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ちゅうカラぶろぐ


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正月休み中にやった事で印象に残った事と言えばうえぽん宅にお呼ばれして楽しんだ麻雀ですね。全自動麻雀卓を開封して4人がかりで組み上げるところからやりましたからね!さすがにそこからやった事なんて今まで1度もありませんし、今後もまず無さそうでしたから誘われた際にホイホイ乗りましたよ(笑)結構重量のある代物なので1人でやれることではないですね。

 こんばんは、小島@監督です。
 麻雀の方も割と勝ち気味で終われたのでより楽しかったですね(笑)

 さて、今回の映画は「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」です。

 ロンドンで戦ったミステリオの計略によりピーター・パーカー(トム・ホランド)は自身がスパイダーマンの正体であることが世界中に知れ渡ってしまった。ミステリオが死の間際に残した映像によりロンドンでの事件の首謀者に仕立てられてしまったピーターは疑惑の渦中に落とし込まれ、連邦捜査局の捜査対象にまでなってしまう。しかもその影響は知人にまで及び恋人のMJ(ゼンデイヤ)やネッド(ジェイコブ・バタロン)もスパイダーマンの仲間として注目と中傷の的になり、志望校のMITから進学を拒絶されるまでになってしまう。
 親しい人が苦境に立たされる状況に耐えられなくなったピーターはドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)に救いを求め、魔術で自身の正体が誰にも知られていない世界にして欲しいと頼むが発動した術の途中でピーターが注文を付けた事で魔術は失敗してしまう。それは思いもかけない状況を生み出した。別の世界でスパイダーマンと戦ったドクター・オクトパス(アルフレッド・モリーナ)が現れピーターに襲い掛かってきたのだ!

 年明け早々にもう今年のベスト1が出てしまったのでは。そう思わされてしまうくらい超弩級の1本がいきなり登場しました。
 「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」の最新作はMCU加入後のスパイダーマンの活躍を描く「ホーム」三部作の最終章。多元宇宙「マルチバース」からかつてスパイダーマンと戦ったヴィランたちが続々と登場しピーターと戦うことになります。
 こと映画と言うものに関して「スパイダーマン」は他のマーベルヒーローよりかなり特殊な位置に立っています。スパイダーマンだけは映画化権そのものはマーベル・スタジオではなくソニー・ピクチャーズが有しており、MCUへ加わることが可能になったのもソニー・ピクチャーズとマーベル・スタジオがパートナーシップを締結したから。事実、「アメイジング・スパイダーマン」(2010~2012年)は当時既に始まっていたMCUとは無関係な独立したシリーズとして製作されていますし、現在2作目が公開されている「ヴェノム」もMCUとは距離を置いたものになっています。結果、21世紀に入って以降「スパイダーマン」は今作を含めて8本の映画が製作されたことになります。シリーズ始まって13年になるMCUとは別に20年の蓄積がスパイダーマンにはあるのです。

 次々と登場するスパイダーマンに恨みを抱くヴィランたち。その多くは戦いの末に命を落としています。そんな彼らを前にピーターは、大半が元は善人であったヴィランたちの苦痛や苦悩の根源を取り払えばスパイダーマンと戦うことなくその命も救われるのではないかと考えます。青臭く純粋なティーンエイジャーらしい願いに奮闘するピーターですが、その先に大きな苦悩と戦いを経験することになります。
 そんな物語の中に、観客を驚かせる大きなサプライズが仕掛けられています。どよめきと歓声が観客席が上がる映画を観たのはいつ以来でしょう。私もつい「うおああ!!?」なんて声が出てしまいました(笑)観客席の温度とテンションが上がるのが肌で分かる感覚、これは映画館でなければ決して味わえないでしょう。気になっている方は絶対に映画館で観て頂きたいと思います。

 死闘の果てにピーターが辿り着くのは青春の終わりであり、同時に「アベンジャーズ」の一員としてではなく「親愛なる隣人」としてのヒーロー・スパイダーマンの旅立ち。通過儀礼を経て、万感の思いと共に少年は大人へと成長するのです。
 マーベルヒーロー多しと言えどもスパイダーマンでしか為しえない、数限りないハードルを越えた先に可能となった奇跡。映画「スパイダーマン」20年分の全てを総括しその先へと進む、まさに傑作。きっと私はこういうのが観たくて映画館に足を運んでいるのです。

