別を描いた「ツォツィ」など骨太な物語も手掛けておりその見識や批評眼が今作でも遺憾なく発揮されています。
1人の少女の命が会議のテーブルに乗せられ、その議論の行く末もさることながらクライマックスの「50秒」とその後に突きつけられる強烈なアイロニーを秘めたシーンは、観る者に忘れがたい印象を与えることでしょう。

そんな映画を彩るのはヘレン・ミレンやアラン・リックマンなどの名優たち。特に昨年逝去したアラン・リックマン(「ハリー・ポッター」シリーズのスネイプ先生と言えばピンとくる方も多いでしょう)はこの作品が遺作となりました。そんな名優たちの重厚な演技がこの張り詰めた物語をより目の離せないものにしています。

今日的な話題を高い観察眼と批評精神で優れたサスペンスに仕立て上げ、これぞまさしく一級品のエンターテインメントです。そのヘビー級の味わい、是非ご堪能あれ。

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