 しかしいきなりこんな凄いの観れてしまって今年の映画大丈夫か!?要らない心配してしまいそうだ(笑)

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皆さん、明けましておめでとうございます。
 また、今日の歌会に参加された皆さんお疲れ様でした。ようやく以前のような雰囲気が戻りつつあるかなという感じがしてきましたね。昨年12月の回は所用で早抜けせざるを得なかったんですが、今回はがっつり最後まで楽しませていただきました。

 こんばんは、小島@監督です。
 皆さん、今年もよろしくお願いします。

 さて、今回の映画は「マトリックス レザレクションズ」です。

 トーマス・アンダーソン(キアヌ・リーブス)は、デウス・マキナ社に所属するゲームデザイナー。人気ゲーム「マトリックス」三部作を手掛けて世界的名声を手に入れていた。しかし精神的不調を抱えるトーマスはゲーム制作に没頭するあまり現実と創作の境界線を見失い始めていた。
 ある時、トーマスはCEOのスミス(ジョナサン・グロフ)から親会社であるワーナー・ブラザーズからの意向で「マトリックス4」を製作せざるを得なくなったことを知らされる。アナリスト(ニール・パトリック・ハリス)のセラピーを受けながら連日の企画会議をこなすトーマス。
 ゲーム制作の合間にカフェに立ち寄ったトーマスはそこでティファニー(キャリー=アン・モス)という女性に出会う。ティファニーは、トーマスが「マトリックス」の中で想像したトリニティに不思議と酷似していた…

 1999年から2003年まで、文字通り世紀をまたぐように三部作が製作された「マトリックス」は仮想現実に囚われそこからの脱出と変革への戦いに挑む人間の姿を一種の神話的な語り口の中で描き出して一大ムーブメントを起こしました。2000年に発売された1作目のDVDは、同年に発売されDVDの再生機能も有していたPS2の売り上げに大きく貢献したと言われているほどです。TVゲームの歴史の中で、映像ソフトがゲームハードの販売促進に繋がった例は後にも先にもこの1例だけ。それほど当時の衝撃は大きいものでした。「攻殻機動隊」などジャパンカルチャーへのリスペクトと影響も強く見受けられる「マトリックス」でしたが同時に日本アニメへ与えた影響も大きく、2003年に続編である「マトリックス リローデッド」の公開に先立ち世界観を共有した「アニマトリックス」というアニメも日本のアニメーターが多数参加する形で製作されました。そんな「マトリックス」の実に18年ぶりの新作です。

 いささか意外だったのは今作がリメイクでもリブートでもなく続編として製作されていた点です。かつての三部作では風呂敷を広げ過ぎて畳み切れず最終的にはデウス・エクス・マキナを登場させ強引に終わらせた印象が拭えませんでしたが、今作ではその三部作を継承した上で新たな物語を構築しようと試みています。それ故に導入部からして「こう来たか!」と思う一方でかなりややこしい構図が提示されています。その歪ともいえる感覚は映画全体も貫いており、多分に大作でありながら非常に私小説的でもある極めてユニークな作品に仕上がっています。

 それは恐らく監督のラナ・ウォシャウスキーがこの18年の間に性別適合手術を受けて男性から女性へと変わっていること、また「クラウド・アトラス」(2012年)や「センス8」(2015~18年)など「マトリックス」後のフィルモグラフィも華々しい反面どうしても「マトリックス」という金字塔が二つ名のように自身について回ったであろうことへの葛藤など監督の人生の機微への彫りの深さが随所から伺えるものになっています。それは時に自虐的ですらあるセリフが飛び出すほど。SFアクション映画としては十分すぎるほどのボリュームを有していながらどこか弾み切らないものが見え隠れしているのもその辺りに起因するものがあるでしょう。

 三部作を観ていることが前提の作りである上にかなり作家性が前面に出てしまっているので正直ちょっと薦め辛い一本です。ですが、当時未見性の塊であったこの世界観に心躍らせた方にとっては見届けるに足る作品になっているとも思えます。「映画」と言うものが生み出した複雑な産物であるこの逸品、観るならどうぞスクリーンで味わってみてください。

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書店で本を購入してそれを寄贈し、NPOを通して困窮する家庭の子供たちにプレゼントする「ブックサンタ」という取り組みがあると知りクリスマス前の最後の休日に書店へ立ち寄ってきました。人に贈る本を選ぶのも、子供向けの本を選ぶのも何だか久しぶりでちょっと楽しくなってました(笑)。
 選んだのは「アンダーアース・アンダーウォーター」という地面の下の世界や水中の世界を描いた絵本。書店で見つけて子供の頃に出会っていたらきっとハマり込んだだろうなと思った1冊です。誰の手に渡るのか分かりませんが、気に入ってもらえると嬉しいですね。

 こんばんは、小島@監督です。

 さて、2021年最後の更新となる今回は「今年の5本」と題して今年鑑賞した映画を振り返ります。例年同様今日現在の鑑賞可能状況も記載しますので参考になれば幸いです。

1.シン・エヴァンゲリオン劇場版
 今年1本だけ選ぶとしたらもうこれしかありません。25年という長きにわたり自分の人生に食い込んできた作品、その別れの挨拶などというものは一生の間にそう何度もあるものではないからです。そういう意味でまさに唯一無二の映像体験でした。現在はAmazonプライムにて配信中。ソフトのリリースについてはまだ未定のようです。

2.映画大好きポンポさん
 映画製作の内幕と創作のエネルギーをポップな絵柄で活写したアニメ映画。凝縮された時間に展開される濃密なドラマの心地良い熱さに酔いしれられる一本です。「編集」というあまり注目はされないけど映画の肝ともいえる闇深い迷宮のような箇所にスポットを当てたのも好印象と言えますね。Blu-ray発売中。またU-NEXTにて配信中。

3.トゥルーノース
 北朝鮮の強制収容所ではいったい何が起きているのか。脱北者たちの証言をもとに製作されたアニメ。理不尽な地獄のような場所で生きる人間の弱さと強さを描き切る。DVD発売中。またNetflixにて配信中。

4.フリー・ガイ
 自身をオンラインゲームのモブキャラだとは気づかない男がプレイヤーの女性に恋をしたことで始まるアドベンチャー。思い切り笑えてちょっぴりほろりとできる王道のエンターテインメント。やっぱり映画はこういうのが楽しい。Blu-ray/DVD/デジタル版発売中。

5.アナザーラウンド
 血中アルコール濃度0.05%、ほろ酔い気分は人のパフォーマンスを向上してくれるのか?そんな実験に身を投じたおっさんたちの悲喜こもごもな人生模様。名優マッツ・ミケルセンの演技とキレッキレのダンスが光る。各地のミニシアターにて続映中。Blu-rayなどソフトのリリースは今のところ未定です。

 今年は何だかアニメ映画寄りの5本になってしまいました。
 さて、ここからはそれ以外にも印象に残った作品を振り返り。こちらは鑑賞順に列記していきます。

・ポケットモンスター ココ
 ポケモンに育てられた少年と育ての親であるポケモンを主軸に据えた作品。これでボロ泣きしてしまうくらいには私もおっさんになりました(笑)Blu-ray/DVD発売中。
・KCIA 南山の部長たち
 1979年の朴正煕大統領暗殺事件をベースにしたポリティカルサスペンス。韓国現代史のダークサイドを描き出す重厚な逸品。イ・ビョンホンの苦み走った演技が素晴らしい。Blu-ray/DVD/デジタル版発売中。
・私は確信する
 2000年にフランスで起きた未解決事件を元に描く法廷サスペンス。火花散る法廷バトルがもたらす極上のスリルが堪らない。DVD/デジタル版発売中。
・ステージマザー
 普通の主婦が息子の死をきっかけにドラァグクイーンたちと瀕死のゲイバーを立て直すドラマ。個性的なキャラクターたちが織りなす物語とマイノリティたちを見つめる温かな眼差しが心地良い逸品。Blu-ray/DVD/デジタル版発売中。
・すばらしき世界
 出所した受刑者が、傷物には生きづらい世の中でもがきながら自分の居場所を見つけ出していく。ヘビーな物語だが正面から向き合うだけの凄みのある逸品。主演役所広司の演技が絶品。Blu-ray/DVD/デジタル版発売中。
・ノマドランド
 生活の必要なものを車に積み込み大陸を放浪するノマドたちの生き様を綴る。フィクションでありながらドキュメンタリー的でもある独特のテリングに引き込まれる。アカデミー賞受賞は伊達じゃない。Blu-ray/DVD/デジタル版発売中。
・ナタ転生
 「封神演義」でも名高い人気キャラ・ナタ(哪吒)の魂を受け継いだ青年の戦いを描く。「羅小黒戦記」に続く、躍進目覚ましい中国アニメのエネルギーを味わえる逸品。上映は終了。Blu-rayなどソフトのリリースも現在未定です。
・るろうに剣心最終章The Final
・るろうに剣心最終章The Beginning
 佐藤健演じる緋村剣心の戦いを描く実写版るろ剣の最終章。ダイナミックなアクションとエモーショナルなドラマが見事に融合した、エンターテインメントとしてレベル高い逸品。Blu-ray/DVD/デジタル版発売中。
・機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ
 ブライト・ノアの息子ハサウェイの戦いを描く新たなガンダム映画は、ロボットアニメの新たな地平を感じさせる1作となりました。パンプキンヘッドのテロリストが何故か動画界隈で人気者になってしまう珍現象も。Blu-ray/DVD発売中。また配信大手各社で見放題配信も始まっています。
・モータルコンバット
 格闘ゲームを原作としたゴア描写強めのアクションエンターテインメント。何故か主役より目立つ真田広之が面白すぎる。Blu-ray/DVD/デジタル版発売中。
・アメリカン・ユートピア
 トーキング・ヘッズのフロントマンだったデヴィッド・バーンが仕掛けるミュージカルの映画化。アメリカの病巣と希望をあぶり出す。Blu-ray/DVD/デジタル版発売中。また、各地のミニシアターで断続的に上映が続いています。
・劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライト
 今年多方面で話題になったアニメ映画。舞台劇を意識した演出の数々と、前衛芸術のような作りが印象的。Blu-ray/DVD発売中。夏封切の映画ですが現在でも一部で上映が続いています。
・リョーマ!新生劇場版テニスの王子様
 もはや説明困難。テニプリの新作映画は「テニプリ」というジャンルでしか存在し得ない逸品。良いから観てみてくれとしか言えない(笑)。現在も上映中。またU-NEXTにて配信も開始。Blu-ray/DVDは来年3月30日に発売予定。
・007/ノー・タイム・トゥ・ダイ
 ダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンド、そのフィナーレ。少し不満も無くは無いけど万感の大団円に胸が熱くなる。館数は減ってきていますが現在も上映中。

 こんなところでしょうか。今年は9月後半以降急速に仕事が忙しくなってしまい、ここ3か月はメジャー作品をフォローするのが精いっぱいで気になっているタイトルの多くをスルーせざるを得なかったのが辛い。だから印象に残った作品も割と上半期の方に偏っています。あと思った以上にアニメ映画多めなのは自分でも驚き。実際かなりの豊作だった印象です。来年の下半期はもう少し落ち着いた気分で小規模の作品も観れたらいいな。

 

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昨日一昨日と両国国技館で開催されていた「THE IDOLM@STER SHINY COLORS Xmas Party -Silent night-」を配信で観ていました。歌ありトークありの内容がどうとかはさて置き極めて印象的だったのがカメラアングル。立って応援しているファンとほぼ同じ高さ。つまり早い話が出演者が歌っている時ファンの後頭部が邪魔をしていてステージが良く見えないのです。実際現地で観ているとちょくちょく起きる現象ではあるのですが、まさか「基本最前列並み」の配信でこれを体験しようとは(笑)。さすがに運営スタッフもマズいと思ったのか、観客が座って鑑賞しているトークパートを終えてからの後半のライブパートではアングルを調整してだいぶ観易くなっていましたが。

 こんばんは、小島@監督です。
 いや~ある意味これまでにない臨場感でした。でもそこまで再現してくれなくて良いのよ(苦笑)

 さて、今回の映画は「ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ」です。

 不定形生物「シンビオート」のヴェノム(声・トム・ハーディ)に寄生され共生生活を送るフリーライターのエディ・ブロック(トム・ハーディ(2役))。「人間を食べない」という条件で共生しているが代用品のチョコレートやチキンばかりの生活に欲求不満が高まる一方のヴェノムにエディは手を焼いていた。そんなある日、死刑執行を控えた連続殺人鬼クレタス・キャサディ(ウディ・ハレルソン)からの申し出を受け取材に行ったエディは、そこでキャサディに手を嚙まれてしまう。その噛み傷を介してキャサディの体内に入ったヴェノムの細胞が、あろうことか死刑執行の際に使用された薬剤に反応し、新たなシンビオート「カーネイジ」が覚醒するのだった。

 「アベンジャーズ」を中心とした「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」がマーベル映画の本流なら同じマーベル原作ではあれどMCUとは距離を置いた独立したシリーズである「ヴェノム」は言わば傍流と言えるでしょう。ですがそうであるからこそできることもあります。進化と深化を重ねる一方で上映時間の長大化が止まらないMCUは11月公開の「エターナルズ」にしろ150分を超えるものも出てきていますが、この「ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ」は何と98分。何てスマート!
 そんな短めの上映時間も手伝って物語の筋立てもとってもシンプル。パッパッと状況が整ったらあとはヴェノムとカーネイジのモンスター同士がバトるだけ!登場人物も少なめでそれ故にキャラクターの掘り下げも存分にやって見せてくれます。前作が気に入っている方ならエディとヴェノムのダメなコンビの二人羽織というか夫婦漫才的なやり取りを観てるだけでも楽しいでしょう。
 
 そんな今作を手掛けたのはアンディ・サーキス。「ロード・オブ・ザ・リング」のゴラム役や「猿の惑星:新世紀」のシーザー役などモーションアクターのトップランナーとして名高い人物ですが、これまでに2本監督もこなしており今回が3本目の長編作品になります。演じる側としてこれまで携わってきてその勘所は十分に掴んでいるのか、要所を締めて余剰を排した実に手堅く仕上げてきた印象です。
 VFXには十分すぎるくらい力が入っている一方で作品そのものからは重厚さに欠けた絶妙なB級感が漂います。だが、それが良い。この軽やかさと勢いが良い。往年の「木曜洋画劇場」的風格とでも言いましょうか。プログラムピクチャーというヤツはこういう感じで良いんですよ。

 ノー天気な本編を楽しんだ後に訪れる恒例のエンドクレジット映像での情報量に驚かされますが、否が応にも先々への期待が高まります。
 重厚な大作映画も良いけどお手軽ノー天気ボンクラ映画もたまには観たいという人にぴったり。気楽な気持ちで映画館へ足を運んでください。

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1年2か月ぶりの開催となった昨日の歌会に参加された皆さん、お疲れ様でした。
 何人かは歌会以外でもお会いしたことがあったのですが、大多数は昨年10月以来。いやマジでお久しぶりです!初めましての方もいましたね!
 ほかの方の歌を聴いたり、即興でハモってみたりするのも久しぶり。始まってすぐは部屋に入るより再会した方たちと喋るのに意識が向いてしまってチョイと出遅れてしまいましたが(苦笑)、いや~楽しかった。

 こんばんは、小島@監督です。
 また前のように定期開催される日が戻ってくると嬉しいですね。

 さて、今回の映画は「エターナルズ」です。

 7000年前、宇宙の創造主セレスティアルズの命を受けて彼らは地球に降り立った。不死の種族「エターナルズ」、彼らの使命は知的生命体を捕食する怪物ディヴィアンツから人類を護ること。数千年にも渡る長い戦いの末にエターナルズはディヴィアンツを討ち果たすことに成功する。
 それから500年の時が流れ、現代。エターナルズのセルシ(ジェンマ・チャン)とスプライト(リア・マクヒュー)は正体を隠し人間社会に紛れて暮らしていた。普通の人間である恋人のデイン(キット・ハリントン)との関係に悩むセルシだったが、そんな彼女の前に滅びたはずのディヴィアンツが襲い掛かる。

 フェーズ4に入って以降新ヒーローが相次いで登場する「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」、新たに登場するのは不老不死の体を持ち歴史の陰で怪物と戦い続けた「エターナルズ」です。ある意味でこれまで築いたMCUの世界観を根底から覆す存在である彼らの物語を描くのは、今年「ノマドランド」でアカデミー賞を受賞した中国出身の女性監督クロエ・ジャオ。これほど作家性が強い監督の作品を同じ世界観の中に投入しようとしてしまう当たり、MCUも実に懐が深い。

 MCUならではの華々しさを宿しつつも、展開するのは強烈な作家の個性に裏打ちされた物語。数千年に渡るエターナルズの宇宙規模の戦いを現在と過去を行きつ戻りつしながら描いていくその圧倒的なスケール感はシリーズの中でも随一ではないでしょうか。どこか竹宮惠子の「地球へ…」や手塚治虫の「火の鳥」を彷彿とさせる物があります。
 白人・黒人・アジア系が混在しているだけでなく同性愛者や手話を言語とする者までいるダイバーシティぶりを見せるエターナルズの面々は、それ自体が現代アメリカの在り様が集約されたものと言えるでしょう。面白いのは外見こそ多様性に富んだ彼らエターナルズですが、皆が皆使命に縛られており、その命令によってしか動けないという点にあります。これまでMCUに登場してきたヒーローたちは能力や宿命に葛藤することはあっても基本的に自由意思で戦ってきていた事とは極めて対照的。非常に異質な存在を、しかし同じ世界観の中で共存させてしまえるのはひとえに10年以上シリーズを積み重ねて来たからこそ可能になった事とも言えますね。

 叙情性の強い作風のクロエ・ジャオ監督ですが、意外と言うか何というかアクション面でも割とアイディア豊富で、エンターテインメントな映画もものにできるところも魅せてくれます。と言うか作品の端々から滲み出て来る雰囲気を観るに監督は恐らくかなりのアメコミヒーローファンなのではないでしょうか。いや絶対に一度マーベル映画撮ってみたくて色々妄想膨らませたことがあるに違いないと思わせる匂いがします(笑)

 インド映画のパロディ的なシーンが盛り込まれたり今作でもアジア圏への目配せを怠らないMCUですが、皮肉な事にクロエ・ジャオ監督が公然と政府批判的な発言を行うためか、先のMCU作品である「シャン・チー」に引き続いてこの映画もまた中国で現在上映が禁止のままとなっています。サノスの脅威が世界を少しだけ近づけたMCUとは違い現実の断絶は少しずつ大きくなっている様に思います。
 作品自体もかなり異質である故か賛否両論となっていますがなるほどそうなるのも頷ける逸品ですが、ハマる人はその分のめり込めるタイプの作品でしょう。私は結構楽しめてしまいました。
 ところで公開延期が重なったこの1〜2年の遅れを取り戻そうとしているのは良いのですが、さすがに「エターナルズ」「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」のマーベル映画3ヶ月連続公開は忙しない。もうちょっとのんびりしてくれても良いのよ(苦笑)

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10月の終わりに受験した「ウィスキーエキスパート」試験の合格通知が届きました!これでソムリエに続いてお酒の専門資格が一つ増えました。採点評価を見るとギリギリの成績だったようですが合格は合格です(笑)特に試験前の1か月はボジョレー・ヌーヴォーの準備などで連日遅くまで残業していてまともに勉強できない日の方が多かった中でもどうにか結果を残せてホッとしています。
 私の勤め先は会社で取得を推奨している資格に合格すると資格手当が付くようになるだけではなく受験料など掛かった諸費用が経費扱いとなって戻ってくるという制度があり、昨年同じ試験に合格した人に聞いてみたら試験会場の大阪までの往復の交通費まで会社持ちにできるらしく物入りな年の瀬に結構な金額が戻ってくるのがとてもありがたい。

 こんばんは、小島@監督です。
 なお、試験に落ちた場合は全て実費。天と地の差が激し過ぎる(苦笑)

 さて、今回の映画は「ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトル・スター・ウォーズ))」です。

 のび太(声・小原乃梨子)はスネ夫(声・肝付兼太)の自主製作SF映画を手伝っている最中に大きな失敗をして追い出されてしまった。ドラえもん(声・大山のぶ代)に泣きついたのび太は、ドラえもんのひみつ道具としずか(声・野村道子)の協力を得ながらスネ夫たちとは別に映画を作ろうとする。その最中、しずかが持ってきたウサギのぬいぐるみが行方不明になってしまった。一方、出木杉(声・白川澄子)の協力を取り付け映画の製作を進めるスネ夫とジャイアン(声・たてかべ和也)は撮影したテープに奇妙なものが映り込んでいるのを発見する。
 その日の晩、のび太とドラえもんは自室で親指ほどの大きさの少年・パピ(声・潘恵子)と出会う。パピはピリカ星から来た異星人であり、独裁者の手から亡命してきたというのだ。

 1985年に「映画ドラえもん」シリーズの第6作として製作された作品です。今年に入ってリメイク版が製作されたもののコロナ禍を受けて来年春へと延期になっています。公開を控えての特別企画として期間限定でデジタルリマスター版がリバイバル上映されました。幼い頃に父親に連れられて観に行った映画を36年も経った後にもう一度スクリーンで観られる日が来ようとは、長生きはするものです。

 「スーパーマン」や「メトロポリス」「フランケンシュタインの怪物」など様々なSF映画のパロディを散りばめたオープニングから始まるのは、タイトルの元にもなった「スターウォーズ」へのオマージュに「ガリバー旅行記」のリリパット国冒険譚の章を組み合わせたような物語。地球人より遥かに小さい人類が住む星で起きた軍事クーデターと内戦にのび太たちが期せずして関わっていくことになります。36年前の作品ですがクーデターの構図などは最近ミャンマーで起きたものとよく似ているため(当時のイメージとしてはチリのピノチェト政権あたりをモチーフとしていたのではと思います。)、こういったものの本質の変わらなさという皮肉にペシミスティックな気分になります。
 
 近年のドラえもん映画は概ね上映時間が100~110分程度で製作されていますが1980年代当時は藤子不二雄原作のアニメ映画を2~3本立てで上映することが春休みの定番であり(「宇宙小戦争」も「忍者ハットリくん+パーマン 忍者怪獣ジッポウVSミラクル卵」という50分の中編が同時上映された)、トータルで2時間半前後のプログラムとしてパッケージされていました。メイン番組であった「ドラえもん」の上映時間は基本90分台で製作され、そのため藤子・F・不二雄の描いた原作に対してかなり詰め詰めになっている部分があり、今観るとドラえもん達だけでなく敵味方問わずで皆何かしら段取り優先の軽率な行動を取っているのが目に留まります。また、作画なども今の洗練された物に慣れているとやはり流麗とは言い難い部分があるのも確かです。
 ですが、「親指サイズの宇宙人とのファーストコンタクト」や「改造したラジコン戦車に乗って宇宙空間で戦闘機とドッグファイト」というセンス・オブ・ワンダーの塊のような状況の数々は理屈を超えて今観てもどうしようもなくワクワクさせられてしまいます。

 そしてこの映画を語る上で武田鉄矢の歌う主題歌「少年期」も外せないでしょう。エンディングだけでなく劇中でも印象的な使われ方をするこの曲の、「どうして僕は大人になるんだろう、ああ僕はいつ頃大人になるんだろう」という歌詞は幼かった当時の自分にも何がしかの「刺さるもの」を残していました。大人になった今聴くと、今度はノスタルジーと共に深く沁み込むような何かを感じます。

 「大人になる」ということの一つが「子供の頃無邪気に触れていたものの価値に気づく」ということであるとするなら、この映像体験はまさにそれを実感する時間でした。ああ、自分は何も知らずにこういう贅沢なものを観ていたんですね。
 こういう「再会」は大歓迎なので「ドラえもん」はリメイクを製作する度に旧作のリバイバル上映してくれないかな。もう一度スクリーンで観たいもの結構ありますし(笑)

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「ウマ娘」の影響か、せいぜいG1レースくらいとは言え時折競馬中継を観るようになりました。昨日もジャパンカップ観てたのですが、コントレイルの圧巻のラストランに鳥肌。レース後の福永騎手も厩務員の方もボロ泣きしてる様にこちらももらい泣き。いや~凄いものが観れました。

 こんばんは、小島@監督です。
 なお、馬券は買ってません。ただ観てただけです。

 さて、昨日と一昨日開催された「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND TOUR!!! 千葉公演」両日を配信で観てました。ホントは現地で観たくて休みまで取ってたのですが哀しいかなチケット取れませんでしたよ(苦笑)悔しかったので腹いせもかねて初日は太陽さんで食事しながら観てました。

 シンデレラガールズは丁度昨日で10周年。ということでライブタイトルも「Celebration Land」と銘打ち、アニバーサリーに相応しい祝祭ムードに満ちたセットリストになっていました。両日共に直近に発表された曲だけでなく作品の初期を彩った「とどけ!アイドル」や「あんずのうた」「花簪」と言った楽曲も配されていたのが初期から観てた身としては嬉しいところ。

 出演者が各日で少しずつ入れ替わっており、それに合わせてセットリストも相当数変更してくる構成を採った今回のライブ。Day1では何より鷺沢文香役M・A・Oさんが出演してくれていたのが大きいです。かなり早い段階からキャスティングされていた方であり毎年の総選挙の常連でもある(何なら今年は遂に1位を獲得した)くらいに人気キャラクターなのですが、当人が売れっ子なのと様々な大人の事情も絡んで今まで全く大型イベントの出演が叶わなかった方で、満を持しての登場に自担でなくとも現地で目撃したい方でした。そしてその10年分の期待にしっかり応えてくれるパフォーマンスに痺れましたね。
 Day2では今年キャストが発表された西園寺琴歌役安齋由香里さん、浅利七海役井上ほの花さん、八神マキノ役二ノ宮ゆいさんが登場。ある意味Day1とは対になっている出演者とも言えますね。3人ともデレマスとしてはこれが初ステージで何とも初々しい感じが良いですね。という反面、初っ端からかなり難しい曲をあてがわれる無茶ぶりにもちゃんと応える辺り、なかなか先が楽しみです。

 両日共に、というかどうやらこの10thツアーの大きな特徴としてこれまでユニットの曲として歌うメンバーが固定されていた楽曲を一部あるいは全員入れ替えることで新しいハーモニーとグルーヴを生み出してみせた点です。ある種の温故知新とでも言いましょうか、良く知った楽曲達の新しい一面を存分に魅せてくれました。正直現地勢している方たちを心底羨ましいと思いましたね。
 
 10周年を盛大に祝い新しい門出をイメージさせるセットリストが多く並ぶ中で、Day1では島村卯月役大橋彩香さんのソロによる「きみのそばでずっと」、Day2では最初期からのメンバー6人での「ススメ☆オトメ」が披露され、10年という時間に寄り添ってみせたのも心憎いばかり。初めてステージに立つ者だけが持ちうるもの、10年間演じて来た者だけが持ちうるもの、両者が共存するからこそなし得るシンデレラガールズならではの魅力を満喫できるステージになっていました。
 ライブ終盤には10周年記念として190人のキャラクター全員(!)が登場するアニメの製作が発表され、まだまだこのタイトルには楽しませてもらえそうです。行けるところまでは私も付き合っちゃいますよ。

 …しかしやっぱり今回は現地で観たかったなぁ……

 

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